組織ガイド / その他

バンド・ゴラ Bando Gora

活動拠点:
コルマ
構成:
不明
活動時期:
旧共和国
主なメンバー:
コマリ・ヴォサ

Bando Gora

邪悪なカルト集団、バンド・ゴラの前身は、ナブーの戦いの数年前に暗躍していたフォースを操る魔女たちによるサークルである。かつて彼らはアウトランド輸送ステーションを襲撃したことがあり、その結果、デクスター・ジェッスターはこの宇宙ステーションにあった在庫品をジャンゴ・フェットに売却する羽目になった。その後もバンド・ゴラはバルタイザーを攻撃し、ジェダイ・オーダーが討伐のために召還されるまで、住人たちを恐怖に脅かしたのだった。

しかし、ジェダイたちはバンド・ゴラの本質をほとんど理解しておらず、この戦いで多くの戦士が命を失うことになる。生存者も大半が捕らえられ、拷問された。最終的に生きて帰還できたのは数名だけである。バンド・ゴラの戦士の1人は、長年にわたる投獄の間にフォースのダークサイドの呪縛に陥ったはぐれジェダイ・ナイト、コマリ・ヴォサだったのだ。やがて彼女は増大するフォースの力でバンド・ゴラの首領を倒し、自らの手でカルトの支配を行うようになった。そして、ヴォサはボグデンを巡る墓所衛星コルマから、バンド・ゴラを動かしたのだった。

ナブーの戦いの直後、バンド・ゴラは使用者の精神を歪めるデス・スティックの違法取引を展開し、投薬された奴隷をカルトに集める供給網を構築した。このカルトには人々を2つに分けるカースト制度が存在する。下層階級はカルトの兵士たちとして仕えていたが、原型を留めている者はほとんどいなかった。彼らには改良されたデス・スティックが投与されており、さらにコマリ・ヴォサ自身のダークサイドのフォースによって歪められ、ただ彼女の命令に従うだけの人形と化していたのである。一方、上層階級の者たちはヴォサの個人的な衛兵であり、兵士階級を突破することができた狡猾な人材として振舞うべく、より独立的な行動を取ることが許されていたのだ。

だが、ジオノーシスの戦いのおよそ10年前、バンド・ゴラ・カルトは賞金稼ぎのジャンゴ・フェットによって滅ぼされた。このとき彼は、コマリ・ヴォサの居場所を探すため、ドゥークー伯爵(ダース・ティラナスと名乗っていた)によって雇われていたのだ。ジャンゴはコルマでヴォサを捕らえ、ティラナスが横槍を入れなければ彼女を殺していただろう。すべてが終わったとき、ティラナスはジャンゴに真実を説明する。かつてジェダイ・ナイトだったヴォサを訓練したティラナスは、秘密裏に製造が進められているクローン軍の遺伝子ホストとして適合する人物を探し出すため、バンド・ゴラを利用していたのである。そして発見されたジャンゴは法外な金で再び彼に雇われ、共和国軍となるクローン兵たちに自分の優れた遺伝子を提供すべく、カミーノへと向かうのだった。

モアグカイ Morgukai

活動拠点:
キンタン
構成:
カジェインサニクト
活動時期:
旧共和国〜
主なメンバー:
ツィル、ボック

Morgukai

長い闘争の歴史の中で、惑星キンタンに住むニクトたちは血と暴力の支配するカルト宗教や謎の集団の存在に悩まされ続けていた。審判の日に関する予言を信奉するムドウェッシュ・カルトの熱狂的信者たちは、幾度となくキンタンの権力を手に入れては、そのたびに共和国のジェダイ・ナイトやハットによる支配によってその地位を奪われていったのだった。

こうした謎の集団の1つモアグカイはやや無名の存在だった。彼らは共和国の晩年にはすでに絶滅していると長く信じられており、その実態についてもほとんど何も知られていなかったのだ。ごく僅かに分かっていることは、彼らが善悪の区別を好まず、暴力的ではあるが名誉に関する強い規範を保持していたということだけである。

