ナブーの山村で暮らす貧しい両親のもとでパドメ・ナベリーとして生まれたアミダラは、人生の初期にナブーでもっとも聡明で才能ある子供として見出された。こうして彼女は幼いころからナブーの政治的リーダーとなるべく訓練を受け、言語学から護身術にいたるまで、幅広い教育を与えられたのである。12歳を迎えると彼女は王女に任命され、来るべき時への準備として首都シードの監視官という重要な役割を任かされることになる。
やがて彼女は訓練の全ての課程を修了し、アミダラの名を授かった。そしてナブーの戦いのおよそ半年前、即位13年目を迎えたヴェルーナ王が外交政策を巡るスキャンダルによって退位を迫られるという事件が起る。即座に次期国家元首を選ぶ選挙が行われ、彼女は電子投票によってわずか4分で女王に即位したのである。このときアミダラは14歳という異例の若さだったが、史上最年少の国家元首というわけではなかった。むしろ彼女はナブーの歴史上、もっとも力量のある人物だったかもしれない。
女王の精巧なガウンとその装飾具は、ナブーの人々にとって重要な意味を持つ歴史的な記号をあしらったものである。また、彼女の白塗りの化粧には対象性を表現するために頬に美しい印が付けられており、下唇を分ける口紅は「思い出の傷跡」と呼ばれ、「偉大なる平和の時」が訪れる前の、ナブーにとっての苦悩の時代を表している。
通商連合がナブーへの侵略を開始したとき、アミダラ女王は決して動揺せず、冷静さと落ち着きを保っていた。救助に駆けつけたジェダイたちの助言を受け入れつつも、彼女はパナカ隊長や侍女たちに全幅の信頼を寄せていたのだ。アミダラは選択の余地がなくなるまで国民を戦争に巻き込むことを拒否し、コルサントへと向かう。首都に到着した彼女はパルパティーン議員と共に元老院議会に出席し、勇気と情熱を持ってナブーの現状を訴えた。だが、腐敗した元老院がナブーを救う可能性はほとんどなく、パルパティーンの忠告によってヴァローラム議長の不信任動議を起こす以外、彼女に打つ手はなかった。議長は罷免されたが状況が一変するはずもなく、アミダラは大きな危険を冒しつつも、国民の支えとなるべくナブーへと戻るのだった。
ナブーに戻ったアミダラは、長年にわたって文化的対立を続けていたグンガンとの和解に成功する。そして彼女はボス・ナス、ジェダイ、パナカの助力を受け、通商連合との最後の戦いへ向けた作戦を立案する。アミダラは自らもヌート・ガンレイの身柄拘束という任務を引き受けるが、これは極めて危険な役割だった。しかし、パナカとサーベの助けによって、見事に作戦を成功させたのである。その直後、タトゥイーンで出会ったアナキン・スカイウォーカーによって連合軍のドロイド司令船も破壊され、通商連合によるナブー侵略は完全に終わりを告げたのだった。
そして10年後、女王の座から退位したアミダラは、後継者ジャミラ女王からの公共への奉仕を続けてほしいという願いを聞き入れ、ジャー・ジャー・ビンクスと共にナブー選出の元老院議員に就任していた。そのころ、共和国ではドゥークー伯爵率いる分離主義勢力の脅威が増しつつあり、元老院でも共和国軍設立法案の是非を問う論争が沸き起こっていた。アミダラはこの法案に断固として反対の立場を表明し、貴重な反対票を投じるべくコルサントへと向かう。
しかし、コルサントに到着したアミダラは謎の暗殺者による爆破事件に巻き込まれ、彼女の囮となっていた侍女のコーデを失う。ジェダイ評議会はナブーの月のスパイス採鉱者による犯行だと告げるが、パドメは分離主義勢力が影で陰謀を企てていると直感していた。議員の危機を不安視するパルパティーン議長は彼女にジェダイの保護下に入るよう提案し、パドメはジェダイ・パダワンとなったアナキンと10年ぶりの再会を果たす。そして2人は暗殺の危機を逃れるためナブーへと戻った。やがてパドメとアナキンの間に愛が芽生え始めるが、政治家にとっても、ジェダイにとっても、特定の相手への愛は許されない感情だったのだ。
