キャラクター・ガイド / 賞金稼ぎ

ランゴ ”タンク・ヘッド” テル Rango "Tank Head" Tel

種族:
人間
出身:
サーンピダル
職業:
賞金稼ぎ
性別:
身長:
1.7メートル
愛機:
不明

Rango "Tank Head" Tel

有能な賞金稼ぎに対して、無能な賞金稼ぎたちの数ははるかに多い。これは犯罪王たちの間でよく言われていることである。そして、ランゴ・テルもその大多数の側のグループに属していた。

辺境の惑星サーンピダル出身のテルは、人生の初期をありふれた貧しい路上生活者として過ごしていた。しかし、彼の運命は大きく変わることになる。若いテルは酒場での乱闘に巻き込まれ、そのとき偶然にも酔いつぶれた男の首に賭けられた賞金を手にすることができたのだ。彼はこのとき得た多額の賞金で故郷から旅立ち、残りの金も、天職であると考える賞金稼ぎの新しいキャリアを積むために費やしたのだった。

その後、純真なテルは詐欺まがいのジャンク商と遭遇し、仕事を始めるにあたって必要となるであろう装備品を購入するよう持ちかけられた。そして彼は、子供のころに聞いた物語以外に何の知識もない状態で、伝説のマンダロリアンが着ていたのと同じ装甲服を要求する。店主はこの子供が愚か者であることを的確に見抜くと、二級品の真空用防護服を本物のマンダロリアン・アーマーだと偽って売りつけ、純真無垢な若者も喜んでそれを受け取ったのだった。テルはすぐに犯罪社会のサークルから「タンク・ヘッド」という不名誉なあだ名を付けられたが、彼は明らかにこの蔑称の意味を理解していなかった。

その後、テルは仕事を求めて地元の犯罪王と接触した。ちょうどそのとき、この悪党にはフラグリアンの中心人物であるボーズ・ネイルというライバルがいたが、ネイルは既に殺し屋オルダー・ビードによって殺害されていたのだった。しかし、犯罪王はテルの賞金稼ぎとしての売名に協力を申し出て、ボーズの息子カム・ネイルが父の仕事を再開させないよう、彼の暗殺を依頼する。

テルはこの初めての仕事に数ヶ月を費やし、カムの数多くの別名や隠れ蓑を探っていた。彼はその中で、カムに犯罪王として父の後を継ぐ意思がないことを知るようになる。だが、それでもテルは獲物の追跡を辞めず、やがてタトゥイーンのブーンタ・イヴ・クラシックで、イラン・マックという偽名を使っているカム・ネイルを発見した。テルは頭の中に多額のクレジットの妄想を張り巡らせ、ついにカムを裏通りの袋小路へと追い詰めたのである。

しかし、不幸にしてランゴ・テルのにわか仕込みの能力と粗末な装甲服では、イラン・マックのヘヴィ・ブラスターに対抗することはできなかった。テルの賞金稼ぎとしてのキャリアは、このとき終焉を迎えたのである。

ジャンゴ・フェット Jango Fett

種族:
人間
出身:
コンコード・ドーン
職業:
賞金稼ぎ
性別:
身長:
1.83メートル
愛機:
<ジャスター・レガシー>、改良型クワット・システムズ・エンジニアリング・ファイアスプレイ級パトロール攻撃船<スレーヴI>

Jango Fett

フェットという名は背筋を凍らせる恐怖とその実力の証であると言われている。フェットを雇うクレジットを持つ者には確実な成功が約束されており、逆にフェットを恐れる理由を持つ者は確実に捕らえられるか、あるいは死の訪問を待つことになるのだ。その名声と評判は、ボバ・フェットが父ジャンゴから受け継いだ多くの遺産のほんの一部に過ぎなかった。共和国の晩年にその名を馳せたジャンゴ・フェットは、銀河系で最も腕の立つ賞金稼ぎとしてあらゆる人々から恐れられる存在だったのだ。

熟練した狙撃手であり、無防備の格闘家でもあるジャンゴ・フェットは、常に銀色の滑らかな装甲服に身を包み、傷跡の残る素顔と奇妙な刺青を施した前腕を覆い隠している。同時に、この装甲服は小型兵器庫と呼んでも過言ではなく、伸縮自在のリスト・ブレード、2丁のブラスター・ピストル、その他多くの風変わりな装備品が隠されているのだ。さらに、戦闘時には背中に装備したジェットパックを使って敵の頭上を取り、スピードと高さで優位に立つこともできる。また、バックパックからは爆発性のロケット弾が発射され、恐ろしい奇襲攻撃を行うことも可能である。そして、フェット親子は使い古された重装備の宇宙船<スレーヴI>で星間移動を行い、獲物のいる星系に姿を現すのだった。

若き日のジャンゴ・フェットは惑星コンコード・ドーンで生まれた素朴な農民の息子だった。だが、彼の家族はマンダロリアン・ショックトルーパーの派閥間で争われた内紛に巻き込まれ、ヴィズラ率いる残忍な一団によって襲われたのである。ヴィズラはフェットの両親にコンコード・ドーンの護衛官ジャスター・メリールに関する情報を尋問し、フェットがそれを断ると、彼らを殺害したのだった。しかし、両親が殺害されている間にジャンゴだけはその場を逃れることができ、それ以来、彼は孤児として生活することになる。そして10歳になったとき、彼を救ってくれた男こそがジャスター・メリールだったのだ。メリールはジャンゴに荒れ果てた辺境で生き延びる術を訓練し、やがてジャンゴは一人前のマンダロリアン・ショックトルーパーへと成長していった。後に彼の所属する特別奇襲部隊はジェダイ・オーダーによって壊滅させられたが、彼はマンダロアの装甲服を着る数少ない生存者の1人となったのである。

