クリーチャー・ガイド

バンサ bantha

種別:
草食動物
原住地:
不明
大きさ:
体高2.0〜3.0メートル

bantha

バンサは巨大な4足歩行の草食動物である。成獣は肩までの高さが2メートルから3メートルにも達し、概してオスはメスよりも大きく、オスの頭部からは巨大な螺旋状の角が生えている。また、彼らは極めて順応性に優れた動物であり、砂漠から氷原に至るまで、あらゆる気候の下で生存可能である。その生命力も素晴らしく、食料や水がなくても数週間は生き延びることができる。

バンサの起源がどこの惑星なのかは定かでないが、その存在は有史以前から確認されており、現在では少なくとも12の惑星に生息している。バンサは惑星の自然環境に応じて住みやすい場所を探し、群れを形成して繁殖する。あまりにも多様な惑星に生息しているため、これからもますます生息圏が広がることが予想されるが、生物学的には大きさ、色、行動、代謝機能などの点で多くの変化が見られるようになってきている。

しかし、バンサが銀河系に広く分布している理由は現在も全く解明されておらず、この謎はタトゥイーンにディムUと呼ばれる奇妙な信仰を生み出した。ディムUの修道僧たちは、バンサが神によって託された宇宙の重要なメッセージを宿していると考え、この生物を崇拝している。

野生のバンサは見かけに反して大人しく、食用や毛皮採取のために牧畜を行っている惑星も多い。多くの星系のレストランでバンサ・ステーキがメニューに加えられており、上流階級の人々の間ではバンサ皮のブーツやマントも人気が高い装飾品となっている。

巨体と怪力、厳しい気候への適応性によってバンサは荷運び用動物としての需要も多い。タトゥイーンでもこうした使われ方をしており、サンド・ピープルたちは何百年にもわたってバンサを荷物運びや乗用に使っている。

野生環境ではバンサの天敵はほとんど存在せず、例えばタトゥイーンでバンサを襲う生物といえばクレイト・ドラゴンだけである。平均的なクレイト・ドラゴンは現在までに確認された最大のバンサよりもさらに大きく、バンサ以外にもワンプ・ラットなどのあらゆる動物を捕食している。タトゥイーンではバンサの牧畜も盛んであり、極めて重要な収入源となるため、サンド・ピープルも水分農夫も入念にクレイト・ドラゴンから保護している。

バンサは平和的な草食動物であるため、野生環境でも子供や群れを守るときにしか戦わず、こちらから攻撃しても大抵は逃げてしまう。罠にかかったり、子供を守る必要があるときは、オスたちがメスや子供を囲むように円を描いて並び、頭を下げて角で突進することによって攻撃を行う。

家畜化されたバンサは戦闘用に訓練されていることもあり、敵と対峙したときは踏み潰すように仕込まれている。しかし、ほとんどの家畜バンサは貨物運搬用か乗用である。バンサは1頭当たり約500キログラムの貨物を運搬することが可能である。人間が乗る場合には4人以上乗ることができ、主人が杖で叩いて指示を与えるが、岩道を歩くときは乗り物酔いをしてしまうことも多い。

デューバック dewback

種別:
雑食動物
原住地:
タトゥイーン
大きさ:
体高1.3〜2.0メートル

dewback

デューバックはタトゥイーンに原住する4足歩行の大型爬虫類であり、成獣は肩までの高さが1.3メートルから2メートルにも達する。大部分のデューバックは緑色のウロコを付けているが、灰色や茶色から鈍い赤色の個体も多く、極稀に青色の個体も確認される。さらに彼らはカモフラージュのために体色を変化させることも可能である。また、デューバックはタトゥイーンの厳しい日差しの下で活動し、植物や水気、ワンプ・ラットやスカリアーなどの小動物を探して砂漠を掘っている姿を見かけることが多く、日没後の凍てつく夜間は昏睡状態にあり、ほとんど動かない。

通常、デューバックは孤立して生息しているが、年に一度だけ交配のためにジャンドランド荒地に集まる習性がある。そこでは数日間にわたって無数のデューバックたちが砂漠の上を這いずり回り、メスが数千個の卵を産むと、再び孤独な生活へと帰ってゆく。半年後、ちょうどワンプ・ラットが移動する時期に卵が孵化するが、生まれたばかりの子供たちは成獣の助けを借りることができず、生存率は極めて低い。

