カドゥはグンガンたちによって主に乗用に用いられているナブーの温厚な動物である。彼らはグンガンと同じく水中に起源をもち、グンガンと同じようにカラフルな色彩で、アヒルに似た顔立ちをしている。本来は沼地に生息する生物であるため、主に陸上に適応しているが、一定時間なら水中でも呼吸が可能である。性質は勇猛果敢で主人に忠実であり、戦闘時でも自分に乗っていたグンガンを決して見捨てるようなことはない。グンガンがカドゥを家畜化したのははるか昔のことだった。彼らはよく自分のカドゥをゴフの羽で装飾している。
強靭な2本の足とウロコの付いた皮膚を持つカドゥは翼が退化した鳥類であり、草木の生い茂る沼地でも驚くほど早く、かつ容易に歩くことができる。さらに強い忍耐力と鋭敏な聴覚と嗅覚も有しており、知能も驚くほど高い。成年に達したカドゥには特に天敵はいないが、カドゥの卵はしばしばペコ=ペコなどの肉食獣に捕食されてしまう。そのため、カドゥはしばしば一箇所に大量の卵を産み落とす。
ファンバはナブーに生息する巨大な草食動物である。彼らは陸上と同時に水中にも幅広く適応しており、ゼラチン状の卵から孵化したオタマジャクシのような幼生には、成長と共に消えていく毛の生えた鰓が付いている。ファンバは外見に反して泳ぎも得意であり、そのため学術的には両生類として分類されるが、皮膚には爬虫類独特の乾いたウロコを持っている。また、通常12頭以上で群れを形成して行動することが多い。
ファンバは愚鈍で不器用で知能も低いが、極めて力強く、回復力も高い。性質は温厚で、ナブーの過酷な沼地の環境でも生存することができるため、グンガンたちはファンバを飼いならして様々な道具類の輸送手段として使用している。特に戦闘時には強力なシールド発生装置を運ばされ、数百人規模のグンガン兵を保護している。
ファランパセットは小規模な群れでナブーの沼地を徘徊する勇敢な動物である。彼らは知能が高く獰猛で、おそらくナブーで乗用に使われる動物としては最も力が強い。そのため、グンガンたちはファランパセットを訓練し、ボス・ナスなどの要人運搬用の乗り物として利用している。さらにはグンガン軍の前線で使用されることもあり、戦闘の際にはエネルギー・ボールの満たされた軍用ワゴンを引かされている。
グンガンの経験を積んだ2人の調教師は、ファランパセットの訓練には特に気を使う必要があると語る。グンガンの伝説によると、調教師は他の生物と親密な関係を結ぶことができないのだ。これは頑固なファランパセットが嫉妬によってさらに強情になってしまうからである。
草食のファランパセットは1頭のオスと4から7頭のメス、およびその子供たちで群れを作ってナブーの湿地帯を徘徊している。長い脚は水中深くを歩くことにも適しており、事実、有能な泳ぎ手としても知られている。また、ファランパセットは独特の鳴き声を発するため、遠く離れていても互いを識別することが可能だという。
イコピーはナブーの湿地帯と森林地帯に棲息する足の速い有蹄動物である。頑強な脚をもつ彼らは金色に輝く短い体毛に覆われており、頭には王冠のような威厳ある枝角を生やしている。この角はグンガンたちによって採集されており、漢方薬としても利用されている。
イコピーは一生の大半を水や食料の捜索に費やしており、首が短いが、長い管状の舌を使って遠くにある植物でも掴み取ることができる。また、この舌は水や滋養のあるネクターを吸引するストローの役目も果たしている。
ナブーにはイコピーの天敵と呼べる生物がほとんどおらず、結果的に概して臆病な性格になっている。脅されると大人たちが子供を守るために立ちはだかることもあるが、大抵の場合は何よりも一目散に逃げ出す性質が強い。また、泳ぐことも得意だが、多くは水に浸かろうとせず、地上で逃げ回ることを好んでいる。
モットはナブーの湿地帯の泥岸や草原で独特な鳴き声を奏でる、小さくて脚の太い4足歩行動物である。この半水生生物は泥岸の地下に作った穴倉の中で暮らしており、泳ぎも得意である。モットは鼻先の角で草を根から掘り起こして食べており、飽きることのない大食漢としても知られている。そのためナブーでは畑や庭を食い荒らす害獣として扱われることも多い。
モットは温厚な性質のため飼いならすことも容易であり、グンガンたちからも忠実なペットとして愛されている。一方で、グンガンは食肉用にもモットを飼育しており、他の生物から捕食されているが、その爆発的な繁殖力によってしぶとく生き延びている。
コミカルで不恰好なヌーナは、ナブーの湿地帯に生息する飛べない鳥である。丸い2本足のヌーナは嘴が短く、よたよたと歩き、太っていて知能も低い。通常は孤独を好むが、季節ごとに移動する性質があり、そのときは群をなして行動する。