その後の何年にもおよぶ肉体の鍛錬によって、ジャンゴは銀河系の暗黒街で最も恐れられる賞金稼ぎの1人となった。彼の放つ2丁のブラスターからは、ブラック・サンのヴィゴでさえ逃れられないと言われたほどである。また、フェットはときおり仕事の上でザム・ウェセルと呼ばれる殺し屋の相棒と競合し、口論に発展することもあった。もともと彼は1人で仕事をすることを好んでいたが、慎重を期すときにはザムと2人でコンビを組んで動くこともある。事実、2人は使用者に莫大な力を与えるという伝説の武器を追跡する際に、セイロットで思いがけない不運を共有したのだった。

Jango Fett

クローン大戦が勃発する10年前、ティラナスと名乗る男がボグデンの月でジャンゴと接触し、彼に魅力的な依頼を持ちかけた。ティラナスは法外な報酬と引き換えに、ジャンゴにクローン軍を造るための遺伝子素材の提供を求めたのである。さらにこの男は、フェットにクローンの素材としての資格があるかを見極めるため、堕落したダーク・ジェダイ、コマリ・ヴォサの殺害を依頼する。フェットはこの仕事を難なく遂行して実力を見せ付けると、クローンのホストとなることを承諾するのだった。だが、彼はこの仕事の契約内容に奇妙な要求を付け加えていた。莫大なクレジットの報酬に加え、彼自身の一切手を加えない純粋なクローンを1体要求したのである。他のクローンたちとは異なり、成長の加速や従順さの強化を施されていない特別なクローンは、文字通りジャンゴの純粋な複製として育つことになるのだ。

クローン軍の製造を担当するカミーノアンたちは、水の惑星カミーノの海上に浮かぶ密閉型ドーム都市、ティポカ・シティにフェット専用の滞在施設を用意していた。大金を手にしたジャンゴはそこで賞金稼ぎとしての第一線から退いた生活を送りつつ、自分の純粋なクローンをボバと名付け、実の息子として育てていたのである。カミーノアンが何千、何万もの兵士たちを製造するために細胞サンプルを抽出する間、ジャンゴは愛するボバに戦闘技術と生き残るための術を教えることに専念していた。戦いに半生を費やしてきたこの傭兵にとって、ボバと過ごす時間は人生で初めて経験する幸せだったのである。

だが、すっかり父親として落ち着いていたジャンゴも、ときには厳しい戦いに呼び覚まされることがあった。彼はティラナスの傭兵として働く傍ら、通商連合のヌート・ガンレイ総督からも仕事を依頼されていたのだ。ガンレイはナブーの戦いで屈辱を味わわされたパドメ・アミダラ元老院議員に積年の恨みを抱いており、彼女の死を熱望していたのである。フェットはこの仕事をザム・ウェセルに請け負わせ、彼女の仕事を見届けるためコルサントを訪れるのだった。

しかし、アミダラを護衛する2人のジェダイの妨害によってザムは失敗し、ジャンゴは口封じのため彼女を殺害することになる。だが、フェットもジェダイ・ナイト、オビ=ワン・ケノービの洞察力を甘く見ていた。彼はザムを抹殺するためにカミーノ・セイバーダートと呼ばれる特殊な武器を使ったが、こんなに早くこの武器の起源を突き止められる者がいるとは思ってもいなかったのである。実はオビ=ワンは裏社会との繋がりを持っており、彼を正しい方向へと導いてくれる友人に恵まれていたのだった。

ほどなくしてケノービはカミーノへと辿り着き、共和国のために造られたという大規模なクローン軍の存在を知らされる。そして彼はジャンゴとも面会し、アミダラ議員暗殺未遂に関する2、3の緊迫した質問を行うが、事件の真相を掴むには至らなかった。フェットもオビ=ワンの尋問は旨くかわしたが、慎重を期してカミーノから早々に脱出することを決め、ボバに荷物をまとめるよう指示する。一方で、ジェダイ評議会からジャンゴを拘束せよとの命令を受けたオビ=ワンは、<スレーヴI>が離陸する前に彼を説得しようと試みるのだった。だが、ジャンゴに話し合いの余地はなく、2人は豪雨が吹き荒れるティポカ・シティのプラットホームで乱闘へと突入する。そしてオビ=ワンを退けたジャンゴは謎に包まれた依頼主ティラナス卿と合流するため、息子を連れてジオノーシスへと向かうのだった。

ジオノーシスへ向かう途中、ジャンゴとボバは<スレーヴI>に自動追尾装置が取り付けられていることに気づき、追跡スクリーンにジェダイ・スターファイターの機影を発見した。しぶといオビ=ワンは彼らの背後に付いており、ジオノーシス周辺の小惑星帯で激しい追激戦が繰り広げられる。<スレーヴI>はサイズミック・チャージ、レーザー・キャノン、誘導ミサイルを駆使した激しい攻撃を行うが、オビ=ワンはそれらを切り抜け、不毛の惑星の地上に到達するまでフェットの追跡を続けた。だが、ケノービは分離主義者たちが戦争の準備を進めているという情報を掴んだ後、ジオノーシアンによって捕らえられてしまう。後に彼を救出にやってきたアナキン・スカイウォーカーとパドメ・アミダラも捕らえられ、彼らはジオノーシアン特有の方法で処刑されることになるのだった。しかし、この一大イベントはジェダイの増援部隊の急襲によって阻止されたのである。