エンドレス荒地の最端で暮らすモアグカイは生き残る術と戦闘に長けた集団だった。彼らは常に男性のカジェインサニクトのみで構成されており、父が子を訓練する姿はジェダイにおけるマスターとパダワンの関係に酷似している。高度な訓練を積み、武器を持ったモアグカイのニクトたちは、屈強のジェダイに対してでさえ恐ろしい相手だった。彼らは肉体だけでなく精神力も鍛え上げており、ジェダイの精神操作に対しても耐性を持っている。なかにはライトセイバーの光刃を偏向し、無効化する能力を持つコートシス鉱で作られた武器や防具を手にしている者も確認されている。

暗黒街で暗躍するデヴァロニアンの詐欺師ヴィルマー・グラークは、クローン大戦が始まる直前に、ツィルとボックという名のモアグカイの戦士2人を雇っていたという。やがてパルパティーンが皇帝となると、モアグカイは宗教的狂信者たちとして扱われるようになり、あらゆる法による保護を奪われたのだった。

モン・カラマリの騎士団 Mon Calamari Knights

活動拠点:
モン・カラマリ
構成:
モン・カラマリ
活動時期:
旧共和国〜

Mon Calamari Knights

クローン大戦は数多くの惑星で地元の対立を過熱化させる触媒としても働いた。海洋惑星モン・カラマリは何世紀にもわたって一触即発の状態に直面しており、原住種族のモン・カラマリとクオレンとの間の文化的差異も、長い歴史におよぶ大規模な戦争へと発展する恐れがあった。そしてクローン大戦が勃発すると、独立星系連合は2つの文化の間で長く続いていた対立を激化させ、モン・カラマリを内乱状態へと導いたのである。

モン・カラマリは生来穏やかで平和的な種族だが、危険な海底での生活は自ずと彼らに戦闘技術を習得させていった。遠い昔には、初期のモン・カラマリの都市の多くが水中に生息する凶暴な肉食獣や好戦的なクオレンによって破壊されていたのである。こうした敵からモン・カラマリの人々を保護していたのが高潔な守護者として組織された古代のオーダー「モン・カラマリの騎士団」だった。現在では彼らも伝統文化の1つに過ぎないが、かつての血塗られた時代を思い起こさせる社会集団として現在もなお継承され続けているのだ。

分離主義者たちによる危機によって急速にクローン大戦が開始され、切迫した戦争の兆候が誘発されると、モン・カラマリの騎士団は訓練を開始し、かつて彼らを伝説的な存在とした力と戦闘技術を取り戻す。独立星系連合に寝返ったクオレン分離連盟はモン・カラマリにも戦禍を持ち込み、騎士たちは戦争好きな同胞から水面に浮かぶ都市を防衛しなければならなかった。彼らはジェダイ・マスター、キット・フィストー率いる共和国のクローン軍と協力し、故郷を破壊する連合軍と戦うのだった。

通常、モン・カラマリの騎士団はタイタン・カントレイの甲羅で作った装甲服を着用しており、皮肉なことにクオレンたちが採掘した近代的な鉱物を用いてそれを強化している。さらに、彼らは炭素を織り交ぜたコウィル貝の盾を装備し、エネルギー槍で武装している。また、彼らは戦場では慎重に訓練したキールカーナ(知性を持たないクラカーナの近縁種)の上に乗って行動する。

企業セクター共同体 Corporate Sector Authority

活動拠点:
企業セクター
構成:
30,000以上の星系
活動時期:
旧共和国〜
主なメンバー:
アムードゥ、ボナダン、ルーナダン、エティIV

Corporate Sector Authority

商業機関が多くの局面において銀河系全域に拡大していくにつれ、積極的なスカウトたちは超巨大企業の名において新たな領域を必要としていった。こうした企業は新規開拓された惑星上でさらに成長し、より豊かに、より肥大化していく。彼らは旧共和国の規則に苛立ちを募らせることも多く、利益を制限する法を回避するために底なしの汚職の井戸を利用することもできたのである。