ほとんどのデューバックは野生だが、飼育されている個体も多く、主に乗用や荷運び用に使われている。デューバックはランドスピーダーを傷めてしまうような高温や砂風にも耐えられるため、帝国軍のタトゥイーン駐屯基地でもパトロール用の動物として使用されている。凄まじい砂嵐の中でさえも、デューバックは平気で搭乗者を目的地まで運ぶことができ、バンサやジャワのサンドクローラーよりも素早く機敏に動くことができるのだ。

しかし、デューバックの飼育には交配の習慣が問題点となる。捕らえられた状態では卵を産めないので、数を増やしたいと考える飼い主は交配期に一度逃がしてやらなければならない。ほとんどのデューバックは飼い主のところに戻ってくるが、交尾相手や卵の数を調整することはできないので、人工的に繁殖させることは不可能である。

タトゥイーンの水分農家ではデューバックをペットとして飼っていることが多く、ほとんどのデューバックは飼い主に愛情を感じるようになる。

サンド・ピープルは食用や皮のためにデューバックを狩り、その固い皮はブーツ、ベルト、小袋、テントなどに使われている。また、成熟したワンプ・ラットやクレイト・ドラゴンといった肉食獣の餌食にされることもあり、交配期には多くのデューバックが狙われ、捕食されている。

デューバックには母性本能や群集本能はなく、威嚇されたときにしか戦うことはない。通常は、暴力を受けても逃げるか隠れるだけである。

クレイト・ドラゴン krayt dragon

種別:
肉食動物
原住地:
タトゥイーン
大きさ:
体高10メートル、体長15〜30メートル

krayt dragon

クレイト・ドラゴンという名は多数の亜種を包括した名称だが、その全てが極めて恐ろしい存在である。例えばジャンドランド荒地や砂丘地帯に生息するキャニオン・ドラゴンは体高10メートルにもおよび、成獣になると全長30メートルを超えるほどにまで成長する。そして、彼らは生涯にわたって成長を続け、年を重ねるごとに力を増していくのだ。また、頭部にはコーン型の5本の角が生えており、顔面は硬い骨と皮膚に守られている。

クレイト・ドラゴンは凶暴な肉食爬虫類だが、その姿がその地方の住人に目撃されることはほとんどない。クレイト・ドラゴンは主にワンプ・ラットやバンサ、デューバックを捕食し、時には仲間からはぐれたサンド・ピープルを襲うことさえあるという。獲物を襲うときは巨大な爪で一撃を加え、その後、強力な顎で気絶した獲物を噛み砕くのである。

krayt dragon

クレイト・ドラゴンは夏の盛りに交配期を迎え、渓谷には彼らの雄たけびが響き渡る。逆上したドラゴンは恐ろしい破壊と虐殺を繰り広げることで知られており、そのため凶暴なタスケン・レイダーたちでさえ、この反響音を聴くと逃げ惑うという。タスケンたちはクレイト・ドラゴンの凶暴性と殺戮力に対して畏敬に満ちた崇拝を抱いているのだ。ある報告によると、タスケンの若者の通過儀礼はクレイト・ドラゴンを狩ることだと言われているが、その成功率は低いという。

クレイト・ドラゴンは食糧の摂取を助ける砂嚢を持っており、この砂嚢の中からときおりクレイト・ドラゴン・パールと呼ばれる美しい宝石が見つかることがある。この宝石を手に入れたいと願う人々は数知れないが、収穫には極めて大きな危険が付きまとう。このことはクレイト・ドラゴンの卵に莫大な資産価値を与えることになった。

キャニオン・ドラゴンは雄大な外観を誇っているが、一方でより巨大なクレイト・ドラゴンであるデザート・タイタンの前ではその姿も霞んでしまう。デザート・タイタンは自分の巨体を砂の中に埋め、力強い10本の脚で砂丘海を泳ぐことができるのだ。

宇宙生物学者のなかにはクレイト・ドラゴンがスター・ドラゴンとして知られるドゥイヌオグウィンの縁戚に当たるのではないかという仮説を主張する者もいる。スター・ドラゴンと関係のある生物としては他にもケル・ドラゴンなどが知られている。