一方、アミダラ暗殺の真相を探ってジオノーシスに到着したオビ=ワン・ケノービは、暗殺の首謀者が通商連合総督の地位に留まり続けるヌート・ガンレイであることを突き止めた。しかし、ジオノーシスは分離主義者の本拠地となっており、彼はドゥークー伯爵らに捕らえられてしまう。師からの通信を受け取ったアナキンはパドメと共にジオノーシスへ向かい、増援に駆けつけたジェダイ・オーダー、そして共和国のために作られたというクローン軍を交えて独立星系連合のドロイド軍と壮絶な戦いを繰り広げた。彼らはこの戦いに勝利するが、結果として銀河系はクローン大戦と呼ばれる全面戦争へと突入することになる。
ジオノーシスの戦い後、コルサントでは共和国の壮大なクローン軍が銀河系の各地へと向かって送り込まれていたが、パドメはアナキンの護衛を受けてナブーに帰還していた。そして2人が初めて禁断の愛を交わしたのと同じ郊外の静かな湖畔で、彼らはC-3POとR2-D2の祝福を受けながら、ひっそりと秘密の結婚式を挙げたのである。この穏やかな愛情表現は、やがてアミダラと銀河系全体が直面することになる暗黒の瞬間への入り口となるのだった。
クローン大戦勃発後もパドメは共和国に忠実に仕えていたが、秘密の夫が急速にキャリアを延ばしていくに従い、徐々に心を乱していくようになる。アナキンは共和国全体に名を轟かせる戦争功労者となり、その功績に多くの善良な市民たちが心を躍らせる一方で、彼女は夫の身を案じて心労を深めていたのである。2人が互いを求められるわずかな時間は余りにも短かった。主戦場はコルサントから遠く離れたアウター・リムに集中しており、パドメはアナキンとほとんど会うことができなかったのだ。しかしアウター・リムでの激戦が終了したとき、彼女はアナキンに衝撃的な知らせを届けることになる。彼は父親になったのだ。
一方で、この戦争は共和国に絶え間ない変化を与えていた。無数の戦場で分離主義勢力と効率的な戦いを行うため、パルパティーン議長は元老院の軟弱な戦争遂行能力をすべて奪い取り、自身のポストにさらに多くの権力を集中させる政令を公布したのである。こうした権力の移譲は多くの人々、特に汚職によって腐敗した政治家たちによって歓迎されたのだった。
だがその一方で、元老院議員たちの小規模なグループは、パルパティーンによる度重なる憲法修正にますます不安を募らせていた。そして、ベイル・オーガナとモン・モスマは、秘密の会合において思い切った選択肢を提示する。この会合に招かれた他の理想主義の議員たちは、パドメ、ファング・ザー、ギディーン・ダヌー、チー・イクウェイ、テア・タニール、バーナ・ブリームーだった。彼らは最も身近な側近にも絶対にこの会合の内容を漏らさないと誓っていたが、パドメは同意こそしたものの、アナキンが自分の二面性を察知し、何かを誤解することを恐れていたのである。
パルパティーンに対する初期の意見陳述は、反乱として受け止められないよう極めて慎重に言葉を選んで行われたが、パドメはあくまでも法の枠内での外交的解決を望んでいた。そこで彼女はアナキンに、パルパティーンとの関係を使って戦争に対する平和的解決策を求めるよう懇願するが、愛する夫はその要請に憤慨する。彼はこのような申し入れは政治家が自分自身で行うべきだと考えていたのだ。共和国のシステムそのものへの彼女の疑念は、アナキンを悩ませた。彼にはパドメが分離主義者のように見え始めてきたのである。