共和国の政治家と企業の資本家の双方をお互いの主張の差異から解放するという大胆な実験的試みの中、アパロ・セクターとワイル・セクターの境界上に、宇宙空間における自由商業地帯が開拓された。ここは後に企業セクターと呼ばれるようになり、共和国やそれに続く帝国によってではなく、大企業自らによって統治された宇宙自治政府へと発展していったのである。

企業セクターには現住する知的種族がほとんどいなかったこともあり、当初は共和国によって慎重に選ばれた数百の星系が属していただけだった。しかし、利益の増加と共に領域も拡大されていき、帝国の時代にはおよそ30,000もの星系を従えるまでに成長している。公式文書によればこれらの惑星に知的生命体を抱える星は存在しないことになっているが、実際には開拓の最中に11の種族が発見されており、そのすべてが記録から抹消されているのだ。現在企業セクターに名を連ねている主な惑星には、アムードゥ、ボナダン、ルーナダン、エティIV、カーラ、ケイル、カー、オーロンIII、ダルーン、マイタスVII、ガウリック、ランパ、マローディアン、レルトゥイーン、ノルスティ、マイロ、そしてトリアナイの植民星であるフィブリ、エキボ、ピピン、ブロッキブなどがある。

企業セクターの政府は企業セクター共同体(CSA)と呼ばれているが、その実体は勤勉家として知られるタッグ男爵が個人の権利において設立した私的企業である。CSAは帝国から、銀河系における自らの領域を自治する特権を与えられていた。パルパティーン皇帝による過酷な支配の間、CSAはその莫大な利益の一部を新秩序への献金に充てることによって自治権を得ていたのである。境界線上ではCSAは帝国以上に厳しい支配者として知られていたが、それでも銀河内乱の間は多くの難民が避難所を求めて殺到していた。

企業セクター共同体は無数の協力企業によって構成されており、その上層部には重役会が置かれている。重役会は各セクターでの日々のビジネスを管理する55人の企業幹部たちによって構成され、さらに重役会のトップには最高行政官がいる。CSAの指揮系統に配置された他の幹部たちは、総裁、副総裁、監査役、そして帝国当局の代表および連絡員となる帝国顧問官である。

CSAはセクター内の資源を自由に利用できる占有権を持っている。彼らは奴隷労働者こそ使っていないが、利益を最大限に確保するために知的種族の権利の侵害は自由裁量の枠内で当然のように行われている。ある惑星の生態系が完全に破壊されたとしても、CSAは淡々と次の惑星に移動していくだけなのだ。また、内部競争の欠如によって、CSAは日常品の価格を実際の価値の何倍にまでも値上げすることができる。セクター内では標準クレジットや他の貨幣の使用が禁じられており、企業セクターを訪れた人々はみな各自の現金を共同体専用キャッシュ・バウチャー、またはクリスタライン・ヴァーテックスへと換金することが義務付けられている。

無限の利益という魅力は多くの企業家を企業セクターへと引き寄せた。しかし、このセクターの住人の大多数は実体の見えない企業内での出世を目指して汗を流す、賃金奴隷に等しい労働者であり、一握りの者たちが彼らの稼ぎを摂取し、査定しているに過ぎない。企業セクターでは市民権もが売買の対象であり、住人すべてが株主となってわずかな権利を与えられている。労使関係も極めて乏しく、過酷な労働条件も企業側による調査が及ばなければ埋もれたまま見落とされてしまう。企業セクターにおける最も大きな犯罪の1つは、巨大組織を形成する陰謀なのである。

