通常の呼吸マスクは鼻と口を完全に覆うように着用して使用する。これらにはコムリンクを内蔵したものも多く、音声増幅装置もほぼ確実に装備されている。マスクの上には小型フックがあり、保護ゴーグルや耐熱ヘルメットを装着することができる。また、小型タンク内に貯蔵された圧縮酸素の供給機能は必要に応じて作動および制御することが可能である。
<ミレニアム・ファルコン>に装備されているローマー5型などはプログラム可能なコンピュータ制御のフィルター機能を内蔵しており、人間だけでなく多くのエイリアン種族も必要な大気を呼吸することができるようになる。通常、これらのフィルターは1時間で効果が失われるが、ほんの数秒で安価な交換フィルターに換装することが可能である。
標準的な呼吸マスクは吸気に関して何の保護機能も働いておらず、汚染大気中で使用すれば有害な空気がそのまま入ってきてしまう。さらに、呼吸マスクは短時間しか使用することができず、貯蔵された空気やフィルターはやがて効果を失ってしまう。したがって、有害な環境に長時間留まる必要がある場合は、繊細なコンピュータや高度なフィルター・システムを採用した呼吸装置を使用しなければならない。例えば、ユビーズの賞金稼ぎブーシはこのような高度なフィルター機能を搭載した呼吸マスクを使用しており、タトゥイーンやコルサントのような人間に適した惑星を訪れる際にも、必要な気体を供給することができるようになっていた。
小型呼吸装置とは標準的な呼吸マスクをより小さくした装置のことを指す場合が多い。呼吸マスクはコムリンクや音声増幅装置を内蔵したものが一般的だが、小型呼吸装置はこうした付加価値を持たず、使用者の鼻と口だけに取り付けて使用する。これらは特殊な環境下における短時間の限定された使用を想定しているのだ。
小型呼吸装置は呼吸マスクと同様に吸気に関して何の保護機能も働いておらず、汚染大気中で使用すれば有害な空気がそのまま入ってきてしまう。したがって、有害な環境に長時間留まる必要がある場合は、繊細なコンピュータや高度なフィルター・システムを採用した呼吸装置を使用しなければならない。
ジェダイのユーティリティ・ベルトに収まるA99水中呼吸装置は、使用者に呼吸可能な気体を供給する小型マウスピースである。A99は水中、真空中、そして有毒な環境で機能する高度なフィルターを有しており、人間だけでなくエイリアン種族の生態にあわせた物も含めて様々なバージョンが存在している。ジェダイ・マスターのプロ・クーンも装飾の多い特別な呼吸装置を付けており、彼の種族ケル・ドアの生態に適した気体の供給を受けている。A99に内蔵された小型圧縮空気タンクには2時間分の酸素を封入することが可能である。
コムリンクは音声通信専用の小型トランシーバーであり、携帯用やヘルメットに内蔵されたタイプのものなどが銀河系で広く使用されている。これらは内部に受信装置、送信装置、小型パワー・ソースを内蔵している。コムリンクは数百万もの通信周波数および銀河全域で使用されているこれらの周期的な組み合わせのなかから1つに調整することができ、また市民に対する緊急放送や、地元当局による重要な情報提供、あるいは医療機関、教育機関、政府機関の近辺では「標準明瞭周波数」が使用されるため、常にその帯域の監視も行っている。また、軍事組織や警備隊で使用されているコムリンクには暗号化装置も内蔵されており、安全な周波数帯を用いた通信が行われている。
通常のコムリンクの利用可能範囲は50キロメートルほどだが、好条件下では地上と低軌道にある宇宙船との間でも通話ができ、また拡張された衛星通信網に接続することによってさらに距離を延ばすことも可能である。なかには通信の傍受を防ぐために暗号化機構が搭載されたコムリンクも存在する。
電磁波が激しく行き交う都市エリアではコムリンクの有効距離にも大きく影響が及ぶため、通常は円滑な送受信を助けるための補助的な通信網を利用する。また、軍事用や乗り物に搭載されたコムリンクは大型のパワー・ソースを搭載しているため、かなりの長距離通信にも耐えられる。
