キップ・デュロンは幾度となく辛苦に直面し、その経験をより大きな力に変えてきたが、未だに無傷でいるわけではない。デュロンのフォースとの調和はとても強く、師であるルーク・スカイウォーカーによって与えられた抑制をもってしてもこの衝動的な若者を抑えるには至っていないのだ。彼が抑制を捨てて感情に身を任せたとき、その結果は凄惨なものとなる。
キップは不毛なアノート星系の植民惑星デイヤーにおける活動的な政治家の家に生まれた。しかし、彼らの政治活動は帝国に対する反逆と見なされるようになる。デュロンの家は帝国軍のストームトルーパーの襲撃を受け、家族全員が逮捕されてしまった。キップとその両親はケッセルのスパイス鉱山で強制労働に従事させられ、一方で兄のゼスはカリダの帝国アカデミーへ徴兵されたのだった。
囚人となって1年後、キップの両親は刑務所内の反乱によって死亡した。孤児となったキップは暗闇の中で苦労してグリッタースティムの採集を行い続ける。そして、グリッタースティムはケッセルの処理センターで精錬されるのだ。ケッセルで過ごす間、彼はヴィマ=ダ=ボーダと名乗る不思議な老婆と出会い、彼女からフォースの存在とその初歩的な使い方を学んでいた。しかし、ヴィマは別の場所に移送されてしまい、それ以上の接触を得ることはできなかった。
新共和国代表のハン・ソロとチューバッカが腐敗したケッセル政府によって投獄されるまでの8年間、キップは自由への希望をほとんど手にすることなく奴隷として働かされていた。ソロとチューバッカはキップと共に働き、この熟練した青年から生き残るための価値ある術を伝授される。
新共和国の2人の英雄は、強奪した帝国軍シャトルで脱出するという大胆な逃走計画にキップを巻き込んだ。キップはケッセル星系に隣接するブラックホールの大渦巻のなかを本能的に操縦し、凄まじい潜在的フォースの可能性を示唆する。彼らのシャトルはモー星団に引き寄せられるが、キップは何とか無事に嵐の目にたどり着いた。しかし、そこには帝国軍の最高機密であるモー研究所があったのだ。
ハン、チューイー、キップの3人はケッセル鉱山から逃れたものの、このときまで10年間、銀河内乱が終結したことを知らなかった帝国軍によって拘留されてしまう。モー研究所は、先のグランド・モフ・ターキンによる超兵器開発を受け継ぐ科学者や技術者の秘密シンクタンクだった。接近不可能なモー星団の近郊に閉じこもっていた帝国軍は、外の銀河の状況を全く知らなかったのだ。
拘留されたハンは純真なオムワッティの科学者キウイ・ズークスに彼女の過ちと帝国軍の本性を明かすことに成功する。彼は10年にもおよぶ帝国軍の洗脳から彼女を解放し、生きることへの情熱を訴えた。キウイはソロ、チューバッカ、キップを解放し、この研究所で最も恐ろしい究極兵器サン・クラッシャーで脱出する。そしてサン・クラッシャーを手に入れた新共和国は、この論争の種となる兵器をガス状巨星ヤヴィンの中心に向けて破棄したのだった。
モーから逃走する際、自由に向かって本能的な操縦を披露したのはやはりキップだった。そしてこのとき、ルーク・スカイウォーカーはヤヴィン4に設立したジェダイ・アカデミーに候補者を集めているところだった。彼はキップをテストし、その潜在能力の高さに驚かされる。だが、長年におよぶ辛苦は彼を汚していた。何年もの間自由と家族を失って暮らしていた彼は、決して弱音を吐かず、二度と力に屈しないという誓いを立てていたのだ。この決意は怒りと恐れを原動力にもち、キップをダークサイドに近づけていたのである。
スカイウォーカーのジェダイ・アカデミーの一期生たちは、銀河中から選りすぐられた様々な種族のフォース感知者だった。おそらくキップは最も強力な生徒であり、程なくルークの修行のペースを不満に思うようになる。そしてルークの知らぬ間に、プラキシウムに不穏な影が迫っていた。4,000年前に死んだシスの暗黒卿エグザ・キューンの邪悪な魂がヤヴィン4の古代神殿から復活を果たしたのだ。利用すべき有望な若者を発見したキューンは、キップに強大な力を与えようとささやき、密かな訓練を開始したのだった。
ダークサイドに魅せられたキップは、皇帝とヴェイダー亡き後の最初の暗黒卿になろうと決意する。正当な復讐心をたぎらせ、彼は帝国軍を壊滅させようと考えたのだ。キップはヤヴィン4でルークに戦いを挑み、ダークサイドのエネルギーで最初の師を昏睡状態に陥れた。さらに、彼はヤヴィンから自分の宇宙船として利用すべく、サン・クラッシャーを呼び寄せることに成功する。そしてキップは用心のため、もう1つのサン・クラッシャーが造られる可能性を排除した。フォースを使ってキウイ・ズークスの記憶からこの超兵器に関する知識を消し去ったのである。
サン・クラッシャーに守られたキップは帝国アカデミーの中枢、カリダに到着する。彼はカリダの太陽に向けてサン・クラッシャーの共振魚雷を発射し、その連鎖反応は星系を破壊した。その運命を見届けていたキップは、兄ゼスがトルーパーとしてカリダに配置されていたことを知って衝撃を受ける。キップは唯一生き残っていた肉親の救出に失敗するどころか、兄を無意識に殺害してしまったのだった。
