大きなローブから青い肌の顔だけを出しているチー・イクウェイは、クローン大戦の間に強い影響力を保持していた元老院議員の1人である。彼女はこの辛い時代にパルパティーン議長の良き相談相手として、保守派の権力中枢にいた。また、彼女は議長の拡大する行政権に強く関わるようになったが、同時に、いかなる犠牲を払おうとも民主主義を守るのだと決意した元老院議員たちの陰謀の一翼でもある。急速に発展していく帝国に対して異議を唱え始めたころ、イクウェイは仲間たちに忍耐を助言したのだった。
若く衝動的なトゥイレックのチー・イクウェイ議員は、しばしば共和国法の限界を脅かしている非同盟通商組合の勢力圏などに強い影響力を有していた。彼女はここで、開拓者精神を大事にする人々を統治しようとし、価値ある教訓を学ぶことになる。政府を軽蔑していることで有名な人々から尊敬を得た彼女の才能は、高く評価された。彼女は身に纏った華麗なモルフ=タセルドのオーバーマントからも事細かに見て取れるように、ルーニアンの精神性に深い愛情を維持しており、このことも彼女が周囲からの支援や尊敬を集める際に役立っていたのだ。また、彼女の超自然レベルに近い共感は、政治的論争において最も激昂しやすい人々を抑制することにも役立っていた。おそらく、圧倒的な力を持った共和国が個々の星系から権限を奪い去った時代に、彼女が議員として在職していたことが、激しい独立心を持つ選挙民たちの目の色を変えさせたのだろう。
法を捻じ曲げる人々の荒々しい文化に身をさらしていたイクウェイは、ブラフの使い方や、元老院で普通に見られる控えめなアプローチよりも挑戦的な外交スタイルを学んだ。また、白熱したやり取りの中で、彼女は自分の同盟者たちが議論に持ち込むであろう権力に隠されたヒントを与えることで知られていた。
イクウェイは、情報ブローカーであり、彼女のセクターで怪しげな忠誠心を示しているギルドの実力者、パパノイダ男爵との謎めいた協働関係を維持していた。人々の間では、彼女は元老院におけるパパノイダの操り人形でしかなく、彼が利口なフロントを通じて影響力を広げようとしているのだという噂もささやかれている。また、決して証拠があるわけではないが、別の説によると、パパノイダによるイクウェイへの関心はかなり親密なものであり、議員とこの謎の男爵との間に血縁関係があるのではないかとも言われている。
共和国における民主主義の理想がパルパティーン議長の驚くべき改革によって消滅し始めたとき、元老院議員のベイル・オーガナとモン・モスマは、こうした新たなる背徳行為に対処するため、静かなる反抗を組織した。彼らは選りすぐった数名の議員たちを最初の議論の場に招いたが、その中の1人が人間の元老院議員、テア・タニールである。
クローン大戦の間、保守派議員のタニールはパルパティーンに密接な委員会に名を連ねていた。また、彼女はグリーヴァス将軍による誘拐事件から救出されたパルパティーンを、元老院離着床プラットフォームで待ち受けていた議員団の1人でもある。彼女は凄惨なコルサントの戦いにおける劇的な勝利に感謝していたが、それでもなお、パルパティーンの策謀から共和国を救うために何らかの手を打つ必要があると強く感じていた。
何千年もの間、セネックス・セクターは世間から隔離した古代の名家のグループによって支配されていた。その中の惑星ニーラノンで生まれたタニール議員は、文化的にかなり遅れた内向的社会で育ったにもかかわらず、極めて進歩的な女性である。モン・モスマやベイル・オーガナの関心を引いたのも、彼女のこうした理想主義的な考え方だったのだ。
タニールはこの秘密の議員グループの中で、自分が同僚の保守派議員たちとともにいることに気づいた。彼女はトゥイレックのチー・イクウェイと親密な友情を築き上げ、この年下の議員に自己防御力と用心深さの双方が備わっていることを感じとる。だが、彼女はイクウェイがあまりにも無邪気であること、あるいはこの危険な陰謀に対して衝動的過ぎることを恐れていた。
厳格でユーモアのない時代に生きた、厳格でユーモアの通じない男、ギディーン・ダヌーは、クローン大戦末期に活躍した保守派の元老院議員である。終始一貫した明瞭な発言と、この激動の時代にも揺らぐことのない理性と抑制によって、彼はモン・モスマとベイル・オーガナから内々の議員グループに招かれた。彼はパルパティーン議長の権力拡大を阻止するための計画を編み出そうと奮闘する、危険な政治的理想主義に加わったのである。ダヌーは極めて実践的な人物であり、元老院が深刻な腐敗に直面していること、そしてモラルの崩壊を認めている議員が極めて少ないことを認識していた。また、彼はこれから起こる反乱を成功させるためには、ジェダイによる支援が不可欠であると考えていたのだった。