宇宙船には短距離通信用のコムリンクが装備されているが、それは着陸地点へ接近したときや、中隊や大隊の実戦演習中に明瞭な通信が要求されるためである。また、コムリンクの通信速度には光速度までという限界があるため、通常は惑星内通信に限定して利用されている。
こうした理由から、通常の艦船には亜空間ラジオも搭載されており、かなりの長距離通信が可能であるが、それに伴って必要とされるエネルギーも膨大なものになる。セクター政府はよく亜空間トランシーバーの通信網を構築し、分散した惑星間の接続を補うことによってセクター全域の通信グリッドを確保している。
最も強力かつ広範囲をカバーする通信メディアはホロネットである。ホロネットは時空の歪んだハイパースペース内に構築された実体の存在しないトランシーバー通信網であり、想像を絶する距離をリアルタイムで中継し、惑星間を接続している。銀河政府によって管理されるホロネットは恐ろしく高価なベンチャーでもあり、同様にホロネット通信に必要となる装置も一般の銀河市民にとっては高価である。帝国の時代、ホロネットの公共利用の大半は廃止され、この銀河系規模の通信網は軍事目的や企業利益のための道具とされていた。
小型でシンプルな装置である訓練用リモートは、比較的無害なブラスターと各種センサー・アレイを装備した浮遊球体である。訓練中のジェダイはライトセイバーの技能とフォースへの調和を向上させるためにリモートを使用する。通常、ジェダイ候補生たちは視界を遮る耐熱シールドを被り、フォースを使ってリモートの位置と行動を感知する。そして自分のセイバーでリモートの放つ熱線を防ごうとするのだ。防御に失敗すると刺されたような痛みを感じ、自尊心を傷つけられることになる。
リモートの最も一般的な機種はマークスマンHであり、名射撃手たちから技能を磨くために幅広く使用されている。ハン・ソロも早撃ちの特訓のためにこの装置を所有し、閃光だけの状態にしたブラスターでリモートを撃っていた。同様に帝国軍もシーカーと呼ばれる改造型リモートを配備している。これらは強力なブラスターで武装されており、特定の標的を追跡し、殺害するようにプログラムされているのだ。典型的なシーカーは2丁のブラスターと超高感度センサー・シートを装備し、ほとんどすべてのコンピュータ・システムに接続可能である。
また、リモートはマイクロフォン、カーゴ・リフター、手荷物用キャリアー、長距離監視装置などとして利用できるようにプログラムすることもできる。
帝国軍のコード・シリンダーは帝国軍で最も一般的な保安器具である。帝国軍の各軍事施設は様々な区画に分けられており、それぞれが互いに保安チェックポイントによって隔てられている。保安区画は帝国軍将校にのみアクセスが許されているが、彼らも個人の識別コードが記録されたコード・シリンダーをチェックポイントのスコンプ・リンクに差し込む必要がある。そして、スコンプ・リンクがその将校に通過する資格があるかどうかを判断するのである。
各コード・シリンダーは特別な区画へのアクセスのみが許可されており、そのため多くの高級将校たちは常に4本以上のシリンダーを持ち歩いている。また、コード・シリンダーはコンピュータ・システムからの情報アクセスにも使用されている。盗難されたコード・シリンダーの不正使用を防ぐため、チェックポイントには虹彩スキャナや音声認識装置が配備されているところもあり、これらはシリンダーによる認証と組み合わせて使用される。同様に将校たちが着用しているベルト帽子にもデータ・ディスクが仕込まれており、各人の個人情報や階級が記録されている。
スタン・カフは腕や足を縛ることによって囚人の動きを制限するために使用する、いくつかの拘束器具の1つである。スタン・カフや、マグナカフ、バインダーなどの同様の装置は安価だが極めて効果的な道具であり、あらゆる刑務所や帝国軍の施設で使用されている。
バインダーは入手可能なものの中で最も基本的な拘束器具の1つである。極めて弾力性の高いデュラスチールで作られたバインダーは、成人したウーキーの囚人を拘束できるほどの強度を有している。また、異なるバインダーは多種にわたる複雑なロック機構を備えている。最も単純な機種は標準的なキー・ロック方式のメカニズムを採用しており、一方で他の機種はコード入力方式、キーコード・チップ・リーダー、あるいは認証スキャナなどを使用している。