企業セクターにおける法と秩序は、保安局によって維持されている。しかし、エスポと呼ばれるCSAの保安官は常習的な弱い者いじめという評判が根強い。彼らは茶色の制服に戦闘服と黒い戦闘用ヘルメットを着用しており、ブラスター・ライフルやリオット・ガンで武装していることが多い。

さらに、保安局は企業セクター周辺をパトロールするため、旧式宇宙船からなる警備艦隊を保持している。CSAの宇宙パトロール部隊には改修されたヴィクトリー級スター・デストロイヤーも主力艦船として配備されているが、なかにはマローダー・コルヴェットやインヴィンシブル級ドレッドノートなどの旧型艦も含まれていることもある。

銀河内乱の渦中では、CSAの多数の企業が帝国軍のための技術開発を行っていた。やがて新秩序が崩壊すると、企業セクターは中立を保とうと試み、新共和国は彼らと新たな永続的契約を交わすための新政府樹立に多大な苦労を強いられたのだった。また、コア奪回を目指すクローン皇帝の反抗の最中には、重役会が抜け目なくこの危機を脱し、帝国と新共和国の双方に武器を販売していた。そしてユージャン・ヴォングによる銀河系への侵略が始まると、企業セクターは外界との通信をすべて遮断されてしまうのだった。

ブラック・サン Black Sun

活動拠点:
コルサント
構成:
50,000人以上
活動時期:
旧共和国〜
主なメンバー:
プリンス・シーゾー、グリ、ダーガ・ザ・ハット

Black Sun

銀河系最大の犯罪組織として知られるブラック・サンの創設は、新秩序が施行される一千年前にまで遡る。この組織は伝統的に1人の首領をヴィゴ(古代タイオン語で「甥」を意味する)と呼ばれる副官たちが補佐する形で構成されており、何世紀にもわたってゆっくりと着実にその活動範囲を広げていった。やがて銀河内乱が勃発するころには、銀河系で最も謎めいた集団の1つとされ、武器の密売、スパイス密輸、情報の収集と売買、さらには暗殺からスパイ活動まで、あらゆる違法行為に影響力をもつようになる。

ナブーの戦いの前、当時の首領アレクシィ・ギャリンの率いるブラック・サンはラルティアに本拠地を構えていた。そのときギャリンはある重要な情報を取引きするため、通商連合のハス・モンチャー副総督との接触を試みる。その情報とは、通商連合が惑星の侵略に向けて大規模なドロイド軍を準備するというものだった。この情報が銀河元老院に漏洩することを恐れたシス卿ダース・シディアスは、即座にダース・モールを投入し、モンチャーと彼が接触したヴィゴたち全員の抹殺を命じたのだった。

この事件によってブラック・サンは一瞬にして多くの幹部を失い、大混乱へと陥った。広範囲に分散していた支部も次々と崩壊していくが、やがてシーゾーと呼ばれる若きファリーンの台頭によって混乱は終息へと向かう。プリンス・シーゾーは自分の支配体制にとって重大な障害となるものをすべて排除し、ブラック・サンの最も有能な指導者となったのである。

銀河内乱の時代になると、ブラック・サンは再び莫大な利益と事業を抱える巨大犯罪帝国となっていた。この当時のブラック・サンの主な収入源は情報売買であり、シーゾーは顧客が望む情報を確実に制御できるよう努めていた。事実、彼の保有するスパイ網は、ボサンや帝国軍のそれをはるかに上回る規模だった。シーゾーはインペリアル・シティの中心部を含む銀河系のあらゆる場所と接点を維持し、もはや知らないことなど何もないのだ。同時に彼はシーゾー輸送システムズ社のようなフロント企業を展開し、合法的なクレジットの獲得も行っていた。こうしてシーゾーの事業は銀河系における優位性を増していき、ブラック・サンの勢力はジャバ・ザ・ハットが執り行うあらゆる犯罪活動をはるかに凌ぐ存在となったのである。