ジェダイの軍勢とバトル・ドロイド軍の戦いが開始されると、ティラナス卿の護衛を任されていたジャンゴもジェダイとの対決に突入する。彼はブラスターでジェダイ・マスター、コールマン・トレバーを始末するが、最強の戦士であるメイス・ウィンドゥはジャンゴの手に負える相手ではなかった。ウィンドゥは一歩もひるむことなくジャンゴに迫り、ブラスターを偏向しながら、ライトセイバーの一振りで彼の頭を斬り落としたのである。ジャンゴの傷ついたヘルメットはジオノーシスの埃にまみれた闘技場に転がり落ち、やがてボバ・フェットに拾われる。幼いボバは自分が孤児となったことにショックを隠しきれなかった。

ボバ・フェット Boba Fett

種族:
人間
出身:
カミーノ
職業:
賞金稼ぎ
性別:
身長:
1.83メートル
愛機:
改良型クワット・システムズ・エンジニアリング社製ファイアスプレイ級パトロール攻撃船<スレーヴI>、マンダルモーターズ社製パーシュアー級パトロール船<スレーヴII>

Boba Fett

無表情な用心棒ボバ・フェットは、その特有の装甲服を見せるだけで逃亡者の心に恐怖と絶望を植えつける。彼にとっては仕事こそがすべてであり、たとえ依頼主からの指示が殺人であったとしても、ためらう理由など何一つとして存在しないのだ。彼は帝国と暗黒街の犯罪組織の双方から仕事を請け負う伝説的な賞金稼ぎだが、やがて生涯のライバルとなったハン・ソロを追うために、自分自身のための戦いを繰り広げることになる。

フェットは自分の過去を慎重に隠し、自らの素性を神秘のカーテンで覆っている。彼の正体は熟練した戦士だった「父」、ジャンゴ・フェットの正統な遺伝子を受け継ぐクローンなのだ。ボバはジャンゴから生き残る術と戦闘技術を学び、子供の頃からブラスターやレーザー・キャノンに精通していたのである。

フェットはカミーノの密閉型都市に隔離された状態で育てられた。彼はそこで絶え間ない嵐だけでなく、父の経歴に基づく厳しい要素から保護されていたのだ。そして不屈の闘志を持ったジェダイ・ナイト、オビ=ワン・ケノービが父を追ってカミーノに現れたとき、若きボバは人生の転機を迎える。ナブー選出のアミダラ議員暗殺を企てた賞金稼ぎを捕らえるために派遣されてきたケノービは、2人のフェットがカミーノを脱出する際にジャンゴと激しい戦闘を繰り広げた。若きボバはジェダイを足止めするべく自分たちの宇宙船<スレーヴI>から爆発的なレーザー砲火を浴びせ、父を援護したのだった。

カミーノを脱出したフェット親子は当初の予定通りジオノーシスへ向かい、ジャンゴは雇い主であるドゥークー伯爵のボディガードとしてこの砂漠の惑星に留まることになる。ボバは父を追うジェダイが処刑を宣告されようとする光景を目の当たりにしたが、同時にジェダイの殺害がいかに困難かを思い知ることにもなった。囚人たちの仲間のジェダイが多数ジオノーシスに増援に駆けつけ、壮絶な戦いが開始されたのだ。そしてジャンゴもドゥークー伯爵を守るために戦闘に加わるが、最強のジェダイ・マスター、メイス・ウィンドゥによって倒されてしまう。ボバは父の無残な死を目の当たりにし、人生で初めての大きなショックを受けた。やがて戦場が屋外へと移り、共和国と分離主義勢力との全面戦争へと発展すると、孤児となった幼きボバは無人の処刑場で父が被っていたヘルメットを静かに抱き抱えたのである。

Boba Fett

やがてクローン大戦が終結し帝国の時代になると、ボバはジャンゴの後継者として銀河系で最も悪名高い賞金稼ぎの1人となっていた。このおよそ20年の間にボバに何が起こったかは知られていない。確かなことは、既に彼の正確な過去や正体を知る者はなく、不確かな噂だけが囁かれているということである。ある者は彼を上官を殺害したストームトルーパーの脱走兵であると言い、またある者は彼を惑星コンコード・ドーンの護衛官を務めていたジャスター・メリールであると主張した。ボバと同じマスクと装甲服を身に付けていたというメリールは、同僚を殺害したことで逮捕された男だった。殺された男も腐敗した官僚だったが、公の権威を汚した罪は重く、メリールは殺人罪で投獄されてしまったのである。しかし、傲慢な彼は弁護人の願いをよそに全く改心しようとせず、ついにコンコード・ドーンを追放されたのだった。他に同じ装甲服を身に付けているのはフェン・シャイサと、若い野心的な賞金稼ぎジョドー・カストだけである。また、彼をジェダイ・オーダーによって滅ぼされたマンダロア星系の戦士団の生き残りだと主張している者もいるという。

フェットの装甲服には電子双眼鏡プレート、赤外線スコープ、各種センサー、小型コンピュータが内蔵されており、さらにリストレーザー、ロケットダート、小型火炎放射器、震動弾発射装置なども装備されている。フェットが腰から吊るしているウーキーの頭髪からもその殺傷能力の恐ろしさが伺えるだろう。

