キャラクター・ガイド / シス

ネイガー・サードー Naga Sadow

種族:
シス
出身:
ジオスト
職業:
シスの暗黒卿
性別:
身長:
1.88メートル
愛機:
不明

Naga Sadow

フリードン・ナッドの反乱が行われる1,000年前、シスの秘術を学んでいた魔術師ネイガー・サードーは、シス帝国の支配者マーカ・ラグノスの死によって、当時最も大きな力を持つシス卿の1人となった。かつてラグノスとの対立に負け、殺害された老魔術師シムスの教えを受けたサードーは、シス帝国の安定した繁栄を求める保守的なルド・クレシュとは対照的に、シス帝国の覇権を銀河系の中心にまで及ぼそうという激しい野心に燃えていた。彼はラグノスの大規模な葬儀に出席しないことを決め、それだけでなく、ライバルを倒してシスの暗黒卿の地位を手に入れようと目論んでいたのである。彼は参列者たちの列の近くでクレシュと対面し、シスの暗黒卿の地位を巡って彼に戦いを挑んだ。すると、シスのエネルギーの激しい衝突によって、マーカ・ラグノスの魂が死の世界から召還される。ラグノスの亡霊は両者に、シスの内部抗争からは何も生み出されないと警告したのだった。

だが、シス帝国に足を踏み入れた共和国の探検家ジョリ・ダラゴンとギャヴ・ダラゴンの姉弟と遭遇したことで、ネイガー・サードーは自らの野望を推し進める手段を見出した。彼は、ルド・クレシュがダラゴン姉弟を旧共和国の精鋭軍から派遣された内偵だと信じていることを利用し、2人を釈放する。そして、彼は2人を捕らえるための大胆な奪回作戦を演じたが、この騒動で多数のシス戦士たちが命を落とすことになるのだった。サードーは、クレシュの無能さによってシスの軍勢が足止めされ、その結果多数の犠牲者が出たのだと訴える。彼はシスを戦争へと導くため、自らをシスの暗黒卿であると宣言したのだった。

その後、サードーはダラゴン姉弟からの信頼を得るべく、彼らの感情と潜在的なフォース能力を利用し、2人を彼の2つの要塞へとそれぞれ連れて行った。彼はダラゴン姉弟を別々に匿い、2人を自身の野望に利用したのである。まず、サードーはギャヴにシスの魔術を伝授し、彼の力を強めたが、それと同時に彼をあらゆる命令に服従するよう仕立て上げていた。また一方では、彼らの<スターブレイカー12>を奪回し、それをジョリに返還すると、彼女にギャヴが殺害されたこと、そしてもはや彼女を他のシス卿たちから守りきれないであろうことを告げる。すべてを失ったと信じた彼女はサードーのパイロットとなり、彼が共和国への攻撃を開始するにあたって必要となるハイパースペース航路をすべて提供したのだった。

ついにクレシュがサードーを攻撃するために独自の軍を興したとき、サードーはカー・デルバで戦っていた。しかし、彼はこの戦いで資源の大半を失い、カー・デルバの衛星カー・シアンに身を隠すことになる。だが、結果的にはこの行動が功を奏し、サードーはカー・シアンでクレシュ軍への大規模な反撃を開始することができた。彼はクレシュ軍に多数の死者を出させ、あわやクレシュを殺害するところまで追い詰めたのである。だが、帝国を支配するシスの暗黒卿はサードーの大胆な試みを決して評価しなかった。暗黒卿は彼に死の宣告を下し、サードーは知識と従者たちを従えて、ヤヴィン4への逃走を余儀なくされたのだった。

やがて、サードーは旧共和国からも犯罪者として手配され、追跡される身となる。彼はデナライ星系のプリマス・ガルードにまで逃走し、そこで瞑想球に入っていた。そして、幻想の戦士と怪物で自軍を強化しながら、彼はついに共和国への攻撃を開始したのである。だが、ギャヴ・ダラゴンが瞑想球を壊したことで、サードーの集中力は途絶えてしまった。その瞬間に、ジェダイ・オーダーと共和国は敵の大半が幻影であることを見抜き、ついにシスの軍を打ち破ったのである。

プリマス・ガルードで共和国艦隊の攻撃に晒されたサードーは、ダークサイドの力で2つの恒星を引き裂き、すべてを滅ぼす決断を下す。星は大爆発を起こし、デナライ星系はデナライ新星雲へと姿を変えた。このとき、共和国艦隊はサードーを裏切ったギャヴから脱出ベクトルを受け取り、この大災害から逃れることができたが、ギャヴの命運はこれまでだった。一方で、重症を負ったサードーは辛うじてシス帝国へと引き返すことができたが、そこで彼は再編成されたルド・クレシュの軍と遭遇する。こうして凄惨なハイパースペース大戦が幕を開けたのである。

