エイリアン・ガイド

チス Chiss

原住地:
シラ
身長:
1.7メートル
主な個体:
スローン大提督、ショーンカー・ニュルオド、エントン・アデルマージ

Chiss

未知領域出身のヒューマノイド種族チスに関しては、スローン大提督がこの種族の一員であるという事実を除けばごく僅かな情報しか存在せず、本名をミスローニュルオドという彼もまた、自身の種族についてはほとんど何も明らかにしていない。しかし、新共和国の諜報員は、入手した帝国軍の記録を解析した結果、彼らに関する興味深い点をいくつか発見している。

チスは未知領域の惑星シラにその起源を持つが、彼らの故郷は何千年もの昔に惑星規模の氷河期を向かえ、完全に閉ざされてしまった。そのため、彼らは種族全体で故郷からの避難を余儀なくされたのだった。青い肌、黒い光沢のある髪、燃えるような赤い目をしたチスは、一般的なヒューマノイドの人ごみの中でもひときわ眼を引く存在である。ただし、彼らの皮膚と目の色は、酸素を基調とした大気中で起こる化学反応によるものだと考えられている。

チスは魅力的かつ知的であり、そして極めて内向的な種族である。彼らの歴史は絶え間ない戦争と、他惑星からの侵略の連続だった。そのため彼らは自分たちの社会を守り続け、銀河系の他の人々から自分たちの存在をひたすら隠し通そうと努力している。科学者は、彼らが生命の未熟な段階を回避し、急速に完全な成熟期へと発達したのだと信じている。事実、彼らは高度に進化した種族であり、芸術や科学に大きな関心を示す一方で、強大な軍隊も保持している。多くの証言によると、彼らは物思いに沈んだような話し方をし、瞑想、熟考、そして計算を通じて、あらゆる視点から状況を学ぶのだという。彼らは、万が一何かが今と違った振る舞いをしたなら何が起こるかという可能性も含め、あらゆる選択肢を考慮するのである。

攻撃を受けると、チスは静かに、知的に、洗練された戦略をもってそれに応じる。だが彼らは名誉を重んじる種族であるため、戦争中には常に敵の先制攻撃を待っている。そのため、敵に対する先制攻撃を命じたスローンが種族から追放されたのは、当然の結果だったのだ。

追放者となったにも関わらず、スローンは仲間を守り続け、決して自分の居場所を明らかにしなかった。また、チスは多くの人々がナガイやイェヴェサと同様の恐ろしい軍事的脅威であると考えていたシ=ルウクを撃退したことで名声を得ているが、彼らと遭遇したという報告は他に存在していない。

また、宇宙生物学研究所に所属する多くの科学者たちは、およそ50年前に行われたユージャン・ヴォングによる最初の侵略の際、彼らと初めて接触した種族のなかにチスが含まれていたことを確信している。学者たちの理論によると、チスはユージャン・ヴォングの軍事力を理解し、やがて現れるであろう侵略艦隊を撃退するための独自の兵器の開発に着手したのだという。不幸にしてチスは未知領域に隔離された状態を維持していたため、イソアの戦い後も新共和国と接触することはなかったが、後に行われたガーキの戦いでは、チスとユージャン・ヴォングの間で大規模な交戦が行われたという報告がなされている。チスの賢者たちはユージャン・ヴォングの研究に長い年月を費やし、やがてこの侵略者が何世代もかけて銀河系の深淵を奪い取っていくことを学んだのである。

チュークサイ Tchuukthai

原住地:
不明
身長:
2.0〜3.0メートル
主な個体:
ソン

Tchuukthai

チュークサイは厚い皮膚、離れた目、尖った鼻面、鋭い牙を持つ4足歩行の獣のようなエイリアンである。彼らは毛皮を逆立てることで肩や背中を守っており、装甲板のような硬い皮膚で頭部や関節、重要な臓器を保護している。また、他の種族と友好関係を築いたチュークサイは服を着ることもあるが、他の者たちは着ていない。何世紀もの間、チュークサイは野獣同然の下等生物だと思われていた。その動物的な外観や、豚のような唸り声も、こうした神話を永続的なものとすることに役立っていたのだ。チュークサイたちにとっても誤った認識を持たれたことは幸いであり、自由な繁栄を謳歌することができた。だが、数世紀にわたって、チュークサイはたびたび目撃されている。大抵の探検家は彼らを外見で判断し、危険な生物と見なして接触を回避したが、その一方で、彼らについてより多くのことを学びたいという衝動に駆られた少数の者たちは、その恐ろしい姿と邪悪な唸り声に迎えられたのだった。