ジャンゴの死後、生涯の大部分を傭兵や殺し屋、賞金稼ぎとして過ごしてきたフェットは既知銀河で最も荒稼ぎしている男でもあった。海賊フェルドロール・オコアを捕らえたときには150,000クレジットの賞金を獲得し、ローランの要請でフィブ教の異端者ニヴェキッピキスを捕らえたときには、実に500,000クレジットもの賞金を手にしているのだ。

ボバ・フェットが後にその半生をかけて追い求めることになるハン・ソロと最初に出会ったのは、密輸業者の月ナー・シャダーでのことだった。当時、ハンの首には宗教惑星イリーシアの最高位司祭テロエンザから多額の懸賞金が賭けられていたのである。また、ヤヴィンの戦いの直前には、帝国軍のグランド・モフ・ターキンから、ハンに懸賞金が賭けられていたこともある。ボバはいずれもチャンスを嗅ぎつけハンを襲うが、辛くも逃げられており、やがてどちらも依頼主が死亡したことで獲物を追う理由がなくなったのだった。

だが、その後もボバとハンとの因縁の対決は続けられた。ハンがジャバ・ザ・ハットから背負っていた多額の借金を踏み倒し、銀河中にお尋ね者として手配されたのだ。そこでフェットは、デンガー、ボスク、そして新参者のスコアと共に、オード・マンテルでソロを罠に掛け、一時的にハン、チューバッカ、ルーク・スカイウォーカーの3人を捕らえることに成功する。彼らは囚人たちをジャバや帝国軍に引き渡そうとするが、相次ぐハンの強運と味方の裏切りによって、またしても逃げられてしまうのだった。

ダース・ヴェイダーが<ミレニアム・ファルコン>の捜索を依頼してきたのはその数ヶ月後のことである。フェットと共にヴェイダーの<エグゼキューター>に召喚された賞金稼ぎは彼を含めて5人いたが、このときベスピン星系でオード・マンテルの雪辱を果たすことができたのはフェットだけだった。彼が心配だったヴェイダーの裏切りもなく、カーボナイト冷凍されたソロを受け取ると、ボバはジャバ・ザ・ハットの待つタトゥイーンへと向かう。しかし、フェットの<スレーヴI>は暗殺ドロイドIG-88に追跡されており、タトゥイーンの軌道上で待ち伏せを受けたのだった。

Boba Fett

IG-88はソロを奪い取るためハイパースペース航法を利用しながら驚異的な正確さで<スレーヴI>を攻撃してきた。しかし、フェットは惑星の重力とトラクター・ビームの力をうまく使って<IG-2000>の動きを封じ、ついにIG-88を葬り去ったのである。その後もボスクをはじめとする他の賞金稼ぎたちがハンを奪い取ろうと襲い掛かってくるが、ボバは難なくそれを退け、無事にジャバの宮殿へソロを届けることができたのだった。ジャバは生ける彫刻となったソロを大変気に入り、フェットに250,000クレジットもの賞金を払ったと言われている。

その後、約1年間にわたってフェットはジャバの宮殿に留まっていた。ジャバも始めはそれを認めなかったが、反乱同盟軍がソロを奪還しにやって来ることは間違いなく、フェットの有用性を考え、彼を側近として置いておくことにしたのである。その間、フェットは100,000クレジットの報酬でクレイト・ドラゴンを生け捕りにし、ランコアと戦わせてジャバを楽しませたこともあった。だが、ルークらがソロ救出のためタトゥイーンにやって来たとき、油断したボバ・フェットはカークーンの大穴で繰り広げられた戦いで、サーラックに飲み込まれてしまう。だがその数時間後、消化できない装甲服のおかげで奇跡的に脱出した彼は、仲間のデンガーに救われたのだった。ジャバの医療ドロイドで手当てを受けたフェットは、デンガーと共に新しい愛機<スレーヴII>でナー・シャダーへと旅立っていったのである。

このとき、ハンにはまたしてもジャバの敵討ちとして、ハットたちから懸賞金が賭けられていた。そして、ハンもかつてのジェダイ、ヴィマ=ダ=ボーダを探すため、妻レイアと共にナー・シャダーを訪れていたのである。ボバはデンガーと協力してハンを捕らえようとするが、帝国軍やチューバッカの妨害によってまたしても失敗してしまうのだった。ボバはチューバッカにマスクを奪われ、さらにはロケット・パックを点火されて衛星の最下層にある宇宙港の天井へと激突し、そのまま意識を失ってしまう。それでも彼はすぐに復帰し、修理を終えた<スレーヴI>で再びソロを追い求めるのだった。

やがて、ボバはジュビラーでついにハンを捕らえることに成功する。しかし、2人はここで殺し合いをするには、付き合いが長すぎたことに気づいていた。2人は共に積年のライバルを決して嫌ってはいなかったのだ。2人のならず者は互いに別々の道を歩むことで合意し、その場を離れたのである。

その後長い年月が経ち、銀河系はユージャン・ヴォングによる侵略によって危機的な状況を迎えていた。だが、新共和国も銀河同盟へと姿を変え、残忍なエイリアンたちへの反撃を開始していたのである。そしてこの戦争も終盤に差し掛かっていたとき、目的を見失っていたボバもじっとはしていられず、自分の方法で侵略者との戦いに加わることを決意する。まず彼はマンダロリアンとの関係を活かして傭兵を募り、ユージャン・ヴォングに可能な限りの打撃を与えはじめたのだった。

彼らはカルーラ・ステーションの基地に立て篭もり、ユージャン・ヴォングによるタイオン・ヘゲモニーへの侵入を阻止していた。そして、ハンとレイアがセルヴァリスで救助した囚人たちを連れてこのステーションに到着すると、ボバは素顔で2人の前に姿を現し、ハーンであると自己紹介する。このときハンたちは、それがフェットであることに気づいていなかった。