この戦いの開始直後、サードーは配下の艦長の1人にダークサイドのフォースを使い、彼の船をクレシュの船に激突させた。こうしてサードーは最大のライバルを滅ぼし、シスの暗黒卿としての地位を確固たるものにしたのである。だが、多大な損傷を負った彼の軍は、エンプレス・テタの軍勢に対して無防備だった。絶体絶命の危機に立たされたサードーは、テタ軍のすべてを破壊する望みを託し、彼らをデナライ新星雲へと誘い込む。しかし、新星雲は爆炎を上げ、サードーの艦隊の大半とテタ艦隊の一部を滅ぼしてしまった。だが、サードー自身は辛うじてこの惨事を生き延び、その存在は伝説へと移行するのだった。彼はヤヴィン4へと逃れ、帝国の再建に着手したのである。

最終的にネイガー・サードーの精神は、ヤヴィン4でフリードン・ナッドによって滅ぼされたと考えられている。ナッドはサードーの亡霊からシスの訓練に関する多くの知識を学んだのだった。サードーとその従者たちは完全に滅んだが、彼らの知識とその力は、いまでもヤヴィン4の奥深くに封じ込められている。

ルド・クレシュ Ludo Kressh

種族:
シス
出身:
ジオスト
職業:
シスの暗黒卿
性別:
身長:
不明
愛機:
不明

Ludo Kressh

古代シスの魔術師ルド・クレシュは、ネイガー・サードーと同年代のライバルであり、彼と共にシスの暗黒卿の地位を目指して争っていた。シス帝国の支配者マーカ・ラグノスが死亡したとき、その葬儀の参列者たちを先導する役に抜擢されたのはクレシュである。保守的なクレシュの一派はシス帝国の勢力を現状のまま維持させるべきだという信念を抱いており、一方でサードーの一派はその勢力を銀河系の中心部にまで広げていくべきだと主張していた。そうした意見の対立が、やがてラグノスの葬儀での小競り合いへと発展することになる。

2人は参列者たちの前で激しい口論を開始し、この口論は次第に強大なダークサイドのフォースの応酬へと発展していく。このとき衝突したダークサイドのエネルギーは、死の世界からマーカ・ラグノスの魂を召還するほど大きなものだった。ラグノスの亡霊はこのまま2人が争い続ければ、やがてシス帝国は滅亡するであろうと予言する。だが、両者は先代の暗黒卿の警告にも耳を貸さず、内乱はシス帝国全体へと広がっていくのだった。

旧共和国の探検家、ジョリ・ダラゴンとギャヴ・ダラゴンがシス帝国に拘束されると、クレシュは彼らがシスを根絶させるために旧共和国軍から放たれたスパイであり、シス卿の中から数人の支持者を募っているのだと信じていた。逆にサードーはダラゴン姉弟を利用して彼らをわざと逃亡させ、その追撃計画を失敗させることで、シスの戦士たちに多数の死傷者を出させていた。さらに彼はこの惨事をクレシュの失態であると主張し、シス帝国の支配者の座を手に入れたのである。だが、クレシュもサードーを失脚させるべく支持者を集結させ、サードーの体制に打撃を与えるための作戦を立てるべく、ジオストへと逃亡したのだった。

サードーによるシス帝国の支配にはいくつかの不審点が明らかになり、そうしたささやかな発見も、クレシュが更なる支持を集めることに役立っていた。そしてその間に、彼はカー・デルバにあるサードーの基地への攻撃を準備できたのである。しかし、サードーの軍の本当の集結地はカー・デルバの衛星カー・シアンであり、クレシュの軍は無敵の軍との戦いに引き込まれてしまう。サードー軍はカー・デルバでクレシュの軍を壊滅させ、クレシュもこのときに死んだと思われていた。だが、彼は辛うじて生き延びており、シス卿として支配者の座に就くため、シス帝国に戻ったのである。

一方で、そんなことはまったく知らないサードーは、コルサントへの攻撃を開始した。だが、ライバル間の対立はその後も増大し続け、ついにはハイパースペース大戦と呼ばれる壮大な戦いへと発展する。サードーはコルサントでの敗北によって傷ついた艦隊をシス帝国の領域内に集結させ、そこで待ち受けるクレシュの艦隊との激しい戦いに突入した。だが、最終的にはサードーが自分の船の艦長の1人にダークサイドのフォースを使用し、彼の船をクレシュの旗艦に衝突させたことで、この戦いに終止符が打たれる。この衝撃によってクレシュの船は大破し、彼自身も爆発によって命を落としたのである。

フリードン・ナッド Freedon Nadd

種族:
不明
出身:
不明
職業:
シスの暗黒卿
性別:
身長:
不明
愛機:
不明

Freedon Nadd

ヤヴィンの戦いの4,400年前、フォースの道を学んでいた古代のジェダイ訓練生フリードン・ナッドは、修行のため初めてオッサスを訪れていた。そこでジェダイ・マスター、マッタ・トレメインの弟子となった彼は、驚くほど率直な若者として受け入れられ、進んでフォースに触れようとしていたのである。しかし、マスター・トレメインが彼を一人前のジェダイ・ナイトに昇格させようとしたとき、ナッドにはまだ試験を受ける準備がまったく整っていなかった。ジェダイ・ナイトの称号を手に入れることができなかったナッドは怒り狂い、マスター・トレメインに襲い掛かる。彼はフォースのダークサイドとシスの教義に完全に屈服したのだった。