チュークサイの真の知性が明るみに出たのは、あるジェダイ・マスターとの遭遇がきっかけだった。このジェダイ(名前は古代に失われている)は友人となったチュークサイに、銀河系についての多くの事柄を説明した。このチュークサイは好奇心を刺激されたが、同時に故郷を離れることを警戒していた。自分たちの本性が知られた場合、彼はチュークサイ全体が探求の対象となってしまうことを恐れていたのだ。そこでジェダイは彼らの秘密を保護すると約束し、特に出身惑星についてはその名称も位置も、厳重に秘密が守られている。そして、オーダーはこのチュークサイにジェダイの道への訓練を与えた。やがてこのチュークサイはアンブリアで暮らすようになり、ジェダイ・マスター、ソンと名乗るようになる。その後何千年も経過したが、依然としてソンは銀河系の人々の前に姿を現した唯一のチュークサイであり、彼の本質を知っているのはジェダイだけである。それ以来、故郷を離れた他のチュークサイがいる可能性もあるが、おそらくはペットや動物学的な展示物になっているだろう。新共和国の時代になっても、彼らの存在は銀河系で広く語り継がれている噂だと考えられているのだ。

チュークサイは瞑想を好み、自由な思想と秘密を持ち、ゆっくりと怒りを抱く種族である。彼らには孤独を好む者たちと、他種族との遭遇に強い関心を抱いている者の両方がいる。チュークサイの一般的な振る舞いに対しても、他の種族は彼らの大きさや外観から特別な反応を返すことが多く、そのたびに彼らは困惑し、あるいは楽しんでいるのだ。また、チュークサイは争いを軽蔑しているが、十分に駆り立てられる理由があれば、激しく戦うこともある。

通常、星間旅行を行うチュークサイは新しい惑星の探査に関心を持った探検家であることが多い。あるいは、フォースの道を学び、新しいフォースの使用法の伝統を発見することを切望する、自由な精神を持ったフォースの達人である。

デュロック Dulok

原住地:
エンドア
身長:
不明
主な個体:
不明

Dulok

イーウォックの遠縁種であるデュロックは、ひょろっとした体型で、ピンク色の皮膚から不揃いな灰緑色の体毛を生やした沼地の住人たちである。彼らは腐った木材や湿気の多い洞窟を利用して集落を作っており、その周囲には小動物の皮や骨で飾られた切り株の玉座が多く置かれている。あまりにも不潔なため彼らの周りには常に虫が漂っており、いつもそれらに刺されている。

イーウォックは木やその他の生命を崇拝する働き者だが、デュロックは意地の悪い、不誠実な乱暴者である。また、彼らはイーウォックたちを嫌っており、この親しみやすい森林の住民たちとトラブルを起こすことも多い。

ドロール Drall

原住地:
ドロール
身長:
0.9〜1.5メートル
主な個体:
エブリヒム、マーチャ

Drall

ドロールは小柄で温厚な性質のヒューマノイド種族である。種族全体の傾向として、彼らは几帳面な研究心と注意深い観察力を持っており、銀河系で最も優れた理論的思想家であると考えられている。彼らは銀河系で使用されているあらゆるテクノロジーについて幅広く理解しており、数多くの分野で最先端に立つ科学者の1人としても数えられているが、最も強い関心を抱いているのは抽象的概念と、知識そのものを目的とするための知識の収集である。そのため、優れた学術的研究能力があるにも関わらず、ドロールたちの惑星は銀河系の他の地域と比べて技術的な水準がやや劣っており、彼ら自身も他の人々が発明した既製品を利用していることが多い。例えば、彼らは既に20,000年以上にわたって銀河社会の一員として認知されているが、宇宙テクノロジーに関してはすべての面でコレリアンたちが作り上げた製品に依存しているのだ。

ドロール社会は、女家長制度と成果主義を組み合わせた氏族社会として構築されている。ドロールの故郷には選挙で選ばれた指導者も、世襲による指導者も存在しない。その代わりに、各家族は民衆を導くのに最も優れた適性を持つと思われる女性ドロールを「公爵夫人」と称し、彼女の助言に耳を傾けているのだ。一旦公爵夫人として任命されると、彼女は家族の財産すべての所有者となり、自発的に職を退くか、あるいは適切な後継者に地位と財産を相続させるまで、生涯にわたってその地位を保持することになる。また、ほとんどのドロールの氏族は、あらゆる氏族の中で最も繁栄し、最も力のある氏族の公爵夫人に、種族全体に対する方向性の指示を委ねている。

こうした家族生活は、ドロールたちが最も日常的に論じている話題でもある。ある家族についてのゴシップ交換は、おしゃべりの内容として好まれる大衆娯楽の1つとなっている。彼らは、他種族が家族内の出来事を探ろうとする行為をプライバシーの侵害としていることに驚きを感じているが、彼らも一旦プライバシーが暴露されると、侮辱を避けるために素早くそれに対処することを心がけている。

故郷を離れたドロールの大半は、研究員や医療従事者として巨大企業で働いているが、その一方で情報ブローカーとして成功し、贅沢な暮らしを営んでいるドロールも存在する。また、科学的知識以外にドロールが外界に誇る主な輸出品は、加工処理された薬用ハーブ類である。

ドロールたちは温厚で思いやりのある種族として見られていることに誇りを抱いている。また、彼らは聡明で理性的であり、滅多なことでは怒らない。ドロールは商売上の取引でも誠実さと良心を前面に出し、たとえ報酬が限られた仕事であっても、契約した以上は自分の能力における最善を尽くして目標に取り組んでいる。同様に、彼らは他者に対しても自分たちと同じような熱意を示すことを期待しているのだ。