マグナカフはバインダー技術のわずかな進歩の象徴である。バインダーとよく似ているが、マグナカフは小型の極小電磁場生成装置によって、構造上の強度を高めているのだ。この磁場は補助ロック機構として機能し、さらにデュラスチールの強度を3倍にすることで、力づくでの解除をほぼ不可能としている。この磁場はコードデータ・チップ、または登録された指紋を識別するようプログラムされたスキャナを通じてのみ、消すことができるのだ。
スタン・カフはマグナカフをさらにもう一段階発展させたものである。この拘束器具にもマグナカフの磁場生成装置が使用されているが、さらに1組の電気スタン・フィラメントも追加されている。これらのスタン・フィラメントは遠隔操作で起動することができ、手に負えない囚人を気絶させることも可能である。
ロクリス・シンジケート・セキュリティ社製SC-401スタン・カフは、最も成功したバインダーおよびマグナカフだとされている。このバインダーにもデュラスチールが使用されているが、小柄なアグノートから大型のガモーリアンに至るまで、ほぼすべての種族の腕にあわせて調整できるよう設計されているのだ。また、このバインダーにはセンサーが並べられており、囚人が力を入れて外そうとすると、リスト・カフが自動的に締まるようになっている。特殊なケースでは、手のすべての血流を止めるか、あるいは腕を砕くまで引き締まる。また、この機種に採用された集中型磁場生成装置は、ほとんどのマグナカフに見られる極小磁場生成装置より優れており、拘束システム全体が強化されている。スタン・マイクロフィラメントの威力は、囚人に列へ戻るよう強制するために痛みを与えるモードから、囚人の腕を不能にできる強力な麻痺モード、囚人の意識を失わせるためのスタン・エネルギーを放出させるモードなど、いくつかの幅広い設定が可能である。
大勢からなる囚人のグループは単一の遠隔操作で統率することができ、それぞれの操作はおよそ50メートルの範囲内で、20から40組のカフに指示を与える性能を有している。個々のカフは特殊な条件下で自動的に起動するようプログラムでき、遠くから見ると、あたかも囚人たちが一定の距離をおいて動いているかのようである。この遠隔装置は小さなキーパッドと読み出しスクリーンから成っており、7桁のマスター・コードによってスタン設定の調整や、バインダーの解除を行うことができるのだ。
銀河系に広く普及しているエレクトロバイノキュラーは、はるか遠方にある物体を観測するために使用する映像装置である。この洗練された装置は日中はもちろん、夜間などの低光量下でも対象物の映像を視認可能なレベルにまで明確に拡大、増幅し、その物体の距離、相対方位、絶対方位、立面図などの詳細情報をコンピュータ処理することによって映像に付加表示することができる。また、通常は光学機器を保護するため、本体は強化プラスチックで覆われている。
通常の製品は再充電可能なエネルギー・セルを採用しており、およそ6ヶ月に一回の充電を必要とする。高機能なコンピュータ増幅テレスコープ・レンズは500倍の倍率を誇り、多くの機種にはホログラム記録装置やデータパッド、その他の記録ツールに映像を転送するためのデータ・ポートを搭載している。同様にこれらは長距離攻撃用のブラスターにも接続することができ、より高機能な機種のなかには内部に3時間分のホログラムおよび通常映像を記録できるものもある。
多くの機種は瞬間フォーカス機能を持っており、使用者は物体間を素早く移動させることができる。また、自動露出装置によって照明弾やスポット・ライトなどによる高光量の流入を防ぐことも可能である。このようなエレクトロバイノキュラーは操作ダイヤルも単純な作りになっているため、使用者は簡単に倍率、焦点、露出などの調整を行うことができ、予め8通りまでの倍率をプログラムしておくこともできる。