ハン・ソロはキップの大罪を知って落胆する。彼はキップを追跡し、対面を果たした。ちょうどそのとき、ジェダイ・アカデミーのルークの弟子たちもエグザ・キューンの魂を打ち負かし、その魔の手からキップを解放することができたのだった。キップもソロの説得を受け入れ、ハンも彼の行為を許すことができたが、銀河系がこの若きジェダイによって失われた多くの命のことを忘れることはなかった。
キップは何年にもわたって自らの罪と戦い続け、ジェダイ・オーダーに専念していた。彼は多くの英雄的任務を遂行し、やがては数人の若きジェダイ・ナイトを指導するほどにまで成長した。その大胆な行動から彼を崇拝する若い訓練生たちにとって、キップの功績は伝説的だった。やがてキップはミコ・レグリアを弟子に採り、新生オーダーにおける最初のジェダイ・マスターとなったのだ。
キップとレグリアはジェダイ以外のパイロットと共に「ダズン・アンド・ツー・アヴェンジャーズ」と呼ばれるXウィング中隊を結成する。この無鉄砲な部隊はアウター・リムの密輸業者や海賊たちを取り締まる任務を担当していた。彼らは名声を得るようになったが、そのときユージャン・ヴォングによる先遣隊によって攻撃を受けたのだった。
この大虐殺と、結果的にもたらされたキップの変化は、ルークのジェダイ・オーダーに分裂の兆しを招くことになる。キップはユージャン・ヴォングによる市民の虐殺と惑星の破壊に対して受身に振舞うことに反対し、ジェダイのとるべき行動として積極的な攻撃を要求した。キップの攻撃提案を警戒したルークは、怒りに任せた先制攻撃と復讐を禁止する。ルークは、こうした行動が必ずダークサイドに通じると考えたのだ。
だが、キップはルークの洞察力を無視し、自分自身の本能に従った。彼は数人の同志を募り、独自にユージャン・ヴォングへの攻撃を試みる。ユージャン・ヴォングは銀河市民を扇動し、ジェダイへの対抗心を煽っていた。キップの攻撃的な戦略は、オーダーの将来に暗雲を招くことになるのだった。
彼は数人の同志を募って独自にユージャン・ヴォングへの攻撃を試みる。キップはスカイウォーカーの姪ジェイナ・ソロを味方につけ、彼女にユージャン・ヴォングがサーンピダルの残骸で超兵器を製造中であることを確信させた。そして彼はジェイナと共に攻撃を行うが、2人が破壊したものは武器ではなく、ユージャン・ヴォングのワールド・シップだったのだ。騙されたジェイナはキップに激しい怒りを覚えるのだった。
コルサントの陥落後、ジェイナは弟のアナキンを失った怒りに埋め尽くされ、ダークサイドに足を踏み入れていた。だが、彼女をその淵から救ったのもキップだった。彼独自の攻撃的哲学がジェイナの帰還を難しくしていたが、キップは過去の経験からダークサイドの力に関する詳細な知識を持っていた。2人はユージャン・ヴォングを欺く巧みな計画で協力し合い、徐々に特別な関係を築いていく。しかし、最終的に彼女の心を掴んだのは戦闘機パイロットのジャグド・フェルだった。
ジェイナのダークサイドからの帰還に助力するなかで、キップも大きく変わっていく。彼は団結の力と不和の危険性を理解し、新ジェダイ評議会を設立しようとするマスター・スカイウォーカーを支援する働きを始めたのである。やがてキップはジェダイ・オーダーの新評議会に、創設メンバーの1人として加わることになる。
ガントリスはヤヴィン4に設立されたルーク・スカイウォーカーのジェダイ・アカデミーで学ぶジェダイ候補生の1人である。だが、彼は一人前のジェダイ・ナイトとして卒業する前に、フォースのダークサイドに取り付かれ、その身を滅ぼすことになるのだった。
ガントリスは植民惑星イオール・シャーで育った逞しい少年である。しかし、この惑星の入植者たちは溶岩の火口に覆われた厳しい環境と、絶え間ない地震に悩まされており、入植は完全に失敗だとされていた。だが、当初の入植者の末裔であるガントリスは、生まれたときから強いフォース感知能力を持っており、この厳しい惑星で生き残ることができたのだった。子供のころ、彼は氏族の仲間と共に土石流に閉じ込められてしまったことがある。このとき、大人たちは全員死亡したが、ガントリスだけは潜在的なフォースの力によって、無傷での生還を果たしているのだ。やがて、成長した彼は、地震が発生する時刻を正確に予測できるようにもなっていた。フォースの力は成長と共にますます大きくなっていき、イオール・シャーの人々の安全を守るために、ガントリスは無くてはならない人材として認められるようになる。やがて彼が入植者たちのリーダーとして選ばれたのも、当然の結果だった。