ヌーナは活発な雑食動物でもあり、主に沼地の外に生えている草を食べているが、ときには小型の両生類を捕食することもある。特に群で移動するときには食欲旺盛であり、当たり一面を丸裸にしてしまう。
また、ヌーナは危険に直面すると猛スピードで逃げ去る有能なランナーであり、追い詰められれば力強い脚で敵を攻撃することもある。背中はウロコで覆われているが、それはヌーナの肉を求めて徘徊する捕食動物から身を守ることには役立っていないようだ。むしろ、ヌーナはその旺盛な繁殖力で絶滅を回避しているのである。
ヌーナの肉は美味でグンガンからも重宝されており、かつては幼生がタトゥイーンなどの他の惑星にも食用として輸出されていた。しかし、現在ではいたるところで自然繁殖している状況である。これらは多くの惑星で害獣として見下されており、なかにはボールの代わりに手足をもぎ取ったヌーナを使うスポーツもあるという。
ナブーの灰色の霧や緑色の湿地の天蓋に対照的な青を彩るペコ=ペコは、特徴的な鳴き声と長い尾で知られる鳥類である。嘴から尾の先端まで2メートルをゆうに超すペコ=ペコはナブーの湿地帯の森林の中に生息しており、ツメの生えた羽で密集した葉を掻き分けながら木の周りを飛んでいる。しかし足は短く、したがって飛ぶときのように優雅に歩くことはできない。
ペコ=ペコの嘴には小枝を切り落とすほどの威力があり、大好物の有毒なジュート・ナッツの殻を割ることもできる。そのためペコ=ペコの皮膚にも毒性があり、大抵の捕食動物たちから無視されているのだ。しかし、グンガンなどの知覚種族はペコ=ペコの持つ毒素を血清に利用するためにこの鳥を捕獲している。
また、ペコ=ペコは物真似がうまいため、グンガンやナブーの間で人気のあるペットにもなっている。ナブーの言い伝えによると、複数のペコ=ペコが一緒になって大空を飛ぶ光景はとても珍しく、それを見た者には幸運が訪れるとされている。
シャクはナブーの草原地帯に群れをなして生息する従順な草食動物である。そのため多くのシャクは牧畜業者によって飼育されており、食肉用に丸々と太らされている。
シャクは穏やかで好意的であり、全くの無害な動物である。これらは常に集団で行動し、餌となる花や背の高い草の新芽を求めてナブーの平地を徘徊している。そして一ヶ所に留まることを知らず、その姿はナブーの乾燥地帯でも見ることができる。実際、幼生のシャクは上手に泳ぐことができるが、大人のシャクは太った体が水に浮いてしまうため湖や湿った環境を好まず、この惑星に無数にある湿地帯を避けているのだ。
シャクの4本の脚は力が弱いため、荷物や人間を乗せて歩かせる用途にはほとんど用いられていない。しかし、その肉はとても美味であり、ナブーの人々にとって最高の食料源となっている。さらにシャクの肉は保存も容易であり、消費される前に製剤をほとんど必要としないのだ。
ピコビはナブーの沼地や暗い池、ぬかるみなどに生息する小型爬虫類である。彼らは嘴で獲物を突き刺すことによって狩りをし、小魚や両生類を主食にしている。ピコビは必要に応じて長い足で素早く走ることができるが、通常はゆっくりと次の獲物に忍び寄る。また、視力と反射神経も発達しており、狩猟の際に役立っている。
ナブーの海底に潜む最も活発な生物の一種であるオピーは、この惑星の他の生物にも見られる、生命の進化の過程で誕生した混成動物である。オピー・シー・キラーは8本の手足と巨大な胃袋を有し、硬い甲羅によって水中に生息する他の多くの獰猛な生物から頑丈に身を守っている。
オピーは口から大量の水を吸い込み、体の後方の殻を開いて勢いよく噴出させることによって短距離を猛スピードで泳ぐことができる。このメカニズムは生物的なジェット推進機構とも言えるだろう。また、3対の足と胸ビレの動きもこのホンピング運動を支えている。
オピーはコアの岩陰に隠れる静かなハンターである。ひとたび獲物を見つけると効果的な推進法によって高速に水中を移動し、獲物を追い詰める。そして長い粘着性のある舌で捕獲し、恐ろしい武器となる複数列の鋭利な牙で噛み砕くのだ。また、頭から生えた長いアンテナのような触手も獲物に好奇心を与え、近づけることに役立っている。
彼らはマウス・ブリーダーとしても知られており、オスが自分の口に受精卵を運んで保護している。これらのオスは卵が成熟するまでの3ヶ月間を断食し、飢えた若い幼生を孵化させる。
さらに、オピーは極めて執念深く、大きなダメージを負っても延々ともがき続ける。たとえば、幼生期のオピーはコロ・クロー・フィッシュに飲み込まれても、その内臓を食い破って脱出するほどである。