パドメはパルパティーンの支配体制に正式に反対を唱える議員たちから、2,000名にもおよぶ署名を集めた。そして、彼女はこの嘆願書をパルパティーンに提出するが、彼はそれを無視したのだった。パルパティーンはパドメの意図について、注意深くアナキンに疑惑の種を植え付け、彼女を喪失するかもしれないというスカイウォーカーの恐怖心を煽り続けたのである。アナキンはパドメが出産中に死ぬという恐ろしい悪夢に悩まされていた。かつて母の死を予見した夢が現実になったことから、彼は精神的に非常に不安定な状態に陥っていたのだ。彼は妻を救うためならどんなことでもしただろう。失われるはずの命を救うという自然の摂理に反したダークサイドの力を手に入れるため、シスの暗黒卿ダース・シディアスと同盟を結ぶという選択肢も、彼にとっては躊躇する余地のない条件だったのである。
パドメは共和国の他の人々と同様に、パルパティーン議長がシス卿だったという事実を知らなかった。だが、シディアス卿はアナキンをダークサイドへ誘惑し、彼もダース・ヴェイダーとしてシス卿にひざまずいたのだ。ヴェイダーはジェダイ聖堂を襲撃すると、さらに分離主義勢力の幹部たちを殺害するためムスタファーへと向かう。こうしてクローン大戦は密かに終結したのだった。
パドメに真実を伝えたのはオビ=ワンである。彼はアナキンの転身の証拠を見たのだった。パドメは茫然自失となり、この闇に包まれた現実を理解することができなかった。彼女はアナキンと会うためムスタファーへと向かう。一方、オビ=ワンもパドメに気づかれぬよう、彼女の宇宙船に忍び込んだのだった。
事実はオビ=ワンの言うとおりだった。パドメは夫のした行為に理解を示すことができなかった。アナキンは歪められた感性の中で邪悪な行為に手を染め、自分たちに都合のいいように銀河系を改善し、子供たちのために腐敗した共和国を帝国へと変えたのだ。そして、力に自惚れた彼は、皇帝を倒し、銀河系を自分とパドメの好きなように支配しようと訴える。しかし、パドメはアナキンの変化を受け入れることができなかった。そして、オビ=ワンが彼女の宇宙船から姿を現したとき、激怒したアナキンは最悪の結論にたどり着く。彼は大きな裏切りの陰謀を直感した。彼は愛する妻が、自分を殺すためにかつてのマスターをムスタファーへ連れてきたと考えたのである。アナキンは手を上げ、フォースでパドメの喉を締め上げた。彼女は呼吸を失い、そのまま気を失ったのだった。
アナキンとオビ=ワンがムスタファーの溶岩採集施設で戦っている間、C-3POとR2-D2は動けないパドメを宇宙船に運び、看病をしていた。彼女は宇宙船の簡易医療設備やポリス・マサの完全な設備による手当てを受けたが、容態は一向に回復しなかった。パドメはアナキンがオビ=ワンの光刃によって受けたダメージも、溶岩によって焼かれた姿も見ていない。彼女はアナキンがどうなったのかを知らず、夫の中にまだ善の心が残っていると信じていたのだ。パドメは息絶えようとするかすかな意識の中で、そのことをオビ=ワンに告げたのである。
そして死の直前に、彼女はアナキンの悪夢に登場した奇妙なエイリアンの施設で、最後の力を振り絞って子供たちを出産する。双子には、母が自らルーク、レイアと名を付けた。オビ=ワン、ヨーダ、ベイル・オーガナは、子供たちを安全に守ると誓うことになる。
その後、パドメ・アミダラの遺体はナブーに返還された。彼女の国葬では、何千人ものナブー市民がその最愛の代表に敬意を表したのである。
アミダラがナブーの君主から退位した後、新たな君主として選ばれたのがジャミラ女王である。当時のパドメほど若くはないが、彼女は前任者同様に威厳に満ちた存在だった。