ギディーン・ダヌーは複雑な問題を冷静に比較検討する術に非常に長けており、常に合理的な解決法に到達することができる。だが、クローン大戦の間、クワットを代表する議員だった彼は、政治的に難しい立場におかれていた。クワットの工場や造船所では、共和国軍で使用される軍需品を大量に生産しており、彼らはこの戦争から経済的かつ政治的に大きな利益を得ていたのだ。しかし、その一方でダヌーは自分の星系がこの戦いから不当な利益を得ているという暗示に苛立ちを募らせていたのである。
クワットの上級管理階層の人々の多くは、パルパティーンの寵愛に取り入り、この戦争を拡大させるためのタカ派的な行動を追求していた。そのため、戦争反対を唱えるダヌーは孤立した立場に追いやられ、クワッティの選挙民によって二度、オフィスから追放されている。より大きな銀河系の利益という「大きな計画」への献身が、クワットに最初に進出した有力実業家たちからの非難を引き出したのだ。
そして真の戦いが始まると、ダヌーは助言を求めてジェダイの側についた。彼はオーダーの数人と強い信頼関係を築き上げ、平和と正義の守護者たちに深い尊敬を抱いたのである。
マレイ=ディーは、クローン大戦による危機の間、パルパティーンの支配に対する懸念を正式に表明した2,000人の嘆願者の1人である。議長への嘆願は彼の持つ非常時特権の放棄と、彼が任命した総督たちの解任を促すものだった。パドメ・アミダラ議員が議長に嘆願書を提出したとき、マレイ=ディーも他の数人の議員とともにその場に出席していた。
農業の盛んなウィターは歴史的に独立心の強い惑星である。この惑星の元老院議員たちは、一貫して惑星やセクターが自治を行う個々の権利を擁護しており、コルサントにより大きな政治的権力を与えようとする法に対して反抗心を募らせていた。クローン大戦初期には、レキシィ・ディオ議員もこの伝統を維持しており、忠誠派議員団の地位を利用して地方自治派の意見を訴えている。
やがて彼女が戦争中に暗殺されると、その地位はウィターのヴィスディック領出身のマレイ=ディー議員へと引き継がれた。彼は前任者よりもはるかに穏やかな口調で、敵対心をあらわにすることも少なかった。
フィーマ・バブは共和国の晩年に在職していた元老院議員である。彼女はコルサントの戦いで分離主義勢力に捕らえられていたパルパティーン議長の帰還を、他の保守派議員たちとともに歓喜をもって出迎えたのだった。
比較的若く経験の乏しいバジク・セクター選出のバブ議員は、パルパティーンに最も忠実な議員の1人である。外交の名にかけて、彼女は両派閥の溝を埋めるべく、ベイル・オーガナやモン・モスマ、その他パルパティーンの政権に不満を持つ議員たちとの協働を試みた。しかし、彼らの中にはバブを議長のスパイであると考えている者もおり、彼女を決して輪の奥深くに入り込ませることはなかった。
アーモンド色の瞳をしたバーナ・ブリームーは、共和国の晩年に元老院議員を務めていた女性である。彼女はベイル・オーガナ議員の強い支持者であり、彼を支援する小規模な議員グループにも所属していた。彼女はクローン大戦の際にパルパティーン議長が手にした非常時大権を放棄させようと考え、オーガナとモン・モスマの主催する小規模な会合に出席する。だが、この会合で行われた討論が共和国への反逆へと近づいていくと、ブリームーは他の議員たちに注意を呼びかけたのだった。また、パドメ・アミダラがジェダイを味方に加えようと願ったときも、ブリームーはその行為が余りにも危険であると警告する。その代わりとして、彼女は他の議員たちから2,000名におよぶ署名を集め、議長に提出するという外交的解決策を提案したのだった。
ブリームーはハンバリーン・セクターを代表する議員だが、このセクターは工業惑星が集中しているため、クローン大戦中、分離主義勢力による特に激しい攻撃に晒されていた。敵の軍隊が侵入し、あるいは故郷の多くの惑星が包囲されると、彼女は共和国にハンバリーンを負け犬と見なしている者がいるため、自分の政治的声明が空振りしていることに気づいたのである。
モン・カラマリの人々はクローン大戦による大きな政変を切り抜けた。彼らの代表だったティッキーズ元老院議員が、分離主義勢力に加担する裏切り者であることが暴露されたのだ。このクオレンは戦争の初期に、あわや彼らの惑星を独立星系連合へと引き入れるところだった。この事件は内乱へと発展し、ジェダイの支援を受けたモン・カラマリの騎士団とクオレン分離連盟との間で、海面下での戦いが巻き起こったのである。
