エローラ・ダナン
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経歴
エローラ・ダナンの腕にあるあざは、彼女が予言の子、すなわち太陽と月の娘であり、すべての王国を支配すべき未来の女帝であるという証拠である。事実、ティル・アスリーン、ギャラドーン、ノックマー、キャッシュメアのすべての王国にその伝説と神託、そして予言が存在していた。その伝説によると、やがて強大な力を持った子供が出現し、それらの王国を統治することになるというのだ。
この予言の存在を知ったバヴモーダ女王は、領土内のすべての妊婦の逮捕を命じた。捕らえられた妊婦たちはノックマーの地下牢に閉じ込められ、そこで助産婦たちによる世話を受けさせられたのである。
エローラ・ダナンの母は歴史の中に失われた。拘束中にエローラを出産した運命の女性は、エトナと呼ばれる慈悲深い助産婦に助けられる。エトナは生まれたばかりのエローラを抱いて、バヴモーダの衛兵やデス・ドッグを避けながら逃走したのだった。だが、この裏切りが発覚すると、バヴモーダは母親の殺害を命令し、エトナを追跡したのである。
飢えたデス・ドッグは何週間もの追跡の末、ついにエトナを追い詰める。しかし、彼女は間に合わせのいかだにエローラを乗せ、赤ん坊をフリーン川へと逃すことに成功したのだった。
エローラは奇跡的にこの川下りの旅を生き延び、アフグッド・リーチの岸まで無事にたどり着いた。彼女はそこでウィロー・アフグッドとその家族に拾われる。小柄なネルウィンたちはこのダイキニの子供の世話をしていたが、デス・ドッグがネルウィンの祭りを襲撃したとき、ウィローはこの子を村の長老たちの前へ連れて行くべきだと悟ったのだった。
高位魔術師アルドウィンはエローラの中に大きな力が眠っていることを認識したが、彼にはフォースを通じて彼女の心の声を聞くだけの力を持っていなかった。アルドウィンはウィローに、この子供を谷の果てにあるダイキニの十字路まで連れて行くよう命じる。そこで新たな守護者が彼女を世話してくれるというのだ。このときウィローには知る由もなかったが、エローラは彼を守護者として選んでいたのである。
当初、ウィローははぐれ剣士のマッドマーティガンに赤ん坊を託そうと考えた。しかし、マッドマーティガンはあっという間に子供を盗人のブローニーたちに奪われてしまう。ブローニーたちはウィローをエローラと再会させ、彼らを精霊シャーリンドレイのもとへと連れて行った。そこで彼女はウィローに予言の内容を説明する。シャーリンドレイは彼に、エローラをティル・アスリーンヘ連れて行き、魔女フィン・ラゼールの協力を得るよう命じたのである。
ウィローはようやくティル・アスリーンに到着するが、王国はバヴモーダに呪いをかけられており、エローラも彼女の兵士たちによってさらわれてしまう。幼女はバヴモーダの砦へと連れて行かれ、闇の女王はそこでエローラの精神を忘却の彼方へと追放するための一連の呪文を唱え始めた。ウィローとフィン・ラゼールはその儀式を妨害し、さらにウィローはバヴモーダを騙し、エローラをこの邪悪な女王が決して到達し得ない次元へ逃したと思い込ませたのだった。
女王はウィローの手品に激怒し、召喚していたフォースの嵐から気を逸らしてしまう。そして、バヴモーダは自分自身でも制御できないほどの巨大な力によって飲み込まれたのだった。彼女の闇の支配は終焉し、エローラはウィローと再会したのである。
ティル・アスリーンを覆っていた呪いも消え、エローラは活気を取り戻した壮大な都市の指導者たちによって保護された。その後も、ウィローは彼女に会うことはできなかったが、彼女の守護者であるという誓いは継続したままだった。そして1年以上が経過したとき、ティル・アスリーンは凄まじい爆発に見舞われる。これはアンドウィーン全域にあるフォースの強い場所を破壊した天変地異の一部だった。ウィローはその後10年以上にわたって、この破滅の背後にある手がかりを求めてアンドウィーンをさまようことになる。
そして天変地異から12年後、彼は惑星の裏側にあるアングウィンで、エローラが生きていることを知った。彼女は聖なる王女として崇められており、気性の激しい甘やかされた10代の少女へと成長していたのである。ソーン・ドラムヘラーと名乗って旅を続けていたウィローは、若きエローラをダークサイドが覆っている証拠を発見し、苦悩するのだった。