ドロイド・ガイド / 賞金稼ぎ

ASN-121

機種:
暗殺ドロイド
製造元:
不明
種別:
暗殺ドロイド
身長:
不明
愛機:
なし

ASN-121

滑らかな外観をしたドロイドのASN-121は、殺し屋ザム・ウェセルが死の取引を行うために用意した暗殺用の武器である。強力なリパルサーリフト・アレイに支えられたASN-121は、正面の工具チャックに任務で必要となる様々な装備品を収容することができる。また、インタフェース・ポートにはハープーン・ガン、狙撃用ブラスター、ガス・ディスペンサー、スパイ・センサー、火炎放射器、多目的ドリル、カッターなど、多様な道具を取り付けることも可能である。

このクローダイトの賞金稼ぎはパドメ・アミダラ元老院議員を暗殺する任務に、空飛ぶオートマトンを送り込んだ。ASN-121の小さな貨物ホッパーには、クーハンと呼ばれる猛毒の棘を持ったムカデ状の生物が2匹収容されていたのだ。ドロイドはコルサントの超高層ビル街を飛行し、パドメの宿舎の窓の前に浮かびながら静止した。次に強力なエネルギー・ビームで窓の安全スクリーンを回避し、レーザー・カッターで窓ガラスに穴を開ける。そしてドロイドは部屋の中に猛毒の生物を放ったのである。

ASN-121はクーハンを室内に放つという最初の任務には成功した。このドロイドはザムのところへ戻るようにセットされていたが、パドメのボディガードだった2人のジェダイが部屋に駆けつける。アナキン・スカイウォーカーはクーハンを切り裂き、オビ=ワン・ケノービはASN-121を捕まえるため窓から飛び出したのだった。

ジェダイをぶら下げたまま、ドロイドは急上昇した。ASN-121は数多くのスピーダーで混雑するコルサント上空を飛行し、オビ=ワンは必死にそれにしがみついていた。ASN-121に招かれざる客がぶら下がっていることに気付いたザムは、狙撃用ライフルによる鮮やかな一撃でドロイドを破壊し、オビ=ワンを奈落の底へと落下させたのだった。

IG-88

機種:
IG-88暗殺ドロイド
製造元:
ホロワン研究所
種別:
暗殺ドロイド
身長:
1.96メートル
愛機:
改良型トライロン社製侵略強襲型戦闘機<IG-2000>

IG-88

旧共和国と帝国の数少ない共通点の1つは、暗殺ドロイドの製造と使用を禁止していたことである。本来、暗殺ドロイドは凶悪犯や大悪党の逮捕、殺害のために開発されたものであり、平和維持のための道具に過ぎなかった。後年になってこれらはバトル・ドロイドと呼ばれるようになり、アウター・リムや企業セクターで活躍していたが、次第に軍司令官や腐敗した政治家、悪党たちによって悪用されるようになる。しかし、暗殺ドロイドが銀河系で最も強い独立心を持ったドロイドであることは疑う余地もなく、当然のように、そのほとんどは知識とプログラムの支配力によって独立の方向へと傾いていく。たとえ常に多重安全装置や制御ボルトを装備していたとしても、このような危険なドロイドの多くは完全に自由となり、盲目的な設計者やその本性を疑いもしない主人がよく犠牲となっていた。その後、共和国元老院や帝国政府も必死に暗殺ドロイドの回収を試みたが、まだすべてを発見するには至っていない。

銀河系で最も悪名高き暗殺ドロイドIG-88は、このようなケースの最たる例である。IGシリーズは特に、科学者や技術者が充分に理解できなかったプログラミング技術を徹底的に研究していた発展途上の時代に開発されたものだった。開発者たちはその制御を維持できると信じていたが、IGシリーズは最も知的な戦闘プログラムによって発達させられており、さらにこのシリーズの個体はそのプログラムと共に前例がないほどの自主行動を許されていたのである。

IG-88は体内にブラスター・ライフル、手榴弾発射装置、火炎放射器、衝撃波スタン・ガン、ミサイル兵器などの無数の兵器を搭載している。また、頭部のセンサーによって全方向の遠距離物体を感知することができ、広域アンテナによってあらゆる通信を傍受することができるのだ。

ホロワン研究所で初めて起動されたIGプロトタイプ、IG-88Aは目覚めると同時に23人の研究所員全員を殺害し、他の4体のIGを起動させた。自分と同型の3体のIG-88に知能がないことを知ったIG-88Aは、彼らに自分のプログラムをコピーする。しかし、残りの1体、IG-72は知性を持っており、独自の道を歩むため盗んだ宇宙船で研究所を後にしたのだった。彼のその後の行方は一切分かっていない。