フリードン・ナッドは熟練したダークサイド・シス魔術の使い手となったが、いつまでも修行者の階級から脱することができずにいた。なぜなら、当時君臨していたシスの暗黒卿は(シスの標準としては)まだ若く、そしていかなる時代もシスの支配者はただ1人と決められていたのである。この事実はナッドを挫折させ、ついにはシスに対する反抗へと駆り立てた。彼はヤヴィン4へと逃亡し、そこで古代シス卿ネイガー・サードーの亡霊から訓練を受ける。やがて十分な力を実感したナッドはサードーの亡霊を滅ぼし、シスの暗黒卿を名乗ったのである。

さらに、ナッドは修行を完成させるためにコリバンへと旅立ち、その後、コリバンからオンダロンへ大量のシスの工芸品を持ち去った。オンダロンに到着した彼は、自身のシス帝国を築くという野望を掲げ、イジズでオンダロニアンたちにシスの伝説を教え始める。そして、彼はシスの知識を使い、度重なるビースト・ライダーたちの襲撃からオンダロニアンを助けたのだった(フリードンがオンダロンの野獣や原住民を打ち負かしたという伝説は、ナッディストたちによって真理として後世に語り継がれている)。

ナッドがその力を増すと、オンダロンにおける彼の残虐行為はジェダイ・オーダーの知るところとなり、ジェダイはナッドの支配体制を終わらせるべく、オンダロンに機動部隊を派遣する。やがて激戦の末、フリードン・ナッドは敗北を喫したのだった。彼の遺体を入れた石棺はオンダロンの衛星デキサンへと移されたが、シスの教義は既にオンダロニアンたちによって広く受け入れられており、ナッドの血統も彼がオンダロンを支配していた間に拡大の一途をたどっていた。ダークサイドの勢力は、オンダロンから決して消え去ることが無かったのである。

ナッド自身は苦労して手に入れたシスの工芸品に自らの魂を封じ込め、その後もなんとか精神を維持していた。そして400年後、ナッドの墓がエグザ・キューンによって発見されたとき、彼はついに復活を果たす。亡霊としてキューンの前に出現したナッドは彼を訓練し、古代シスの寺院があるヤヴィン4へと導いた。彼は新たなる肉体を手に入れるためにキューンを利用し、暗黒の道をさらに掘り進めようとしていたのである。だが、キューンがヤヴィン4に隠されていたシスの護符を身に付けたとき、ナッドの亡霊はキューンの怒りによって完全に滅ぼされてしまうのだった。

エグザ・キューン Exar Kun

種族:
人間
出身:
不明
職業:
シスの暗黒卿
性別:
身長:
1.9メートル
愛機:
不明

Exar Kun

ヴェイダー、モール、そしてシディアスよりも前に、銀河系に恐怖と破壊の影を投げかけたシスの暗黒卿が存在した。共和国とジェダイの古の軍隊はダークサイドの奔流を阻止するために団結し、エグザ・キューンの支配に終止符を打ったのだ。

かつてのキューンはダントゥイーンで偉大なジェダイ・マスター、ヴォド=ショスク・バスに師事していた純真な訓練生だった。歴史の中で落ちぶれていった暗黒の弟子たちと同じく、彼もまた初期の焦燥感に修行のすべてを害されていた。彼のプライドは与えられた訓練だけで満足することができなかったのだ。ジェダイとしての能力をさらに飛躍させたいと願ったキューンは盗み見たジェダイ・ホロクロンからシス卿の存在を知り、師を捨てて動乱の惑星オンダロンへと旅立つ。そこで彼はフリードン・ナッドの魂と遭遇し、この古代シス卿からさらなる訓練を得たのだった。

肉体を失ったナッドの指示を受け、キューンはシスの礼拝堂のある惑星コリバンへと渡る。そこで待ち受けていたのは古代のシス卿たちによる試練だった。キューンは一度は考え直し、引き返そうとするが、彼の肉体は陥没した大量の岩によって押し潰され、フォースに助けを求めることさえできなかった。だが、ダークサイドはフォースでは不可能な力を与えてくれた。恐怖と激しい怒りに身を任せることによって彼は体を癒し、障害を克服することができるようになる。やがて洞窟から姿を現したのは、フォースのダークサイドから力を得たキューンだった。ナッドの魂は、彼に自分の新しい肉体を手に入れるよう命令したのだった。

Exar Kun

古代シス卿たちの例に従い、キューンは長く忘れ去られていたヤヴィン4のシス寺院へと向う。彼はシスの伝統に習い、堕落したジェダイ、ウリック・ケル=ドローマを弟子に採った。そして2人は銀河系に永久に傷跡を残すことになる災いを解き放ったのだ。ダース・ベインによる掟が課せられる以前の時代だったため、キューンとケル=ドローマはより多くのジェダイを自分たちの味方に引き込むことができた。多くの若いジェダイが師匠と敵対し、ダークサイドへと転向していく。キューン自身もコルサントの元老院ホールでマスター・ヴォド・バスを殺害した。そして暗黒の時代が訪れ、後に数百万の犠牲者を出すことになる銀河系の歴史上最も凄惨な戦い、シス大戦が始まったのである。

