銀河系には100,000光年を超える直径の範囲内に1億以上の恒星が存在し、その大部分が今日まで未知のまま、あるいは未探索のままの状態である。既知銀河系、すなわち星図に記され、帝国や新共和国の人々が居住する地域は、公式に記録され、かつ人類が居住している数百万の惑星によって構成されており、その中には植民惑星や企業の所有惑星、保護地域なども含まれている。一方で、遠く離れた星系には帝国の記録にも新共和国の記録にも記されていないが、文明に逆らう人々が居住している惑星も数百万は残っているのだ。
さらに、既知銀河系の中にもいまだ探索されていない広大な空間が存在している。既知の交易ルートからハイパードライブを使って帝国領を超えるには数ヶ月を必要とするが、そこには豊富な資源と、高度なテクノロジーを求める多くの原住民にあふれた新しい惑星を発見できるかもしれない幸運が待ち構えているのである。
既知銀河系はあまりにも広大であることから、旧共和国は便宜上これらの惑星をグループ分けし、「宙界」という概念を導入した。この用語は新共和国の時代になっても変わらずに使われている。そして、それぞれの宙界は数多くの「セクター」によって構成されており、旧共和国による当初のセクターの定義は50の居住惑星を包含する一連の空間ということだったが、植民地化や探索によって共和国に属する惑星が増加するにつれて、多くのセクターが本来の境界をはるかに超えるほどに成長し、拡大している。
また、銀河系のいくつかの重要な宙界は、「スライス」と呼ばれる部分に集中して存在している。コア・ワールドの端から始まるこの地域には、パーレミアン交易ルートとコレリアン交易スパインが開拓されたのに続いて、およそ1,000年後に入植が開始された。そして、スライスの中心部分、すなわちコロニー界からミッド・リムには、少なくとも1,000の居住惑星が存在しているが、それでも既知銀河系全体の惑星数から見れば、ほんの1パーセント以下に過ぎないと言われている。
コア・ワールドは旧共和国最初の探検家たちが入植や探索に幅広い努力を費やした場所であり、この宙界には、コルサント(新共和国首都)、コレリア、チャンドリラをはじめとする、人間たちの出身惑星が数多く存在している。コア・ワールドは銀河系で最も人口が密集し、最も資源の豊富な宙界の1つなのだ。
パルパティーン皇帝による支配の下、この地域は帝国軍によって強固に保護されていた。コア・ワールドの住人たちの大部分には、辺境の宙界における帝国軍の横暴の実態など一切届いておらず、彼らは帝国を旧共和国の必然的な延長として受け入れていたのである。
しかし、コア・ワールドの大部分はパルパティーンの死後3年で新共和国の管理下に置かれるようになった。初期のころから新共和国への支持は広がっていたが、人々は単に平和と繁栄を望んでいただけであり、特に深い関係になることはなかった。新共和国が広範囲にわたる支持を得たのは、コア・ワールドを2度目に再生させたとき(すなわち、蘇った皇帝を最終的に退けた後)のことである。
コロニー界は、スライスの中で最初に入植が行われた場所である。この領域はいち早く独自の社会を形成し、多くの惑星が自分たちの築き上げた惑星への直接支配から逃れていった。現在、この宙界は非常に多くの人口を抱え、高度に工業化されているが、コア・ワールドの威光と伝統は既に欠落している(少なくとも、コア・ワールド出身者はそう信じている)。事実、これらの惑星はおよそ1,000年にわたって自由な状態にあり、もはや「コロニー(植民地)」という言葉だけが残っている状態に過ぎない。
しかし、クローン大戦後になると、この領域も帝国の冷酷な支配下に置かれることになり、反乱同盟軍への熱烈な支持を形成することとなった。
やがて、新共和国がコア・ワールドにまで侵入するようになると、残存する帝国政府は大打撃を受け、コロニー界の新共和国への陥落を許す結果となる。そして、数回にわたる小規模な戦いの後、最後の帝国政府も追放され、現在ではこの領域は新共和国の堅固な同盟国となっているのだ。
当初から単純に「リム」として知られていたこの領域は、初めて居住開放された際に急速な植民地化がなされ、多数のベンチャー企業の進出によって経済基盤も素早く確立されていった。インナー・リム宙界は、多種にわたる広大な農業・工業地帯である。この地域は「拡張リム」(後に拡張宙界と改名された)の開拓によって、コア・ワールドやコロニーの慢性的人口問題を解消させたのである。