エレクトロバイノキュラーはよくマクロバイノキュラーと混同されることがあるが、一般的に安価なマクロバイノキュラーは映像増幅チップと光量調節サーキットが省かれている。その代わり、マクロバイノキュラーはエレクトロバイノキュラーより丈夫にできており、破損や目盛りの狂いも少なくなっている。
行動規制ボルトはドロイドの行動をより上手く制御し、従順さを強化するための装置であり、特殊な封印を使ってドロイドの身体に取り付けられる。一度取り付けられた規制ボルトはドロイドが主人から離れることを規制し、携帯用の制御装置から発せられる命令に強制的に従わせる。
行動規制ボルトには命令のレベルに応じて様々な種類が存在するが、タトゥイーンでジャワがC-3POとR2-D2に取り付けたボルトは比較的単純な装置だった。これらのボルトはドロイドの身体に溶接される本体と、「オーナー」もしくは「コーラー」と呼ばれる、基本的な3つの命令を発信する携帯用装置のペアによって構成されている。オーナーに設定された3つの基本命令は、呼びつけるときの「来い」、動作を停止させるときの「止まれ」、言語によって指示した通りの作業を行わせる「命令」である。ただし、命令に従っているときのドロイドは基礎的プログラムに違反することができないため、最後の「命令」で実行できる作業もそのドロイドが有しているプログラムに含まれるもののみである。また、ジャワたちはこうした行動規制ボルトを手製の粗雑なイオン化ブラスターに使用することもある。
多くのホログラム投影機は記録装置と投影装置の両方の機能を備えている。ホログラム記録が開始されると、記録装置は2つの映像化装置を同時に作動させ、対象物体のスキャンを行う。内部コンピュータはこれらの記録を組み合わせ、色、音声、動きを含む3次元の光映像を作成するのだ。この方法で作られたホログラム映像はクリスタルやデータ・テープ、データ・ディスクなどに保存しておくことが可能であり、こうした記録媒体は標準的なホログラム投影装置であれば大抵は再生することができる。
ホログラム投影機の品質は広範囲にわたっており、アストロメク・ドロイドに搭載されているような映像の縮小が可能な装置の場合、ちらつき、色相の変化、その他の技術的問題によって映像が乱れることが多い。
ホログラム投影機は銀河系全域で実に様々な用途に使用されている。大型装置はエンターテイメントの分野でも活躍しており、ホログラム映画、工芸、ゲーム、絵画の作成などは極めて高い人気を誇っている。有名なデジャリック・ゲームもホロゲーム・ボードによって投影されたホログラムの駒を使ってプレイするゲームである。
ホログラム技術の軍事利用も数限りなく存在する。3次元の技術情報や戦略マップは司令官が詳細な戦略を考案する際の大きな助けとなり、ホログラムを利用した軍事シミュレータは宇宙戦闘機パイロットの育成に欠かせないものとなっている。反乱同盟軍がエンドアの戦いに向けた作戦会議の際に使用したプリシニア・エンターテイメント社製CSマーク12も、直径約1.5メートルの大型機種だった。
オムニ・ボックスは楽器の音質や音響を変えることができる装置である。オムニ・ボックスを使いこなすには激しい集中力と分析能力を持ち合わせた鋭敏な聴覚が要求されるが、この装置は正確なリズムと間隔で音楽を弱めたり、切り刻むことができ、さらには曲全体を組み立てることができるのだ。
また、オムニ・ボックスの上部にはオムニ・ホイールと呼ばれる特徴的な多層式受容皿が付いている。オムニ・ボックスはこの円盤状のパーツを通じて周囲の音を取り込み、変調しているのだ。
デジャリックは高度な技術と戦略が要求される優れたホロゲームである。このゲームは銀河系で長く愛され続けているが、正確な起源は時間と共に忘れ去られてしまい、いまでも学者や歴史家の間で論争が続けられている。ラカン工業社による最新型ホログラム・デジャリック・ゲーム・ボードDHS-2では、各プレイヤーが10種類のコマの中から自分のコマを自由に選ぶことができ、銀河系で最も優れたデジャリックのグランドマスター50人のうちの1人と対戦できるモジュールも装備されている。円形をしたホログラム発生装置の上部表面は緑色と金色のチェック模様で彩られており、装置が稼働すると、対戦中のコマ(5cmから30cmの高さがある)が色とりどりの3次元ホログラム映像となって出現する。それぞれのコマは非活性モードかライブアクション・モードのいずれかで表示されるが、ライブアクション・モードではコマが互いに戦いを繰り広げ、ときには負けているコマが食べられてしまうこともある。