ジャミラ女王はパドメにナブーの人々への奉仕を続けて欲しいと懇願した。パドメは完全に引退する権利を有していたが、女王の願いを聞き入れ、ナブーの代表として銀河元老院議員となったのである。ジャミラは分離主義者たちによる危機の間にも個人的にパドメの身の安全を心配しており、議員が暗殺者から身を隠していたときも彼女の所在の隠蔽に尽力したのだった。
やがて分裂の危機が高まり、共和国から多くの惑星が脱退すると、何百万もの忠実な市民が移住を余儀なくされた。コルサントは宇宙港の混雑や安全性の確保のために難民の流入を制限し始め、ミッド・リムの惑星は境界の解放を開始する。哀れみ深いジャミラも難民の流入を受け入れるため、ナブーの移民政策を緩和したのだった。
ジャミラはアミダラと同様に何種類もの衣装を身に着けている。顔の白化粧は対象美を表しており、口紅は「思い出の傷跡」を意味している。彼女の言葉は子音が威厳あるアクセントで明確に発音されるが、これは彼女の出身がナブーの南西地方だからである。
彼女に先立つ歴代の選ばれた君主たちと同様に、若きアペイラーナ女王は伝統を重んじ、銀河系を再編する全面的な変化に直面したときにも、頑固な姿勢を貫き通した。彼女は前任者のアミダラ女王やジャミラ女王の功績を賞賛しており、彼らが行ったのと同様な、正当なる統治を切望していたのである。
国民から深く愛された元女王パドメ・アミダラの死に際し、当時13歳だったアペイラーナはナブーで盛大な国葬を主催し、シードの街道で涙ぐむ何千人もの人々と共に、彼女を送り出した。一方で、アミダラの死は、突然明かされた妊娠の真相や、アシスタント・ドロイドの行方など、数多くの疑問を残していた。だが、ナブーの多くの人々は、故国の伝統に従ってアミダラのプライバシーを尊重するアペイラーナの方針に従い、一切の調査を行わなかったのである。しかし、女王はパドメの死の説明として発表された公式報告に疑問を抱いていた。帝国によると、アミダラはジェダイの手によって殺されたというのだ。だが、アペイラーナはこれに納得せず、ジェダイはすべてナブーの友人であるという立場を密かに保持していた。彼女の側近たちは、これをジェダイの逃亡者を避難させよという暗黙の命令であると解釈し、それを公式な法令として表に出さぬよう、細心の注意を払ったのである。
アペイラーナによる帝国への叛意は、当初は微々たるものだった。彼女はシードにある政府領事館の多くに共和国の名を残し、コルサントの新政府を映す名称変更を拒絶していた。しかし、当時の皇帝の腹心の1人、マローラム調査官は、彼女のわずかな失意表明に気づいていた。外交的に、ナブーは自治に関して帝国軍との協調を訴えていたが、なぜかこの協力関係はぎこちないままだったのだ。ナブーの政治家たちは常に礼儀正しいように思われていたが、マローラムは誰からも率直な回答を得ることができなかったのである。
帝国の忍耐は長期にわたって試されていただけだった。ダース・ヴェイダーのもとに、アペイラーナの政府が逃亡したジェダイを匿っているという報告が届くと、ヴェイダーは彼女を裁判にかけるため、直属のエリート部隊、第501大隊を派遣する。そして、第501大隊はアペイラーナの殺害に成功し、次の君主によって、ナブーの新秩序への忠誠が再構築されたのだった。
シオ・ビブルはナブーの首都シードの知事であり、同時にナブー王室諮問評議会の議長を兼任している。率直かつ聡明なビブルは、自分自身を哲学者であり学者でもあると考え、アミダラ女王の最も信頼すべき助言者となった。彼は実質的に評議会のすべての部門を監督し、特に女王に関連した審議を直接担当している。また、ビブルは常に女王の最も大きな関心を得ていた。彼女に直接申し立てする必要のない些細な問題を解決させるため、ナブーの様々な地域の代表者や都市の役人たちとの会合を持つことも多い。