この領域には厳重な戒厳令が敷かれ、強制的に帝国の監視下に置かれていたため、帝国支配の最後の数年間に大勢の人々が流出することになった。多くの住人は頑固に居座る帝国の官僚たちの抑圧に立ち向かうよりも、拡張宙界への移住を選んだのである。
そして、新共和国がコルサントを奪回した後も、この宙界には残虐な帝国軍指導者による奴隷制度が残されていた。実際にこの宙界が新共和国によって解放されたのは、スローン大提督の反抗が開始される直前のことであり、解放の際の勝利の祝典が終わったのも、ちょうどスローンの艦隊が反抗的な惑星に到着し、攻撃を開始したときのことだった。
だが、最終的にこの領域が帝国による支配から完全に解放されたのは、スローンの敗北から数年後のことである。その後、多くの惑星が新共和国へと加入していったが、この宙界に住む多くの人々は、新共和国がこの領域の解放に何の努力も払っていないと感じており、苛立ちを隠したままになっている。
かつて産業と重工業の中心地だった拡張宙界は、企業による支配区域の実験地として開拓された領域である。しかし、莫大な利益が生み出される一方で、旧共和国はこの領域を統制することが困難であることを悟り、企業による支配体制の排除を行った。しかし、有力な企業は企業セクターが作られた際に、莫大な見返りを受け取っていたのである。
初期の歴史において、拡張宙界は宇宙船や重工業に必要な非精錬金属の供給を通じ、「スライス」の経済成長の大部分を担っていた。しかし、1,000年にわたる集中的な採掘と開発によって、この地域の大半はすでに枯渇しており、ここ数世紀にいたっては、拡張宙界は長引く経済不況に喘いでいる状態である。事実、この領域は、輸送(そして、帝国との運搬契約)による利益を生み出す一握りの巨大「港湾惑星」に頼っていたのである。そして、ここ数年ではインナー・リム惑星群からの「亡命者」も多数流入しており、人口過密でより物価の高いコア・ワールドは、拡張宙界をコロニー界のより安価な代替地として売り込もうと懸命な努力を続けている。
帝国の時代には、この宙界は外の領域へ進行する軍事艦隊や輸送艦隊の集結地点として利用されていた。軍事艦隊からの信頼も厚く、パルパティーン皇帝の死以前には、帝国による手厚い支援も受けていたのだった。
やがて、新共和国によってコルサントが解放されると、拡張宙界も新政府との同盟を結んだ。新共和国の支援はボーアス・セクターのカリスマ的な総督ダーヴォン・ジェウェットによって支持されていたのである。数年前にはジェウェットは新共和国元老院議員に選出され、その間に拡張宙界は企業による投資と交易の増加によって、そこそこの経済高揚を経験したのだった。
ミッド・リムは拡張宙界と比べると、より資源も富も人口も少ない領域だが、自ら努力して働こうとする人々には、それ相応の機会を提供することができていた。主要な交易ルートから遠く離れたこの広大な空間は、大部分が未だに探索されておらず、海賊艦隊の停泊所となっている惑星も数多く残されていたが、いくつかの既知の交易惑星では経済も活発に動いていたのである。
帝国軍の戦略家たちは、この宙界が反乱軍の基地として適切な場所になっていることを恐れた。しかし、この領域はエンドアの戦いから丸10年経ってもなお、帝国への強い支持基盤として存続していたのである。
近年になって、新共和国も帝国軍を秘密基地や一時的な造船施設に追いやり、この宙界に進出している。新共和国は凄惨な戦いによって多数の兵士と艦船を犠牲として払い、ついにこの宙界の支配権を勝ち取ったのである。現在、新共和国への公の支持は強いが、この地域にはかなり多くの帝国支持者も隠れている。
セントラリティは、インナー・リムの最外殻のクロン・ドリフトとハット・スペースの間に位置する、ラファ星系とレナタシアン星系を含む宙域である。この「奇妙な」(人によっては「時代遅れの」という場合もある)宙域で最も有名なものは、腐敗した政治家とオセオン小惑星帯だが、数多くの大型娯楽施設やリゾート地が存在していることでもよく知られている。
セントラリティの政府は帝国の操り人形と化しており、長年にわたってパルパティーン皇帝に忠誠を誓っていることから、その見返りとしてある程度の自治権を与えられている。しかし、この宙域には資源がほとんどないため、帝国からもさほど重要視されておらず、したがって駐留している帝国軍もほとんどいない。同様に、セントラリティには寄港できる惑星体がほとんど存在しないため、この領域を通過するパイロットは燃料切れを常に用心しておく必要がある。ランド・カルリジアンも若き日にこの宙域を放浪したことがあった。