ビュースクリーンはポッドレース観戦に使用される携帯用映像受信機である。レース中のポッドレーサーたちはポッドレース・カム・ドロイドによって上空から撮影されており、その映像は無数のビュースクリーンに直接配信されている。ビュースクリーンは特定のカム・ドロイドを追跡するようにプログラムされているが、イベント全体を把握できるようにカム・ドロイド間を瞬時に切り替えることも可能である。また、競技場内には至るところにより大型のビュースクリーンが配置されている。
ジェダイの使用するテスティング・スクリーンにはボタンなどの制御装置が一切付いていない。この装置はジェダイのマインド・パワーでのみ操作できるのだ。このスクリーンはフォースに触れることによってジェダイの潜在的な能力を確認するために使用され、起動すると画面には関連性の無い数百の画像が順々に表示される。ジェダイ候補生がテストを受ける間、ジェダイ・マスターは候補生を見ずにじっとテスティング・スクリーンを握りしめている。これらの一連の画像を正確に判別できる候補生は、フォースとの強い繋がりを示していると見なされることになる。
メクノ=チェアは機械的に動く金属の脚が付いたロボット式玉座である。高位の役人や幹部専用に造られたメクノ=チェアは肘掛に取り付けられた小型タッチパッドで自由に動かすことができる。これらはニモイディアンの熟練した職人が各個人専用に造っているため非常に高価な品物であり、それゆえ裕福な階級の人々だけが予約して入手している。ニモイディアンはこの動く玉座を雄大さの象徴であると信じているが、他の人々にとっては高価な不精品でしかない。
ダース・ヴェイダーの恐怖を呼ぶ黒い外套は、歩く鋼鉄の肺とも言われる機械的な呼吸音を発する生命維持装置である。クローン大戦の直後に、オビ=ワン・ケノービとの間で行われたライトセイバーによる死闘で重傷を負ったヴェイダーは、人間と言うよりむしろ機械へと変貌し、スーツ内に仕込まれた装置を使用しなければ生きていけない身体となったのだ。ヴェイダーの呼吸マスクの恐ろしい表情は、彼がフォースのライトサイドから転落した後に形成されたと推測される暗黒の個性を反映している。ヴェイダーは<エグゼキューター>にあったような瞑想室の中にいるときにしかこのマスクを外すことができない。彼はヘルメットや金属製の呼吸装置の取り外しおよび再装着の際に誰の力も借りず、すべてを機械に任せている。
ヴェイダーの生命維持システムには、胸部に呼吸機能を調整するためのコンピュータ化された制御パネル・ユニットが取り付けられており、データ・ポートのような3つのスロットは、それぞれ肺機能、呼吸機能、神経系機能の診断結果を表している。ベルトの両脇には2つの小さな箱が付いており、右側には温度調整システム、左側には呼吸センサー・マトリクスが組み込まれている。また、中央のバックルには電磁留金で固定された音声増幅装置が仕込まれており、肩と胸部、脛部はデュラスチール製の装甲で保護されている。
帝国軍の兵士たちは素性を一切明かさず、白い装甲服に完全に覆われた無表情な姿で敵を攻撃する。18ピースから成るこの装甲服はブラスターによる砲火をある程度防ぐことができ、同時にそれ自体が恐ろしい武器と化している。
この骨白色の装甲服は黒い温度調整ボディ・グローブの上に装着される。ベルトに取り付けられたハンドヘルド装置はヘルメットに組み込まれたコムリンクを補っており、これはストームトルーパーが常に上官との接触を保たれていることを意味している。標準化されたユーティリティ・ベルトには携帯用ブラスターの弾薬や、鉤爪付きフックとケーブル、濃縮食糧、緊急用バッテリー、小型サーマル・デトネーター、予備用コムリンクなどの便利な道具類が収容されている。また、ストームトルーパーの装甲服は限定的にではあるが真空状態にも耐えることができ、宇宙服としても使用することができる。