ナブーの動物学者によると、この惑星で最大の生物であるサンド・アクア・モンスターの生態を調べることは困難を極めるという。その最大の理由は、突然姿を現し、何の警告も無しに攻撃してくるというこの生物の習性にある。そのため、このモンスターの詳しい生態や生理学については不明な点が多い。だが、水中では不必要な筋肉や脂肪を多く持っていることから、サンド・アクア・モンスターはかつては陸地に住む哺乳動物だったと考えられており、ごく最近になって不完全ながら水中での生活に適応したのだとされている。この猛獣は明らかに鰓を有し、手には水かきが付いているが、胴体と頭部は水中で高速に移動するのに適しているとはいえない。それにも関わらず、巨大な尻尾を効率よく使ってその巨体を動かしているのだ。
サンド・アクア・モンスターは大きな手で獲物をしっかり掴むことができ、大抵の獲物は、たとえグンガンの潜水艇でさえも、その力強い顎の中に一瞬にして飲み込まれてしまう。この生物が巨体を維持するためにどれだけの餌を必要とするのかは知られていないが、サンド・アクア・モンスターは極めて卓越したハンターである。彼らは惑星のコアに身を潜め、攻撃するまでの間、ほぼ完全に姿を消すことができるのだ。そして、満腹になるまで定期的に魚の群れを丸ごと捕食し、ときにはオピー・シー・キラーやコロ・クロー・フィッシュさえも餌食にしてしまう。幸いなことに、このモンスターは生涯の大半をコアの深くで過ごすため、オート・グンガに近づくことは滅多にない。しかし、限定された報告によると湿地帯の地表にまで姿を現し、ファランパセットやファンバの群れを襲撃したことがあるとも言われている。
かつてサンド・アクア・モンスターはその想像を絶する大きさや外観から、起源や生態に関する多くの伝説、神話を生み出した。また、オスが約200メートル、メスでも150メートルくらいにまで成長し、寿命は数百標準年に達するという。
リン光性を帯びた皮膚を不気味に輝かせるコロ・クロー・フィッシュは、獲物を捕食することによく適応した貪欲な猛獣である。普段は水中の洞窟に潜んでいることが多いが、獲物が近づくと凄まじいスピードで攻撃に転じ、首と頭部の構造によって生成される水中衝撃波を発して獲物の方向感覚を麻痺させるのだ。そして、しびれた獲物を胸部から生えた巨大なはさみで捕獲し、牙にある毒を使って相手の動きを奪い、一気に飲み込んでしまう。また、彼らは顎も非常に大きく、それを広げることによって自分よりもはるかに大きな獲物を捕食することができる。当然、それに併せて胃袋も自由自在に拡張することが可能である。
コロ・クロー・フィッシュは胃酸が弱いため、一度獲物を飲み込むと巣穴に戻り、長い睡眠をとりながらゆっくりと消化しなければならない。これはナブーの海底に潜む他の捕食動物と比べて獲物を得る機会が少ないことを意味している。
この海底のモンスターの想像図は何世代にもわたってナブーの民間文化の一部となっており、しばしば不信や恐怖の象徴として利用されていた。
ダックは銀河のいたるところに生息する謎めいた水鳥であり、色々な言葉の引用によく用いられている。例えば、アミダラ女王がナブーから脱出する際に、武器を持たないロイヤル・スターシップは通商連合からの集中砲撃を受ける。これに対してパナカ隊長は、自分たちを「タマゴを抱いたダックと同じだ」と言って嘆いていた。
また、ルーク・スカイウォーカーが最初にフォースの訓練を受けたときも、オビ=ワンは「ダックでさえ泳ぎ方を学ばなければならない」と説く。しかし、ルークはダックという動物を知らなかったらしい。
タトゥイーンに原住する生物は数多く発見されているが、イオピーは2重太陽の輝く苛酷な環境において、特に乗用に適した生物である。この動物は砂漠や岩の上を疲労することなくかなりの長距離を旅することができ、ほぼ無限に歩くことができる。旅人たちはイオピーの鞍に身を固定する術を心得ており、夜間に自分たちが寝ている間でも、イオピーはゆっくりと歩き続けている。
また、イオピーは食料や水をほとんど摂らずに数週間生き長らえることができ、さらに栄養価の高いミルクを出すことでも知られている。天然のミルクは保存が難しく、輸出することもできないが、旅人たちの非常食としてよく使われている。
しかし、子供のイオピーは砂漠環境に対して比較的弱く、成体より多くの食料を必要とし、力も弱いため、農夫たちにとってはあまり有用ではない。特に生後間もない個体は足も遅く不器用であるため、獰猛な肉食獣の餌食になってしまうことも多い。野生のイオピーが群れで行動するのはこのためだと考えられている。
イオピーはおよそ6標準年で成熟し、平均寿命はおよそ90標準年である。タトゥイーンの水分農夫たちは年老いて弱くなったイオピーに余分な砂漠の雑草を食べさせ、樹液を搾り出すことによって貴重な作物である水分を収穫している。
イオピーは草をむしったり、地表の下に生えている砂苔を掘り起こすために柔軟な長い鼻を使う。また、白い体皮はタトゥイーンの強烈な陽光を反射させるのに役立っている。