当初、銀河系のこの宙域は、企業が天然資源の採掘を行えるように、共和国によって隔離された領域でしかなかった。設立された時期は、企業によって拡張宙界の統制を行おうという試みが失敗に終わった後のことである。初期の拡張宙界企業セクターには数百の星系が含まれており、知的生命体は一切存在していなかった。そのため、企業は共和国による厳しい監視の下で、全星系を自由に使用することができたのである。
やがて、さらなる巨大企業がそこから生み出される莫大な利益の一部を求めて、この宙域に進出を開始した。だが、パルパティーン皇帝が台頭するまでの間、各企業幹部たちは旧共和国元老院の腐敗した体質に縛られていたのである。そして新秩序が発令されると、幹部たちは皇帝に企業セクターの拡張を要請し、ついにこの宙域は30,000近くの星系を内包するに至った。このなかには11種の知的種族も発見されていたが、その存在は権力に溺れた企業によって内密な状態に保たれたのだった。
パルパティーン皇帝と企業幹部たちは、このセクターを企業が直接統治することと引き換えに、皇帝に対して収益の一部を献上することで合意した。こうして企業セクター共同体および企業セクター保安警察軍が設立され、無数の商業航路が開拓されたのである。現在の企業セクターは、アパロ・セクターからワイル・セクターに至るまでに拡張されている。
やがて、ユージャン・ヴォングによる銀河系への侵略が開始されると、ベクター・プライムと呼ばれる彼らのコアへの侵入航路の大部分が、企業セクター内を通過することになった。そのため、ブリギアやルーリアなど、その経路上にある惑星は、ことごとく侵略され、荒廃させられたのである。
ディープ・コアは銀河系の中心部からコア・ワールドの境界に至るまでの領域である。この領域には恒星が密集しており、長い間、通過することは不可能だと考えられていた。しかし、パルパティーン皇帝はこの領域の探査に積極的な投資を行い、その結果、いくつかの航行ルートが開拓され、数百にもおよぶ居住可能惑星の一覧が作成されたのだった。事実、クローンとして蘇った皇帝は、ディープ・コアの惑星ビィスを本拠地として利用していた。
インナー・リムとミッド・リムの境界上、パーレミアン交易ルート沿いに位置するヘイパン星団は、63の居住可能惑星を含む恒星系によって構成される宙域である。この星団は大きく4つの異なる領域に分割することができる。1つは星団の中枢部分とされている内部領域であり、主星ヘイピーズもこの領域に含まれている。2つめの領域はリフル・ワールドと呼ばれており、この領域に属する工業惑星群は、かつてヘイピーズ連合王国からの脱退を試みたこともあった。また、3つめは既知銀河系の他の部分と接しているリム・ワールド、そして最後は星間ガスに満たされ、海賊たちの巣窟となっているトランジトリー・ミスト領域である。そして現在では、星団内に少なくとも119個の惑星の存在が知られている。
ヘイパン星団の歴史は古く、この領域に人々が住むようになったのは銀河内乱から何千年もの昔、ロレル・レイダースと呼ばれる海賊団が入植を行ったときのことである。海賊たちは銀河系の各地から美しい人間女性ばかりを誘拐してこの星団に連行し、強制的に妻としていた。その間、彼らはおよそ3,000年にわたって外界との交流を一切行わずに繁栄を遂げてきたため、その子孫となるヘイピーズの人々も、銀河系屈指の美男美女揃いとして知られている。
だが、ヤヴィンの戦いのおよそ4,000年前、海賊たちがジェダイ・オーダーによって滅ぼされると、残された女性たちはクイーン・マザーが星団を統治する家母長制の連合王国を築き上げた。やがて、銀河内乱の時代となってもヘイピーズは中立を維持し、近隣の帝国軍総督との不安定な平和状態を維持していた。だが、エンドアの戦い後には、クイーン・マザー・タア・チュームの軍隊が残存帝国軍を星団から追い払い、新共和国との同盟を確立している。
また、ヘイパン星団の惑星には貴金属を含む高価な天然資源が豊富に埋蔵されているため、この王国は現在でも銀河系で最も裕福な宙域の1つとされている。だが、ヘイピーズの有するテクノロジーは、帝国や新共和国のものと比べてやや低い水準でしかない。その理由は、タア・チュームとヘイパン政府が厳重な鎖国政策を維持し、外界のテクノロジーをすべて遮断していたことに起因している。
