クラクドアVIIに原住するギークは日没と共に目を覚まし、ジャングルを徘徊しながら金切り声を上げて交配相手を探す。彼らの背中の体皮からは特殊な油脂が採集され、ビスたちはそれを軟膏として使っている。ギークは骨細で緑色の皮膚をした生物であり、腕は長く、それぞれの足には指が2本づつしか生えていない。
かつて惑星キンタンに棲息していたストライダーは故郷では既に絶滅しているが、ハットがボディガードとして外の惑星に多数持ち出している。この巨大なごつごつした体つきの生物は、筋肉質の肩から3本指の腕を生やし、首は無く、頭部も胸の一部であるかのように見える。また、凄まじい自己再生能力を持つことでも知られており、生命力溢れる凶暴な生物として恐れられている。
惑星ノエアオンに棲息するクロアスラッグは、鋭い視覚と嗅覚、そして激しい闘争本能を持っているため、極めて危険な生物である。特に巣の近辺では敏捷かつ物静かに動き、攻撃性も著しく高まる。このムカデのような生物は一度に何百個もの卵を産み、そこから孵化した幼生は急速に四散する。そして、食べられる物には何でも喰らいつき、一瞬にして平らげてしまうのだ。
クロアスラッグの皮膚はピンク色の色相を有しており、これはノエアオンの沼地で見られる粘土質の色に酷似している。そのため、沼地で彼らを発見することは非常に難しい。
彼らは長い柔軟な尾を使って敵を攻撃する。尾の先端にはニュートロキシンを含む小さな棘があり、これを使うことによって獲物の動きを完全に奪うことができる。獲物が一旦麻痺するとクロアスラッグは攻撃を中止し、ゆっくりと時間をかけて食べ始める。不幸な犠牲者は強力な鋭いハサミでゆっくりと肉を引き裂かれることになるのだ。
ヌゴックは一目その姿を見ただけで嫌悪感を抱くほどに醜悪で恐ろしく、そして気性も激しい戦闘獣である。背が高く、黄色い3本の足、巨大な口、2本の眼柄が特徴的で、手の先はカミソリのように鋭い伸縮自在のハサミになっている。容易に飼いならせるヌゴックは衛兵として最適な生物の1種であり、闇に潜んだ攻撃者を撃退するために多くの星系で飼育され、徴兵されていた。
キニエンに原住するホージクスは、黄と青の縞模様をした4本足の野獣である。巨大な牙と棘の生えた棍棒のような尻尾を持ち、2本の前足がさらにそれぞれ2本に分岐している。
ホージクスは恐ろしい外見に反して大人しく、忠実であり、キニエンで暮らすグランたちはよくこの生物をペットや番犬として飼いならしている。
マンテリアン・サヴリップはオード・マンテル原住の不恰好な知覚生物である。太く短い2本の足で立ち、長くて力強い腕を地面に引きずらせながら驚くほどの速さで歩くことができる。丈夫な爪は皮や骨はもちろん、強化服さえも引き裂くことができ、首を自由自在に曲げて爬虫類のような頭部をあらゆる方向へ向けることが可能である。また、青みがかった強靭な体皮はかなりの強打にも耐えることができ、震動武器やブラスターによる攻撃をも寄せ付けない。さらに牙には毒があり、噛まれた獲物は2、3分間身体が麻痺して動けなくなる。サヴリップは概ね4メートルほどにまで成長する。
多くの知的種族はサヴリップを肉食獣だと信じているが、彼らは十分な知性を持ったオード・マンテルの原住種族である。しかし、何千年も前に共和国がオード・マンテルを植民地化したとき、サヴリップたちは惑星の荒野に追いやられてしまったのだ。確かにサヴリップの行動は彼らが野蛮な獣であるという一般的な見解を支持している。彼らは脅かされると耳を粉砕するような唸り声を上げ、戦闘態勢にはいるのだ。こうした理由から、銀河全域で彼らは動物として見られており、犯罪者のなかには闘技賭博や狩猟にサヴリップを使う者も多い。オード・マンテル以外の惑星でも稀に野生のサヴリップが見られるのは、こうした違法取引が原因だと指摘されている。