その後、ユージャン・ヴォングによるカルーラ・ステーションへの最後の攻撃が開始されると、フェットらはソロ夫妻の脱出とカラマリへの帰還を助けるため、必死の攻防を繰り広げる。そして<ミレニアム・ファルコン>が無事に脱出に成功すると、フェットはハンを呼び出し、父の仇であるジェダイへの決して消えることのない怒りを告げるのだった。所詮、彼にとってハンは価値ある荷物でしかなかったのだ。するとハンも、自分にとってボバは迷惑な存在でしかなかったと言い返す。こうして2人は再びそれぞれの道を歩むことに同意したのだった。

ザム・ウェセル Zam Wesell

種族:
クローダイト
出身:
ゾラン
職業:
賞金稼ぎ
性別:
身長:
1.68メートル
愛機:
エクソドライブ・エアスピーダー

Zam Wesell

エキゾチックで謎めいたザム・ウェセルは、素顔を常に布のヴェールと死の欺瞞に満ちた覆いで隠している。彼女にとって「ザム・ウェセル」という名は通称の1つに過ぎず、その正体は見た目どおりの若い人間の女性ではない。女性の姿は完全な偽装であり、事実、銀河系に僅かしか存在しないクローダイトのウェセルは変身能力によってどんな姿にも化けることができるのだ。

ザムの極端な利益追求主義は生粋のゾランダーに相応しくない考え方である。彼らの強い宗教的信念はザムのような職業をひどく嫌っているのだ。だが、自らを進歩主義者と称しているウェセルは変身能力を暗殺や賞金稼ぎなどの血の商売に役立てることによって大金を稼いでおり、こうした利益を故郷に住むクローダイトの過激派組織に注ぎ込んでいる。

ウェセルはマーバリと呼ばれるゾランの古代戦士団のなかで腕を磨いた。マーバリの格闘技で第3レベルまでの技を習得した彼女は、その後ビジネスの中心地としてはコルサントに次ぐ大都市であるデノンで商売を学ぶ。このような工業惑星でスパイとして働くことは大きな危険を伴うが、ザムは慎重な傭兵であり、すぐに卓越したボディガードとして台頭したのだった。これ以前にも、彼女はより高額な報酬を求めて暗殺や賞金稼ぎの仕事を請け負っていたこともある。

クローダイトの持つ変身能力は銀河系でも珍しい存在だが、ウェセルのライバルたちは彼女の種族をよく研究しているため、その弱点をうまく利用することもできる。ウェセルは共和国の文化にも精通していることから、プロテアンやポリドロクソルではないと推測されており、巧みな変身能力からステネス・シフターである可能性も指摘されている。同様に、彼女をシードーだと考えている者も多いが、ウェセルはそれらについて一切反論をしていない。しかし、他の大抵の種族に変身することができるウェセルでも、個人の特徴まで真似る能力には限界がある。

旧共和国の時代、ザムは賞金稼ぎや殺し屋として悪名を馳せた。彼女は依頼主と取引きする際には魅力的な人間の女性「ザム・ウェセル」として接触し、これは彼女が名声を得たり、人間の男から冷静さを奪うことに役立っている。逆に追跡の際には、長距離型狙撃ライフルや改良型プローブ・ドロイドを用いて遠くから獲物を仕留めることを好んだ。彼女の伝説的とも言える捕獲率は正確無比な狙撃術と衰えることのない任務への執着心を証明しているのだ。

Zam Wesell

ウェセルは旧共和国で最も偉大な賞金稼ぎと言われたジャンゴ・フェットとよく共闘関係を結んでいる。ウーヴォIVで出会った彼らはある小惑星に造られた刑務所に侵入し、ベンディクス・ファストと名乗る密輸業者を解放したことがある。その後、2人はバンド・ゴラの首領に賭けられた懸賞金を追い求め、またあるときはテロリストの手に恐ろしい武器が渡った際に惑星規模の禍を阻止したこともある。フェットは彼女の変身能力が有用であることに気付き、より大きな仕事で自分の片腕として使うために彼女を側に置いているのだ。その一方で、ザムはオーラ・シングやヴァナ・サージなどの他の賞金稼ぎとも行動を共にすることがある。

ドゥークー伯爵による分離主義運動によって銀河系が不穏な情勢に包まれていたとき、ザムはジャンゴからナブーのアミダラ元老院議員の暗殺の仕事を請け負った。彼女にとっては依頼主が誰であるかなどは無意味であり、重要なのはクレジットだけである。この任務に成功すれば彼女の名声はますます上がり、この世界の第一人者としてデノンに凱旋することができるのだ。

まず彼女はアミダラがナブーのロイヤル・クルーザーでコルサントに到着した直後を狙い、着陸した船を爆破する。だが、議員は護衛の戦闘機に乗っていたため、計画は失敗に終わった。次にザムはアミダラの宿泊するアパートに1体のプローブ・ドロイドを送り込み、フェットから預かった数匹のクーハンを解き放つ。だが、クーハンは獲物に到達する前に、護衛を行っていたジェダイのアナキン・スカイウォーカーに発見されてしまった。一方で、オビ=ワン・ケノービは窓から飛び出し、空中にいたザムのドロイドに掴まった。ウェセルはドロイドを爆破してオビ=ワンを落下させようとするが、彼はアナキンのスピーダーに助けられ、2人でザムの追跡を開始したのだった。