アウター・リムの境界付近に位置する広大なハット・スペースは、そのほぼ全体が様々なハットの氏族によって所有されている宙域である。ハット・スペースは紛れもなく帝国の一部だが、ハットたちは高度な自治権を得ていると自負しているのだ。そのため、この宙域は様々な犯罪活動の拠点となっており、密輸業者の月とされるナー・シャダーのような、アウター・リム全域に悪名を轟かせる無法な惑星や衛星が数多くひしめいている。
アウター・リムの最外縁に位置するケイソル・セクターは、ミノス星団をさらに超えた、リマ交易ルートの終着点である。この宙域はケイソルと呼ばれる古代種族が、独自の文明によって栄えた場所だった。プリカーサーとも呼ばれるケイソルたちは、このセクターの原住種族であり、種族名と同じ名前が付けられた主惑星ケイソルで発達したと考えられている。彼らは完全なる有機テクノロジーを築き上げ、やがてコーデックス装置と呼ばれる技術を発明するまで、何千年にもわたって繁栄を続けてきたのだった。だが、コーデックスの発明とその起動が、邪悪なダーク・ジェダイの関心を惹きつけてしまう。彼はケイソル・セクターを訪れると、住人たちを隷従させ、このセクターを支配したのだった。
やがて、コーデックスの調査を行うべくこのセクターにジェダイ・ナイトたちが派遣され、彼らはケイソルの解放のため、ダーク・ジェダイと戦うことになる。だが、この戦いは彼らの故郷全体を巻き込むほどにまで発展し、ついには発着ゲート1つを残して、この惑星のすべてを破壊したのだった。この結果、ケイソル・セクターではハイパースペース連続体までもが捻じ曲げられ、ダーク・ジェダイも爆発に飲まれて死亡したが、同時にケイソルたちも絶滅してしまった。後にこの事件はリフト・ディザスターと呼ばれることになる。
ヤヴィンの戦いのおよそ600年前、旧共和国はケイソル・セクターへの初の入植を行った。そして銀河内乱の時代には、セクター内に約30の公的コロニーや独立国家が存在するに至ったが、その半数以上は人口1,000万人にも満たない小規模なものである。セクター内の主な惑星には、トゥイレックの逃亡奴隷が入植したとされる首都カルシェボルや重工業惑星のロリズなどがあり、帝国による新秩序の晩年になると、このセクターはモフ・ケントア・サーンの監督下に置かれていた。しかし、サーンが支配できたのはこのセクターの4分の1程度であり、ケイソル・アウトバックやケイソル・リフトと呼ばれる星団を含む残りの大部分は、新共和国の時代になっても未探査のままである。
また、サーンの時代には、ケイソルたちが彼らの文明の名残を保護するために有機テクノロジーで創造した、ダークストライダーと呼ばれる巨大生物の存在も発見されている。ケイソルたちは後の復活を果たすべく、ライフウェル(ケイソルたちが作り上げた有機テクノロジーによる生命貯蔵庫)に自分たちの生命エネルギーを保存し、それをダークストライダーに守らせていたのである。しかし、不運にもダークストライダーは自我に目覚め、リフト・ディザスターが過ぎ去った後も、ライフウェルにケイソルたちを封印し続けていた。やがて何世紀もの間に、ケイソルたちは徐々に逃れる力を失い、ライフウェルに永久に閉じ込められてしまう。やがて、彼らの生命エネルギーは凝縮されたフォースと結合し、タ=リーと呼ばれる神秘的なエネルギーへと変わっていったのである。
その後もダークストライダーはケイソルの生命工学のテクノロジーを学びつづけ、自分の召使いとなる生物を無数に作り出していた。そして、彼はケイソルを離れて銀河系を探検に出たいと考えるようになり、モフ・サーンに取引をもちかける。ダークストライダーはサーンに未知の有機テクノロジーを提供し、その代わりとしてハイパードライブを搭載した宇宙船を要求したのだった。
やがて、新共和国はモフ・サーンを討伐するため、ケイソル・セクターにコレリアン・コルヴェット<ファースター>を派遣する。一方で、ダークストライダーも新共和国軍を自らの脱出に対する脅威と見なし、攻撃を開始した。最終的に、古代の寺院から覚醒した女性ジェダイ・ナイト、ハルブレットによってライフウェルが再び開かれ、ケイソルたちが解放されると、ダークストライダーも<ファースター>の乗員たちによって破壊されてしまう。だが、ケイソルたちの大部分は霊的な存在として生きつづけることを拒み、自ら消失する道を選んでいった。残りの数百のケイソルはこのまま生きていくことを選んだが、絶えず互いに争いあうようになる。また、彼らは<ファースター>の乗員たちがダークストライダーを倒す際にタ=リーの力を使ったことを知ると、二度と外界人がこの力を使えないよう、タ=リーのエネルギーに細工を加えたのだった。