ワンプ・ラット womp rat

種別:
肉食動物
原住地:
タトゥイーン
大きさ:
体長2〜3メートル

womp rat

ワンプ・ラットはあまりにも汚らわしいため、未だかつてそれほど本格的に研究されたことはなかった。この齧歯類はタトゥイーンのジャンドランド荒地全域に生息しており、特にベガーズ渓谷や同様の場所で広く繁殖している。彼らは主にスカリアーなどのより小さな生物を捕食しているが、デューバックやバンサ、ときにはロントさえも圧倒し、攻撃を仕掛けることがある。ジャワや人間にとっても脅威となり得るが、逆にサンド・ピープルや小型のクレイト・ドラゴンによって狩られている。

スカリアー scurrier

種別:
雑食動物
原住地:
タトゥイーン
大きさ:
体長1.2メートル以上

scurrier

スカリアーはタトゥイーン原産の小型動物である。彼らは食料を探して荒地を群がるが、モス・アイズリーや他の居住地帯を行動するときは小さなグループに分裂する傾向がある。暗がりや亀裂のある場所を好むため、モス・アイズリーでは特に厄介な動物として見られている。さらに群れになると食べ物を求めて残飯の山を次から次へと荒らしまくり、前足で掴めるものなら何でも巣へ持ち帰ってしまう。

こうした性質のため、スカリアーはしばしば廃品の山を漁り、まだ使える機械から壊すためだけに部品を抜き取ってしまうこともある。ときおりドックに停泊中の船の貨物室にも進入し、港から港へと染みのように広がっていった。しかし、彼らは一般には害獣であり、迷惑がられることが多い。

スカリアーは自分より大きな物を見ると素早く逃げ去るが、巣の周辺だけは厳重に守っており、自分たちの縄張りをうろつく者には何に対してでも攻撃を仕掛けてくる。他にも、激しい噛み付きやかん高い鳴き声、大きな鼻息などで侵入者を威嚇することもある。

スカリアーは頑丈な2本の蹄によってあらゆる地形を駆け回ることができ、発達した前足は大抵のものを動かすことができる。また、オスには大きな螺旋状の角が生えているが、巣の周りでもこの角を武器として使うことはほとんどない。

ロント ronto

種別:
草食動物
原住地:
タトゥイーン
大きさ:
体高4.25メートル

ronto

ロントと呼ばれる巨大だが温厚な荷運び用動物は、タトゥイーンでジャワのお気に入りとなっている大型爬虫類である。知能の高いロントは飼いならすことも容易で、忠実さと力強さで知られており、大量の荷物を運ぶことができる。さらに、その大きさによってタスケン・レイダーのような外敵を脅えさせるにも十分な効果をもつ。ロントの所有者の多くはこれらをモス・アイズリーやモス・エスパの騒がしい路上に繋いで待機させている。

ロントは嗅覚が非常に発達しており、背中に乗っている主人が危険を察知することに役立っている。一説によると1キロメートル先に潜むクレイト・ドラゴンさえも感知できるらしいが、逆に視力はとても弱い。そのため、見かけに反して極めて臆病であり、スピーダーなどが近くを通過すると敏感に反応して飛び上がってしまうこともある。

ロントは生きるために大量の水を必要とするため、一般的な水分農夫や商人たちにとっては維持費のかさむ家畜である。しかし、皮膚から過剰な熱分を水蒸気として発散させることができ、タトゥイーンの過酷な砂漠気候にもよく適応している。ロントの顔に付いている大きなひだ状の膜は主にこのような熱放射に使われるが、砂嵐のときに顔を覆うことによって目を保護することにも役立っている。

ジャーバ jerba

種別:
草食動物
原住地:
タトゥイーン
大きさ:
不明

jerba

ジャーバはタトゥイーンでよく見られる荷運び用動物である。彼らは長い密集した毛を生やしており、背中にはパシスヒップが乗っていることが多い。ジャーバは入植者たちによって、毛皮、革、ミルクなどが利用されている。

タトゥイーンにあったオビ=ワン・ケノービの住居でも、ジャーバの皮が敷物として使われていた。また、ジャバの奴隷にされたレイアが着ていた衣装も、ジャーバの皮で作られたものである。かつて、アナキン・スカイウォーカーが作成したジャポーのお守りも、ジャーバの皮で作った紐を使用していた。