スローン大提督、そしてクローンとして蘇ったパルパティーン皇帝が相次いで敗れると、ルーク・スカイウォーカーはかねてからの希望どおり、ジェダイ・オーダーを再興させるという計画を推し進めることが可能になった。彼は強いフォース感知能力を持つ人材を求めて銀河系を探索し、素質のある者をジェダイ・ナイトとして育て上げようと考えていたのである。そして、イオール・シャーに関する情報を得たルークはこの惑星へと向かい、ヤヴィン4でジェダイの道を学んでもらえるよう説得するため、ガントリスと面会するのだった。
しかし、ガントリスは極めて慎重にルークと対峙した。彼はルークが訪れる数日前から、彼を破滅させようとする「ダーク・マン」の幻影に取り付かれていたのである。ガントリスはルークの動機を試すため、彼にいくつかの試練を与える。その1つは、溶岩の火口を渡り、ラーヴァ・ドラゴンと呼ばれるイオール・シャーの溶岩に適応したシリコン質の怪物と戦うというものだった。そして、ルークがすべての試練を克服すると、ガントリスはルークを受け入れ、ヤヴィン4へ同行することを承諾する。しかし、彼は自分がいなくなった後の仲間たちの生活を不安に思っており、彼らを残していくことはできないと主張した。そこでルークは妹のレイア・オーガナ・ソロの力を借り、イオール・シャーの住人たちをより安全で快適な惑星であるダントゥイーンに移住させることを約束する。これですべての悩みは解消され、ヤヴィン4に到着したガントリスは、この森林衛星でジェダイとしての新しい生活をはじめるのだった。
ガントリスはヤヴィン4で学ぶジェダイ・アカデミーの第1期生、12人の中の1人でもあった。なかでも彼は物覚えが早く、特に秀でた人材であり、同期生のコラン・ホーン(当時は特別な理由によってケイラン・ハルシオンという名前で訓練を行っていた)と激しく互いの実力を競い合っていた。そしてある日、修行の合間にストリーンなどの仲間を連れてヤヴィン4のジャングルを探索していた彼は、長年にわたって失われていたマサッシの神殿を発見する。そこでガントリスは、およそ4,000年前にこの神殿に封じ込められた古代シスの暗黒卿、エグザ・キューンの精神と接触し、復活した暗黒卿と徐々に意思の疎通を交わすようになっていったのである。
当初、エグザ・キューンは真の目的を明かさなかったが、彼はガントリスにライトセイバーの製造法を伝授した。これは、マスター・スカイウォーカーが弟子たちに準備が整うまで封印していた修行の1つだったのだ。思い上がったガントリスは自身のライトセイバーでルークに決闘を挑む。最終的にルークはこの戦いでガントリスに勝利するが、それには相当な努力を必要とした。ルークは、ガントリスがどうやってライトセイバーの作り方を知ったのかを問い詰め、彼が未だに「ダーク・マン」の悪夢に悩まされていること、そしてルーク自身も「ダーク・マン」のヴィジョンに取り付かれつつあることを認めるのだった。
数日後の夜、ガントリスは再びジェダイ・アカデミー内の自室でエグザ・キューンの訪問を受けた。このときキューンの精神は自らの野望をあらわにし、力強い意志でガントリスをダークサイドへと誘惑する。だが、ガントリスは必死の抵抗を見せ、キューンを無視するとともに、ダークサイドを拒絶するのだった。すると、キューンはガントリスの脳裏にダントゥイーンの幻影を映し出し、彼が残してきた仲間たちを襲う惨劇の様子を見せつける。ダントゥイーンの入植者たちは、新共和国を打倒するべく新たに台頭した帝国軍の女性司令官、ダーラ提督の部隊によって全滅させられていたのである。この光景はガントリスにとってあまりにも残酷なものだった。怒りに燃えた彼は、邪悪な暗黒卿の精神へと立ち向かう。だが、それも無駄な努力に過ぎなかった。エグザ・キューンは修行中のガントリスにとって、あまりにも強大な敵だったのだ。翌朝、黒焦げになったガントリスの遺体が訓練生たちによって発見されることになる。ジェダイ・オーダーを自らの手で再興させようというルークの試みは、その最初の段階から暗雲に晒されるのだった。
ベスピンのクラウド・シティ近郊には、熾烈な競争の結果や老朽化によって既に見捨てられた浮遊型採鉱都市が数多く残されている。こうした都市の1つティバノポリスでひっそりと暮らしていたストリーンは、顎鬚の生えた白髪混じりの初老の隠遁者である。彼は生まれ持った不思議な力によって、周囲にいるすべての人々の考えを読み、遠くの声を聞くことができた。この能力のために罪の意識に苦しんだのも、ストリーンが人々を避けてティバノポリスに単身で移住した理由の1つである。彼はかつてのガス採集都市で、雲の層の奥深くから貴重なティバナ・ガスが噴出するタイミングを予言し、それを採集しながら細々と暮らしていた。しかし、ストリーン自身も、この不思議な力がフォースによってもたらされているものだとは知る由も無かった。
