ハードセル級星間輸送船
(テクノ・ユニオン輸送船から転送)
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テクノ・ユニオン輸送船とも呼ばれるハードセル級星間輸送船は、クローン大戦の勃発前にテクノ・ユニオンによって製造された軽大型輸送船である。ハードセル級輸送船はテクノユニオンとインターギャラクティック銀行グループの双方で使用されていた。また、この船はテクノ・ユニオンの幹部の間ではある種のステータス・シンボルとして知られていた。
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特徴
テクノ・ユニオンで最もよく目にした輸送船は、ロケットのような形状をしたハードセル級の宇宙船である。この船のメイン区画は大量の貨物を格納できるように設計されており、縦長の卵形デザインが採用されていた。一方で、この船の基本推進機構は6基の制御用推進エンジンが連なった巨大な推進装置であり、これによって素早く惑星の大気圏を脱出することが可能である。これらの推進装置はその大きさと出力エネルギーの高さから、周囲の環境に多大な被害を与えるが、テクノ・ユニオンはこの船によって引き起こされる環境被害や騒音公害のことに全く関心を払っていなかった。さらに大きな問題として、ハードセルは惑星の重力圏から脱出する際にリパルサーリフトを使わず、完全に火力に頼っていたため、驚くほどに燃費が悪く、惑星から1回飛び立つたびに数万ガロンもの液体燃料を消費していた。同様に、この船はイオン・エンジンも搭載していなかったため、宇宙空間に到達してからの動きもぎこちなかった。だが、こうした数々の欠点にも関わらず、この輸送船がテクノ・ユニオンの幹部たちの間ではある種のステータスとなっていたのも事実である。
歴史
銀河系全体を通じて最も一般的な種類の宇宙船は、乗客や貨物を運ぶ目的のためだけに作られた輸送船である。そして乗客を運ぶ輸送船にも、一握りの人々を短期間だけ乗せることのできる小型船から、数百人の旅行者に何標準年にもわたる旅を提供できる大型クルーザーまで、様々な種類の船が存在している。貨物船の種類も同様に多種にわたっており、その設計は運ぶ貨物の性質によっても変わってくるのだ。
クローン大戦の勃発当時、銀河系で最も有力な組織の1つだったテクノ・ユニオンは、こうした2つの目的を併せ持った輸送船による大規模な船団を保有しており、やがてそれらは独立星系連合の広範囲におよぶ任務にも使用されていった。見た目や設計思想に関係なく、テクノ・ユニオンの輸送船はすべてビジネス上の取引きや資源の獲得、取引先金融機関からの資金調達などを行うために星系間を往来していた。これらの船はすべてにハイパードライブ・システム、標準的な防衛用装備、高性能な生命維持システムが装備されており、さらに完全装備のキッチンや、無重力寝室など、多種にわたるエイリアン種族にとっても快適な環境が用意されていたのだ。テクノ・ユニオンはスカコアンの巨大な派遣団によって設立され、運営されていたが、このエイリアン種族はほとんどの訪問先惑星で圧力調整スーツを着用しなければならず、そのためテクノ・ユニオンの輸送船の内部はスカコアンたちが重い圧力調整スーツを脱いでも快適に過ごせるように調整されていた。
テクノ・ユニオンは、ドゥークー伯爵と彼の独立星系連合の理想に忠誠を捧げた最初の組織の1つである。事実、テクノ・ユニオンはジオノーシスにいくつもの工場を所有しており、そこで連合のための兵器を数多く製造していた。そして、ドゥークーがジオノーシスで独立星系連合の設立を公式に宣言する会合を開催したときも、テクノ・ユニオンはワット・タンバー代表を送り込み、彼は個人で所有する専用のハードセル級輸送船でジオノーシスに到着したのだった。パラノイド気質のタンバーは自分の船に強力な偏向シールドと一連の同調式スキャナ装置を装備させており、船の内部にある欠陥(おそらくはテクノ・ユニオンの内部にいるライバルによって仕組まれたものである)を常に走査していた。また、この船は本来の亜空間エンジンもそのまま残してあったが、極めて高性能なハイパードライブ・システムが搭載されており、一瞬でハイパースペース・ジャンプの計算を行うことができた。事実、ワット・タンバーは共和国グランド・アーミーがジオノーシスに到着した際に、この能力のおかげでジオノーシスからすぐに脱出することができたのだ。