パルパティーンの帝国がその力と声望を現したとき、銀河中の市民団体は静かに、そしてゆっくりと結束しつつあった。彼らは共通の目的、すなわち帝国の打倒とかつての民主体制の復活を心に抱いていたのである。
初めはこの勇敢な一団にも知らされてはいなかったが、彼らは元老院の手によって同盟を結んでいたのである。各惑星の元老院議員はパルパティーンの急速な台頭による危険を察知し、彼を早期に権力の座から追放しようと秘かに計画を立てていた。旧共和国の人々のために自由を取り戻そうとする反乱の灯し火は広がっていたのである。
オルデランのベイル・オーガナ元老院議員とチャンドリラのモン・モスマ元老院議員は、内密にパルパティーンが最高議長の座に就くことを阻止しようと計画していた。だが、彼らの計画は失敗し、腐敗した政治家たちが土台を造り上げると、パルパティーンは一夜にして絶大な権力を手に入れたのである。インペリアル・シティのオーガナ邸で行われた会合の席で、モスマはオーガナにパルパティーンとその軍隊に対する革命を呼びかけた。しかし、彼はそれがパルパティーンだけでなく、自分たちが救おうとしている政府構造まで崩壊させてしまうことを恐れ、反対したのだった。彼は旧共和国の民主主義と元老院体制に全生命を捧げており、無政府状態は避けられるはずだと信じていたのである。
そのときコア・ワールドに近いサーン・セクターの小さな惑星が、パルパティーンの最初の怒りに触れてしまった。ゴーマンの総督がパルパティーンに対する忠誠を拒んだために、ゴーマンの大虐殺が起こったのである。この惑星の市民は帝国の増税に反対するため宇宙港で平和的な抗議を行い、パルパティーンの軍艦の入港を阻止していた。税の徴収のためにこの惑星を訪れた(後にグランド・モフとなる)ターキン艦長は、故意に民衆の頭上にヴィクトリー級スター・デストロイヤーを着陸させ、数十人が死亡、数百人が重体となったのである。この事件によって旧共和国の滅亡は生々しく警告され、他の多くの星系は民主主義への道が完全に閉ざされたことを思い知らされたのである。
ベイル・オーガナはこの事件をきっかけに、モスマの反乱組織に対する資金と武器の援助を始めた。さらにオーガナと、反乱を支持していた元老院の小グループは、おそらく反乱軍の指導者に重要機密を提供し、帝国艦隊に対する奇襲攻撃を実行させたのである。
多くの反乱組織は銀河系全域に渡って隔離されていたため、パルパティーンは彼らのことをほとんど気にかけてはいなかった。彼らの指揮系統は貧弱であり、軍事組織も大きく混乱していたのである。武器もほとんどなく、帝国軍の反撃に立ち向かうことは不可能だった。多くの反乱組織は解体、もしくは完全に滅ぼされ、彼らの星系は戒厳令下に置かれたのである。
帝国の秘密警察はモスマと反乱軍との関わりを突き止めたが、彼女はベイル・オーガナの助けによって、逮捕される前に帝国の首都を離れることに成功した。追跡からうまく逃れた彼女は帝国打倒に専念するため、反乱同盟軍の参謀となったのである。
反乱同盟軍での彼女の最初の成功は、コレリアン星系での秘密協議での出来事だった。モスマが解体させられた多くの反乱組織の指導者たちに指揮系統や軍需品の利用法を説明していたとき、主要な3つの組織が1つにまとまることに同意したのである。このコレリアン協定と呼ばれる歴史的な会合によって同盟軍の土台が形成され、素早くその力を拡大していくことになったのである。
会議によって採択された反乱軍の声明文は、パルパティーンに真っ向から挑戦するものであり、彼個人に直接送り付けられた。その内容は以下の通りである。
われわれ反乱同盟軍は自由な民衆の名において、かつ、その権威に基づき、厳粛にわれわれの意志を公表し、ここに宣言する。
銀河中の星系がパルパティーンと帝国に対して戦うために団結した。彼らの共通の願望が生命の保証という最も重要なものになると、種族間にかつて存在していた偏見さえも捨て去られた。宇宙パイロットも反乱軍に参加するため、帝国に発見される危険を冒して小型戦闘機で星間を飛び回ったのである。