キューンは古代シスの手法を通じて純粋かつ自由な力を解き放つことに執着した。彼は古代シス卿ネイガー・サードーの残したシスの魔術と錬金術を駆使し、ヤヴィン4で恐ろしい生物たちを作り上げる。そして武器の破壊力をさらに増すため、2本の刃を持つライトセイバーを製造した。彼の弟子たちもクロン星団の星々を破壊した古代のテクノロジーを始動させ、多くの惑星を滅ぼし、オッサスの大地を焼き払ったのだった。

やがてついに共和国とジェダイの連合軍がキューンを捕らえるため、ヤヴィン4に到着する。ケル=ドローマも彼を裏切り、キューンは既にこの戦いを生き延びることができないことを悟っていた。彼はダークサイドのエネルギーを奮い立たせ、マサッシの戦士たちが彼のために建造した寺院に自らの魂を封じ込める。この戦いで衛星の寺院は一掃され、キューンの肉体も灰となった。しかし彼は死の直前にマサッシたちを全滅させ、すべての生命エネルギーを奪って自分の魂を生きながらえさせるために利用したのだった。

4,000年の間、キューンの魂は肉体から分離したまま眠り続けていた。だが、十数人のフォース感知者の存在が彼を長い眠りから蘇らせることになる。エンドアの戦いの数年後、ジェダイ・マスターとなったルーク・スカイウォーカーがヤヴィン4にジェダイ・アカデミーを設立し、ジェダイ候補生たちの訓練を開始していたのだ。蘇ったエグザ・キューンの魂はルークの弟子たちを堕落させ、再びダークサイドによる支配をもたらそうと目論む。彼はルークの最も強力な弟子キップ・デュロンを手中に収めることに成功した。そしてキューンの力を得たキップはルークに戦いを挑み、彼の魂を肉体から分離させてしまったのである。

しかし、ルークの血を引くジェイセン・ソロとジェイナ・ソロだけは彼の魂に接触することができた。まだ幼い双子のジェダイは力を併せ、キューンの放った猛獣たちから叔父の肉体を守るために奮闘する。そしてついにジェダイ候補生たち全員が結束し、キューンの魂を永遠に消滅させることに成功したのだった。

ウリック・ケル=ドローマ Ulic Qel-Droma

種族:
人間
出身:
オルデラン
職業:
ジェダイ・ナイト、シスの暗黒卿
性別:
身長:
1.77メートル
愛機:
コレリア・スタードライブ社製コルサント級ヘヴィ・カーリアー<ネビュロン・レンジャー>

Ulic Qel-Droma

ジェダイへの道は得てして容易ではない。かつての英雄、そして悪漢の道をも歩んだウリック・ケル=ドローマのジェダイ・ナイト道は、おそらく最も過酷な試練の1つと言えるだろう。オルデランで生まれたウリックは、ジェダイ・ナイトたちが繁栄し、共和国が拡大を続けた4,000年前の時代に活躍した。彼の母も尊敬を集めた強力なジェダイだったが、彼女は良き指導者となるのに必要な感情的距離が不足しているとして、2人の息子ウリックとケイへの訓練を拒否する。人生の初期に歩むべき道を与えられなかったウリックは、別の分野を学ぶことに集中したのだった。

若き日のウリックは純粋な心と目的を抱いていた。彼を傲慢だと称する声もあったが、彼には無限の信頼を置けるという声も多かった。オルデランの上流階級にいる人々はそんな彼の飽くなき大望と一定の成功を嘲笑の対象とする。ウリックは1つの分野を達成しただけでは満足できず、挑戦が少なくなるにつれ急速に疲労感を抱くようになり、他の冒険へと目を向けていった。ウリックは学術的にも肉体的にも秀でた人材として名を馳せるようになり、彼の誠実さを疑う人々を失望させたのである。

大人になるにつれ、ウリックはフォースの強さをますます増大させていった。もはや母にも彼が受け継いだ資質を否定することはできず、ウリックと弟のケイはアーカニアのジェダイ・マスター、アーカ・ジェスのもとへ修行に出されることになる。時は冒険と探索の時代であり、ジェダイの番人たちが新しい星系の秩序と正義を維持するために送り出されていた。そして当時のジェダイ・マスターたちは、ジェダイ・ナイトとなることへの挑戦の準備ができた複数の弟子を採ることが許されていたのだ。

ウリックは既にフォースに関する天性の才能を持っていた。彼はマスター・アーカの修行によってその技能にさらなる磨きをかけ、ジェダイのライトセイバーを自在に操る術を学ぶ。彼は弟のケイやトゥイレックのトット・ドニータらと共に学んでいた。彼らは戦闘ドロイドとの戦いを通じて格闘技術を磨き、アーカ・ジェスから多くの話を聞くことによって英知を養っていった。