ドロールは低い鼻と、アーモンド形をした黒い目を付けている。体は全体を短い毛に覆われており、その色は茶色や黒色から赤味がかった灰色まで、様々である。また、四肢は短く、手足には爪が生えている。彼らには服を着る習慣はないが、男女ともに精巧に作られた首飾りや頭飾り、その他の宝石類を好んで着用することが多い。成人ドロールの身長はおよそ0.9〜1.5メートルであり、概して男性より女性の方が長身で、逞しい体つきをしている。言葉は独自の言語によって交わされるが、多くのドロールは流暢にベイシックを話すことが可能である。

定職を持たない、あるいは家族の一員として落ち着く準備ができていないドロールは、探索と冒険に満ちた人生に引き寄せられることがある。ドロールの冒険家は偵察員や悪党、あるいは専門的な技術工になることが多い。また、フォース感知能力を持つドロールの存在は、ごく稀である。

ネルヴァニアン Nelvaanian

原住地:
ネルヴァン
身長:
不明
主な個体:
チューゼズ=アダズ、オーヴォス、ハーヴォス

Nelvaanian

ネルヴァニアン、あるいは単にネルヴァンと呼ばれる人々は、クービ星系に属する惑星ネルヴァンの原住種族である。彼らは犬鼻面をした原始的な種族であり、シンプルな氏族社会を形成している。そして、ネルヴァニアンの氏族における権威は、指導者とその配偶者に加え、ほぼすべての問題に関して助言者となる高齢のシャーマンに帰属することにある。

ネルヴァニアンの社会では、適性を持った男性たちは戦士および偵察員となり、食料の調達や侵入してくる猛獣から村を守るための狩猟を行う。一方、女性たちは住居の建設や作物の収穫、そして最も大事な使命である子育てを行う。ネルヴァニアンにとって母親は神聖な存在であり、故郷の惑星こそがあらゆるものの母であると考えている。

偉大なる母(惑星ネルヴァンのこと)が病に陥ったとき、それはロックラル村で暮らすネルヴァニアンたちにとって重大な心配事となった。村のシャーマン、オーヴォスも今後数年以内に氷河期が始まることを予測していたが、クローン大戦最後の年にロックラル村が直面した深刻かつ厳しい冬は、前触れなく訪れたのだ。それは、母の涙、すなわち川の流れが彼女の苦悩に満ちた叫びを導いたため、あたかも母の内なる炎が消えてしまったかのようだった。

その後、ロックラルの村人たちにとって、状況はさらに悪化していった。母の病の原因を突き止めるための冒険に出た選りすぐりの最強の戦士たちが、1人として戻ってこなかったのだ。やがて村には男の戦士がいなくなり、女子供だけが残された。彼らは氏族長チューゼズ=アダズの指導のもとで生活を続けるが、ネルヴァニアンたちを襲う謎が解明されることはなかったのである。

実は、戦士たちの失踪とその地方における異常な寒波の原因は、いずれもテクノ・ユニオンにあった。ロックラルの近くにある地下洞窟で、秘密のミュータント戦士開発プログラムが進められており、そのための施設が地上から地熱エネルギーをすべて吸収するサイフォン・ジェネレータによって動力を得ていたのである。そこではテクノ・ユニオンの科学者たちが効率的なドロイドと有機生命体の混成技術を研究しており、捕らわれた戦士たちは生体武器移植を施された恐ろしいミュータントに変異させられていたのだ。彼らはグリーヴァス将軍を恐るべき戦士として復活させたプロセスを参考としており、バトル・ドロイドをこのような兵士たちで置き換えることを目指していたのである。

ジェダイ・ナイト、オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーが、この星系に出没したというグリーヴァス将軍の足跡を追って初めてネルヴァンを訪れたとき、ネルヴァニアンたちは彼らに疑念を抱いていた。スカイウォーカーがチューゼズ=アダズの長男の通過儀礼を邪魔してしまったのだ。だが、シャーマンであるオーヴォスの予言を思い出したチューゼズ=アダズは、ジェダイをロックラルへと招き、彼らにネルヴァニアンの苦境について語るのだった。

シャーマンは、見知らぬ者たちが凍結した涙の道をたどって内なる炎の弱まった場所へ行くことにより、母の病を癒すことになるだろうと予言していた。彼らはスカイウォーカーが「ゴースト・ハンド」と呼ばれる超自然的な力を賜っており、それによって偉大なる母に対するあらゆる敵を滅ぼす無慈悲な力を得ることができると信じていた。しかし、シャーマンのオーヴォスは伝説のすべてを話したわけではない。彼は、ゴースト・ハンドの力がその持ち主をも上回り、やがて光を遮断し、愛する人々すべての生命を抑圧するようになるということを黙っていたのだ。オーヴォスは後悔しながらアナキンを送り出す。たとえ闇を生み出す結果になっても、偉大なる母は彼の力を必要としていたのである。

Nelvaanian

アナキンはネルヴァニアンの覇者となった。彼は皮膚を傷つけるヒルの通過跡によって体中に模様を刻み込まれ、イニシエーションの儀式を受けることになる。そして、彼はシャーマンの指示に従って地下洞窟へと入り、平穏を乱す未来の光景を垣間見た後、偶然にもテクノ・ユニオンの研究施設を発見したのだった。