やがてシーゾーはパルパティーン皇帝の腹心的存在だったダース・ヴェイダーの失脚を計画し始める。そのため彼は、ハン・ソロを救助し、そして第2デス・スターを破壊しようとする反乱同盟軍の動きに組織的に関与するようになった。しかし、コルサント上空で行われた最終的な抗争でシーゾーはヴェイダーによって殺害され、ブラック・サンはその力を失ってしまう。組織の大きさによって再び息を吹き返すことはあったが、過去の勢力を取り戻すことは二度と無かった。

その後、長く行方不明だったシーゾーの姪サヴァンが後継者の座を狙って暗躍するが、その計画はグリに阻まれ失敗してしまう。やがてブラック・サンの残党はモフ・フラリィ・ヴォールーの支配下に収まり、組織が滅びる直前にはブラック・ネビュラなどの小規模なグループへと分裂していった。新共和国の初期には元幹部のイァル・アシブが過去の栄光を取り戻そうと組織の立て直しを図ったが、帝国暫定統治評議会を乗っ取ろうとする彼の計画は様々な勢力によって葬り去られたのだった。

命の魔女 Life Witch

活動拠点:
レリア・カールシル
構成:
不明
活動時期:
旧共和国〜
主なメンバー:
カリア・ヴァー・サーヤン

Life Witch

命の魔女と呼ばれる神秘的な集団は、惑星レリア・カールシルにのみ存在する、男性の寿命を5年間延ばす力を持った人間女性たちの総称である。彼女らはカリア・ヴァー・サーヤンのように、自分たちの姓に「ヴァー」という称号を加えることで、その神秘的な能力を継承したことを表している。

命の魔女たちが持つ力は、男性が彼女らとの結婚に同意し、「血の接吻」と呼ばれる儀式を行うことによって、彼らの寿命を5年間延長させることができるというものである。「血の接吻」は命の魔女の体内にある化学物質を男性の体内の化学物質と結合させる行為であり、それを受け入れた男性は、その後5年間、命の魔女から「サポート」と呼ばれる生命の支えを受け、若者と同じ活力と力を得ることができるのだ。そのため、老齢や病気、あるいは死に瀕した男性が、生きながらえるために彼女らとの結婚を求めてレリア・カールシルを訪れることになる。こうした背景から、命の魔女たちは自らを好んで「命をもたらす者」と呼ぶことが多い。

だが、5年が経過すると、命の魔女も相手の男性に対するサポートを打ち切るか、あるいは死を選ばなければならない。彼女らも失った力を回復させるためには、相手から生命力を吸収する必要があり、そのサイクルを続けるために5年ごとの結婚を繰り返しているのだ。一方で、力を与えられていた男性は、いずれにしてもそのとき死ぬ運命にある。なぜなら、彼らは命の魔女のサポートなくしてはもはや生きていくことができないからである。

すべての命の魔女は不妊であり、この世に自分の子供をもたらすことができない。そのため、彼女らはレリア・カールシルでも極めてまれな存在であり、ときおり自然に発生するのみである。

ハンド帝国 Empire of the Hand

活動拠点:
ニラーンなど
構成:
不明
活動時期:
帝国〜
主なメンバー:
スローン大提督、ヴォス・パーク、スーンター・フェル

ハンド帝国は、ヤヴィンの戦いの9年後、スローン大提督が未知領域への任務に発つ前に設立した、影の銀河帝国である。スローンの帝国は、パルパティーン皇帝の誇大妄想、ターキン・ドクトリン、そしてエイリアン蔑視政策(ただし、平均的なチスと帝国軍将校は除かれていた)を導入することなく、皇帝の新秩序の規律と効率を求めることを目指していたのだった。