3人のジェダイ候補生はすぐに最初の実戦任務を与えられた。アーカ・ジェスはオンダロン星系での任務を与えられており、彼は何世紀にもわたる内乱で分断されたオンダロンに平和をもたらすため、ケル=ドローマ兄弟とドニータを派遣したのだった。

ジェダイたちは宇宙船<ネビュロン・レンジャー>でオンダロンに到着する。<レンジャー>はイジズの街に着陸する前に辺境のビースト・ライダーの戦士たちから襲撃を受けたが、辛うじて逃れたのだった。そこで彼らはオンダロンの支配者であるアマノーア女王とその娘ガリア王女に謁見した。ジェダイたちは2人の王族から病の治療のため長く隔離されているオミン王のことを聞き、それによると王は後年になって回復してきているというのだ。

ウリックがオンダロンで戦士としての力量を示すには数時間と掛からなかった。ビースト・ウォリアーのエリート特殊部隊が王宮を襲撃し、ガリアを誘拐したのだ。ガリアを救出し、アマノーア女王の目に映るジェダイ像を改めるため、ウリックは仲間のジェダイと共にビースト・ライダーの領域である荒野へと向かうのだった。

<ネビュロン・レンジャー>はオンダロンの森林上空を猛攻するが、ビースト・ライダーたちのシーカー魚雷による反撃を受ける。トット・ドニータは巨大なボマ・ビーストと会話する能力を活かし、ジェダイをビースト・ライダーの要塞まで運んでくれるようにと頼んだ。彼らは要塞を襲撃したが、そこではビースト・ライダーのオーロン・キラとガリアの結婚式が行われていた。ジェダイたちはガリアとキラが恋に落ちていたことを知って驚く。平和を願っていたのは辺境の戦士たちであり、戦争を続けていたのは都市住民の方だったのだ。

ジェダイたちはイジズの隠された秘密をさらに学びつづけ、この街がダークサイドに包まれていることを知る。400年前、フリードン・ナッドと名乗るシスの修行者がオンダロンにダークサイドの力をもたらした。オミン王とアマノーア女王はナッドの末裔であり、ダークサイドに満ちていたのだ。

ジェダイたちはイジズに潜入するためビースト・ウォリアーと力を合わせ、アマノーアの退位を要求した。だが彼女はそれを拒否し、大規模な戦いが開始される。この戦いでウリックの弟は大怪我を負うが、なんとか生き延びる。やがてアーカ・ジェスが到着し、ジェダイの戦いの瞑想によって戦況が大きく変った。彼らはビースト・ウォリアーたちの士気を上げ、より重武装のイジズ軍を打ち負かしたのである。

ジェスは光の力を使ってアマノーア女王の闇を払った。ダークサイドは瞬時に敗れたが、ジェスはウリックに最初の任務が失敗であることを告げる。ウリックは自分たちは流血を避けるためにできる限りのことをしたと反論するが、ジェスはイジズを覆うダークサイドを見抜けなかったことで弟子を叱責したのだった。

アマノーアが死ぬと、ガリアは夫オーロン・キラと力を分け合い、王位を継承した。これはオンダロンで内乱を継続させていた亀裂の修復に役立ったが、挑むものがない新政府の支配を拒絶し、旧体制を擁護する保守派も存在していた。こうした保守派、すなわちナッディストたちは、アマノーアの葬儀の日に暴動を起こす。ウリック、ケイ、トットの3人はこの抗争の最中におり、ジェダイのオス・ウィラム、デイス・ディアス、ショーネブ・クルー、クァール・トック、キス・カーク、そしてノーミ・サンライダーもそれに加わった。

ナッドの暴動の間、アーカ・ジェスは邪悪なオミン王に捕らえられてしまう。オミンはもはや死にかけた人間でしかなく、ダークサイドの力によって生き長らえ、激怒していた。彼の損傷した肉体は金属フレームに支えられた状態だったのだ。更なる成長を遂げたウリックはオミンの態度と師への脅迫に激怒し、オミンの側近ウォーブ・ナルを切り捨てる。やがてウリックはライトセイバーでオミンの金属の体を切断し、暗黒の中心を切り裂いた。動けなくなったオミンは無力のまま死んでいく。フリードン・ナッドの魂はオミンの命を要求し、1人または2人のジェダイがダークサイドに属しているという謎めいた事実を告げる。そして、ウリックが「偉大なる者」の1人となるだろうと宣言したのだ。

ナッドは暗黒卿が再び支配者として君臨するという古代シスの予言を唱える。テタン星系から戦争状態にあるオンダロンに2人の堕落したフォース感知者を導き、彼らをシスの継承者としたのはナッドだったのだ。サタール・キートとその従兄弟アリーマはエンプレス・テタ星系でクラースと呼ばれる秘密結社を設立し、ダークサイドとシス魔術の研究を行っていた。クラースは絶え間なく成長し、星系の支配層からキートの両親を転落させるクーデターを起こしたのだった。