この戦いが終わると、クオレンとモン・カラマリとの間で調印された和平合意に基づいて、新たな決議が議会を通過した。その内容は、故郷を代表する元老院議員を両種族の高官の中から共同で選出するというものである。こうしてクローン大戦が終結するまで、この地位はタンドラ・ドーメイアとミーナ・ティルズによって保持されることになった。しかし、戦争中における両者の周辺には、分離主義勢力のスパイが大挙して身を潜めていたのである。
水の惑星モン・カラマリは、クローン大戦を引き伸ばすパルパティーン議長の方針に疑念を抱く元老院議員グループの一翼であり、ティルズも2,000名の嘆願署名に名を連ねていた。この嘆願書はパルパティーンの指針に公然と異議を訴えるものであり、非常時特権の元老院への返還と、戦争の即時終結を要求するものだったのだ。やがて、モン・カラマリは銀河内乱の時代に、反乱同盟軍を積極的に支援することになる。
ニー・アレイヴァーは銀河共和国から銀河帝国への変遷の時代に活躍した元老院議員である。彼女はクローン大戦による危機の最中、パルパティーン議長の支配に対して正式に不満を訴える嘆願書に署名した2,000名の中の1人だった。彼女らはこの嘆願書によって、議長に非常時特権を放棄するよう要求したのである。また、彼女はパドメ・アミダラ議員がこの要求を議長に提示した際に同席した、少人数の議員グループの1人でもあった。
惑星ロアド出身のアレイヴァーは、カンズ・セクターを代表する議員である。すべてのロアディアンと同様に、彼女はボディ・ランゲージによるわずかな意思表示を見抜く鋭い眼力を持っていた。逆に、彼女は他人が自分の動きから何かを察することを防ぐため、だぶだぶの大きなローブで体を隠している。
率直な言動で知られるファング・ザー元老院議員は、修正に次ぐ修正で銀河憲法を穴だらけにしたパルパティーン議長による法や政令の実施に反対を表明した。彼は自らの理想主義に基づき、議長の独走を阻止するため、モン・モスマやベイル・オーガナからその方法を模索する政治家たちの陰謀に加わることを承諾したのである。
共和国が終焉を迎えようとしている暗黒の時代に、ザーは元老院がこのような恐ろしい状況に立たされていることを不安視していた。彼は2,000名が名を連ねる嘆願書に署名し、パルパティーンの方針に対して正式に不満を訴える。その内容は非常時特権を元老院へ返還し、新しく制定された宙域総督のシステムを撤回せよというものだった。彼は嘆願書をパルパティーンに差し出した代表メンバーの1人でもあったが、それはほとんど徒労に終わることになる。
サーン・セクターを代表するファング・ザーは年老いた政治家であり、コルサント、サーン・プライム、ゴーマンにそれぞれ所有する邸宅の間を絶えず行き来して多忙な日々を過ごしていた。彼は不必要な政治的修辞で自分の意見を濁さずに述べることを好んでおり、こうした頑強さによって同僚たちから尊敬を集めている。この性格が、皺の多い顔や、サーン特有の縮れた髪束、顎鬚と組み合わさったことで、彼は元老院の中でも特に印象的な顔の1人となり、周囲からその外見に荒々しい印象を持たれていたのだ。だがその一方で、パルパティーンの支持者とその顧問たちは、彼を排除すべきトラブルメーカーと見なしていたのである。
皇帝を僭称し、ジェダイを体制の敵であると宣言したパルパティーンは、嘆願書に署名した2,000名の代表の一部をも標的とした。ファング・ザーは新設された帝国保安局によって逮捕され、拘留されてしまう。そして釈放された後、彼はオルデランへと逃亡し、亡命者として一時的な保護を受けたのだった。
スウェット・コンコーキルはクローン大戦末期に故郷センブラを代表していたヴァークの銀河元老院議員である。彼は第2次コルサントの戦いの後、パルパティーン議長と共にギャラクシーズ・オペラ・ハウスで「スクイッド・レイク」を鑑賞していた。また、コンコーキル議員はパドメ・アミダラ議員らと共に2,000名の嘆願署名にも名を連ねていた。
シリア・シソーンは彼女の惑星で労働者階級から銀河元老院の議席を獲得するに至った最初の市民であり、初期の謙遜を議員オフィスにもそのまま持ち込んでいた。シソーン議員はセズム・セクターの産業と政治の中心地、セズムの神童と呼ばれている。彼女は若い頃から政治の世界に積極的に関わっており、すべての活動を通じて、貧困者や恵まれない人々を擁護するべく、情熱的かつ献身的に働いていたのだった。