アナキンとの空中戦の末、彼女はコルサントの繁華街に墜落する。ウェセルはさらに下の階層に逃げ込み、追跡者をかわそうと試みる。そして彼女はナイトクラブでオビ=ワンに奇襲を仕掛けるが、ジェダイはライトセイバーで彼女の右腕を切断した。2人のジェダイは尋問のためザムを連れ出し、アミダラ暗殺の首謀者を追及する。しかし、彼女が雇い主であるジャンゴの名を口にしようとしたそのとき、フェットはカミーノ・セイバーダートでザムの口封じを行った。首に刺さったダートの毒素は彼女のアモルファスの肉体に行き渡り、ザムは一切痛みを感じることなく絶命したのである。これはジャンゴが長年の友人に対して見せた最後の情けだったのだ。

デンガー Dengar

種族:
人間
出身:
コレリア
職業:
賞金稼ぎ
性別:
身長:
1.8メートル
愛機:
コレリアン・エンジニアリング社製ジャンプマスター5000<パニッシング・ワン>

Dengar

「返済者」の異名をとるデンガーは、ハン・ソロに対して個人的な復讐心を抱いているコレリアンの賞金稼ぎである。

青春時代のデンガーはフェリーニ・チームで大成したスウープ・レーサーだった。子供の頃からスウープ・レースの危険な魅力に取り付かれていた彼は、コレリアン星系ではちょっとしたカルト・ヒーローだった。そして、名高いフェリーニ・チームの一員となってからは、トップ・レーサーとしての名声と経済的な力を手に入れ始める。やがてそれ以上の成功を望むようになったデンガーは、頂点を目指すあまりレースにもエゴを持つようにもなっていった。

スウープ・レーシングの文化は2つの異なる団体によって支えられている。それは星系や帝国政府から後援を受けている公認組織と、ギャングたちによって支配、運営されている非合法組織である。両者は完全に異なるレース・スタイルを形成しており、前者は当局によって保護され、趣があるが、後者は野生的で非常に危険なものだった。しかし、ギャングによって支えられたスウープ・レースが、公式プロのレースより遥かにエキサイティングなものであることも事実だった。そのため、もの静かな公式レースよりも多くの話題や伝説、そして英雄が生まれたのである。

そんなカルト・ヒーローの1人が、ハン・ソロという名の若い駆け出しのレーサーだった。デンガーには偉大な実績があったが、それでも人々は絶えずソロを優位に比較していた。デンガーは単なる成り上がり者が自分より多くの名声を得ていることに我慢できず、ついにソロとの直接対決を要求する。ソロとしてもこの挑戦を拒むわけにはいかず、2人はアグリアットの危険な結晶沼で雌雄を決することになった。

コレリアン星系のほぼ全ての人々が固唾を飲んで見守る中、世紀の対決は行われた。それは多くの観衆を1人として失望させることのない銀河系史上最もスリリングなレース展開となり、もちろん勝敗は最後のストレッチまでもつれ込んだ。わずかに遅れをとっていたソロは、危険を承知でより低いアプローチをとり、下生えの結晶地帯へと向かう。ソロの大胆な策略を見たデンガーは、さらに低くアプローチをとり、自分を有利にしようとするが、意外にも両者は沼の最後のストレッチを切り抜けるまで、並んで争っていた。しかし、デンガーは最後のビットから結晶のかけらを取り除いたとき、ソロが頭上にいたことに気付いていなかった。彼のマシンはソロのスウープのリパルサー・スレッドに右側を巻き込まれ、大破してしまったのだった。

大火傷を負ったデンガーは同時に深刻な頭部挫傷を抱えることになり、さらに非合法レースに参加していたかどでプロ・ライセンスを永久に剥奪されてしまう。さらに、身体の傷は回復しても、プライドにつけられた傷だけは決して癒えることがなかった。デンガーにとって自分がコレリアン星系を離れてからもハン・ソロの英雄伝を聞かされることは、非常に耐え難いことだったのだ。

その後、評論家として再出発していたデンガーに帝国軍は殺し屋になることを打診する。帝国軍は傷ついた彼の肉体とプライドを回復させるため、視床下部を切除して特殊な回路を埋め込み、デンガーを一切の感情を持たぬプロの暗殺者に作り変えた。さらに薬物投与によって完全な記憶と引き換えにある種の幻覚を生じるようになったデンガーは、帝国軍の命令によって数多くの残虐な任務を遂行していった。だが、アスラットの神聖な子供たちを抹殺する任務だけは受け入れることができず、それ以降の仕事を奪われた彼は、ソロに復讐心を燃やすフリーランスの賞金稼ぎへと転向したのである。

ジャバ・ザ・ハットの下で働きながらソロを捜索していたデンガーは、ダース・ヴェイダーによって<エグゼキューター>に召還される。しかし、ボバ・フェットに先を越されたことを知ると、再びタトゥイーンへと戻り、ジャバの宮殿で毎晩のようにゼルトロン・スパイスの効いたワインを飲んで宴の日々を過ごしていた。それはデンガーにとってかつての興奮には程遠い毎日だった。

そんな彼に再び人生の転機が訪れる。惑星アルーザでの仕事のなかで、デンガーは踊り子マナルーと出会い、ふとしたことで彼女を帝国軍から助けることになった。その後、ジャバの宮殿に連れてこられたマナルーが、ジャバの踊り子にされそうになるところを助けたのもデンガーだった。そして、強い感情移入能力によって相手の心を操ることができるマナルーは、デンガーの失われた感情を取り戻すことに成功する。やがて2人は恋に落ちていった。