ニラーンに拠点を置くハンド帝国は、ヴォス・パーク提督のリーダーシップ下にある要塞、「スローンの手」にちなんで名付けられた。パークと、選び抜かれた帝国軍将校、パイロット、兵士たちのグループ(スーンター・フェル将軍など)、そして親スローン派チスの幹部たちは、スローンの展望を支持し、彼の帝国を拡大させる使命を与えられていたのである。だが、チス・アセンダンシーの宙域と近接していたハンド帝国は、スローンの銀河系における名声に反し、彼を未だ自分たちの社会からの追放者と見なすチスたちによって、不信な目で見られていたのだった。

ハンド帝国は、戦艦、ストームトルーパーの装甲服、帝国軍の制服などを使用しており、銀河帝国との明らかな接点が見て取れた。多くの正規兵はハンド帝国市民の間に秩序を促進させるため、ストームトルーパーの装甲服を着用していたのである。伝統的なエリート・ストームトルーパーも残されていたが、その存在は比較的稀だった。また、銀河帝国とは異なり、ハンド帝国はエイリアンにも権利を認め、市民として参加させると共に、パイロットやストームトルーパーとしての採用も行っていた。

ルーク・スカイウォーカーとマラ・ジェイドは、突如現れたクローンと謎の宇宙戦闘機の源を捜索していた際に、ハンド帝国を発見した。事実、これらのクローンと戦闘機は、自身の死から10年後に復活すると告げていたスローン大提督を捜索していたのである。そして、ルークとマラはニラーンの要塞の直下でスローンを発見した。それはほぼ成熟した大提督のクローンであり、彼らはさらに、残存帝国のわずか8セクターに対して200セクターにまで拡大したハンド帝国の全貌を記した星図を発見したのだった。この時点でクローンは何も悪事を働いていなかったため、2人はそれを破壊しないと決断する。しかし、2体の防衛用ドロイドが起動したため、彼らは脱出の際にスローンのクローンをやむを得ず殺害したのだった。また、それに先立って、R2-D2は改ざんされていないカーマス・ドキュメントの完全なコピーをダウンロードすることに成功していた。

ハンド帝国はユージャン・ヴォング戦争の最中、突如として姿をくらませた。ジェダイはキリックによって滅ぼされたのだと考えていたが、その一方で、チスは残存帝国またはチス・アセンダンシーのいずれかによって吸収されたに過ぎないと主張していた。だが、アリストクラ・チャフォーンビトラノが群虫戦争の直前に語った話によると、ハンド帝国は単に解散しただけだという。

ピース・ブリゲイド Peace Brigade

活動拠点:
イリーシア
構成:
不明
活動時期:
新共和国〜
主なメンバー:
スラッカン・サル=ソロ、レック・デッシュ

銀河系の歴史は裏切りと陰謀の繰り返しである。旧共和国の崩壊を導いたクローン大戦も、その約20年後に訪れた帝国の崩壊も、それらのきっかけは裏切りと陰謀にあるといえるだろう。そしてエンドアの戦いの21年後、ユージャン・ヴォングによる銀河系侵略によって危機的状況に追い込まれた新共和国もまた、一部の不穏な反逆者たちによって無用な苦しみを味わうことになるのだった。

当初、ピース・ブリゲイドはノム・アノアや他の数人のユージャン・ヴォングの策略家による頭脳の産物でしかなかった。この裏切り者集団は、ジェダイ・オーダーや新共和国がユージャン・ヴォングとの戦いに勝利できるはずはないと考えており、戦いを続けてもこれまで以上に傷つくだけだと主張していたのである。そのため、彼らは戦争を早期に終わらせるべく、ユージャン・ヴォングとの和平協定を結ぶべきだと提唱したのだった。同様に、ピース・ブリゲイドは、イソアやオブロア=スカイが破壊されたのは、ジェダイ・オーダーにこれらの惑星に対する思いやりが欠如していたからだと訴え、オーダーを公然と非難するようになる。また、彼らがユージャン・ヴォングに対して新共和国の惑星防衛に関する情報を提供していたという事実が発覚した。これらの情報は新共和国でも最もセキュリティ・レベルの高いソースから得られたものであり、新共和国上層部はピース・ブリゲイドが自分たちの政府の中枢にまでメンバーを送り込んでいるという事実に驚愕したのである。