ティバノポリスでストリーンと遭遇したルーク・スカイウォーカーは、彼がフォース感知者であることに気づき、ヤヴィン4に開設したジェダイ・アカデミーへの参加を呼びかける。ストリーンもこれに同意し、アカデミーの第1期生としてジェダイの修行を開始したのだった。だが、4,000年前に肉体を滅ぼされたシス卿、エグザ・キューンがアカデミーに暗い影を投げかける。暗黒卿の誘惑に駆られたストリーンの同期生、ガントリスが謎の焼死を遂げ、マスター・スカイウォーカーさえも、キューンに魂を売ったキップ・デュロンとの戦いに敗れ、精神と肉体を切り離されてしまったのだ。エグザ・キューンはルークを完全に抹殺するべく、まだジェダイとしての精神が未熟だったストリーンを利用する。彼は暗黒卿に操られ、激しい竜巻を起こして意識の無いルークの肉体を滅ぼそうとしたのだった。しかし、他の訓練生たちはフォースの力を集結させることによって、キューンの邪悪な精神は永久に打ち砕かれたのである。
その後、惑星コーボスのリヴァイアサンが発掘されると、ストリーンはキップ・デュロン、ドースク82、キラナ・ティと共に、この生物を退治するべくコーボスへと旅立っていった。また、彼はフォースの力を利用してマサッシの文献を解読することにも成功し、ルークがアカナ・ノーランド・ペルと共に母親を探す旅に出ると、ついにジェダイ・マスターに任命されたのだった。
やがて、ユージャン・ヴォングによる既知銀河系への侵略が開始されたときも、ストリーンはジェダイ・マスターとして若い候補生たちに修行を与えていた。彼は前線で戦うよりも、後方で教師としてこの戦いに貢献する道を選んだのである。しかし、アカデミーのあるヤヴィン4がユージャン・ヴォングの攻撃によって陥落すると、ストリーンは最年少の幼い訓練生たちを連れて、この衛星からの脱出を余儀なくされる。彼らはモー研究所が一時的な基地として確立されるまで、ブースター・テリックの<エラント・ヴェンチャー>に避難したのだった。
最終的に、ストリーンはユージャン・ヴォングとの長い戦いを生き延びた数少ないジェダイの1人となる。彼は失われたジェダイ訓練施設の再建を手伝うため、キラナ・ティとダマヤを引き連れ、候補地である惑星ダソミアへと旅立つのだった。
ドースク81はルーク・スカイウォーカーの新ジェダイ・オーダーに属するジェダイ・ナイトの1人であり、ヤヴィン4に設立されたジェダイ・アカデミーで、初期の訓練生の1人として修行に励んでいた。彼は惑星コム出身のエイリアン種族コマイトだが、彼らは進化の過程で自分たちが遺伝子的に完璧な状態にまで到達したと信じている。そのため、彼らは遺伝子の純度を守るべく、自分たちのクローンを作って繁殖していく技術を確立したのだった。そして、ドースク81はオリジナルのドースクの81世代目に当たるクローンである。皮膚は緑色と黄色のまだら模様で、唇はなく、鼻と耳が平らなドースク81は、前身に当たるドースク80とすべての点において同一だった。
しかし、ドースク81にはそれまでのクローンとは異なる特別な性質があった。彼はフォース感知能力を持っていたのだ。そのため、彼は自分が異質な存在であると考え、コムに自分の居場所はないと信じるようになった。ドースク81の究極的な運命はコムの領域の外側にあるはずなのだ。だが、1,000年にわたって画一的な社会で暮らしてきたコマイトたちは変化を極端に嫌っており、ドースク81の持つ特殊な感情を認めようとしなかった。それでもドースク81は、コムを離れ、銀河系で自分の才能を活かせる場所を探したいと考えていたのである。驚くべきことに、彼の次の世代のクローンであるドースク82もまたフォースの力を持っていた。ドースク81は、82がコムでの役割を果たせるよう訓練し、彼に故郷での伝統的な仕事を引き継がせると、やがて故郷を後にするのだった。
やがて、ドースク81はジェダイ・マスター、ルーク・スカイウォーカーと遭遇し、彼らからジェダイ・ナイトとなる資質を持っていると告げられる。彼はルークと共にヤヴィン4へ行くことに同意し、12人の初代候補生たちの1人としてジェダイ・ナイトとなるべく訓練を開始した。そして、ドースクはアカデミーでも特に秀でた才能を持つ同期生のキップ・デュロンと親交を深めていく。しかし、ジェダイたちが訓練を行っていた古代の神殿に、邪悪な闇の存在が姿を現したのである。
その力の正体は、4,000年前に死亡し、神殿に封じ込められていたシス卿エグザ・キューンの邪悪な魂だった。キューンはキップを誘惑し、服従させると、この若い無邪気な少年を、自らの邪悪な野望を達成させるために利用したのである。事実、この不吉な事件が起こっている間に、ドースクとキップがヤヴィン4のジャングルをさまよっていたとき、キューンは2人を隠されたマサッシの神殿へと誘惑すると、ドースクを気絶させ、キップに古代シスの秘儀を伝授していたのだった。だが、最終的にキューンは敗北し、キップはダークサイドから救出される。そして時が流れ、ドースク81は正式なジェダイ・ナイトの地位を獲得したのである。
ジェダイ・ナイトとなったドースク81は故郷コムに凱旋するが、コマイトたちはそれでも彼を進んで受け入れようとはせず、また偉業を誇りに思おうともしなかった。唯一の例外は彼の後継者であるドースク82である。ドースク82だけは彼を尊敬しており、いつか81の後に従って同じ道を歩みたいという希望を告げるのだった。