彼女が初めてパドメ・アミダラと出会ったのは、2人がまだ見習い政治家だったときにオルデランで開催されたサミットでのことだった。5歳ほど年上だったシソーンは、1週間におよぶ政治活動の良き指導者として、パドメと行動を共にすることになる。このとき、彼女は12歳の少女に過ぎなかったアミダラの機転の早さ、研ぎ澄まされた知性、困っている人々への真の思いやりに感動した。そして仕事が終わった後も、2人は数年にわたって交流を続け、やがてアミダラがナブーの女王に即位したことを聞いたシソーンは、その事実に大喜びしたのである。
シソーンは20歳で元老院議員となり、銀河系全域で困難を抱えている人々を助けるための多種多様な社会問題において、重要な鍵を握る人物となった。事実、彼女のオフィスが受けた最も手厳しい批判は、彼女がより大きな理想に注力するあまり手を広げすぎており、故郷であるセズムの人々にほとんど関心を払っていないのではないかというものだったのだ。後にアミダラがナブーの代表として元老院議事堂に加わると、2人はしばしば互いの意見を交わすことになる。
やがてクローン大戦が勃発すると、シリアはセクター内で起こったいくつかの領土問題を調停するため、故郷セズムでの長期滞在に呼び戻された。セズム・セクターに属する多くの惑星が共和国からの脱退を叫んでおり、シソーンもこれらの惑星を共和国内に留まらせることに個人的関心を抱いたのである。
彼女はまた、コルサント外で活躍する最も偉大な忠誠派議員の1人だった。しかし、クローン大戦による厳しい時代のなか、シリアとパドメは互いに頼り合いつつも、相手の力を理解できていなかった。シリアは2,000名の議員が名を連ねる嘆願署名への誘いを受けるが、それを断ってしまう。彼女はこの辛い時代に最高議長の権力を弱体化させることは、分離主義勢力のしていることと同じだと考えたのである。
その後、ジェダイの反乱によってパドメ・アミダラが死亡したという知らせを受けたシソーンは、ナブー出身の議員の喪失を深く悲しんだ。そして、彼女はアミダラの死亡状況に疑念を抱き、彼女の葬儀に出席した後、元老院による調査を要求する。しかし、「保安上の理由」を掲げる皇帝の反対によって、この提案はほとんど取り上げられることなく、闇に葬られたのだった。
シソーンが帝国の横暴に気づいたのはこのときだった。彼女は、クローン大戦後に密かに創設され、増大を続ける反体制組織への支持を隠し通していたが、アミダラや他の有力議員たちへの忠誠によって、追い詰められるようになる。彼女は嘆願署名に参加した議員たちのように報復の対象となることはなかったが、穏やかに辞職を要求され、帝国支持派の議員へ取って代わられたのである。
シソーンは引退生活の初期をオルデランで過ごし、舞台裏深くからベイル・オーガナの努力を支援していた。また、彼女はベイルの養女である若きレイア・オーガナの成長を支えることになる。やがて、彼女は密かに故郷のセズムへと戻ったのだった。そして月日が流れ、エンドアの戦いで第2デス・スターが破壊された直後、シソーンはレイア・オーガナをはじめとする愛する者たちによって見守られながら、静かにこの世を去ることになる。
アイヴァー・ドレイクは、故郷の惑星ケストス・マイナーを代表する銀河元老院議員である。彼女は2,000人の嘆願署名に参加した議員の1人だった。
銀河帝国の樹立直後、ドレイクと署名に参加した他の62名の議員(タナー・カダマン、シェイ・シャダッシャーサ、ストリームドリンカー、ファング・ザー、グレブレイプスなど)は、新設された帝国保安局によって逮捕されてしまう。ザーはその直後に釈放されたが、ドレイクを含む他の逮捕者たちがどうなったかは知られていない。
恐ろしい風貌をしたエイリアンのイユースー・エストーニーは、共和国の晩年に祖国の惑星オード・ズールを代表していた共和国元老院議員の1人である。彼女は逆三角形の青白い顔を肩まで垂らした骨白色の髪で覆い、大きな黒い目と鼻の間には精巧な刺青を施している。エストーニー議員はアミダラ議員の死を深く悲しみ、ナブーで行われた彼女の葬儀にも出席したのだった。
ヴィーダズ・オーメットは赤い肌をしたサリッシュの銀河元老院議員である。彼はサリッシュ防衛軍に従事しており、サリッシュとヴェンセンサー・セクターを代表する元老院議員に選ばれた。クローン大戦後、彼はナブーで行われたアミダラ議員の葬儀にも参列している。
タンドラ・ドーメイア議員の補佐を務めるケルハイム・アヌージョは、すべてが謎に包まれた人物である。この議員補佐は常に全身を漆黒のローブで覆っており、種族はおろか性別までも隠していた。