標準型ヘルメットには自動偏光レンズが装備されている。このヘルメットにはさらに多周波目標捕捉システム(MFTAS)も搭載されており、ストームトルーパーは低光量下における不明瞭な戦闘でも、明確な視界を確保することができるのだ。
帝国軍は多種にわたる任務に応じて、装甲服にも様々な形態を用意している。砂漠用、寒冷地用、偵察用など、これらはそれぞれが微妙に異なる外観をしているのだ。
マンダロリアンという言葉は、何世紀もの間、暴力や死と同じ意味に使われていた。マンダロリアンの最初期における具体的姿は、最も高額な報酬を支払う者のために戦争を勝ち抜く残忍な傭兵だったのだ。やがて時を経て、彼らは政府の転覆、犯罪カルテルの壊滅、さらにはジェダイ・オーダーに挑戦するまでの能力を持ったスーパーコマンダーへと進化したのである。マンダロリアンはそのすべての局面において、武器や乗り物に頼っていたが、その最大の特徴は彼らの着る装甲服だった。
最も悪名高い2人のマンダロリアンは、ジャンゴ・フェットとその息子、ボバである。両者は共に賞金稼ぎとして働きながら、マンダロリアン・アーマーを着用していた。事実、ボバが最初に使った装甲服は、彼が父から引き継いだものなのだ。その後も、ボバは2つの完全装備の装甲服を、補助用の武器や特殊任務用の追加装備と共に維持していた。
マンダロリアン・アーマーは、防水加工を施したアーマー・メッシュ・フライト・スーツに、耐衝撃性デュラプラスト・アーマー・プレートの集合体を組み合わせたものである。また、シャツの裏にはマイクロ・エネルギー・フィールド発生装置と2層のセラミック・プレートが仕込まれており、胸部、背中、腹部を極めて強力に保護している。注意深く層をなした分割式のアーマー・プレートは機動性が高く、付属の短距離式ジェット・パックによってさらに行動範囲を広げることが可能である。
マンダロリアン・アーマーの最大の特徴は、数々の武器にある。標準のホルスターには様々なブラスターやブラスター・ライフルを収容することができるが、ボバ・フェットはむしろ隠し武器に重きを置いていた。フェットの篭手には、ザーカ社製Zx小型火炎放射器、超音波ビーム兵器、ダート・シューター、様々な長さと形状を持つ数枚の刃、グリップ・フックの付いた20メートルのファイバーコード・ウィップなどが隠されているのだ。また、手袋にも一発の殴打によるダメージを増加させるための補強がなされている。そして、彼のアーマーにあった最強の武器は、ジェット・パックに組み込まれた小型震盪ロケット発射装置である。このロケット発射装置は対人用、スタン用、対車両用のロケットを発射することができ、ボバのヘルメットから直接操作可能なコンピュータ照準システムを装備している。より大型のジェット・パックにはより強力な弾頭を装備することも可能である。他の武器には、装甲服の肘あてに隠されたロケット・ダート発射装置、伸縮式のブーツ・スパイク、射程距離50メートルを超すブラステック社製Dur-24リスト・レーザーなどがある。
デュラプラスト装甲のヘルメットに取り付けられたレンジ・ファインダーは、30以上の標的を一度に捕捉することができ、一方で、ボバはヘルメット内部の戦闘コンピュータに音声で指示を与えることで、装甲服に組み込まれたすべての武器とセンサーを操作することが可能である。また、黒いマクロバイノキュラー・ビュープレートには、赤外線モードをはじめとする様々な視覚モードが備わっており、内蔵された松かさ状の視覚センサーが、内部のオーバーレイ・ディスプレイに360度の追跡情報を映し出す。さらに、このヘルメットには他にも動体センサー、暗号化内蔵コムリンク、広帯域アンテナなどが備わっており、それらすべてがボバの専用宇宙船<スレーヴI>と接続可能である。そして、2時間分の備蓄タンクが付いた全環境型フィルター・システムによって、ボバ・フェットは最も過酷な環境の惑星でも、獲物を追うことができるのだ。