ジャバの死後、宮殿の奥深くに隠されたジャバの財産の噂を知っていたデンガーは、金庫室を開ける識別チップを探すためカークーンの大穴で大破したセール・バージの残骸へと向かう。しかし、彼が見つけたのはジャバの死体ではなく、サーラックから脱出した瀕死の状態のボバ・フェットだった。デンガーは傷ついたフェットを宮殿へ連れ帰り、ジャバの医療ドロイドで必死の治療を行う。その後、デンガーとマナルーはフェットの媒酌によって結婚し、密輸業者の溜まり場とされるナー・シャダーへと旅立つことになる。

ボスク Bossk

種族:
トランドーシャン
出身:
トランドーシャ
職業:
賞金稼ぎ
性別:
身長:
1.9メートル
愛機:
改良型コレリアンYV-666軽貨物船<ハウンド・トゥース>

Bossk

トランドーシャンのボスクはダース・ヴェイダーの召喚に応じた雇われの賞金稼ぎの1人である。彼はハン・ソロに対して恨みを抱いていたが、ソロの相棒であるチューバッカはそれ以上の敵意と憎しみの対象だった。

トランドーシャンは樹上で生活する3本指の爬虫類型種族である。彼らは手足を失ってもすぐに再生させることができ、赤外線にも反応する眼によって暗闇でも活動することが可能である。彼らの故郷トランドーシャはウーキーたちの住むキャッシークと同じ星系に属しており、トランドーシャンは絶えずウーキーと争っている戦闘種族だった。事実、旧共和国が定めた奴隷禁止法が帝国によって廃止されたとき、帝国に対してウーキーの奴隷化を最初に提案したのも高位のトランドーシャンだった。このため、ソロの第一の友人がウーキーだったことは、ボスクを殺しへの情熱に駆り立てる十分な理由となったのだ。

ボスクは賞金稼ぎギルドの前代表だった尊敬すべきハンター、クラドスクの息子である。帝国によるキャッシークの制圧とそれに続く支配体制の下、多くのトランドーシャンが逃走しようとするウーキーを捕らえ、喜んで領主のところへ連れていった。ボスクもこのとき活躍したハンターの1人であり、すぐにその残虐性を知らしめることになる。彼は数百にもおよぶウーキーの生皮を集め、さらにはクォーティル星系の君主やコルセックのハル・ホーンなどの賞金首を次々と殺害していく。やがて、彼は領主の薦めでウーキー専門の賞金稼ぎとなり、さらに多くの成功を収めていった。しかし、彼の幸運も永遠に続いたわけではない。最大のライバルであるボバ・フェットには毎回のように苦渋を味わわされており、大柄でつかみ所のないチューバッカの捕獲でも失敗続きだったのだ。

ボスクがチャンスを掴んだのはギャンドロIVでのことだった。アウター・リムの外れにウーキーの難民が隠れている小さな植民地があるという噂を耳にした彼は、そのセクターの総督から十分な武装と前金を受け取り、ギャンドロIVへと向かう。しかし、この岩石衛星に移住していたウーキーたちは、チューバッカの助けを借りてやってきた貧弱な武装集団に過ぎなかった。数で勝るボスクとその仲間たちは比較的簡単にキャンプを取り囲み、ウーキーたちの捕獲に成功する。少なくともボスクはこの日を最も素晴らしい一日だと思っていた。しかし、その後考えもしなかったことが起こるのだった。

かつての恋人を尋ねるため近くの星系を訪れたハン・ソロは、この不毛な衛星にチューバッカを降ろしていくところだった。しかし、離陸したソロは軌道付近にあった賞金稼ぎたちの宇宙船に気付き、さらに上方にも何かが潜んでいることを感じとる。彼は素早く低空でウーキーのキャンプに戻ると、<ミレニアム・ファルコン>の惑星保護装置を作動させ、混乱している賞金稼ぎたちを一斉掃射する。結局、ボスクとその子分らは自分たちの船へと退却していった。しかし、ウーキーを救うためには敵の船を操縦不能にしなければならず、中に捕虜のウーキーがいる状態で銃撃戦を行うことはできなかった。そこで、ソロは敢えてボスクの<ハウンド・トゥース>の上に直接<ファルコン>をつけ、他の船の前方に下りようとする。ソロが<ファルコン>を起こすと、敵の船はボスクの船の方へと旋回し、混乱状態に陥った。捕虜のウーキーたちはこれに乗じて2人の賞金稼ぎを船外に放り出し、残りの乗員を始末して操縦系統と武器系統を破壊したのである。

やがて、ボスクは父であるクラドスクを裏切って殺害し、その肉を食べることによってギルド内での権力を増大させた。しかし、彼の支配下に置かれた賞金稼ぎギルドはボスク支持の改革派と、クラドスク支持の保守派に分裂し、互いに争うようになる。そしてギルドを追われたボスクはフリーランスの賞金稼ぎとなったのだ。

その後、ジャバ・ザ・ハットの下で働いていた彼は、ボバ・フェット、デンガー、そして新参の賞金稼ぎスコアと共に、海賊ラスカーの船上でソロ、チューバッカ、ルークの3人を捕らえることに成功する。オード・マンテルに彼らを連行する途中、ボスクたちはソロをジャバに売り渡そうと考えていた。しかし、ボバ・フェットが他の組織と交渉していたために遅れをとってしまい、そのわずかの間にソロたちは逃れてしまう。