通商連合によるナブー侵略が開始されると、ビブルは勇敢にもシードに残る役を負い、捕虜となってしまう。連合のヌート・ガンレイ総督は彼を監禁し、民衆の命を盾にありとあらゆる手でビブルを侮辱した。しかし、アミダラとアナキン・スカイウォーカーの活躍によってナブーが解放されると、彼は勝利の祭典で平和と自由を誓うのだった。
サーベはアミダラ女王に仕える忠実な侍女の1人であり、彼女の最も親しい友人でもある。サーベは危険な状況に陥ったときに女王の身代わりとなるという重要な任務を与えられていた。この難しい任務を果たすため、彼女はアミダラ女王と多くの時間を共に過ごし、女王の話し方や行動の特徴を学んでいる。そして女王に成り代わったサーベは、アミダラの仮の姿であるパドメ・ナベリーからの秘密の合図を受け取って行動するのだ。
アーテーはアミダラ女王に仕える忠実な侍女の1人である。裕福な家庭に生まれたアーテーは、ナブーの僻地にある渓谷に隠された小さな街で育った。彼女は家柄が良かったため、幼い頃から教養と完璧な礼儀作法も学ばされている。アミダラの側近としてアーテーには重要な役割が与えられており、他の侍女たちや女王に王宮での作法についての助言も行っている。
ラーベはアミダラ女王に仕える忠実な侍女の1人である。彼女は侍女たちの中で最も若いが、強い忍耐があることで知られていた。ラーベはよくアミダラの神経を癒したり、彼女の髪形を整える役目を与えられている。
サーチェはアミダラ女王に侍女として仕える側近の1人である。他の侍女たちと同じく、彼女も護身術の訓練を受けている。
ヤーネはアミダラ女王に侍女として仕える側近の1人である。他の侍女たちと同じく、彼女も護身術の訓練を受けている。
ナブーの女王を退位した後も、パドメ・アミダラ元老院議員は銀河系の情勢が不安定ななか、ボディガードや囮として仕える忠実な侍女の一団によって支えられている。その1人であるコーデは、暗殺者ザム・ウェセルがコルサントに到着したナブー・ロイヤル・クルーザーを襲撃した際に任務を全うして死亡する。コーデは本物のアミダラが護衛戦闘機のパイロットとして正体を隠している間、ロイヤル・クルーザーに乗り込み、議員を装っていたのだ。彼女は死に際にパドメに謝罪し、霧に覆われたプラットフォームで息絶えたのだった。
「侍女」という呼称はアミダラが女王だった時代からの名残りである。元老院議員となったパドメはより厳格なナブーの宮廷儀礼から解放された。そのため、コーデはボディガードとして適切な評価を受けるべきであり、事実、彼女はそのための高度な訓練を受けている。
パドメ・アミダラはナブーの女王の座を退位し、祖国を代表する元老院議員となった後も、以前の慣習をいくつか残していた。彼女に忠実な「侍女」の一団もその1つであり、試練のときを迎えたアミダラにボディガードや信頼できる友人として付き従っている。なかでもドーメは彼女の最も献身的な側近であり、議員の身の安全を深く気遣っていた。アミダラを常時静かに見守る彼女は、首都を離れる前からアミダラとアナキン・スカイウォーカーの間で大きな愛情が育ちつつあることに気付くのだった。
「侍女」という呼称はアミダラが女王だった時代からの名残りである。元老院議員となったパドメはより厳格なナブーの宮廷儀礼から解放された。そのため、ドーメはボディガードとして適切な評価を受けるべきであり、事実、彼女はそのための高度な訓練を受けている。