スカイウォーカーはスカコアンの科学者が考案したものを見て愕然とした。多くの誇り高きネルヴァニアンの戦士たちが奇怪な野獣へと姿を変えられており、肉体が捕捉アレイや制御装置、ブラスターなどの、あからさまな機械的装備品と結合されていたのである。

アナキンはネルヴァニアンの戦士たちを解放するが、彼らは正気を失っており、アナキンを一斉に攻撃しはじめる。しかし、このミュータント部隊に最後に加わったネルヴァニアンの1人、ハーヴォスが彼らの意識を呼び戻すことに成功すると、戦士たちの怒りはテクノ・ユニオンの科学者へと向けられた。スカイウォーカーはサイフォン・ジェネレータを破壊し、瞬間的な怒りの発作のなかでフォースの力を使い、最後のスカコアンを殺害する。そして、自由の身となったネルヴァニアンのミュータントたちは、アナキンを伝説の戦士ゴースト・ハンドとして承認したのだった。

やがて戦士たちはロックラルの村へと戻ったが、彼らは愛する家族との再会に一時的なためらいを見せていた。テクノ・ユニオンの恐ろしい実験によって醜い姿に変えられたため、家族が自分たちを認識してくれないだろうと考えていたのだ。しかし、村の人々も次第に彼らの変異を見抜き、愛する夫や父親を我が家へと迎えたのである。

ノーグリ Noghri

原住地:
ホノガー
身長:
1.4メートル
主な個体:
カバラク、ルク、ミーワル

Noghri

地表の大部分が不毛な惑星ホノガーに原住するノーグリは、髪のない、灰色の肌をしたヒューマノイドである。針金のような筋肉を持つ彼らは怪力かつ強靭なエイリアン種族であり、並外れた敏捷性と天性の器用さを併せ持っている。身長は高くないが、その小柄な体は彼らの冷酷さと能力をうまく隠しているのだ。

ノーグリは狩猟と破壊のために訓練された小柄な殺戮マシンである。鋭い歯の並んだ口元、素早く動く大きな目、極めて鋭敏な鼻など、彼らには猛獣としての素質が随所に存在する。特に嗅覚は強く鍛錬されており、ノーグリは匂いによって相手の血統さえ見抜くことができるのだ。

ノーグリの社会は氏族単位に構成されており、各家族が共同で単一の部落を作って一緒に生活している。各氏族にはダイナストと呼ばれる氏族長がいる。通常、ダイナストには氏族の最年長の女性が選ばれ、氏族に必要となるすべての議事について最終的な決定を下している。また、各氏族にはドゥカと呼ばれる公共会議所が設けられており、主だった会合はすべてそこで開催される。彼らの思想では、部落のあらゆる生命がこの中央会合所のまわりを回っているのである。

ホノガーは人口のまばらな不毛の惑星であり、公転周期はとても短い。そしてヤヴィンの戦い前に軌道上で起こった2隻のドレッドノートによる宇宙戦によって、この原始的な惑星は環境に大きな被害を被った。有害な化学物質によって水と大気が汚染され、多くの生命が滅んだのである。この事件の後にホノガーを訪れたダース・ヴェイダーは、自分と帝国だけがこの環境破壊を修復できると説明した。彼は土壌を回復させる浄化ドロイドを提供し、その見返りとしてノーグリに暗殺者やボディガードとして自分に仕えるよう提案したのである。ヴェイダーは彼らが帝国軍にとって非常に役立つ存在であることを見抜いていたのだ。

それまでのノーグリは平和な農耕民族だったが、彼らにはヴェイダーの提案を受け入れる以外に選択肢はなかった。名誉を重んじるノーグリは救世主であるヴェイダーに忠誠を誓うが、その後、ヴェイダーはスローン大提督を後継者として連れてくる。スローンはノーグリを配下の部隊に配属し、特殊部隊として戦闘に従事させたのだった。

新共和国がスローンの奇抜な戦略に苦戦するようになったのはその数年後のことである。この戦いの中でレイア・オーガナ・ソロはホノガーの首都ナイスタオを訪問し、ノーグリたちに対してスローンを裏切り、新共和国に協力してほしいと訴える。レイアの放つ匂いから、ノーグリたちは彼女がヴェイダー卿の娘マラリーウシュであることを瞬時に見抜いた。しかし、スローンとの誓いを破ることはノーグリの名誉に反することであり、ノーグリは彼女への協力を拒否する。だが、レイアは帝国による救済が崩壊した惑星環境の回復にはなっておらず、そればかりかノーグリを永久に奴隷として利用するための巧妙な計画だったことを証明した。帝国軍はホノガー固有の植物であるコルム草を有害物質を吐き続ける別の植物に改造しており、この惑星をドロイドで浄化しながら、同じ速度で汚染し続けていたのである。

