このコラムは議論版「ジェダイの霊体化について」の討議内容を参加者(巌窟王氏)がまとめ、投稿した作品です。
このコラムは議論版「ジェダイの霊体化について」での議論進行とリンクしています。
コラム作成の目的は、議論の成果をまとめる事、参加者を募集し議論の活性化を図る事、議論の趣旨を明確にして内容の向上を図る事であり、議論版では、このコラムの章見出しに基づき 章順に議論が進行し、経過に沿って 章毎に 議論内容を反映したコラム投稿(更新)が行われます。参加における注意として、このサイトの「注意事項」を守る事は当然ながら、書き込んだ意見の根拠はできる限り明確にする様、お願い致します。
*『 議論を円滑に進める為にご協力下さい 』という意図なので誤解なきよう(あやふやな情報は、他の参加者が検証できず、議論し難いですから)大勢の方が参加下さることを願って・・・
本編では、オビ=ワン(ベン)・ケノービ / ヨーダ / アナキン・スカイウォーカー / クワイ=ガン・ジン 4人のジェダイが「霊体化」するが、SWにおける「霊体化」とは一体どのようなものだったのだろうか?以下に、本編6部作各エピソードでの「霊体化の表現」をまとめてみよう。(製作年順、文中の引用はスクリプトより)
まず、シスの暗黒卿ダース・ヴェイダーとの戦闘中、ベン(オビ=ワン)が霊体化を示唆する発言をする。
> If you strike me down, I shall become more powerful than you can possibly imagine.
> たとえ、お前が私を打ち倒しても、私は お前の想像でするよりも、もっと強くなる(だけだ)。
この言葉を自ら裏付けるように、彼の死に際して不思議な現象が起こる。ヴェイダーの攻撃を受けた彼の肉体が消失したのだ。そして、彼の死に逆上し状況を省みずブラスターを打ちまくるルークに、「霊体」となった彼の声(Voice)が聞こえる。
> Run, Luke, run.
> 走れ、ルーク、走るんだ。
この言葉に、ルークは正気を取り戻し、仲間と共にデススターからの脱出に成功する。その後、デススター攻防戦において、再び ベン(オビ=ワン)の声(Voice)が、ルークに語りかける。 彼は、視力や機械に頼るルークに、フォースに身を任せる(フォースを使う)様に指導し、彼の言葉に応えたルークは、デススターの破壊(爆撃)に成功する。そして、ベン(オビ=ワン)はルークにこう告げる。
> Remember, the Force will be with you always.
> 覚えておきなさい、フォースがいつも共にあることを。
本作において「霊体」は、さらに顕著な形を取る事になる。「霊体の可視(Image)化」である。この「声(Voice)」と「可視(Image)」の霊体の状態差は、交信相手のフォース感知能力(錬度)によるとされている。冒頭、氷の惑星ホスにおいて、ルークは哨戒中にワンパに襲われて負傷したうえ、吹雪の中で遭難してしまい、瀕死の危機にある。その眼前にベン(オビ=ワン)の霊体(Image)が顕れ、ルークにダゴバに行き、ジェダイ・マスター ヨーダに指導を請うようにと告げる。その後、彼の指示に従いヨーダの指導を仰ぐ為、ダゴバにやって来たルークではあったが、身分を隠してルークを試していたヨーダはルークの未熟さと無謀さを指摘し、ルークへの指導を拒む。この際、ベン(オビ=ワン)の「霊体=声(Voice)」がヨーダを説得する。ようやく、ヨーダの指導を仰ぐことになったルークは「ジェダイ」の修行に励むが、ある時フォースの中に仲間の危機を予感する。仲間を助けに向おうとするルークをベン(オビ=ワン)の霊体(Image)がヨーダと共に説得するが、ルークは耳を貸さず出発してしまう。
クラウド・シティに到着したルークはヴェイダーと対決するが、修行を終えていない未熟なままではヴェイダーに敵うはずも無く、ヴェイダーによりルークは右腕を切断されてしまう。追い詰められたルークにヴェイダーは衝撃的な事実を告げる。自分はお前の父親(アナキン)なのだと。結局、ルークの決断は事態を好転させる事はできなかった。
仲間の命だけは救えたが、親友のハン・ソロ船長はカーボナイト冷凍され、タトゥーインのジャバ・ザ・ハットの下に連れ去られてしまう。そして、ルークは ヴェイダー(アナキン)の言葉(告白)に激しく動揺し、深い苦悩をかかえる事となる。