その後、4体のIG-88は帝国軍のドロイド製造センターである惑星メキスIIIへと向かった。そこでIG-88Aは製造中のドロイドすべてに自分のプログラムを転送する。同時にIG-88Cは惑星の防衛システムを無効化し、IG-88Dは惑星のすべての情報をダウンロードした。そして、IG-88Aは全ドロイドを起動させると、人間たちへの反乱を促したのである。ドロイドたちは工場で働く8人の作業員を全員殺害し、この惑星を完全に乗っ取ることに成功した。そして、彼らは惑星の外から不信に思われないよう、慎重にドロイドによる革命を計画しはじめたのだった。

しかし、帝国軍のスパイも次第にメキスIIIとIG-88の関係について疑いを抱くようになり、IGたちは計画の進行に焦りを感じはじめていた。そこで、彼らはメキスIIIから疑いの目を逸らすため、IG-88Bを賞金稼ぎとして外界に送り出すことを決めたのである。瞬く間に数多くの賞金を獲得したIG-88Bは銀河系で恐れられる存在となり、ついに最高額の賞金首であるハン・ソロの捜索に着手しはじめるのだった。

また、IGたちを最も焦らせたのは、突如としてメキスIIIを訪問したダース・ヴェイダーである。ヴェイダーは工場責任者との面会を要求するが、当然責任者は既に殺害されており、ドロイドたちはビデオ・クリップを巧みに使ってそれを誤魔化そうとする。だが、ヴェイダーは帝国軍が製造を依頼していた探査ドロイドの開発が順調であることを知ると、何の疑いも抱かずに惑星から立ち去っていった。もちろんすべての探査ドロイドには高度な知性が組み込まれており、これらのドロイドが集めた情報はすべてIG-88にも送信されるようになっているのだった。

その後、IG-88Bは<ミレニアム・ファルコン>の捜索のため、ヴェイダーによって<エグゼキューター>に召還される。失敗した際の予防策として他の賞金稼ぎの船に発信機を仕掛けたIG-88Bは、他のハンターたちが捜索を続けるなか、密かに<エグゼキューター>のメイン・コンピュータにアクセスを試みた。そこで彼は、帝国軍がデス・スターの再建を行っているという驚くべき情報を入手したのである。IG-88Bは即座にメキスIIIの仲間にその情報を送信し、ハン・ソロを発見したボバ・フェットを追ってベスピンへと先回りする。しかし、IGの追跡に気付いていたフェットは、クラウド・シティでこの暗殺ドロイドを待ち構えており、サーマル・デトネーターによってIG-88Bを完全に破壊したのである。

一方、IG-88Aは第2デス・スターのメイン・コンピュータの複製に着手していた。これは帝国軍のものと非常に良く似ているが、唯一の違いは中身がIG-88自身だということである。IGたちは遠隔操作で本物のコンピュータを自分たちのものと摩り替えることに成功し、IG-88Aは第2デス・スターそのものとなったのだ。

その後、IG-88CとIG-88Dは仲間の仇を討つため、2機の<IG-2000>でソロの搬送先であるタトゥイーンへと向かう。タトゥイーンの軌道上で2体のIGとボバ・フェットによる激しい戦いが繰り広げられるが、運はフェットに味方した。囮となった最初の1機は即座に破壊され、不意をついた2機目の<IG-2000>もタトゥイーンの重力と<スレーヴI>のトラクター・ビームによって動きを止められてしまう。フェットはレーザー・キャノンの一撃で<IG-2000>を破壊し、ソロを無事にジャバ・ザ・ハットのもとへ届けることができたのだった。

やがてすべての準備が整ったIG-88Aは、エンドアの戦いの最中、ついに全宇宙のドロイドたちに革命の指示を出そうとする。念願のドロイドによる銀河系規模の反乱が始まるのだ。しかし、まさにそのとき、反乱軍によって第2デス・スターのコアが破壊され、最後のIG-88もその野望と共に消滅してしまったのである。