ドースク81は親友のキップ・デュロンとチームを組み、ジェダイ・ナイトとして銀河系に貢献するため、再び故郷を去っていく。そして彼らは今なお残存帝国軍が徘徊しているコア・ワールドへと向かい、そこで驚くべき事実を目にするのだった。帝国軍で唯一の女性提督であるダーラが帝国軍の残存勢力を再編し、かつてスローン大提督の副官を務めていたペレオン中将と組んで、新共和国に対する一大反抗計画を進めていたのである。ドースクとキップはこの知らせを手に、マスター・スカイウォーカーに警告するべくジェダイ・アカデミーへと戻る。だが、ダーラとペレオンの標的はまさしくヤヴィン4とジェダイ・アカデミーだったのだ。
2人がヤヴィン4に戻ると、このジャングル衛星を破壊するために17隻のインペリアル級スター・デストロイヤーを従えたペレオン中将が姿を現した。しかし、一致団結したジェダイ・ナイトたちは、ドースク81の体を通じてフォースのエネルギーを1本の束に集約させると、迫り来る艦隊へと解き放つ。このときドースク81は、すべてのジェダイが集結させた力を一身に受け、自分では到底不可能だと信じていた力のレベルにまで到達していた。この莫大なエネルギーはフォースの嵐となってペレオンの艦隊を星系の彼方へと吹き飛ばし、アカデミーから遠ざけることに成功したのである。
しかし不幸なことに、ドースク81の肉体はこの莫大なフォースの力に耐えることができなかった。ジェダイたちは目標を達成したが、彼は内側からすべてのエネルギーを消費してしまったのである。ドースク81はジェダイ・アカデミーと新ジェダイ・オーダーを守るためにその命を捧げたのだった。だが、その後も彼の記憶は生き続け、その遺産は彼の「息子」であるドースク82へと受け継がれる。やがてドースク82は「父」と同様にジェダイ・ナイト、の称号を手にしたのだった。真のジェダイ・ナイト、ドースク81は、英雄としてフォースと一体になったのである。
ドースク82は、ルーク・スカイウォーカーがジェダイ・オーダーの再興に励んでいた時代に活躍したコマイトのジェダイ・ナイトである。コマイトはまだらな緑色の肌をしたエイリアン種族だが、彼らはドースク82が生まれる遥か以前に種族として完璧な状態に達したと考え、その状態の遺伝子を維持するために、クローニングによる繁殖を開始したのだった。ドースク82はオリジナルから数えて82番目の世代となるクローンだが、父に相当するドースク81が突然変異によって手にした強いフォース感知能力を受け継いでおり、父と同様にあらゆるコマイトの伝統に反して、故郷の惑星コムを離れたのだった。
かねてからコマイトたちは簡素な生活を営んでおり、故郷の外での出来事にはほとんど関心を示していなかった。だが、初めてフォースを身に付けたドースク81はコムから旅立ち、ルーク・スカイウォーカーのもとでジェダイの道を学んだのだった。やがて彼は英雄として故郷に凱旋し、コムに新たな認識をもたらすことになる。ドースク82も、偉大な英雄の子孫であるというプライドで心を満たすのだった。しかし、若いころのドースク82は、ドースク81がジェダイとして見出される前に行っていた仕事、すなわちコムのクローン製造施設の管理を引き継いでいたに過ぎない。だが、ドースク82は、かつてのドースク81と同様に、広大な宇宙と遥か彼方の惑星に思いを巡らせていたのである。彼は自分も父と同じようにフォースを使えるのだということを誇示し、訓練を積めば父の後を受け継いでジェダイ・ナイトになれるはずだと考えていたのだ。
ドースク82がヤヴィン4へと旅立ったのは、銀河系が比較的平和な時代を迎えていたときのことだった。当時は特に大きな抗争もなく、ルーク・スカイウォーカーも新たなるジェダイ・ナイトたちの育成に時間を費やすことができていたのである。アカデミーに到着したドースク82は、父ドースク81が故郷に凱旋した際に一度顔を合わせたことのあるキップ・デュロンと再会した。ドースク81の親友だったキップは、父と全く同じ姿をしたドースク82ともすぐに打ち解けるのだった。彼はドースク82をヤヴィン4のジャングルの奥深くへと連れて行き、ジェダイ・アカデミーを守るためにフォースと1つになったドースク81の墓標へと案内する。このとき彼らはエグザ・キューンが4,000年前にシスの錬金術で創造した魔獣と遭遇するが、この出来事によってドースク82は偉大な父の後を継ぐ決意を固め、同じくキップも彼を支えると胸に誓ったのである。しかし、その直後にキップはルークに呼び出され、ジェダイの力が必要とされる任務へと送り出されるのだった。