Ulic Qel-Droma

この突然の事件はウリック・ケル=ドローマを戦いに引き戻した。彼とノーミ・サンライダーは調査のためエンプレス・テタ星系に派遣される。だが、アリーマは彼女の攻撃的なフォースの真の力を隠すためにシスの幻術を使い、ウリックの共和国機動部隊は真の襲撃者を特定することが困難だった。クラースのケイオス・ファイターの1機が共和国の司令船<リライアンス>に激突し、シールドと装甲を貫いた。この爆発で多くの命が失われ、ウリックも飛散した破片によって怪我を負う。ノーミは彼を看護し、ウリックは徐々に彼女に心を惹かれていった。そして共和国機動部隊は新たなる戦術計画を練るため、エンプレス・テタ星系から撤退したのだった。

この新たなる脅威について話し合うため、ジェダイたちは惑星デネバのメルー山に集まった。そこでウリックは大胆かつ無謀な計画を提案する。クラースの陰謀はテタの社会にあまりにも根深く浸透していた。彼は、まずそれを排除しなければならないと主張する。そして、そのための唯一の方法は、1人のジェダイがクラースに潜り込み、内側から崩壊させるために彼らの秘密を学ぶことだというのだ。ジェダイ・マスターたちは彼を愚か者であると考え、暗黒の道を進むことへの必然的な結果を警告する。だがその討論が終わろうとしていたとき、クラースがデネバに対してバトル・ドロイドを使った奇襲を開始した。マスター・アーカ・ジェスをはじめとする多くのジェダイが機械の襲撃者たちに殺害されてしまう。ウリックが師を腕に抱くと、老アーカニアンのジェダイは静かに光の中へ消えていった。

ウリックはマスターの死に対して自分を責め、クラースを滅ぼすためにその中へ身を投じる決意をする。ノーミはダークサイドを過小評価すべきではないと抗議するが、彼の揺るぎ無い自信は彼女の言葉を受け付けなかった。そして彼は自分の任務に備えるため、ジェダイ学者ウード・ブナーが保管するシス・ホロクロンを研究した。

立ち去るとき、ウリックは弟のケイと別れの言葉を交わす。ウリックの任務を最も不安視していたのはケイだった。そして彼は兄が二度と戻ってこないことを心配していた。2人は抱き合い、ウリックは戻ってくることを約束する。彼はノーミとも最後のキスを交わし、そしてテタン星系のシナガーの都市へ向かう密輸業者に変装した。

シナガーに到着したウリックは、クラースの冷徹な絶対的支配の実情を垣間見る。アリーマがクラースに反抗したカーボナイト取引業者を公開処刑しようとしていたのだ。だがこの商人は突如自由になり、アリーマに襲い掛かった。突然の展開に驚いたシスの首領は、一転して命を危険に晒されることになる。これはウリックに対する数多くの試練の1つだった。彼は駆けつけ、忠誠を示すためにアリーマを襲う商人を殺害したのだ。

アリーマはウリックのハンサムな容姿と無鉄砲さに魅了されたが、一方でサタール・キートは彼を信用するには至らなかった。シナガーの鉄の要塞の地下深くで、サタールはウリックに厳しい拷問を与え、彼の真の目的を探ろうとする。捕虜を弄ぶサタールはシスの毒が塗られた刃をウリックの脇に突き刺し、彼の血流に猛毒を流し込んだ。この毒を取り除くにはダークサイドを完全に受け入れ、毒を燃焼させるしかないのだ。

ノーミはウリックと接触するため、ケイとトットを引き連れて密かにシナガーに向かう。彼女はウリックがクラースについて学んだことを突き止めようと試みたのだ。彼女はクラース軍の捕虜となる覚悟を決め、ウリックは彼女にクラースの地下牢に捕らえられるようにと指示する。彼は密かにノーミと通信し、もう少しクラースに留まる必要があると告げた。彼はクラースについて多くを学んだが、さらに多くを学ぶ必要があったのだ。だが、サタールはこの通信を傍受し、ウリックとノーミ、2人の処刑を命じたのだった。

素性を明かされたウリックを混沌が飲み込んだ。彼の血はシスの錬金術によって毒され、心はアリーマの誘惑によって汚されていた。ウリックは友情と忠誠心、そして愛情を見失ってしまったのだ。ノーミは衛兵から逃れ、ケイとトットに助けを求めた。ジェダイたちはクラースの兵士たちと戦い、あと一歩で脱出できるところまでくるが、背後にはウリックが控えていた。怒り狂ったウリックはマスター・アーカの敵であるサタールを殺すが、それでも怒りは収まらなかった。ケイがウリックを船に乗せようとすると、ウリックは弟に殺されたくなければ自分から離れろと命令する。彼の運命は決められたのだ。彼はダークサイドと共にあった。彼はジェダイたちを逃がし、自分はシナガーに残るのだった。

ジェダイはシナガーに大規模な攻撃を行うべく軍隊を再編成し、一方でアリーマはウリックをさらに暗い道へと誘惑し続けた。彼女はウリックに巨大な力が込められた古代シスの護符を与える。ジェダイはシナガーを攻撃し、ノーミとケイは鉄の要塞に潜入した。ウリックはノーミとケイの理性の言葉を拒絶する。アーカの死を阻止することができなかったときの自分のように、彼はこうした言葉を弱く、効果のないものだと見なしたのだ。ウリックはシスの護符を武器のように振り回し、かつての友人たちを撃退した。