ノーグリは長年にわたって自分たちを欺いてきたスローンと帝国に対して激怒し、復讐を誓う。スローンはまだ彼らの裏切りに気づいておらず、彼を殺害する好機はいくらでもあったのだ。そしてレイアがホノガーの環境を確実に回復させることを約束すると、ノーグリは彼女の個人的なボディガードとしての献身を誓ったのである。

しかしスローンの敗北の前から、一握りのノーグリたちが自らの手で、帝国が既に約束していた再建の準備を開始していた。一連の岩壁に挟まれた小川付近に真上からでなければ発見できない隠された谷があり、彼らはそこを「未来」と名付けて開拓していたのである。ここは瀕死の惑星における農耕オアシスであり、適切な処置を行えば環境回復がまだ可能であることの証になったのだ。

だが、惑星全土の回復には途方もない時間がかかり、帝国軍による報復の危険性も無視できなかった。そのため、ノーグリはレイアの提案によってホノガーを放棄し、ウェイランドを第2の故郷として移住する道を選ぶ。彼らはこの惑星にニュー・ナイスタオを築き、その後もレイアと新共和国のために献身を続けている。

ファリーン Falleen

原住地:
ファリーン
身長:
1.7〜2.4メートル
主な個体:
プリンス・シーゾー、サヴァン

Falleen

ファリーンは同名の星系出身の爬虫類種族である。エキゾチックな容姿と体色を変化させる能力を持ち、強力なフェロモンを生み出す彼らは、銀河系で最も美意識の高い種族の1つとして広く認識されている。ファリーンの皮膚はウロコに覆われており、背中には尖った起伏が縦に並んでいる。この小さいが鋭利な起伏が進化前の祖先からの名残りなのである。彼らの皮膚は一般に深緑色あるいは灰緑色だが、気に入った異性を惹き付けるためフェロモンを発散させると、オレンジ色や赤色へと変わってゆく。このフェロモンは他の多くの人間型種族に絶対的な効果を持っており、ファリーンは「事実上抵抗不可能」とさえ語っている。ファリーンの女性は背中の突起がやや小さいという顕著な例外を除けば外見的に男性とほとんど同一だが、体色は男性より明るい緑色である。また、女性は気分の変化に応じた体色の変化はそれほど顕著ではないが、やはり多くの種族の男性に等しく作用するフェロモンを発散させることができる。

彼らは爬虫類から進化したにも関わらず、頭髪を生やしている(顔にはない)。女性は長いストレートな髪を美しいくしや色鮮やかなビーズ、他の装飾品などで一定の髪型に保たせていることが多い。男性はきちんと結ばれた一本の弁髪を生やしている。ファリーンの体格は逞しく優雅だが、貴族の中には厳しい訓練によって筋力を上げている者もいる。ファリーンは平均寿命が約250年と長命な種族であり、例外的に400歳まで生きたファリーンも知られている。

ファリーンは、特に人前では感情を表に出さない。彼らは文化や生理機能によって激しい感情や怒りを示す外見上の兆候を強く制御できるのである。ファリーンは人間に代表される感情に左右されやすい種族を自分たちより劣る存在だと考えている。彼らは情報を考慮し、言動を明確にすることがより安全だと考えているため、感情に支配されるよりむしろ、計算し、注意深く行動することを好むのである。彼らの自己制御は皮膚の色とフェロモンによって見ることができ、ファリーンの体色は一般に灰緑色だが(しばしば他人の信頼を得るために)、暖かい色合いに変えることができる。さらに、彼らは多くの人間型種族に暗示を与える強力なフェロモンを発散させられるのである。

通常、彼らはフェロモンを抑え込んでいるが、多くの結果を得るためにこの能力を発揮することができる。例えば、ファリーンの女性と仕事の報酬に関する取引きをしていると、彼女の体色は次第に鮮やかになり、微量のフェロモンが発散され、取引相手は簡単に彼女の願望に屈してしまう。逆に、男性のファリーンが個人的に帝国の女性執政官を誘惑しようとしたときも、彼は体色をより魅力的な薄い赤やオレンジに変化させ、空気中に大量のフェロモンを発散させるだけでよいのである。多くのファリーンはこうした力を制御する基本的な方法を知っているが、最大限の効果を発揮させるには、瞑想や訓練が必要とされる。このフェロモンはファリーンの文化における重要なコミュニケーション手段であるが、多くのファリーンは他人からの暗示に対抗できるよう訓練を積んでおり、自分が最も強い関心を抱いたものからしか影響を受けないのである。

ファリーンの技術水準は大抵の宇宙文明と同等だが、その社会はやや封建的であり、高貴な家系が芸術家、技術者、一般労働者、奴隷などの下層階級にある人々を支配している。彼らの惑星には王家によって支配されたいくつかの王国が存在し、多くの王族たちは戦争のような原始的方法によって不和を解決させるよりも、政治的計略や富と影響力の誇示を好んでいる。王家は貿易と産業を発展させ、国境について言い争い、市民の人口を増加させるための独自の計画を推進しているが、ファリーンの社会は一般に穏やかである。彼らは外界への旅行や外界の征服には関心を持っておらず、その代わりに既に卓越したものと考えている自分たちの文化をより優雅なものへと発展させる道を選んだのである。ファリーンの惑星は自給自足の社会であり、彼らの中には他の「下等種族」の助けがなくとも自分たちは銀河系に存在し得るという傲慢な信念があるのである。