また、ホスの戦いの直後に<ファルコン>を捜索していたボスクは、ティニアン・イアットとウーキーのチェンランベックという2人の賞金稼ぎとチームを組んだこともある。ソロを探すためロマブIIIにある帝国軍のウーキー収容所を訪れたボスクは、後にチェンを裏切るつもりだった。しかし、騙されていたのは彼の方だった。イアットとチェンは捕らわれていたウーキーたちを解放し、ボスクは帝国軍のイオ・デズナンド総督に引き渡されてしまう。総督はボスクを処刑し、彼の皮で作ったバッグを妻にプレゼントするつもりだったのだ。だが、彼は何とかこの窮地を脱し、生き延びることに成功する。

結局、カーボナイト凍結されたソロはボバ・フェットの手に渡り、ボスクはザッカスと4-LOMと組んでソロ奪回を企てる。しかし、フェットは彼らより遥かに腕の立つハンターであり、ボスクはまたしても失敗してしまう。その後長い年月が経ち、ユージャン・ヴォングの侵略によってチューバッカが死んだことを聞いたボスクは、久々に周囲に笑いを見せるのだった。

ザッカス Zuckuss

種族:
ギャンド
出身:
ギャンド
職業:
賞金稼ぎ
性別:
身長:
1.5メートル
愛機:
バイブロス社製G-1A輸送船<ミスト・ハンター>

Zuckuss

惑星ギャンドの捜索師であるザッカスは、彼の一族に3標準世紀に渡って伝承されてきた賞金稼ぎとしての確実な技術訓練を受け継いでいる。大部分をガスに覆われたこの惑星の文明は、数キロにも及ぶ厚さのガス霧によって分断された孤立植民地の連続体として発展してきた。ギャンドにとって捜索師になることはかねてから光栄なこととされており、この星系では何世紀も前に全体主義的君主制度が確立されて以来、その訓練が続けられている。

ギャンドの捜索師は非常に迷信的で宗教的な分派に属している。彼らはこの惑星を覆う渦巻き状のガス霧を獲物へ導く神のお告げや前兆として捉えており、何世代にも渡って伝えられている古代儀式を崇拝している。帝国がこの惑星の奴隷商人たちを逮捕したときも、彼らは霧中での逃亡者探しに適した高度な装備をもっていたため、全く問題なく逃げ延びることができた。しかし、古代儀式の手法を用いる捜索師は、突如として廃れていくことになる。

彼らの多くは背教者のヴァイター・シュライクのように他の職に転向していった。自分たちに対する帝国の横暴を目の当たりにしたシュライクは、牢獄から釈放された後、捜索師を捨てて銀河系の自由の戦士たちと合流する。しかし、残された数人の捜索師たちは古代分派の生き残りとして職を続ける決意をし、自分たちの特異な才能を発揮できる星系へと旅立っていった。

その中で大きな成功を納めた1人が、新参者の賞金稼ぎであるザッカスだった。彼はギャンド特有の体質から、故郷を離れている間は特別な呼吸装置を着けていなければならない。だが、彼は獲物を捕らえるまで既知銀河のありとあらゆる環境に立ち向かう、疲れ知らずの追跡者である。その放浪生活のなか、ザッカスは極少数の偶然見つけた獲物のリストを作成し、同時に印象的だった獲物のリストも作成している。そのため強欲な同業者たちからでさえ、無気味な存在として受け止められていた。

ザッカスはついにジャバ・ザ・ハットの下で働くようになり、そこでドロイドの賞金稼ぎ4-LOMと出会う。ザッカスは難解な儀式からもたらされる「直感」によって獲物を探すが、4-LOMは論理に基づく洗練された行動によって獲物を捜索する。ザッカスは自分に唯一欠けている部分をこのドロイドに求め、2人はお互いに最良のパートナーとなった。ジャバも彼らをコンビで働かせ、お気に入りの賞金稼ぎとして多くの仕事を与えていたのである。

2人に与えられた任務の1つは、帝国軍のナーディクス総督を捕らえることだった。彼らは簡単に総督を捕らえ、銀河にその悪名をとどろかせることになる。しかし、反乱軍に引き渡されたナーディクスが裁判に掛けられると、帝国軍の面子は丸つぶれとなった。ザッカスと4-LOMはこれに慌て、帝国軍との関係修復のため、ホスの戦いの直後に反乱軍の輸送艇<ブライト・ホープ>の襲撃を計画する。

ダース・ヴェイダーの指揮する帝国艦隊の攻撃と、2人の賞金稼ぎによる襲撃によって重大な損傷を受けた<ブライト・ホープ>は大破し、ザッカスたちは90人の反乱軍兵士たちを保護下に置くことに成功した。しかし、反乱軍との相互による献身は徐々に2人の心を変えていく。2人はごく短期間ではあったが反乱軍の一員となり、90人全員を無事ダーリン・ボーダへ輸送する手伝いをしたのだった。

その後、ザッカスと4-LOMはジャバの命令によってヴェイダーのもとへ派遣され、ハン・ソロの捜索に着手する。この2人は法外な仕事料を要求することでも知られており、彼らを雇ったことからも、いかにヴェイダーがソロの捜索に執念を燃やしていたかが伺える。2人は残念ながらソロの捕獲に失敗するが、その後もボスクと共にボバ・フェットからのソロ奪回を企てたりもしている。

やがて4-LOMは賞金稼ぎから身を引き、正式に反乱軍へと加わったが、ザッカスは依然として捜索師を続けており、腕利きの賞金稼ぎとして恐れられている。

Presented by じょじょ♪ <webmaster@starwars.jp>  (http://www.starwars.jp/