ヴァーセはパドメ・アミダラ議員の侍女の1人である。彼女は囮としてアミダラに扮したコーデと共に、ナブー・ロイヤル・クルーザーでコルサントへと向かっていた。しかし、首都惑星に到着した直後、議員を狙う暗殺者ザム・ウェセルの破壊工作によって、ヴァーセはコーデと共に命を奪われることになる。
モーテーはジオノーシスの戦い以後、クローン大戦中にパドメ・アミダラ議員に仕えていた忠実な侍女である。
エレはクローン大戦末期にパドメ・アミダラ議員に仕えていた侍女の1人である。彼女はモーテーと共に議員の世話をしていた。また、エレはアミダラとアナキン・スカイウォーカーの結婚の秘密を知る、限られた側近の1人でもあった。
ホラス・ヴァンシルはナブーの経済担当相を務める王室諮問評議会の一員である。彼は女王に現在の経済状況に関する報告を行い、同時に政治的危機を監視している。
ヘラ・ブランディーズはナブーの音楽担当相を務める王室諮問評議会の一員である。
グラフ・ザパロはナブーの科学担当相を務める王室諮問評議会の一員である。
ヒューゴ・エッケナーはナブーの建設担当相を務める王室諮問評議会の一員である。
ラフター・シフはナブーの教育担当相を務める王室諮問評議会の一員である。
ナブーの銀河輸送会社社長の娘として生まれたファイロ・ギャンディッシュは、家庭を築いたために退役した著名な元パイロットである。何年にもわたって銀河を飛び回った彼女は、数多くの宇宙港での規則の抜け道を心得ている。ナブーの戦い後、ギャンディッシュはナブーとグンガンの和解を祝うためのパレードに出席していた。
小柄なダンズ・デナーはナブー王室に仕える著名な動物調教師である。彼はナブーの戦い後の祝勝パレードで、グンガン軍の行進に使われたカドゥやファンバの調教を行うという名誉ある仕事を与えられた。また、デナーはリンコンの芸術品の収集家として知られている。
マンダでサーカス団のオーナー家族の一員として生まれたイブン・バオバブは、極めて謙虚な生涯を歩み始めた。宇宙への冒険を追い求めていた彼は、すぐさまバオバブ商業船団の船<キャラヴェル>に搭乗することを望むようになる。バオバブの姓がこの人生を一変させる出来事の後に付けられたものなのか、それとも彼の家族が実際にこの船を所有していたのかは、現在でも知られていない。いずれにしても、イブンは自分の素性に関する謎を楽しんでいる様子だった。もし後者が真実であるなら、彼は著名な商人だったマンゴ・バオバブの先祖ということになる。
若き日のイブンは船客付きのボーイとして広大な銀河系を旅し、バントゥ、タトゥイーン、ルーンなど、雑多な場所を訪れながら、放浪癖を満足させていた。しかし、彼が放浪者以上の人生を望んでいたことも事実である。そのため、イブンはバイトゥ付近で商業船団を離れたが、その結果、モーラ(10本足の甲虫型種族)たちによって逮捕され、拘留されてしまう。だが、モーラ歩兵隊への入隊を強要された後、イブンはどうにかして巧みにハットに雇用され、彼ら自身が企てたクーン大戦で活躍することになる。戦闘の恐怖はイブンを熟練の戦士へと鍛え上げたが、彼のハットに対する公の任務は詩を書き、数学者(特に会計能力を請われた)として仕えることだった。やがて、奴隷状態から解放されたイブンは、通商連合のニモイディアン艦隊で働く船医として、商業の世界に復帰したのである。
ナブーの戦い後、シードで行われた祝賀会でイブンの姿が確認されているが、このときも彼が通商連合のもとで働いていたかどうかは定かでない。また、クローン大戦の勃発前には、彼はスニヴィアンの言語や文化に関する入門書など、ホロネット・ニュースに多くの著作を残している。そして、他の多くの人々とは異なり、パルパティーンが権力を握った後の年月も、イブンにとっては良き時代だった。彼は生まれ持っての詩の才能を活かし、5巻におよぶ散文を執筆したが、これによって一度とならず二度までも帝国文芸賞を受賞したのである。彼の執筆量が劇的に増加し、自伝小説(「ブレージング・ロケット」)、2編の短編集、5冊のノンフィクション本(「銀河の楽しみの秘密」、ベストセラーの「凝結機修理ガイド」など)を送り出したのもこの時期だった。