タトゥーインでハン・ソロを救出した後、中断したままの修行を終える為 ダゴバに降りたったルークはヨーダの臨終に立会う事となる。ヨーダはヴェイダーがルークの父 アナキンである事を認め、彼との対決がジェダイとしてのルークの使命であると告げる。「もうひとりのスカイウォーカー」の存在に言及した直後、死を迎えたヨーダの肉体はベン(オビ=ワン)と同じく消失する。ヨーダの死による孤独感と自分の宿命に戸惑うルークの前に、ベン(オビ=ワン)の霊体(Image)が顕れ、ヴェイダー(アナキン)の事、ヴェイダー(アナキン)とはルーク独りで対決せねばならない事、レイアが彼の双子の姉妹(もうひとりのスカイウォーカー)である事を告げ、皇帝につけこまれ 利用される危険性を持つ為、レイア(姉妹)への感情は心の内に秘めておくようルークを諭す。その後、第2デススターでのヴェイダー(アナキン)&皇帝との対決に勝利したルークは、連れ帰ったヴェイダー(アナキン)の遺体(?)を荼毘に付す。
* この際、ヴェイダー(アナキン)の肉体がベン(オビ=ワン)&ヨーダと同じく消失していたかどうかは未だ不明である。
そして、同盟軍の勝利を祝う宴の最中、ルークは、ヨーダ, オビ=ワン(ベン), アナキン の霊体(Image)が彼らを見守っているのに気付く。本作の終盤に登場する、この「霊体」達はSW6部作の大団円を印象づける重要なものだ。このシーンに、仮に「霊体」が登場しなければ、SWという作品の印象は随分と違っていただろう。ちなみに、このシーンのアナキンの霊体は当初、セバスチャン・ショウが演じていたが、後にヘイデン・クリステンセンに差し替えられた。
* DVDのコメンタリーでルーカスは次の様に言っている。
『 映画の最後でアナキンが登場するが、彼はフォースと一体化し、昔の姿で現れる。オビ=ワンとヨーダは自ら一体化し魂として存続したが、アナキンの場合その魂はアナキンとして死んだ頃のものだ。』
本作で、クワイ=ガンがシスの暗黒卿ダース・モールとの戦闘で死亡するが、オビ=ワン&ヨーダとは違い、彼の肉体は消失しなかった。また、本作では「フォース」に係わる新要素である「ミディ=クロリアン」が提示される。(霊体化との関わりは不明)
アナキンは母シミ・スカイウォーカーが苦しんでいる悪夢(予知夢)を見て、パドメ・アミダラ議員と共にタトゥーインにシミを助ける為、戻ってくる。シミはタスケン・レイダー に連れ去られ、再会を果たした時には、拷問により衰弱しきっており、アナキンの腕の中で息を引き取ってしまう。アナキンは母の死に逆上し理性を失う。 瞑想の内に彼の苦しみを感じたヨーダは、同時に彼を止めようとするクワイ=ガンの声(Voice)を聞く。怒りを抑えられず、復讐に燃えるアナキンにはクワイ=ガンの声(Voice)は届かず、彼はタスケンを皆殺しにしてしまう。
終盤、オビ=ワンに、ヨーダが「(霊体化の)修行」とクワイ=ガンとの交信について語る。
> Yoda: Master Kenobi, wait a moment. In your solitude on Tatooine, training I have for you.
> Obi-Wan: Training?
> Yoda: An old friend has learned the path to immortality. One who has returned from the netherworld of the Force. Your old Master.
> Obi-Wan: Qui-Gon?
> Yoda: How to commune with him I will teach you.
> ヨーダ:マスター ケノービ、しばし待つが良い。タトゥーインでの生活はさびしかろう。お前の為に訓練を用意しておいたぞ。
> オビ-ワン:訓練ですか?
> ヨーダ:不滅への道程を学んだ旧知の友がおる。フォースの冥界より戻ってきた者じゃよ。かつてのお前のマスターじゃ。
> オビ-ワン:クワイ-ガン?
> ヨーダ:彼との交信の方法、それを教えよう。
EP3の脚本、小説などでは、クワイ-ガンは 生前、ホイルスのシャーマンから死後も自我を保持する方法を学び、修行していた事になっている。EP1で死亡した時には修行半ばであった為、肉体も消失せず、霊体化も不完全/声(Voice)であった様である。以上がSW本編6部作における「霊体化の表現」である。次章では「霊体(化)のルーツ」について考察していきたい。
− 未討議 −
− 未討議 −
− 未討議 −
− 未討議 −
− 未討議 −