4-LOM

機種:
4-LOMプロトコル・ドロイド
製造元:
インダストリアル・オートマトン社
種別:
プロトコル・ドロイド
身長:
1.6メートル
愛機:
なし

4-LOM

ドロイドが自分のプログラムを無視し、全く新しいデータ・シーケンスに適合することは滅多にないはずだが、4-LOMの場合はまさにこのケースに相当する。

信じられないことだが、非情の賞金稼ぎとなる以前の4-LOMは、慈悲と忍耐で知られたインダストリアル・オートマトン社製の後期型プロトコル・ドロイドだった。彼はトランラングIII通信モジュールによって700万以上の言語を扱うことができ、豪華定期客船<クアリ・プリンセス>でボーイや通訳として働いていた。彼が行う特殊な作業の1つは乗員と船のメイン・コンピュータとの通訳であり、当局は現在、こうした人間との希薄な関係が4-LOMを変化させた原因ではないかと考えている。事実上、4-LOMはコンピュータを通じて、常に全乗員、乗客の行動を監視することができたのだ。

問題は彼の行為が徐々に悪意のあるものに変わりはじめたことだった。非常に優秀な頭脳を持つ4-LOMは、乗客が貴重品を置いた場所の監視を始め、やがてそれを盗むようになる。これは彼とコンピュータとの間でシミュレーション的なゲームとして始められたものだったが、その間に何らかの理由で2つの機械のプログラムが書き換わったのではないかと推測されている。船内で不可解な盗難が頻発するようになると、次第に彼の犯罪行為が現実味を帯びてきたのだった。

もちろん通常の4-LOMにはこのような悪事を働くプログラムは組み込まれておらず、彼を疑う者は1人もいなかった。その結果、盗みは数ヶ月に渡って絶え間なく続けられ、ついに4-LOMは<クアリ・プリンセス>でのくだらない毎日に退屈するようになる。彼は外の世界での犯罪生活に新たな興奮を求め、船を飛び出したのだった。

並外れた知性をもつ4-LOMは盗人や情報ブローカーとして大成功を収めたが、暴力行為だけは行わないようにしていた。しかし、ジャバ・ザ・ハットとの出会いが彼の運命を変えることになる。ジャバはこのドロイドが賞金稼ぎとして最適な存在であることに気付いたのだ。4-LOMは自分の戦闘能力の乏しさを主張して異論を唱えるが、ジャバは自分への奉仕と引き換えに修理と改造を施すと申し出た。この提案に金銭的な利益を感じた4-LOMは取引きに応じ、彼らの友好関係が生まれたのである。

ジャバはよくドロイドと他の知性の劣る賞金稼ぎや、雇われの殺し屋をコンビとして働かせていた。4-LOMは同様だったが、彼は仲間が汚れた仕事を行っている間にすべての計画を実行し、多くの秘密の仕事さえも片付けてしまう。しかし、彼にとっての最高のパートナーはギャンドの捜索師であるザッカスだった。彼は4-LOMがこれまでにパートナーとした多くの賞金稼ぎとは違って有能な男であり、さらに獲物を探す神秘的な能力を持っていた。ザッカスのこの能力と4-LOMの精密な分析能力との組み合わせは非常に効果的なものとなり、理論と直感の融合が好結果を生むという事実を見事に証明したのである。

ダース・ヴェイダーがハン・ソロの捜索を開始したとき、ジャバは非公式ながら迷わずこの2人を差し向けた。その仕事の途中で、彼らはホスからの撤退中だった反乱軍輸送艇<ブライト・ホープ>を襲撃する。当初この作戦は帝国軍への点数稼ぎに過ぎなかったのだが、2人は90人の反乱軍兵士たちと過ごす間に心を変え、一転して協力を申し出た。4-LOMとザッカスは乗員全員をダーリン・ボーダまで安全に避難させることに協力し、反乱軍の英雄として彼らの信頼を得たのである。

しかし、ハン・ソロの捜索では4-LOMとザッカスはジャバの期待に応えることができなかった。彼らはボスクと結託してソロを捕らえたボバ・フェットを襲うが、4-LOMは返り討ちにあい、半壊させられてしまう。その結果、ジャバはボバ・フェットに250,000クレジットもの賞金を払うことになった。本来、ジャバは失敗した賞金稼ぎを必ず処刑していたが、この2人にはまだ十分使い道があると感じ、特別に許したのだった。

その後、ザッカスと4-LOMはジャバの下を離れ、友好的にパートナーの関係を解消した。ザッカスはその後も賞金稼ぎとして活躍を続けるが、4-LOMは反乱軍の特殊部隊に参加する。そしてエンドアの戦い後、かねてからジェダイに憧れていた4-LOMは、ルーク・スカイウォーカーのジェダイ・アカデミーに加わったと言われている。

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