小さいが最新設備の宇宙港が近代的な貿易を支えてはいるが、彼らは一般に自分たちの惑星で取引きの契約を行うため、普通のファリーンが惑星を離れることはない。しかし、例外がある。すべての王国の若い貴族は青年期の一部を「巡礼」と呼ばれる遠大な旅に費やし、多くの驚きを経験するために外界へと出て行くのである。その中には王の説得を断り、遠くに残る者もいる。銀河系に自分たちの痕跡を残すため故郷を離れた2人の有名なファリーン貴族には、ブラック・サンの首領シーゾーと、未知領域で偵察を行っているズホールがいる。しかし、ほとんどはファリーンに帰還し、学んだことを自分たちの領地をより慎重に統治するために役立てている。彼らは自分たちを銀河系で最も発達した種族だと考えているため、銀河が提供することすべてを欲しいがままにする必要性をほとんど感じていない。どちらかといえば、自身の内なる繁栄力に恵まれているのである。ファリーンは銀河系にほとんど影響を与えていない。彼らは「打倒した多くの惑星の汚らわしい市民」を支配するより、自分たちの惑星での問題をうまく処理して満足することを好んでいるのである。

十年前に起こったファリーンの惨事以前、自由貿易商と少数の小さな運輸企業が、独自の芸術品や特別仕様の武器、異国産の果物や植物を持って、ファリーンとの定期的な取引きにやってきた。ファリーンの貴族には貿易商が持ってきた不思議な品々、特に「巡礼」の間に経験した味のする品物に大変満足し、自分たちの奴隷を提供した者もいた。確かに、銀河系で最も美しい種族の1つと見なされている女性は、奴隷やダンサーとして高く評価されていた。ファリーンの女性の奴隷はほとんど取引きに出されなかったが、有力な主人の元へ出された女性たちはその独特の魅力を自分たち自身の利益のために使っていることもある。例えば、かつては奴隷であり、現在はスペコの帝国軍総督の妻であるミアクシ王妃は、虜にされた夫にファリーン女性の魅力を使うことによって自分で星系を動かしているといわれている。

もちろん、十年前の大惨事によって、ファリーンは銀河系の中でさらに影をひそめることになった。帝国軍の軌道ターボレーザーは都市やそれを取り囲む田舎町を荒野へと変え、ファリーンへの出入りも帝国宇宙軍の命令によって制限されてしまったのである。この出来事はファリーンを大いに怒らせ、そのプライドを傷付けた。彼らは帝国の下から脱退する決意を固めた。最近になって帝国による封鎖が緩和されると、ファリーンの貴族たちは「巡礼」の伝統を再開させたが、多くはすでに銀河への関心を失っていたのである。

フロッグ Phlog

原住地:
エンドア
身長:
不明
主な個体:
不明

Phlog

フロッグは森林衛星エンドアのサイムーム砂漠や山岳地帯で暮らす巨大種族である。彼らは一般におとなしい平和的な種族だが、その一方で短気なことでも知られている。彼らは力が強く、怒れるフロッグは素手で巨木をなぎ倒すなど、多くの破壊をもたらすため、イーウォックたちも彼らの居住地域に近づくときには細心の注意を払っている。イーウォックたちにとっての唯一の救いは、フロッグが滅多に森林に足を踏み入れないことである。

ボサン Bothan

原住地:
ボサウイ
身長:
1.5メートル
主な個体:
ボースク・フェイリャ、トレイスト・クレフェイ、ラリン・クレフェイ

Bothan

ボサンは銀河政治の舞台における重要な役者であり、特にその優れた情報収集能力によって知られている。彼らは銀河内乱の際に中立を保っていたため、帝国軍による征服を辛うじて回避していた。だがそれは表向きのことであり、エンドアの戦いの前には反乱軍のために第2デス・スターの技術設計図の獲得に乗り出している。この計画は成功し、設計図は反乱軍にもたらされたが、同時に24人もの若きボサンが犠牲となった。しかし、パルパティーン皇帝自らが第2デス・スターを視察に訪れるという情報も反乱軍にもたらされ、彼を反乱軍による攻撃の前に晒すことができたのだった。そのとき以来、ボサンたちは新共和国内でも上層部での役割を演じるようになったのである。

ボサンは全身を柔毛に覆われた背の低いヒューマノイドである。彼らは雄弁な話術と穏やかに波打つ体毛によって自分たちを表現するが、それは同時に彼らの感情の様子をも表している。しかし、ボサンは二重人格者であることが多く、特に体毛の波立ちにはよく騙されることがある。

ボサンの本来の出身惑星はボサウイだが、彼らはコスリスなどの植民惑星を多く開拓しており、それら一帯はボサン・スペースとも呼ばれている。特にボサウイはボサン・スペースにおける立法と行政の中枢であり、各氏族の代表で構成されるボサン評議会によって統治されている。評議会では議長となる人物が1名選出され、この議長の取りまとめの下であらゆる政策が多数決によって決定される。また、評議会にはいくつかの省や委員会が設置されており、通常は氏族長がそれぞれの重要な地位に指名されることになる。