この任務の内容は、辺境の鉱山植民地コーボスの調査だった。あるときこの惑星から新共和国に対して明確な救助信号が送られてきたが、その理由が謎であり、後続する信号もまったく無かったのだ。ジェダイ・ナイトにして新共和国国家元首でもあるレイア・オーガナ・ソロは、兄ルークにコーボスの調査と、救助信号の原因究明のため、ジェダイを派遣して欲しいと要請していた。ルークはキップにコーボスへ行くよう指示するが、彼はドースク82を同行させると強く主張する。そして、ハイパースペースを旅する途中、ドースク82は自分のジェダイとなるための能力について疑問を口にするのだった。だが、キップはかつてドースク81と共に立ち向かった数々の任務のことや、アカデミーで学ぶ他のジェダイを守るために自らを犠牲にしたドースク81の英雄的行為のことを聞かせ、ドースク82の恐怖を和らげたのである。
実際にこの植民地で起こったことは、発掘の間の爆発によって、眠っていた野獣リヴァイアサンを目覚めさせてしまったことだった。目を覚ましたリヴァイアサンは激しい怒りで植民地と鉱夫たちを攻撃し、周囲にあるものを見境なく破壊しながら、その爬虫類の腹を満たすべく鉱夫たちを貪り食っていったのである。
コーボスに到着したキップとドースクは、即座にこの惑星に閉じ込められた鉱夫たちの霊的な存在を感じた。2人は船を降ろすと、破壊されたキャンプを探検し始める。そして鉱夫たちの住居へと進み、彼らは入植者たちについて学んでいくが、今やそのすべてがキップの心の中をさまよう悩ましい魂だけの存在となっていたのである。コーボスの大地に激しい嵐が吹き荒れるなか、ドースクとキップはこの住居で夜を明かし、翌朝に調査を再開することを決める。しかし、キップの心は休まらなかった。ドースクは眠りについたが、キップはそこで起こったすべてのことを調べるため、1人で出て行ったのである。
翌朝、キップがいなくなっていることに気付いたドースクは恐怖に駆られ、ジェダイ・アカデミーに助けを求めるメッセージを送るべく、宇宙船へと戻った。彼のメッセージがヤヴィン4に届いたちょうどそのとき、キップはコーボスのリヴァイアサンと遭遇する。そして、ジェダイ・アカデミーでは、ジェダイ・ナイト、キラナ・ティとストリーンが2人を救助するため、コーボスへと発っていた。彼は惑星に到着した2人のジェダイを出迎えると、3人でキップの捜索へと出発する。だが、激しい嵐によって捜索は難航し、その代わりにジェダイたちは採鉱場の周辺に巨大な怪物がいたという証拠を発見するのだった。彼らはその気配を追って洞窟へと入っていくが、そこで発見されたものは植民地を攻撃した巨獣の巣だけだった。すると卵から幼生が出現し、彼らを攻撃し始める。混乱したジェダイたちは自分たちで攻撃しあい、慌てて洞窟から脱出するのだった。
辛うじて洞窟からの脱出に成功したドースク、キラナ・ティ、ストリーンは、外で巨大な怪物の死骸の上に立っているキップの姿を発見する。この怪物は明らかに採鉱植民地を破壊した巨獣だった。キップはこの巨獣を発見し、戦いへと突入したが、フォースの力を通じて頭上に嵐を呼び起こし、最終的に稲妻を使ってこの怪物を仕留めたのである。彼はこの怪物を殺すことによって入植者たちの魂を解放したが、それでも頭の中の混乱は晴れなかった。このときジェダイたちは、岩の多いコーボスの平原で、さらに大きな怪物が目を覚まし、彼らを探し求めていることに気付いたのである。
仲間が倒されているのを見たリヴァイアサンは激怒し、死んだリヴァイアサンを遥かに超える凶暴さでジェダイに襲い掛かってきた。彼らはライトセイバーだけでなく、嵐や岩など、コーボスの戦場で使えるものすべてを武器として利用する。しかし、この怪物の凄まじい大きさは、とてもこの惑星の自然の力で太刀打ちできるものではなかった。ジェダイとリヴァイアサンの下の地面が崩れ落ち、洞窟の下へと突き落とされるのは時間の問題だったのだ。そこには溶岩が煮えたぎる穴がいくつも点在していたが、ジェダイたちは辛うじて鉱夫たちの発電装置にあったロープやパイプにしがみ付くことができた。しかし、リヴァイアサンは溶岩の海の奥深くへと飲み込まれていったのである。
だが、この怪物は溶岩に沈んでもなお生き延びる力を持っており、ジェダイに向かってマグマのシャワーを吐き出した。ジェダイたちはフォースを使ってそれを払いのけ、辛うじて無傷でその場を逃れることに成功する。そして、キップ、ストリーン、キラナ・ティはライトセイバーで怪物に斬り掛かるが、一方でドースク82は尻込みしていた。彼は自分がフォースにおける無力な存在であるという懸念を抱いており、その疑念が彼を攻撃から遠ざけていたのだ。しかし、ドースクは恐怖を無視し、この難局にうまく対処した。彼は発電装置がまだ作動していることを知り、怪物を殺す際に有効な武器となることに気付いたのである。キップは怪物を巨大なパワー・ケーブルへと誘導し、ドースクがスイッチを投げると、囮となってリヴァイアサンがケーブルに噛み付くように仕向けた。その直後、莫大な電流がケーブルを流れ、怪物を内側から焼き払ったのだった。
ようやく怪物は滅ぼされ、すべての魂が解放された。コーボスに最終的な平和が訪れると、ジェダイたちはこの惑星を後にするが、ドースク82にとって今回の一連の出来事は重大な意味を持つことになる。これは彼にとってジェダイ・ナイトとしての最初の試練であり、彼はこれに合格したのだ。ドースクはジェダイとして必要なものを身に付けていると認識し、ジェダイ・ナイトとしての道を歩むことを決意したのだった。