反乱軍の初期にモスマを助けた多くの政府高官たちは帝国によって発見されると、拷問され、投獄され、処刑された者さえもいた。ベイル・オーガナと反乱軍設立との関わりは知られていなかったが、彼の反乱軍に対する情報や物資などの援助は可能な限り続けられていた。帝国元老院が解散された後、彼はオルデランに引きこもり、オルデラン星系の総督および第一議長を務めていたのである。娘のレイア・オーガナを通じてオビ=ワン・ケノービを召還したのも、クローン大戦の英雄の1人であるオーガナだった。ジェダイ抹殺を逃れていたケノービはオーガナを助けに向かうが、グランド・モフ・ターキンと究極兵器デス・スターによるオルデランの破壊、そしてオーガナの死の前に到着することはできなかった。
反乱軍は素早く力と活動範囲を拡大していくと、ついに帝国軍の戦艦も反乱軍と戦うために出航するようになった。軍備も急速に反乱軍に対応するようになり、様々な種類の戦闘機が設計されたのである。
レイア・オーガナは養父と同じように反乱軍のために戦い、デス・スターの設計図を手に入れた。そしてそれを分析した反乱軍はヤヴィン4の秘密基地から出撃し、デス・スターの破壊に成功したのである。帝国軍に対する反乱軍の継続的な攻撃は大勝利と共に多くの敗北ももたらしたが、勇敢なモン・カラマリが仲間に加わり、彼らは後の戦いに重要な役割を果たす大型戦艦を手に入れたのだった。
サラスト星系に集結した反乱軍艦隊は帝国軍の最終兵器、すなわちより強力になったデス・スターを攻撃し、この巨大要塞だけでなくパルパティーン自身をも滅ぼすことに成功した。指導者を失った帝国軍は大混乱に陥り、反乱同盟軍は銀河系に平和を取り戻したのである。
反乱軍歩兵隊に配属された兵士たちは、銀河内乱において様々な役割を演じている。最大多数を占める第一の任務は反乱軍の各基地の守備であり、帝国軍の侵略に対する最終防衛線を築いている。例えばホスでは、彼らは塹壕と重砲塔を築き、帝国軍のAT-ATなどに対して猛攻撃を行った。
もう1つの任務は、要人メンバーの護衛のため反乱軍の艦船に同乗することである。その他にもパトロール、偵察、歩哨などの任務があり、特に高度な訓練を受けた兵士はエリート工作員に抜擢されることもある。クリックス・メイディーン将軍などの指揮下にあるこうした特殊部隊は、同盟軍の目標を促進させるために帝国軍の脆弱な軍事施設に対する奇襲攻撃を行っている。森林衛星エンドアへ潜入した部隊もその1つであり、第2デス・スターを守るシールド発生装置を破壊することによって反乱軍艦隊に勝利をもたらし、銀河内乱の終結に一役買ったのである。
反乱軍パイロットは広範囲に及ぶ様々な艦艇の訓練を受けているが、宇宙での戦闘では多くの人員がXウィングまたはYウィングに割り当てられている。銀河内乱の最中でも、一握りの実力者だけがBウィングでの任務を与えられ、一方で特に勇敢なパイロットたちはコクピットが軽装備であるAウィングに搭乗していた。また、通常パイロットたちはスノースピーダーのような小型機や、さらにはネビュロンBフリゲートから中型輸送艇に至るまでの様々な大型艦船の操縦にも精通している。
銀河内乱を戦った反乱軍パイロットの多くは若者たちだったが、彼らはすべて素晴らしい才能の持ち主だった。多くは故郷の惑星でT-16スカイホッパーなどの小型スピーダーを飛ばしていたことがあり、パイロットとしての技術を身に着けていたのである。スカイホッパーの操縦法はXウィングのそれと多くの点で酷似しており、彼らは新型機を前にしてもほとんど戸惑うことなく飛ばすことができたのだった。
反乱軍パイロットは銀河内乱で3つの大きな戦いを経験した。しかし、ヤヴィンの戦いでは2つの中隊がほぼ壊滅状態となり、ホスの戦いでは伝説のローグ中隊が多くの犠牲者を出してしまう。エンドアの戦いでも彼らはほぼ絶望的な賭けに直面したが、なんとかスーパー級スター・デストロイヤー<エグゼキューター>と第2デス・スターを破壊することに成功した。そして、エンドアの戦いを生き延びたパイロットの多くは新共和国の信頼すべきメンバーとなっている。