ミノス星団は既知銀河系の端に位置する惑星系の集合体である。この星団は他の辺境領域とほとんど区別することができず、そのため帝国から逃亡中の人々にとっては格好の隠れ家となっている。また、この星団には70個を超える居住可能惑星が存在しているが、実際に人類が住んでいる惑星は10個しかない。そのため、人口はまばらで、資源も比較的乏しい。原住民たちも、石器を使った極めて原始的な生活を営んでいる。
アウター・リムはインナー・リム(単にリムと呼ばれることが多い)のさらに先に広がる、銀河系の最外縁の広大な領域である。アウター・リムは銀河系の中枢から遠くはなれているため、この領域での出来事はコルサントをはじめとするコア・ワールドの惑星に伝わりにくい。そのため、パルパティーン皇帝は帝国軍による数々の残虐行為をこの宙域で行っていた。これらの行為の中には、グランド・モフ・ターキンによる初代デス・スターの開発も含まれている。
また、アウター・リムはワイルド・スペースや未知領域へ至る直前の、文明社会における最後の要所とされている。この広大な領域には居住可能惑星が無数に含まれており、一攫千金を夢見た忍耐強い人々が多数入植しているのだ。
この宙域に属する著名な惑星としては、タトゥイーン(アーカニス・セクター)、カラマリ(モン・カラマリの故郷)、ライロス(トゥイレックの故郷)、エリアドゥ(モフ・ターキンの統治下にあったセスウェナ・セクターの首都惑星)、そしてバクラなどが知られている。
古代の誉れ高い連邦国家として知られるタイオン・ヘゲモニーは、銀河系の最辺境に位置するリーチ間で発見された27の恒星系の集合体である。この領域はコア・ワールドから遠く離れているが、この銀河系における最古の古代人類の文明が残されている。旧共和国の初期の時代、タイオン・ヘゲモニーはシム・ザ・デスポットによって支配されており、シム以前の時代にも、リヴィアン連盟の支配下にあったのだ。
共和国が成長し、タイオン・ヘゲモニーは暴君たちから「解放」されたが、同時にこのセクターは資産の大幅な下落を見せるようになった。だが、ヘゲモニーはタイオン全体の穀倉地帯として存続し、タイオンに属する3つのセクター(タイオン・ヘゲモニー、アライド・タイオン、クロニーズ・マンデイト)に食糧を供給し続けている。
やがて帝国の時代になると、このヘゲモニーは帝国の支配域から遠く離れているため、法の外で暗躍する密輸業者や詐欺師、ペテン師たちの温床となっていた。現在までにタイオン・ヘゲモニーには、175個の惑星の存在が確認されている。
ワイルド・スペースは既知銀河系の縁におけるあらゆる宙域を意味する言葉であり、事実上、銀河系の「境界」に相当する。この領域は主として一握りの辺境入植地によって構成されており、孤立主義者や空想家、さらには儲かりそうな入植可能惑星を探す偵察員たちが住み着いている。
「未知領域」という言葉は既知銀河系の境界を越えた先にある宇宙空間を指している。この領域は文字通り未探査であり、詳しいことは何も分かっていない。確かなことは、この宇宙領域が銀河系の中心部から極めて遠く離れており、人口もまばらであるということだけである。おそらく、未知領域にはいくつかの隔離された植民地や、無所属の偵察員の基地、「失われた入植地」、そして独自の文明が存在していると考えられている。
ユージャン・ヴォングによる銀河系への侵略が開始された時点で、未知領域は全銀河系の15パーセントを占めており、その大部分が新共和国による探索を経験していない。その最大の理由は、未知領域と既知銀河系との間に位置する境界領域を、チスが支配していたという事実に由来している。彼らは未知領域への侵入を厳しく制限していたが、同時に、スローン大提督による野心的な任務の一貫として、未知領域の多くの部分の宙図を作成していた。この調査は数十年にわたって続けられ、その結果、豊富な未知なる生物や種族が発見されている。そしてその中には、放浪惑星ゾナマ・セコートの存在に関する重要な情報も含まれていたのだった。