ジェダイとなったドースク82は、やがてユージャン・ヴォングによる銀河系侵略が開始されるまで、高潔な任務を続けていた。そして、彼はユージャン・ヴォングの動きを偵察し、必要となるであろうあらゆる脱出計画を支援するため、アクアリッシュの故郷であるアンドーへと派遣される。だが、不運にもユージャン・ヴォングはジェダイを捜し求めており、ジェダイを差し出した惑星は破壊から免れるだろうと公表していたのである。アンドーの人々はその言葉を信じ、自分たちを助けに来たはずのドースクをユージャン・ヴォングに差し出そうとしたのだった。彼らはエイリアンの侵略者を静めるために惑星中で機械とドロイドを破壊し始める。ドースクは彼らが既に正気を失っていることに気付き、可能な限りのドロイドを破壊から救おうと考えた。なぜなら、ドロイドは破壊の恐怖を感じ、自己防衛のための欲求を表現する能力を持っている。彼はそれ自体が救済に値する存在であると考えたのだ。しかし、不運にもドースク82はアクアリッシュの警察部隊に追い詰められ、宇宙船を破壊されてしまう。彼らはドースクにブラスターを向けて脅迫し、彼を戦いへと誘うのだった。ジェダイ・ナイトであるドースクは戦うつもりはないと告げ、平和を訴えるが、警官隊は無情にもブラスターを発砲した。こうしてドースク82はフォースと1つになったのである。
キラナ・ティは歌う山の民に属するダソミアの魔女の1人である。彼女がハン・ソロおよびレイア・オーガナと出会ったのは、彼らがダソミアで帝国軍のズンジ大将軍と戦っていたときのことだった。その後、レイアがルークにキラナを紹介したことから、彼女はヤヴィン4へと旅立ち、フォースの道を学ぶ決意をしたのである。
彼女は迅速に最も経験豊かなジェダイ・ナイトの1人へと成長し、コーボスへ派遣されるチームの一員にも選ばれた。そこで彼女はストリーン、キップ・デュロン、ドースク82らの助けを得て、コーボスのリヴァイアサンを倒したのだった。
キラナ・ティにはジェイセン・ソロおよびジェイナ・ソロとほぼ同じ年齢の娘がいるが、その子供はダソミアに残してきた家族のもとに預けられている。だが、ユージャン・ヴォングによる侵略が開始されると、キラナは家族を守るため、ダソミアへと戻った。最終的に彼女はユージャン・ヴォングとの長い戦いを生き延びた一握りのジェダイの1人となる。そしてユージャン・ヴォングが降伏を宣言し、コルサントを明け渡すと、ジェダイたちの直面した試練とフォースへの忠誠を表する祝典で、キラナは多くのジェダイ・ナイトたちと同様にジェダイ・マスターに昇格したのだった。
モン・カラマリの代表として新共和国に派遣された女性大使シルガルは、強いフォース感知能力を見出され、新しい役割を担うことになる。彼女はルーク・スカイウォーカーのジェダイ・アカデミーに加わり、ジェダイの治癒者として大成した。また、彼女は叔父であるアクバー提督との関係や、モン・カラマリの人々への熱心な奉仕によって、政治の世界にも進出するようになり、やがてはカラマリを代表する新共和国元老院議員にも選ばれたのだった。
多種族同盟がその力を台頭させたとき、シルガルは新共和国政府に対して、彼らが何をしようとしているのかを見極めるため、ライロスに特使を送るべきだと提案した。これはスカイウォーカーの下で修行する若きジェダイ候補生たち数名の証言に基づいてなされた提案であり、事実、彼らは意に反して多種族同盟に拘束されていたのである。
その後、ユージャン・ヴォングによる既知銀河系への侵略が開始されると、シルガルはヤヴィン4のジェダイ・プラキシウムに戻り、チャドラ=ファンの少女、テクリを弟子にとった。このときシルガルは、新共和国にこのエイリアンたちを食い止める力がないことを悟っており、この事実が遠方からの侵略行為の恐怖と組み合わさることで、銀河系全域に大きな疲労と病を蔓延させていることに気づいたのだった。
デュロの戦いの直後に、シルガルは妊娠状態にあったマラ・ジェイド・スカイウォーカーから助けを求められた。そして、ボースク・フェイリャがルーク・スカイウォーカーの逮捕を命じると、彼女はスカイウォーカー夫妻と共にブースター・テリックの<エラント・ヴェンチャー>へと逃亡する。そこでシルガルは、マラがユージャン・ヴォングから受けた不治の病を食い止めるために使用したヴァーゲアの合成涙が、彼女の体内で別の毒素を堆積させていることを発見した。マラの持つすべての免疫力はそのまま胎内の子供の保護にも役立ってくれたが、その結果生じた薬物中毒症候群は子供の生命を脅かすことになる。シルガルとルークは強大なフォースをあわせてマラの命を守り、最終的にはルークの必死の行動が彼女と赤ん坊の命を救ったのだった。