同盟軍のパイロットは、コレリアン、モン・カラマリ、サラスタン、ウーキー、トゥイレック、ビスなど、様々な惑星から集まったメンバーによって構成されている。
ローグ中隊と呼ばれる部隊の前身は、初代デス・スターへの攻撃の際に特別に編成されたXウィング部隊、レッド中隊である。レッド中隊はエクリプティック・イヴェイダーズ、ティアフォン・イエロー・エース、ダントゥイーン中隊など、他の戦闘機部隊から選りすぐった有能なパイロットたちによって構成されていた。ルーク・スカイウォーカー、ウェッジ・アンティリーズ、ビッグズ・ダークライター、ジェック・ポーキンスなど、数多くの才能溢れるパイロットたちが揃っていたのもそのためである。
ヤヴィンの戦い後、レッド中隊の生き残りはウェッジとルークだけだったが、部隊は解散されずに存続していた。ナーラ中佐が補充パイロットを厳選し、部隊の指揮を執っていたのだ。そしてホスの戦いの直前、ナーラとレッド中隊の小規模な分遣隊はエコー基地に届けるべき物資の護衛のために出撃する。しかし、レネゲード小隊と呼ばれたこの部隊はデラIV付近で帝国軍の奇襲を受け、ナーラを含むすべてのパイロットが犠牲となってしまったのである。
ナーラを失ったことにより、ルークがレッド中隊の指揮官に任命され、部隊の名称もローグ中隊と改められた。ゼヴ・セネスカ、ホビー・クリヴィアン、ダク・ラルターなど、新たなメンバーも加わり、ホスの戦いでも多くのパイロットが失われていったが、ジャンソンとクリヴィアンは生き残ったのだった。
ホスの戦い後、ルーク、ウェッジ、ウェス、ホビーらはローグ中隊の存続を決定する。ルークはローグ中隊を所定の目的を持たない独立部隊として位置づけ、最も危険とされる任務を専門に受け持っていた。ルークは最高のパイロットを最高の戦闘機へと入念に割り当て、彼らに単独部隊として働くことを教え込んだ。彼がジェダイとしての訓練に時間を取られているときはウェッジがその役目を担う。こうして12機のXウィングとそのパイロット、そして各々のアストロメク・ドロイドからなる最強の戦闘機部隊が編成されたのである。
エンドアの戦いで、ローグ中隊は再び大きな損害を被った。しかし帝国の敗退後、ウェッジが部隊の再構築に着手すると、ローグ中隊の一員となることを夢見た何百ものパイロットたちが新共和国へと集まってきた。政治的圧力もあったが、ウェッジはテスト・スコアや出身惑星などを考慮して12名の候補者を選出したのである。
フォロアで行われた実地訓練の後、新生ローグ中隊はタラシーアの臨時基地に配備された。チョーラックス星系への最初の遠征ではハイパースペースから引き戻されるという奇襲を受けたが、彼らは初の実戦で勝利を収めるのだった。
ローグ中隊の初期の実戦任務の1つは、ヘンサーラIIIに取り残された反乱軍部隊の救助だった。そしてタラシーア基地にストームトルーパーが侵入してきたとき、ローグ隊員1名と基地の兵士6名が殺害され、彼らは初の犠牲者を経験することになる。しかし、ローグ中隊はヴラデットの帝国軍基地に対して報復攻撃を行い、完全にそれを破壊したのだった。やがて暫定評議会はコルサントへ向けて勢力圏を拡大する方針を固め、ラリン・クレフェイ将軍の指揮の下、ボーレイアスの小規模な帝国軍基地を制圧する計画を承認した。しかし、ボサンのスパイによって報告された情報に誤りがあり、2名の隊員が敵の反撃によって命を落とすことになる。ローグ中隊はより正確な情報を持って再び出撃し、この任務を遂行したのだった。
ローグ中隊は俗にバクタ戦争と呼ばれる戦いを通じてコルサントの解放にも大きな役割を果たした。その後のスローン大提督の反抗や、他の新共和国を脅かす脅威に対しても、同じく貢献を続けている。