ついにジェダイたちはウリックを残していくことを決心する。彼は自らの意思でここに来たのだ。彼は自分の決心と共に生きるだろう。だが、ケイには兄と別れる準備が整っておらず、他のジェダイたちは出発する際に彼を断念させなければならなかった。

ジェダイたちが立ち去ると、1人の見知らぬ男が鉄の要塞に堂々と足を踏み入れてきた。マサッシの護衛を脇に従えたかつてのジェダイ、そして現在ではシスの新参者となったエグザ・キューンである。クラースが銀河系征服計画を発動したのに伴い、キューンも暗黒の道を追従した。彼をシスの惑星コリバン、そしてヤヴィン4にあるシスの要塞へと導いた道である。そしてついに、キューンは自分に挑戦し得る他の唯一のシス、ウリック・ケル=ドローマを見つけ出したのだ。

ウリックとキューンは猛烈な憎悪による冷酷なライトセイバー戦を展開した。戦いが進むにつれ、両者が付けていた護符がシスのエネルギーの注入によって1,000年の眠りから目を覚まし、生命を宿した。2つの護符から1,000年前に栄えた強大なシス帝国の古代映像が投影されたのだ。古代シスの魂は、2人の戦士を価値あるシスの後継者であると宣言する。エグザ・キューンにはシスの暗黒卿の称号が与えられ、ウリック・ケル=ドローマはその弟子とされた。そしてウリックの額には彼の地位を示す二股に別れたシスの刺青が与えられた。古代シスはキューンとケル=ドローマに共和国を滅ぼすべき破壊者となり、シス帝国を復活させよと命じる。こうしてシス大戦の火蓋が幕を開けたのである。

6ヵ月後、ウリックとアリーマは大将軍として手を組み、エンプレス・テタ星系を支配していた。しかし、彼らの星系に対する抑圧的な支配はマンダロアと呼ばれる遊牧民の決起を促した。やがて両者の対立はクアーでの個人的な決闘へと発展する。マンダロアはハーカルの平原での決闘を要求した。マンダロアの武器はバジリスク・ウォー・ドロイドであり、ウリックの武器はライトセイバーだった。この戦いは、マンダロアの攻撃の間、ウリックがハーカル上に敷かれたチェーン・ネットの上に踏み留まっていなければならないというものだった。彼が勝てばテタおよびマンダロアの連合軍の忠誠を手に入れることができるのだ。ウリックのジェダイとしての訓練は有益なものだった。彼はマンダロアを打ち負かし、遊牧民たちの忠誠を手にしたのである。

新たな軍隊を手に入れたウリックは、エグザ・キューンの保身的な命令に背き、共和国の心臓部であるコルサントへの侵攻を試みる。こうして巨大都市惑星の上空で壮絶な戦いが繰り広げられることになった。ウリックは共和国の軍事司令センターの制圧、およびその近郊で製造中の新兵器の入手を試みる。彼が戦略室で命令を与えている間、マンダロアは武器貯蔵庫の掌握に成功し、ウリックは艦隊司令部に衝突経路上に展開するよう命令した。だが司令部はそれを拒否し、ウリックがフォースを使おうとしたそのとき、ジェダイの一団が司令センターに突入する。ノーミとケイはライトサイドの力でウリックの能力を阻止し、彼を拘束したのだった。

ウリックは居並ぶ銀河元老院の高官たちの前に追い立てられたが、自分の罪を悔やむことを拒絶する。彼は共和国を無用の長物であると非難し、来るべきシスの黄金期について訴えた。そしてキューンが捕らわれた弟子の救出のために訪れる。キューンは元老院最高議長を圧倒し、シスの勝利を宣言した。もはや共和国にはウリックを連れ戻すキューンを阻止する力は無かった。

Ulic Qel-Droma

シス大戦の次の戦場にはクロン星団が選ばれた。アリーマは自らの命を犠牲にして星団の超新星を爆発させ、その破壊的な衝撃波をジェダイの要塞惑星オッサスへ差し向ける。絶望的状況のなか、ジェダイたちは宝物や工芸品を持ってオッサスを脱出した。混乱のなか、キューンとウリックもオッサスに到着し、古代ジェダイの宝物庫の略奪を開始する。

ケイ・ケル=ドローマは再び兄と対峙した。2人はライトセイバーで交戦し、ウリックは弟を殺害してしまう。彼は自分の行動に呆然となった。愛する弟の死はかつての自分の中枢を動揺させるのに十分だったのだ。ノーミは愕然としたウリックを見て取り乱し、彼をフォースで攻撃する。彼女はウリックの力を取り除くために自分の力を使った。そしてこの攻撃は成功し、ウリックはフォース感知能力を失う。彼はもはやただの人間であり、その邪悪な魂は完全に打ち砕かれたのだった。

