イベント・ガイド / 新共和国時代

バクタ戦争 Bacta War

年代:
7ABY
勝利勢力:
ローグ中隊
敗戦勢力:
イセイン・アイサード軍、バクタ・カルテル

Bacta War

バクタ戦争とは、後にタイフェラの戦いへと続く一連の抗争の呼称である。また、歴史家たちは、コルサントがイセイン・アイサードによる支配から解放された後、ローグ中隊が新共和国軍から脱退するまでの間をこの戦争の開始点として認識している。

コルサントを脱出した帝国情報部長官イセイン・アイサードは、ズークフラ社と手を結び、バクタの生産拠点である惑星タイフェラで内戦を引き起こした。彼らの目的は、ライバルのゾルティン社を抑えつけ、銀河系全域でバクタの供給を支配しているバクタ・カルテルの利権を独占することだったのだ。アイサードはカルテルの富と権力を手にすることによって銀河系を自らの手中に収め、反乱軍を滅ぼすことができると考えていたのである。事実、彼女はその計画の一環として、新共和国に明け渡したコルサントにクライトス・ウイルスと呼ばれる恐ろしい病原体を散布していた。首都惑星では多くのエイリアン種族がこの病気に感染し、新共和国は唯一の特効薬であるバクタを使って感染者を治療しなければならなくなったのだ。彼らは高騰するバクタの価格に手も足も出ず、破産寸前に追いこまれたのである。

アイサードは新共和国が大量のバクタを必要としていることを熟知していた。だが、彼らがタイフェラの内政に干渉すれば、新共和国の内政にも重大な懸念が生じることは必至であり、そのため彼女には、新共和国軍がタイフェラへの軍事介入に踏み切ることはないだろうという算段があったのだ。事実、新共和国上層部はローグ中隊にタイフェラ攻撃の禁止を命じていた。だが、ローグ中隊はそれに反発して新共和国軍を退き、アイサード政権の打倒を目指して秘密作戦を開始したのである。彼らはブースター・テリックの助けを得て独自に大量の武器と戦艦を徴集し、アイサード政権を転覆させるべくタイフェラの反体制派組織アシャーンと同盟関係を結んだ。そしてついに、彼らはカルテルのバクタ輸送船に対する奇襲攻撃を開始したのである。

ローグ中隊は輸送船団から奪い取ったバクタをコルサントや、それを必要としている他の貧しい惑星に提供していた。すると、アイサードは彼らからバクタを受け取った惑星を攻撃し、さらにタイフェラの原住種族ヴラティックスを虐殺することでそれに対抗する。また、ローグ中隊も報復としてアイサードの支配するバクタ生産施設への攻撃を行い、戦いは瞬時にして熾烈を極めていくのだった。やがて、ローグ中隊がかつてのオルデラン星系を経て逃走しているという情報がアイサードに伝わると、戦局も一気に動きだす。彼女はヴィクトリー級スター・デストロイヤー<コラプター>と、テラドク高位提督から借用したインターディクター級クルーザー<アグリゲーター>をオルデラン墓所へと派遣した。だが、両軍の情報はタロン・カードの下で2重スパイとして暗躍していたメリナ・カーニス(後にその正体がマラ・ジェイドであることが判明する)によって内通されており、結果的にアイサードはこの戦いで<コラプター>を失い、<アグリゲーター>も重大な損傷を被ったのだった。

その後もローグ中隊はインペリアル級スター・デストロイヤー<アヴァリス>のセア・ヨンカ艦長にアイサード軍からの離脱を持ちかけ、戦艦ごと新共和国軍に投降させるなど、アイサードを徐々に追い詰める作戦を展開していった。彼女はそれに対する報復としてローグ中隊の秘密基地となっていたヤグダルの宇宙ステーションを破壊するべく、旗艦のスーパー級スター・デストロイヤー<ルサンキア>とインペリアル級の<ヴィラランス>を差し向ける。だが、これもローグ中隊による罠であり、ブースター・テリックによる偽装工作によってヤグダル・ステーションは無数のプロトン魚雷が設置されているように見えたのだった。彼らはそれを脅迫に使い、<ルサンキア>に降伏を迫るが、アイサードの命令によって<ヴィラランス>がステーションと<ルサンキア>の間に入り、その間に<ルサンキア>はタイフェラへと逃亡してしまう。その後、<ヴィラランス>はローグ中隊とブースターに降伏し、<エラント・ヴェンチャー>と改名されてブースターの個人的な所有物となるのだった。

その後、ローグ中隊はタイフェラへと侵攻し、ついには<ルサンキア>の捕獲にも成功する。アイサードもシャトルで逃走を試みるが、コラン・ホーンとタイコ・ソークーによって行方を阻まれ、撃墜されるのだった。こうしてバクタ戦争は終結を迎えたが、アイサードは難民を装って別ルートから逃走しており、後に再び新共和国を悩ませることになる。なお、ローグ中隊の提出した辞表は手続き上のミスと見なされており、受理されていなかった。彼らはこの戦いの終結後も正式な新共和国軍のメンバーとして名を連ねている。

