ランゴ・テル
(タンク・ヘッドから転送)
| ||||||||||||||||||||||||||
|
解説
有能な賞金稼ぎに対して、無能な賞金稼ぎたちの数ははるかに多かった。これは犯罪王たちの間でよく言われていたことである。そして、ランゴ・テルもその大多数の側のグループに属していた。
辺境の惑星サーンピダル出身のテルは、人生の初期をありふれた貧しい路上生活者として過ごしていた。しかし、彼の運命は大きく変わることになる。若いテルは酒場での乱闘に巻き込まれ、そのとき偶然にも酔いつぶれた男の首に賭けられた賞金を手にすることができたのだ。彼はこのとき得た多額の賞金で故郷から旅立ち、残りの金も、天職であると考えた賞金稼ぎの新しいキャリアを積むために費やしたのだった。
その後、純真なテルは詐欺まがいのジャンク商と遭遇し、仕事を始めるにあたって必要となるであろう装備品を購入するよう持ちかけられた。そして彼は、子供のころに聞いた物語以外に何の知識もない状態で、伝説のマンダロリアンが着ていたのと同じ装甲服を要求した。店主はこの子供が愚か者であることを的確に見抜くと、二級品の真空用防護服を本物のマンダロリアン・アーマーだと偽って売りつけ、純真無垢な若者も喜んでそれを受け取ったのだった。テルはすぐに犯罪社会のサークルからタンク・ヘッドという不名誉なあだ名を付けられたが、彼は明らかにこの蔑称の意味を理解していなかった。
その後、テルは仕事を求めて地元の犯罪王と接触した。ちょうどそのとき、この悪党にはフラグリアンの中心人物であるボーズ・ネイルというライバルがいたが、ネイルは既に殺し屋オルダー・ビードによって殺害されていたのだった。しかし、犯罪王はテルの賞金稼ぎとしての売名に協力を申し出て、ボーズの息子カム・ネイルが父の仕事を再開させないよう、彼の暗殺を依頼した。
テルはこの初めての仕事に数ヶ月を費やし、カムの数多くの別名や隠れ蓑を探っていた。彼はその中で、カムに犯罪王として父の後を継ぐ意思がないことを知るようになる。だが、それでもテルは獲物の追跡を辞めず、やがてタトゥイーンのブーンタ・イヴ・クラシックで、イラン・マックという偽名を使っているカム・ネイルを発見した。テルは頭の中に多額のクレジットの妄想を張り巡らせ、ついにカムを裏通りの袋小路へと追い詰めたのである。
しかし、不幸にしてランゴ・テルのにわか仕込みの能力と粗末な装甲服では、イラン・マックのヘヴィ・ブラスターに対抗することはできなかった。テルの賞金稼ぎとしてのキャリアは、このとき終焉を迎えたのである。