ダイアノーガ dianoga

種別:
雑食動物
原住地:
ヴォドラン
大きさ:
体長5〜10メートル

dianoga

ダイアノーガは一般におとなしく用心深い生物である。本来は太古の昔にハットによって発見された惑星ヴォドランに原住する種族であるが、現在では銀河の至る所に生息している。青草の生い茂るヴォドランでは巨大な肉食獣が熱帯ジャングルや沼地を徘徊しており、それらが食べ残した残骸によって生き延びることができるのもダイアノーガの有利な特徴になっている。ダイアノーガは水中深くに隠れることもできるので、水のある環境ならば素早く適応することが可能である。

純金属以外のものならほとんど何でも食べて消化してしまうダイアノーガはいつのまにか大都市のゴミ処理施設や廃棄所に棲みついていることが多く、たいした実害を伴わないため、一般に発見されても殺されずに無視されてしまうことが多い。しかし、長期間にわたって大量の物質を飲み込んだダイアノーガは巨大化していることが多く、危険な存在になることもある。デス・スターの広大なゴミ処理区画もダイアノーガの棲家になっていた。

ダイアノーガには目玉が1つしかなく、潜望鏡のような使い方をしている。寝ているときも水中に潜んでいるため外敵に襲われる確率はかなり低い。また、目玉を穴の中や曲がり角で使うダイアノーガも何匹か存在している。

通常、ダイアノーガは触手を含めて全長5メートルから6メートルにまで成長するが、中には10メートルに及ぶ個体も確認されている。7本の触手は移動や捕食活動に使われ、失われてもすぐに新しいものが生えてくる。

この素晴らしい環境適応能力は、ダイアノーガが空腹時には無色透明であり、水と区別できなくなってしまうことに依るところが大きいが、何かを食べるとその色に変化してしまう。生物学者たちの学説によると、彼らは消化した食物の一部を特殊な新陳代謝によって体表付近の毛細管や組織に送り込んでいるのだという。この機構は食糧の摂取法としては非効率的だが、ダイアノーガに絶妙のカモフラージュを与えている。実際に、まっすぐになって泳いでいるダイアノーガを見ても、腐った木の枝や動力ケーブルと見分けはつかないのだ。

トーントーン tauntaun

種別:
雑食動物
原住地:
ホス
大きさ:
体高1.3〜2.0メートル

tauntaun

雪と氷に覆われた同名星系の第6惑星であるホスには、その厳しい気候条件にも関わらずいくつかの生態系が存在しており、その1つがトーントーンである。トーントーンは筋力の発達した後脚と鋭い鈎爪を持った2足歩行の大型雑食性爬虫類であり、ラマに似た頭部からは両側に特徴的な巻角が突き出ている。彼らは寒さに耐性のある血液や内臓、そして茶色の厚い毛皮によって厳しい寒さと吹雪から身を守っている。

トーントーンは皮膚にある特殊な孔から老廃物や油脂を排出するため、強烈な悪臭を漂わせていることが多い。また、彼らは4つの鼻孔を持っており、運動中は主に大きな2つの孔から酸素を取り入れている。そして夜間、寝ているときは大きな鼻孔を閉じて雪を締め出し、小さな鼻孔で呼吸を行う。

日中のトーントーンは大きな群れをなし、餌場を探して雪原を走り回っていることが多い。雑食性の彼らは主に雪と氷の表面に生えた固有の菌糸類を摂取しているが、稀に他の小型動物を捕食することもある。鋭い嗅覚で氷に埋まった菌床を見つけると鉤爪で氷を引っ掻き、剥き出しになった菌糸類を食べはじめる。しかし、急激に温度が下がる夜間になると一斉に洞窟を捜し、互いに寄り添って寒さと外敵から身を守る。闇夜の下ではいかに厚い毛皮に覆われていようとも、ホスの厳寒を長時間耐えることはできないのだ。

ホスの冬期はトーントーンにとって特に厳しい存在である。氷がすべてを覆い隠してしまうため、ただでさえ少ない食料や水を氷の中から掘り出さなくてはならないのだ。さらに、この時期の氷は非常に固いため、飢えによって死んでしまう個体も多い。

ホスに植民地を造った数少ない移住者たちはトーントーンが優れた乗り物になることを発見した。人に懐きやすく忠実なトーントーンは容易に訓練でき、飼育者は比較的楽に降雪地帯を移動できるようになる。