こうした努力によって得た資金によって、イブンはついに自分の夢、すなわちバオバブ・ホロネットの設立を実現することができた。イブンは帝国によって支配されたホロネットの代替として、自身の出演を通じた深刻な社会情勢から休日におけるクッキーの調理法まで、あらゆる分野を網羅した、秘密の放送局を作り上げたのである。イブンの持つ莫大な資産は、彼の人生にますます多くの自由をもたらした。彼はさらにのんびりとした活動を追い求める余暇を手にし、絵画、作曲、芸術品(特にハットたちの前スライム時代の民族芸術品)の収集、歴史の研究、上流階級の友人たちとの楽しみ、そして最も重要な言語学に費やしたのだった。
バオバブ商業船団を相続、あるいは単に買収したイブンは、冒険の続きを残したままだった。何年経っても、危険と放浪癖が彼を呼び続けていたのである。延べ45シーズンにわたって、EQ3は船団と共に旅を続け、1,300の異なる文化を訪問し、その中で左足首といくらかの頭髪を失ってしまった。そして、続く銀河内乱の間、彼はパルパティーン採鉱ネットワークの解体作業に関わり、機雷撤去艇<ロドリゴ・アンドレア>で発見されたわずか2名の生存者の1人となったのだった。
また、イブンは注目の注がれる地位にあったにも関わらず、軍事面でも大いに貢献し続けていた。悪名高きエアリアル・プランクトンの反乱でも、彼はゴーダン大尉と共にキンキーを打ち破るべく勇敢に戦い、その後、ある種の軍事研究家となるために退役している。さらに、エンドア・ムーン・ホークスが虚偽であることを暴露したのもイブンであり、欲望に駆られた失われた王たちと安全な食事を共にしようとしたのも彼だった。
やがて、イブンは注目すべき施設の設立に情熱を燃やすようになり、その結果、バオバブ科学博物館を開館することになった。この博物館で最も注目すべき展示品は、完全に復元された本物のグレート・ヒープである。これはイブンの影響力がなければ入手不可能なものだっただろう。また、イブンはバオバブ職業紹介所、バオバブ速学スクール(わずかな授業料で素早く語学が学べるコースがある)、バオバブ文書文化現象研究センター(研究員たちが銀河中の民間伝承を分析し、目録化している)なども設立している。
イブン・Q3・バオバブは自他とも認めるちょっとした嘘つきではあったが、実際にあらゆる権力を持っていたことも事実である。この人並みはずれた人物が実在したということは、新共和国市民にとって認めがたい事実でもあった。彼は最終的に故郷であり、バオバブ公文書館の中心地にもなったマンダへと戻り、妻のプーキーや小型バンサのヌークと共に暮らすようになる。プーキーとイブンは4人の子供を授かり、その後、18人の孫を得たのだった。
引退後も、イブンはナブーのモーニアの街を訪れる姿をたびたび目撃されている。モーニアは芸術家の隠遁所として有名な街だが、ここがEQ3の別荘の1つなのか、あるいは地方色に染まったよろず屋稼業を楽しんでいるだけなのかは一切知られていない。
パディ・アキューは暗殺者から逃れてきたパドメ・アミダラ議員とアナキン・スカイウォーカーを、ゴンドラ・スピーダーでヴァリキーノへ案内したナブーの船頭である。その後、スカイウォーカーがタトゥイーンへ向かうことを決意すると、アキューは再びスピーダーを出し、2人をナブー・ヨットのドックがある発着パッドまで連れて行った。