硫黄色のライトセイバーを振るう頑固で自信過剰なガナー・リソーディは、ヤヴィン4に設立されたルーク・スカイウォーカーのジェダイ・プラキシウムでフォースの道を学んだ若きジェダイ・ナイトの1人である。テイアで生まれ育ったガナーは、キップ・デュロンの単独行動を支持する数多くの訓練生の1人でもあり、マスター・スカイウォーカーの許可を得ずに犯罪者や他の重罪人の討伐を行っていた。そのため、彼はジェダイ評議会の設立が自分たちの権利に反するものであると考えるようになり、あらゆるジェダイの行動を制御する構造化された議決機関の構想に苛立ちを感じていたのである。
ユージャン・ヴォングによる既知銀河系への侵略が開始された当初、ガナーはルークの命によってコラン・ホーンとチームを組んで行動していた。だが、フォースに対する信念が真っ向から対立する2人は計画の立案の際にも絶えず意見を衝突させていたのである。ガナーはカークラスにおける犯罪者の掃討作戦のとき、コランの行動がキップの行動を正当化させることになると信じていたが、実際にはコランはそれをきっぱりと否定する。だが、やがては彼らも相手の視点に立って物を見るようになり、両者の関係も嫌々ながら相手を尊重する方向へと変化していったのである。
ガナーとコランがビミエルでユージャン・ヴォングに捕らわれた奴隷たちの救出作戦を敢行したとき、ガナーは自らが脱出するまでの間に多くの奴隷を救出することができた。しかし、彼はコランの命を表すフォースが衰退していくのを感じ、ユージャン・ヴォングの野営地へと戻っていく。ガナーはそこでアンフィスタッフに噛まれたコランを発見した。コランは既にユージャン・ヴォングを倒していたが、自身も死に瀕していたのである。ガナーは彼を救出し、バクタ・タンクで治療した後、ヤヴィン4へ連れ戻すことに成功したのだった。
やがてコランがガーキの市民軍の一員として復帰した後、ガナーもコランとジェイセン・ソロを連れてガーキへと向かうが、彼はそこで大きな挫折を経験することになる。ユージャン・ヴォングの司令官シェダオ・シャイの副官、クラッグ・ヴァルの部隊との最初の戦いで、ガナーはヴァルから手痛い一撃を受けたのだ。ヴァルは手袋をした手からの強烈な一撃でガナーの頭部を捕らえ、彼の顔面を引き裂いたのである。だがその後、コランはバフォールの木の花粉がユージャン・ヴォングの装甲服に致死的な効果をもたらすことを発見し、ガナーの救出に成功した。彼はガナーを連れて新共和国の医療船へと逃れたのだった。
やがてガナーは回復したが、彼は傷跡を消すことを拒んだ。彼はこの傷を、自分が決して全能の存在ではないことへの教訓とする道を選んだのである。彼にとってはフォースのみが強力な同盟者であり、顔の傷はその事実を思い出させることにも役立つだろう。クラッグ・ヴァルに対する敗北は、マスター・スカイウォーカーの教えや、コランによる忍耐強い虚栄の受け入れより、効果的にガナーに謙遜を学ばせたのだった。そして、この新しい理解を手にしたガナーは、マーカーでの任務で死んだと思われていたジェイセン・ソロを捜索するという個人的使命を遂行するべく旅立っていったのである。
ガナーの耳には、ユージャン・ヴォングに捕らえられたジェイセンがコルサントの付近で姿を現したという噂が届いていた。彼はジェイセンとの血縁関係を持つジェダイの中枢メンバーがこの任務を危険に晒す可能性を懸念し、誰の助けも借りず1人でこの任務に当たったのだった。彼は自分が探している人物がジェイセン本人であることを確認するためだけに噂を追跡し、ユージャン・ヴォングの野営船では命を失いかけている。しかし、祝福すべき結果は待っていなかった。彼の見たジェイセンは明らかにユージャン・ヴォングが信仰する真実の道へと改宗されていたのだ。
ガナーはユージャン・ヴォングに捕らえられ、ユージャンターと改名されたコルサントに生きる新しいワールド・ブレインへの生贄とされることになる。既にガナーは自分の虚勢や英雄志向が何の役にも立たないことを知っており、自己顕示欲をさらに後退させていたのだ。だが、ジェイセンの改宗がユージャン・ヴォングを欺くための芝居であることを知ると、彼は生き残ろうとする意思を再燃させる。当初、ジェイセンはガナーに犠牲的行為を演じさせるための存在と思われていたが、彼はこの機会を利用してワールド・ブレインとなるドゥリアムとの個人的接触を得ようと目論んでいたのである。
ジェイセンはガナーにアナキン・ソロが使っていたライトセイバーを渡し、可能なかぎり長く自分を守ってくれるようにと懇願する。もはや自分の死が避けられない状況であることを受け入れたガナーは、快くそれに同意するのだった。彼は自分が手にしたことさえ知らなかった知識に頼ってフォースの奥深くへと到達し、1人で数百人におよぶユージャン・ヴォングの戦士を切り倒していく。だが、圧倒的な数で強力な武器を使う敵の前に、ついに力尽きたのだった。ガナーは最後の息を吐き出し、勇敢な死を遂げた。彼はジェイセンがドゥリアムを使うのに必要な時間を稼げたことを知り、フォースの中へと消えていったのである。