トーントーンにとっての天敵は氷獣ワンパである。ワンパは身体も大きく白い体毛によって雪原では目立たないため、その鋭い爪や牙の犠牲となるトーントーンも多い。

平和を好むトーントーンは攻撃されても本能的に逃げてしまい、追いつめられたときや子供を守るとき以外は決して戦おうとしない。戦いになったとき、彼らが好む方法は相手に唾を吐くことである。トーントーンの唾は決して腐食性ではないが、氷点下の環境で目の近くに液体を吐き付けられることを嫌う生物は多いのだ。また、交配期になると、メス同士がオスを巡って角で突つき合いながら戦っている姿を見ることができる。この時期にはいらいらしたメスが人間を襲うこともあり、飼育されているメスがよく去勢されているのもこのためである。

ワンパ wampa

種別:
肉食動物
原住地:
ホス
大きさ:
身長3メートル以上

wampa

ホスの吹雪は恐ろしい遠吠えのようにも聞こえ、雪原をさ迷う者たちに警戒心を植え付けさせる。しかし、本当に恐ろしいのは吹雪でなく、ワンパなのだ。ワンパの叫び声は完全に吹雪によって乱されてしまい、それを聞き分けることができるのもワンパだけなのである。このように、彼らの通信手段は極めて効果的であり、さ迷う獲物にとっては致命的でもある。

ワンパはホスに現住する体長3メートルほどの大型肉食獣であり、鋭い爪と恐ろしい牙をもっている。年老いたワンパには角もあり、これは年と共に大きく成長していく。鋭敏な嗅覚と白い体毛に覆われていることによるカモフラージュ効果によって、ワンパはホスの雪原を徘徊し、おとなしいトーントーンなどの弱小動物を捕食している。

一般に、ワンパは雪原の表面付近に洞窟を掘って棲んでおり、仕留めた獲物を引きずって棲家に運ぶと、天井から逆さに吊るす習性がある。彼らは新鮮な肉を好む一方で空腹時には決して狩りを行わないため、襲った獲物をすぐには殺さず、このように保存しておくことが多いのだ。獲物を吊るすとき、ワンパは熱い息を吐いて一時的に天井の氷を溶かすことが知られている。彼らはこうした熱を体内に保存する生理機能によって様々な生態センサーによる探索を逃れてきたのである。

ワンパは単独で行動していると考えられており、実際に、今までに発見されている棲家は明らかにすべて一頭だけで使っていたものである。大量に蓄えられた獲物がその1頭の仕業だというのも恐ろしい事実だが、これはワンパが実質的にホスの地表を支配している生物だということも示している。

さらに恐ろしい報告によると、ワンパは未発達ながらも知性を持っている可能性があるという。同種の生物を広く調査した結果、ワンパが仲間に獲物の捕獲量の調整を提案しているとする証拠も発見されている。また、アストロメク・ドロイドなどが発する電磁波を探知して引き寄せられるという説や、植民地全体にゴミを撒き散らしたという報告もあり、同盟軍の経験からもこれらの理論は裏付けられている。

この調査によって、ワンパのような大型動物の狩りを楽しむハンター組織の存在も明らかになった。ワンパの毛皮や剥製は彼らにとって大きな勲章となっており、ワンパの毛で作った衣類などは銀河の流通市場でも非常に高い金額で取引きされている。

マイノック mynock

種別:
寄生虫
原住地:
オード・マイノック(推定)
大きさ:
体長1.6メートル以下

mynock

エイに似たシリコン質の生命体であるマイノックは分裂によって繁殖し、黒ずんだ皮膚によって恒星のエネルギー放射を効率よく吸収して成長している。マイノックは真空中で進化した数少ない生物の一種であり、致死的な環境をもつ惑星でも発見されている。特別な器官や知性はほとんどないが、習性や代謝の点では酸素によって形成された有機微生物に極めて近い存在なのだ。

マイノックは植物のように星間放射から養分を得ており、黒い皮のような皮膚は電磁放射を非常に効率よく吸収することができる。星から放出される粒子を採取するマイノックは進みたい方向に身体を回転させるためにエネルギーを反射しながら、羽を広げて太陽風の中を泳いでいる。