ピース・ブリゲイドに加わった元密輸業者のレック・デッシュは、ユージャン・ヴォングの女司祭エランが新共和国に亡命したことを知ると、これをピース・ブリゲイドのユージャン・ヴォングに対する忠誠を示す絶好のチャンスであると考えた。ユージャン・ヴォングも彼らの有用性を認識し、イリーシアにいるハットたちを皆殺しにして、この惑星とグリッタースティムの事業権をピース・ブリゲイドに与えたのだった。彼らはイリーシアの新しい本拠地でスパイス加工を行うようになり、グリッタースティムの販売益として得た莫大なクレジットで事業への再投資や、軍備の増強を行ったのである。

ピース・ブリゲイドは新共和国上層部との接点を利用して、エランがコルサントへ移送されることを知ると、彼女を捕らえ、ユージャン・ヴォングに送り戻すべく、護送船<クイーン・オブ・エンパイア>を待ち伏せする計画を準備する。彼らはエランの亡命がノム・アノアの発案によって仕組まれたユージャン・ヴォングの偽装工作だということを知らなかったのだ。ピース・ブリゲイドによる護送船への襲撃は、ジェダイ・ナイトの抹殺を目論むエランにとって作戦への妨害でしかなく、彼女はデッシュを含む襲撃者たち全員を殺害したのだった。

しかし、ピース・ブリゲイドの指導者たちは、力を得ようとする努力において恐れを抱いていなかった。彼らは荒廃したデュロの自然環境を回復させようという計画に潜り込み、様々な輸送会社を巧みに操ることで、デュロス最高議会を買収していたのである。そしてデュロが失われると、ピース・ブリゲイドはジェダイをユージャン・ヴォングに差し出すことに同意することによって、ユージャン・ヴォングとの停戦を仲介しようと試みる。彼らはジェダイを犠牲にすることが銀河系を救う唯一の方法だと信じていたのだ。

戦いが進み、多くの惑星が犠牲となって滅びていくと、故郷を追われた難民や新共和国の対応に不満を持つ人々が次々とピース・ブリゲイドの歪んだ理想に身を投じていくようになる。特にフォンドアの戦いで多大な犠牲を強いられたヘイピーズには、彼らの支持者が一際多かった。それに応じて、銀河系の各地でもジェダイに対する悪感情が増大していき、多くのジェダイが市民によって殺害される事態となる。だが、ジェダイが姿を隠し、ピース・ブリゲイドによるジェダイの捜索が思うように進まなくなると、彼らはユージャン・ヴォングの怒りを静めるため、フォース感知能力を持つ者を無差別に捕らえるようになっていったのだった。

やがて、ピース・ブリゲイドの一隊がヤヴィン4のジェダイ・プラキシウムへの攻撃を企て、ジェダイ訓練生の子供たちを捕らえようとするが、オーダーの抵抗にあって失敗してしまう。その後、彼らはユージャン・ヴォングによって神々への生贄として処刑されたのだった。また、戦争がますます長期化すると、ピース・ブリゲイドはイリーシアに政府組織を樹立させ、ユージャン・ヴォングの監督者らの艦隊を増強させるべく、自前の宇宙軍を組織しはじめた。だが、エイリアンの侵略者を満足させたいとするピース・ブリゲイド内の各派閥の欲求が対立し、軍備の拡充は遅々として進まなかった。そのため、最高大君主シムラはスラッカン・サル=ソロをイリーシアの大統領に任命し、ピース・ブリゲイドの最高司令官を兼任させたのである。

Presented by じょじょ♪ <webmaster@starwars.jp>  (http://www.starwars.jp/