サヴリップの体皮はとても高価に取引きされるため、もはやオード・マンテルでも彼らの姿はほとんど見ることができない。経験豊富なハンターの一団はサヴリップを追い求めてオード・マンテルの郊外にまで足を延ばしている。こうした遠征の多くは単にサヴリップの存在を確認し、記録することだけが目的だが、多くのハンターはさらなる勲章を持ち帰る機会を伺っているのだ。サヴリップは人のいない、あるいは人口がまばらな沼地や山地に棲息している。
オード・マンテルに現存する少数の一族は、未だに自分たちの縄張りを維持している。彼らは雌雄を問わず好戦的であり、一族を脅かす敵には容赦なく襲い掛かる。彼らは一般に、自分たち以上に凶暴な生物と直面しても決して恐れをなさない。サヴリップは高度な道具こそ持っていないが、原始的な道具を使用し、危険な敵と戦うときには岩や棍棒で武装することもある。なかには彼らに待ち伏せされ、崖上の安全な場所から岩や丸太を投げ付けられたというハンターもいるという。サヴリップを探しに向かって戻ってこなかったハンターは1人ではないのだ。
サヴリップは長寿であり、500年以上生きることも珍しくない。彼らはときおり無邪気な子供や僻地の入植者を仲間と勘違いし、集落を守りだすこともある。なかにはサヴリップと共に平和な共同社会を構築している集落もあるが、これは極めて稀な例である。
サヴリップの外観は銀河系の至るところで芸術作品や紋章のデザインに影響を与えている。神話や伝説にもサヴリップが強力な他の生物を滅ぼす物語が数多く存在し、そうした逸話から、軍事組織や貴族、スポーツ・チームの間では人気のあるシンボルとして使用されている。また、デジャリック・ホロチェスで使用されている最も強い駒の1つもサヴリップである。
フォースを使える者はその力でこの獰猛な生物をなだめることができるため、比較的容易に意思の疎通を行うことができるが、そうでない他の種族はフォースの助けなしではサヴリップの言葉を決して理解することができない。しかし、彼らは一旦親しくなればとても信頼できる友人となる。なかにはベイシックで会話することを学んだサヴリップもいるが、彼らは決して他の知的生物の前でそれを使おうとしない。違法なハンターたちによる乱獲で絶滅の危機に瀕しているサヴリップは、可能な限り他種族に対して有利な点を残そうとしているのである。
黄ばんだ体色をしたモノックは、灰に覆われた辺境の砂漠惑星ソッコーロのドーバ荒地とリム山脈にある最も危険な領域に生息している。彼らは獲物を探して砂漠を徘徊し、ドルイザやミュートリオックなどの生物を捕食する残忍な肉食獣である。モノックは槍やその他の単純な道具を作り出すのに十分な知能を持っているが、何らかの言語形態を有していることを示す証拠はまだ見つかっていない。
モノックは一般的に単独行動を好む。ソッコーランの遊牧民たちは不思議なモノックを崇拝し、彼らに広大な寝床を提供している。また、迷信深い密輸業者は彼らを見ることを辛く危険な旅への予兆として恐れているが、同時にそれを乗り越えた者に幸運を招く印であるとも信じている。
オルデランの神話に登場する伝説の生物モレイトアは、青い肌に長い腕、そして円錐形の頭部を持った、細長い鳥のようなヒューマノイドである。彼らの姿は既に滅びたキリックと呼ばれる種族が残した古墳に刻まれていた。神話によると、強くて魅力的なグリンタッシュと呼ばれるモレイトアの亡霊が、オルデラン王家を腐敗と裏切りから守っているという。