マイノックは飛行するのに十分なエネルギーを吸収すると、小惑星を見つけてそこに定着する。そこではさらに多くのエネルギーを探し、繁殖に必要となる重量を得るため小惑星からシリコンやその他の金属物質を吸収するのである。マイノックは十分な量の物質を吸収すると2匹に分裂し、新しい2匹は別々に宇宙空間へ飛び立っていく。

マイノックはエネルギー指向が強く、可能ならいつでも通り掛かった宇宙船に寄生してしまう。実質的に宇宙船はマイノックにとってエネルギーの塊なのだ。特に、動力ケーブルやイオン端子などのエネルギーが入手しやすい場所には密集する傾向があり、小惑星に見立てられた宇宙船が、繁殖に必要なエネルギーを確保しようとするマイノックたちに分解されてしまうという事故も頻繁に起こっている。その結果、宇宙を行き交う人々にとってマイノックは厄介な存在であり、追いつめられたときや縄張りを侵されたときなどは大集団で襲ってくることさえもある。

多くの人々はマイノックの起源をオード・マイノックだと推測しているが、実際のところどこの惑星なのかは知られていない。しかし、さすがにハイパースペース航行はできないので、本来なら棲息域は1星系内に限られているはずである。しかし、現実には銀河系全域に渡って棲息していることが確認されており、この事実がマイノックの宇宙船への寄生傾向に起因するためであることは明白である。

スペース・スラッグ space slug

種別:
真空棲肉食獣
原住地:
不明
大きさ:
体長10メートルほどが定説だが、900メートル以上という報告もある

space slug

スペース・スラッグは牙の生えたイモ虫状のシリコン質生命体である。その特殊な代謝機能はマイノックと同様に真空中での生存を可能とし、さらにスペース・スラッグはマイノックを主食としている。特に、スペース・スラッグはマイノックを餌とする唯一の生物であり、これはマイノックの生態系を一手に担っていることも意味している。

ほとんどのスペース・スラッグは体長6メートルから9メートルであり、過去に報告された最大のものでも20.4メートルである。興味深いことにこのスペース・スラッグはマイノックを食べなかったが、寄生虫のように体内で生きていたものは発見されている。未開の宇宙の伝説には宇宙船を丸ごと飲み込んでしまえるほど巨大なものも出てくるが、権威ある団体は一般にその存在を無視している。

スペース・スラッグは主として小惑星帯やその周辺の宇宙空間で発見されている。スペース・スラッグは小惑星を飛び出して泳ぐように宇宙空間を移動し、それが小惑星間の移動法なのだが、地表にいるときは地面を這って移動することもできる。

スペース・スラッグは宇宙艦船を攻撃することも多いが、それは本能的に小惑星の表面付近を動く物体に襲いかかる習性があるからである。その攻撃は時として致命的なものとなり、顎と鋭い牙は宇宙服を簡単に引き裂き、人体を噛砕いてしまう。

また、スペース・スラッグは商品的価値も非常に高い。結晶質の内臓は数多くの電子装置に用いられ、強靭な皮膚は上塗りやきめ細かい研磨材として使用される。他にも人間女性の美しい装飾品の原料として使われている部分もある。その結果、スペース・スラッグは小惑星採掘者などによって乱獲されており、マイノックによる被害を減らすため法律によって保護している星系もあるほどである。また、孤立して生息するスペース・スラッグはある程度の大きさに成長すると、小さな二匹の個体に分裂することによって増殖を行っている。

ボグウィング bogwing

種別:
肉食動物
原住地:
ダゴバ
大きさ:
体長1〜3メートル、翼長1〜5メートル

bogwing

ダゴバに原住する他の生物同様、ボグウィングの歴史と生態に関する記録は乏しい。だが、この空を飛ぶ爬虫類は、2枚の膜状の翼、4本の細い手足、長い尻尾を持った熟練したハンターであることが知られている。また、彼らの腕には獲物を掴み、ダゴバの木を登るための爪も生えている。

ボグウィングには鋭敏な感覚があり、ダゴバの深い霧に覆われた沼地でも良好な視界を維持することが可能である。口には小さな鋭い歯が並んでおり、小さな齧歯類から巨大な昆虫まで、様々な獲物を食べることができる。

「プテロダクティル」の名でも知られるボグウィングの最大の特徴は、その甲高い鳴き声である。この爬虫類は3匹から4匹の小グループで移動していることが多く、木の間を飛びながらお互いを呼び合っている。