スルイス・ヴァンの戦い Battle of Sluis Van

年代:
9ABY
勝利勢力:
新共和国軍
敗戦勢力:
帝国軍

Battle of Sluis Van

エンドアの戦い以降、帝国宇宙軍は銀河系の彼方に四散していた。そして、新共和国が銀河系の広大な領域を奪回していく一方で、帝国の統治下にある領域は最盛期の4分の1にまで減少してしまう。それでも帝国の様々な派閥は、その小さな領域を巡って激しい内部闘争を繰り広げていた。だが、エンドアの戦いの2年後、未知領域から帰還したスローン大提督によって、帝国と宇宙軍は再び統制を取り戻すことになる。彼は新共和国の辺境に位置するスルイス・セクターの縁で、様々な惑星に対する一連の一撃離脱攻撃を実行に移したのだった。

その後、スローンは惑星ヌクロンのノーマッド・シティにあるランド・カルリジアンの採鉱施設から、51機のモール・マイナーを強奪した。一方で、領域の急拡大に順応しようとしている最中だった新共和国は、未だにスローンから受けた散発的なダメージを回復させておらず、大提督の次の一手を図りかねている状態だった。その後、スローンはマーカーのタンティス山から、パルパティーン皇帝の遺産であるクローキング装置を発掘し、実用化に成功する。スローンの軍が拡大した新共和国軍に対して最初の大打撃を与えたのは、まさにこのときだった。彼は偽装貨物船<ナーティスチュー>をスルイス・ヴァン・セントラルの宇宙港に入港させるが、その内部には技術者たちに作らせた新型クローキング・シールドで覆われた、TIEファイターの大群が隠されていたのである。このとき、スローンはスルイス・ヴァンの重力井戸の外側にも大量の帝国軍艦船を配置しており、指示されたタイミングでそれらを一斉にハイパースペースから離脱させている。そして、これと同時に、貨物船の船倉からTIEファイターが解き放たれたのである。

この攻撃の主な目的は2つあった。1つは新共和国の主要な造船施設の1つを壊滅させることによって、新共和国軍の戦力を弱体化させること。そしてもう1つは、クローキング装置と共に発掘に成功したスパーティ・シリンダーによって兵士の数が急激に膨れ上がった帝国宇宙軍のために、新共和国軍の戦艦を可能な限り多く盗み出すことである。スローンがカルリジアンのモール・マイナーを使ったのもこのときだった。彼はそれらに帝国軍のスペーストルーパーを配置し、新共和国の大型艦船の船殻に穴を開けさせる。これによって船内の空気が宇宙空間に放出され、急激な減圧によって乗員の大半がショック死してしまったのだ。だが、真空でも十分に耐えうる装備を与えられたスペーストルーパーたちは、船の制御を得て帰還することができるのである。

しかし、ウェッジ・アンティリーズ率いるローグ中隊が絶好のタイミングで現れ、それとほぼ同時にハン・ソロ、ルーク・スカイウォーカー、ランド・カルリジアン、そして他の共和国戦艦も到着したことによって、スルイス・ヴァンへの攻撃は退けられることになる。ハンとランドは遠隔制御装置を使ってモール・マイナーの発進コマンドを送信し、プラズマ・ジェットを点火させた。この炎によって、帝国軍に奪われた艦船は制御回路を完全に破壊され、動作不能となったのだ。

結局、どちらの陣営もこの戦いで完全なる勝利を得ることはできなかった。帝国軍は造船所内部への侵入に成功したものの、それ以上の損害を与える前に、迅速に追い払われている。一方で、新共和国は帝国の残党による初の大規模な攻撃をかわしたが、多くの艦船が犠牲となったのだった。

ビルブリンギの戦い Battle of Bilbringi

年代:
9ABY
勝利勢力:
新共和国軍
敗戦勢力:
帝国軍

Battle of Bilbringi

エンドアの戦いによって銀河内乱が一応の結末を迎えた結果、帝国軍はその勢力を大きく後退させたが、ビルブリンギ造船所は依然として帝国軍の拠点の1つとして存続し続けていた。だが、そこは既に帝国軍の占有する造船所というわけではなく、密輸業者やその他の船乗りたちにも開かれた場所となっていたのである。スローン大提督も日常的にこの造船所を利用しており、既存の艦船を保守すると共に、自らの艦隊を補強するべく、新たなる船の建造を行っていた。

この戦いに先立って、スローンはクローキング・シールドによって「見えなくなった」小惑星をコルサントの軌道上に多数放出し、新共和国を首都惑星に閉じ込めることに成功した。コルサントから脱出するために一瞬でも防御シールドを解除すれば、見えない無数の小惑星が地表に降り注ぐ危険性があったのだ。新共和国は存在を探知できない小惑星の除去という途方もない作業に追われることになったが、その過程でクリスタル重力場検出器(CGT)の有用性を知ることになる。CGTは帝国軍のビルブリンギ造船所、そしてタングリンにあった。そこで新共和国は警戒がより手薄なタングリンを襲撃すると見せかけて、ビルブリンギへの奇襲を計画したのである。

ちょうどそのころ、新共和国の支持を得たいと考えた荒くれ者の密輸業者たちによる同盟組織も、新共和国に恩を売るべく、彼らと同じように帝国軍からCGTを盗み出そうと企んでいた。だが、密輸業者同盟の計画を知ったスローンは、新共和国軍の真の攻撃目標がビルブリンギであることを見抜き、彼らを罠にはめようとする。しかし、密輸業者たちの意外な活躍によってこの罠は退けられ、新共和国軍と密輸業者同盟という奇妙な連合軍によって、帝国艦隊は打ち破られたのだった。スローンの軍はビルブリンギからの撤退を余儀なくされ、大提督自身もこの戦いの最中にノーグリのボディガード、ルクによって暗殺されてしまう。

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