ボサンにとって氏族や家族は極めて重要な概念であり、氏族には絶対的な忠誠が誓われている。こうした慣習は彼らの名前にも現れており、ボサンは姓に氏族名と家族名を誇りと共に含めているのだ。例えば後に新共和国元首となるボースク・フェイリャはアリャ氏族の一員であることが分かるだろう。しかし、異なる氏族間となると、こうした敬意は全く存在していない。

ボサンは生まれながらにして権力に貪欲である。情報操作にも長け、日和見主義者でもあり、常に他者を支配するための名声を求めている。富は影響力ほど重要ではないと考え、氏族ぐるみで絶えず可能な限りの名声を獲得しようと計画を練っているのだ。彼らが直接ライバルを攻撃することは少なく、通常はライバルが先に打って出るのを待っている。そして、こうした努力から最大限の利益を得る方法を考えているのである。

また、彼らはパラノイア気質も強く、ボサン社会では被害妄想もよく見られる。どの氏族にも何重にもわたって張り巡らされた陰謀が渦巻いており、ボサンの友人を持つ者はいつの間にか自分が政治的対立の罠に捕らわれていることに気づくことになる。

ボサンの主要産業はスパイ活動である。ボサウイを訪れる人々はみな情報目当てだが、情報には極めて高価な値が付けられている。情報売買を行う地下組織ボサン・スパイネットは、少なくとも300年間活発に機能しており、新共和国の下でも帝国軍の管理下に置かれていた時代と同じように維持されているのだ。

ミンバナイト Mimbanite

原住地:
ミンバン
身長:
1.5メートル
主な個体:
不明

Mimbanite

かつてはミンバナイトと呼ばれた誇り高き種族も、現在では他の力ある種族によって支配された哀れな劣等種族と化し、「グリーニィ」という差別的な名称で呼ばれている。彼らはサーカパス星系の第5惑星ミンバンの地表で暮らす原住種族である。

体力的に問題があるため、帝国軍はこの惑星での奴隷事業にミンバナイトを使用しなかった。そのためミンバナイトたちは廃棄物集積場に群がり、残飯を漁ることによって生活を営むようになったのだ。採鉱労働者の町でも、よく酒場でこぼれた酒をすすっているミンバナイトの姿を見ることができるだろう。

ミンバナイトは洞窟で暮らすコーウェイと遺伝子的な近縁種にあるが、コーウェイは彼らよりも攻撃的で肉体的にも勝っている。科学者たちの説によると、グリーニィは数千年前に自営のためコーウェイの部族を離れ、それに失敗した者たちの末裔なのだという。

ユージャン・ヴォング Yuuzhan Vong

原住地:
ユージャンター、ワールドシップ
身長:
1.8メートル
主な個体:
ノム・アノア、サヴォング・ラ、シムラ

Yuuzhan Vong

ユージャン・ヴォングは既知銀河系の外側に起源を持つ2足歩行のヒューマノイド型エイリアンである。彼らの出身惑星はユージャン・ヴォングの言葉で「神の揺り篭」を意味する惑星ユージャンターだとされているが、この惑星は何千年もの昔に滅びており、彼らは安住の地を求めて無数の宇宙船で虚無の空間を放浪していた。そのため、現在生きているユージャン・ヴォングたちにとっては、彼らの持つ宇宙船ワールドシップこそが故郷であり、生活の場であり、そして墓場でもあるのだ。

ユージャン・ヴォングは多くの点で人間とよく似ているが、通常の人間より長身で体重もあり、頭髪はほとんどない。顔は脈打つ肉塊のようにも見え、生気のない目が青味がかった瞼によって強調されている。傾斜した額はそれだけで十分野蛮な印象を与えるが、儀式的な刺青と下層階級の者たちを使って自らつけた傷によりさらに誇張されている。上層階級のユージャン・ヴォングになると、肉体の一部を切り離すことによってさらにグロテスクな変貌を遂げていることもある。

こうした傷の形態は、各ユージャン・ヴォングに要求される儀式化されたシステムを例示しているように見える。彼らの目的は栄光、すなわち神々と同じような姿になることによって神々により近い存在になることなのだ。そのため傷は昇進の象徴となり、さらなる肉体の変化、究極的には自らの改造が目的となっていく。そのために彼らは自らの肉体に他の器官を移植することもあり、他の生物の肢や生物工学によって作り出した肉体の部位を接合させることもある。ただしその目的は外観を変えたり、能力を向上させることだけであり、自分たちの能力を永久的に妨げるような方法で肉体を傷つけることはない。