空の上で生きるボグウィングの亜種には、翼長にしてボグウィングのおよそ2倍にまで成長するものもいる。この亜種は熱気流の流れに乗って飛んでおり、ダゴバの木の上層部にいる齧歯類をほぼ独占している。

ドラゴンスネーク dragonsnake

種別:
肉食動物
原住地:
ダゴバ
大きさ:
体長4メートル以上

dragonsnake

ドラゴンスネークはダゴバの沼地に棲息する獰猛な大型肉食獣である。彼らはカミソリのように鋭いヒレ、伸縮自在の力強い胴体、恐ろしい牙を持っており、幅広い尾を利用して水中を泳ぐが、物を掴むときや土を掘るときには1組の長い腕を使っている。

ドラゴンスネークは他の生物が水際に近づくまで、水面に浮いた丸太のように静かに待ち構えている。そして獲物が近づくと牙とヒレを使って襲い掛かり、水中に引きずり込んでしまうのだ。一旦獲物を捕らえると、彼らは長い胴体で獲物を巻き込み、窒息するまで水中に保持する。ときには同じダゴバの湿原に生息する巨大なスワンプ・スラッグを襲い、死闘を繰り広げることもあるという。

ヴァイン・スネーク vine snake

種別:
肉食動物
原住地:
不明
大きさ:
不明

vine snake

ヴァイン・スネークはウェイランドやダゴバのような様々なジャングル型惑星に原住する猛獣の一種である。彼らは密林地帯に10から100匹ほどの群れをなして棲息しており、生い茂る巨大なつる状植物の内部に巣を作っている。そして、潜んでいる獲物が巣を揺らすと頭上から集団で襲い掛かり、それがどんな生物であろうと群がってくるのだ。巨大なヴァイン・スネークに襲われた犠牲者は一瞬にして窒息死してしまい、彼らの食糧とされてしまう。なかには毒を持つものもおり、そうしたヴァイン・スネークに噛みつかれた獲物は血管にニューロトキシンを注入され、手当てをしなければ通常は1時間ほどで死に至ることになる。

また、ヴァイン・スネークの体色は一般的なつる状植物と酷似しており、さらに刺激されるまでは全く動かないため、見分けることはほとんど不可能である。

ヌージュ nudj

種別:
雑食動物
原住地:
ダゴバ
大きさ:
不明

nudj

ヌージュはダゴバに生い茂る木の根で生活するイグアナに似た生物である。彼らは暗所を好むため、じめじめとした洞窟の中などでよく見ることができる。また、フォースとそのエネルギーに敏感であるとも言われている。外見は恐ろしいが、人間にとてもよくなつく生物でもある。

スリーン sleen

種別:
雑食動物
原住地:
ダゴバ
大きさ:
不明

sleen

スリーンはダゴバに生息する愚鈍な雑食性のオオトカゲに似た生物である。彼らはフォースの強いじめじめとした暗い場所を捜索し、主に昆虫などを捕食している。

クラトゥイーン・パディ・フロッグ Klatooine paddy frog

種別:
雑食動物
原住地:
クラトゥイーン
大きさ:
不明

Klatooine paddy frog

クラトゥイーン・パディ・フロッグはジャバ・ザ・ハットのお気に入りのスナックの1つである。ジャバは宮殿の台座の左手に特注の水槽を置いており、その中で他のおいしい両生類と共にパディ・フロッグをストックしていた。チューバのように、彼は生きた食事をそのまま食べることを好んでいたのだ。

ジャバのシェフ、ポーセラスはパディ・フロッグにブランデー風味を加え、主人の激しい気性を和らげていた。

ワート worrt

種別:
肉食動物
原住地:
タトゥイーン
大きさ:
体長0.5〜1.5メートル

worrt

カエルに似たワートはタトゥイーン郊外の荒地に棲息する、極めて知性の低い(しかし、無害な)肉食獣である。ワートは食べられるものなら遠くにあるものでも何にでも攻撃し、他の生物に見えれば金属や植物、岩、通り掛かりの物体などにも構わず食らい付いてくる。

ワートは通常、昆虫や小型齧歯類、タトゥイーン現住の他の小型動物を捕食している。しかし、特に攻撃を食い止めようとしなければ、より大きな生物にしつこく攻撃してくることも多い。ジャバ・ザ・ハットは数匹のワートをペットとして宮殿の周りに放っていたため、彼の死後もかつての宮殿近辺でワートをよく見かけることができる。