ジェダイはオッサスを放棄し、シス大戦の終結に向けて動き出す。ウリックがエグザ・キューンの本拠地であるヤヴィン4の位置を明かしたのだ。そして、ジェダイと共和国の連合軍はウリックの裏切りによってキューンの野望を阻止することに成功したのである。

力を失ったウリックは、やがて視力さえも失ってしまった。彼は過去を捨て、姿を隠す。そして10年後、彼は素性を隠したまま、ホゴーンと名乗る運に見放された宇宙パイロットを雇った。ホゴーンはウリックをキューンの敗北地であるヤヴィン4の焼け焦げたジャングルへと運ぶ。そこには彼に取り付こうとする亡霊たちや、痛々しい記憶の数々が存在していた。そのため、ウリックはより隔離された場所を求めた。

ホゴーンはウリックを徐々に氷河期が訪れつつある氷の惑星レン・ヴァーへ連れて行く。ウリックは氷の山の頂にある見捨てられた要塞で暮らすことを決めた。城の周辺を散策していたウリックは氷の洞窟に落下し、そのまま数時間倒れ、死の覚悟を決める。だが、彼は死ななかった。ウリック、もしくはキューンの手によって殺された人々の魂が彼の脳裏を過ぎる。彼はケイ、そしてマスター・アーカの幻影を見た。しかし、それがフォースによって映し出されたものなのか、それとも死に瀕した心から映し出されたものかは、彼にも分からなかった。フォースは失われたが、ウリックはそれでも強大な力を内に秘めている。彼は生きようとしたが、その理由は自分自身にも分からなかった。

そのころ、反抗的な10代を迎えたノーミの娘、ヴィマ・サンライダーがウリックを探していた。彼女はジェダイの道を学ぶことを望んでいたが、ノーミはジェダイの指導者として多忙を極めており、彼女を鍛えることができなかったのだ。ヴィマは師を探すため、ウリックをレン・ヴァーへ連れて行ったのと同じパイロット、ホゴーンを雇う。ホゴーンはウリックの映像を見て驚いた。彼は自分が犯罪者を乗せていたのだと勘違いし、衝撃を受けたのだ。彼はヴィマをレン・ヴァーへと連れて行く。

レン・ヴァー宮殿の誰もいない不気味な回廊で、ヴィマはウリックと遭遇した。だが、ウリックにはノーミを彷彿とさせるヴィマの青い大きな瞳しか見ることができなかった。ウリックにとって彼女は苦痛を思い出させる存在でしかなく、彼はヴィマと関わりを持ちたくなかった。ヴィマは自分をジェダイとして鍛えて欲しいと懇願する。すると突然、凄まじい氷の嵐が起こり、2人を一時的なシェルターに追い立てた。

2人はグロウキューブの暖かい静かな光の中で会話を交わす。ヴィマはジェダイになりたいという願望を訴え、ウリックはそれには高い、そしてときには恐ろしい代償を払うことになると警告した。ヴィマはウリックに降りかかった運命についてすべてを知っていたが、それでも彼をノーミと愛し合った偉大なジェダイの戦士として見ていた。ウリックはヴィマの訓練を開始し、ライトセイバーの作り方、そして使い方を伝授する。フォースを感じることはできないが、彼はまだこの優雅な武器を使いこなすことができた。ウリックがヴィマに訓練を与えると同時に、彼女はウリックに再び人生を謳歌する方法を教える。そして2人はアーカ・ジェスとアンデュア・サンライダーの記憶を称えるため、各自のライトセイバーで洞窟に巨大な氷像を掘るのだった。

やがて娘を求めてノーミがレン・ヴァーを訪れた。ノーミとウリックは互いに見つめ合う。2人は1,000もの言葉を交わしたが、その間には何も浮かんではいなかった。ノーミは娘とかつての恋人が造った巨大な氷の彫刻を見上げる。そしてついに、ウリックは平和を見つけるのだった。

その瞬間、相棒の死に対する復讐に燃えたキャサーのジェダイ・ナイト、サイルヴァーが、ウリックを殺すために現れる。サイルヴァーはウリックに襲い掛かり、白熱したライトセイバー戦が繰り広げられた。だがウリックは戦いを拒み、復讐はジェダイの歩むべき道ではないと説明する。ついにはサイルヴァーも自分のセイバーを置くのだった。

しかし、ウリックが殺されたのはその直後だった。ジェダイの崇拝者だったホゴーンがブラスターを発射し、ただの人間となったウリックの心臓を貫いたのだ。ホゴーンにとって、これは悪漢を死に至らしめた英雄的行為だった。だがウリックにとっては最後の休息であり、光のなかで死ぬ最後のチャンスでもあった。ノーミは彼の死に瀕した体を抱きしめる。ウリックは最後にもう一度許しを求めたが、ノーミは既に彼を許していた。彼はヴィマに、闇の中に光を与えてくれたこの少女に、自分が身に付けていたリング・ネックレスを与える。生命の力を失ったウリックの肉体はきらめく光の中へと消えていった。もはや彼がフォースの呼びかけを耳にすることは無いが、それでも彼はジェダイの心の中で生き続けることだろう。

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