ユージャン・ヴォングの社会は完全な階層社会を形成しており、各階層は監督官、戦士、司祭、シェイパーの各階級に分かれている。あらゆるユージャン・ヴォングの頂点に立つ存在は神々に匹敵する地位と権力を持った最高大君主であり、最高大君主にその側近となる各階級の上位者たち、すなわち高位監督官、ウォーマスター、最高位司祭、シェイパー・ロードらが加わった内部サークルによって統治がなされている。一方で、権力の最下層には労働者階級に属する多数のユージャン・ヴォングがひしめいている。また、肉体の移植に伴う変化の儀式に失敗した者や、それによって能力を落とした者、または傷が癒えなくなった者は「恥ずべき者(シェイムド・ワン)」と呼ばれ、下層階級のさらに最下位の身分に置かれることになる。彼らはかつての地位を奪われ、栄光ある死を遂げることさえ認められず、ただ蔑まれるだけの存在なのである。

ユージャン・ヴォングは生命を深く崇拝しており、彼らが使用する道具は武器から艦船にいたるまで、すべてが独自の生物工学によって創造された有機生命体である。ユージャン・ヴォングの学者によって発見された古代の文献によると、太古の昔にユージャンターは高度なテクノロジーを持つ種族の侵略を受けたことがあり、機械によって多くのユージャン・ヴォングが殺戮されたのだという。そして当時の最高大君主が神々に救いを求めたとき、偉大なる神々が与えてくれた知識こそが生物を武器として使う術だったというのだ。この知識の正確な内容は時間と共にあやふやなものへとなっていったが、現在でもユージャン・ヴォングの最高大君主は、8つのコーテックスによって分類された知識を神々から授かっているのだと言われている。

Yuuzhan Vong

ユージャン・ヴォングの戦士が使う武器の1つアンフィスタッフは、岩のように堅い杖からカミソリのように鋭いエッジにまで自在に変幻する鞭状の蛇であり、同様に戦闘時には衝撃的な爆発力を持つ手榴弾型の昆虫サッドバグも使用される。また、ヴァンドゥーム・クラブの装甲服は生きた背甲によってブラスターやライトセイバーによる瞬間的な一撃から戦士を保護することが可能である。また、彼らの宇宙船もまた巨大な生命体であり、ヨリク・コーラルで作られたこれらの艦船は推進および防衛のためにドヴィン・ベイゾルと呼ばれる生物を使用している。ドヴィン・ベイゾルは重力を操り、敵の砲火を吸収または偏向させる小型ブラックホールを投影することができるのだ。さらに、ユージャン・ヴォングによる既知銀河系への侵略は、この銀河系に関する情報収集のために送り込まれた密使によって極秘のうちに開始されていたが、彼らは外皮を覆うウーグリス・マスカーによって肉体を偽り、新共和国の重要な施設や政治拠点に浸透していた。

こうしたユージャン・ヴォングのテクノロジーによる生物は、人工的に生み出された有機生命体をもとにシェイパーたちによって排他的に作り出されており、それ自体が独立したエイリアン種族であると考えられている。しかし、こうした生物で今までに発見されたものはごく僅かでしかなく、既存のデータが全種族の典型となりうるかどうかを決定する手段は存在していない。

逆に彼らは機械を使うことを本能的に拒んでおり、純粋に機械によって製造されたものを一切受け入れない。特に生命の模倣であるドロイドを神々への冒涜であるとして激しく拒絶し、徹底的な嫌忌の対象として捉えている。ユージャン・ヴォングは機械を使用する自分たち以外の種族を不敬者と称し、不敬者に埋もれる銀河系を侵略することは神々への献身に他ならないと信じているのだ。

ユージャン・ヴォングの行動はすべて最高大君主を通じて神々の偉大なる栄光のために捧げられるものである。何千年にもおよぶ放浪生活の末にようやく発見した理想的な銀河系を侵略することも、ユージャン・ヴォングにとっては栄光以外の何ものでもなかったのだ。彼らは新共和国の統治する銀河系を次々と破壊し、自らの肉体と同様に改造することで、不敬者に汚された世界を浄化し始めたが、それも神々の意思に基づく行為だった。また、その過程で彼らは定期的に犠牲を払って懺悔を行うが、それも彼らの神話の中で創造主がより高位へ昇進するために大いなる苦痛を味わい、最終的には死をもって自らを犠牲に捧げたからに他ならない。創造主ユン=ユージャンはこの自己犠牲によって下位の神々を創造し、続いて他の生物を混ぜ合わせ交配させることによってユージャン・ヴォングを創造したのだと言われている。そのため、彼らにとって自己犠牲は極めて重要な概念であり、信仰の深さを表す神聖な行為とされているのだ。

一般にユージャン・ヴォングは恐れを知らない勇猛果敢な戦士であり、どんなに不利な状況にあっても決して降伏しない。彼らの信仰によると、降伏さえもが神々に対する侮蔑行為とされているのだ。また、彼らの自尊心に対する攻撃は死の決闘を意味し、それは同時に神々への貢ぎ物として考えられている。そのため決闘における死は彼らにとって到達し得る最高の名誉なのである。

理由は定かでないが、この銀河系に住む人々はジェダイであってもフォースを通じてユージャン・ヴォングの存在を感じることができない。それはあたかもユージャン・ヴォングにまったくフォースが存在していないかのようである。彼らはフォースの一部ではなく、ジェダイによるフォース攻撃に対しても完全な耐性を持っているのだ。

Presented by じょじょ♪ <webmaster@starwars.jp>  (http://www.starwars.jp/