ランコア rancor

種別:
肉食動物
原住地:
ダソミア
大きさ:
体高5〜10メートル

rancor

巨大爬虫類であるランコアは、人間環境に棲息可能な肉食獣としては最大の生物であり、野生で繁殖しているものから悪趣味な恐ろしいペットとして飼育されているものまで、銀河の様々なところで不規則に見ることができる。彼らの原産地がどこなのか、遠い昔に誰が他の惑星に輸送したのかを知る者は誰もいない。悪名高いジャバ・ザ・ハットも数年間ランコアを飼育していたが、彼もその起源を厳重な秘密にしていた。そのため、一部ではランコアがハットたちの製造したミュータントであるという説もささやかれている。しかし、実際にはランコアはバンサと同じように何十もの惑星の環境に自分たちを適応させた生物なのである。

ランコアは極めて獰猛な生物である。その爪は獲物をずたずたに切り裂くことができ、巨大な口は人間でも丸ごと飲み込んでしまう。また、ぶ厚い強靭な皮膚はブラスターなどの大抵の携帯用エネルギー兵器の攻撃でもびくともせず、中型兵器を使ってもたいした効果は望めない。

最近では、より大型で知的な個体が隔離された草原惑星ダソミアで大量に繁栄しているという事実も確認されている。

サーラック sarlacc

種別:
雑食植物
原住地:
不明
大きさ:
口径3.0メートル、深さ100メートル

sarlacc

サーラックは何年もの間、多くの宇宙生物学者を悩ませている謎の生物である。現在までに発見されている最大の個体はタトゥイーンにあるが、この生物はあまりにも個体数が少なく、またあまりにも危険であるため、未だに多くの研究が必要とされている。サーラックは容易に生物学的な分類ができず、学者の間でも再生能力や胞子を有することから植物だとする説と、活発な運動性から動物であるとする説が真っ向から対立しているのだ。

タトゥイーンの悪名高いカークーンの大穴に棲息するサーラックは雑食性の大型生物である。蟻地獄状の巣の底には直径3メートルほどの大きく開いたピンク色の口があり、その中には大きな嘴が隠されている。また、口の周りには3層構造の細く尖った牙も多数突き出ている。しかし、これらはあくまでも口であり、本体は砂中深くに埋まっているのだ。生物学者たちの推測によると、その体長は100メートルを超えるのではないかとも言われている。

サーラックの捕食活動は舌の役割を果たす触手を使い、獲物を砂漠表面から口へ引きずり込むことによって行われる。触手は穴の4メートル先にまで到達することができ、うかつに近づいた不幸な犠牲者は絶対に安全だと思っていても掴まれてしまう。サーラックの犠牲者の大半はカークーンの大穴に転落した生物である。穴に転落した犠牲者は極度に冷静さを失い、助けなしに自力で脱出することはほとんど不可能な状態になる。狂乱のあまり暴れれば暴れるほど深みにはまってしまい、掻き分けた砂がサーラックに獲物の存在を教えることになるのだ。一度サーラックの触手に捕らえられると決して逃げ出すことはできず、それは確実な死を意味している。

しかし、カークーンの大穴は不毛な大砂丘海の中心に位置するため、サーラックが獲物にありつけるのは極めて希なことである。そのため、サーラックにはそれを補うための非常に効果的な消化器系が備わっている。サーラックの消化器系は極めて長期にわたって食料を保持することができ、消化もゆっくりと行われるため、生命維持に必要な量を常に蓄えておくことができる。さらにその間、獲物となった生物にも最低限の養分を補給し続けるため、犠牲者たちはしばらくの間、苦しみを抱いたまま生存することになるのだ。

サーラックが生息する惑星には様々な民間伝説が生まれており、タトゥイーンの伝説によるとその消化期間は1,000年にも及ぶと言われている。また、サーラックは胞子で増えることが確認されているが、各個体の存在が惑星間に跨っているため、この胞子は宇宙を飛来して惑星に漂着し、地表に根付くのだとされている。サーラック自体の神経系統は未発達だが、これらは1,000年掛けて消化した獲物の知能を吸収し、複数の意識を共有するようになるのだという。しかし、著名な学者によると、さすがにそういった活動は不可能だとされている。

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