スウィフト・アサルト5・ホバースカウト
(ホバースカウトから転送)
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スウィフト・アサルト5・ホバースカウトは、あらゆる地形の上で移動できるホバー・エンジンを搭載したリパルサークラフトである。これらは多くの惑星の様々な地上部隊の中でその高性能振りを発揮していた。
特徴
メクーン社製スウィフト・アサルト5・ホバークラフトの最大の特徴は、リパルサーリフトを利用して浮力を生成するのではなく、エア・クッションを生成するためにホバー・エンジンを利用していた点である。アサルト5に採用されたグリアン社製S87永久式パワー・ジェネレーターは回転によって旋風を引き起こし、これが機体後方の推進装置によってエア・クッションから他の装備にいたるまで循環利用されていた。そのためホバースカウトは同程度の大きさをした他の多くの機種と比べて、より長い距離を走行することができたのだ。
速度と機動性では他のリパルサーリフトを利用した偵察機にはかなわないが、スウィフト・アサルト5の設計には数多くの利点も存在していた。例えば、保守性や故障発生率の点では他の浮遊艇を大きく上回っており、修理や点検に掛かるコストも非常に安かった。また、操縦に必要とされる訓練もリパルサークラフトにしては少ない方であり、ホバースカウトばかりを大量に製造していた地域も少なくなかった。
スウィフト・アサルト5の移動および武器の全システムを最も効率的に発揮させるためには4人の乗員が必要となる。しかし状況によっては1人での操縦も可能であり、乗員デッキには視界確保のためのセラグラス製の広域スクリーンが装備されていた。セラミック合金は透明度が高く、耐久性も極めて優れている。一方で、ホバースカウトはその速度と機動性を犠牲にしないために、外装甲は直接攻撃にこそ耐えられるものの、それほど強くは作られていなかった。堅く閉ざされた乗降扉と武器庫は内部の循環環境を保護するためのものであり、その他の装備としては武器連動型の軍用標準EPRセンサー、長距離通信装置、ヘヴィ・ブラスター・キャノン、ライト・レーザー・キャノン、震盪ミサイル発射管などが搭載されていた。
標準的なホバースカウトは過酷な地形での運用を想定して設計され、さらに帝国地上軍の要求に応じて改良されていることが多かった。浮力の源となるエア・クッションは3サイクルのカズミン社製ターボポンプ4基によって生み出されていたため、改良はまずこの部分に重点が置かれることになる。カズミン・ポンプは必要なときにいつでも強力な浮力を発生させることができ、多少の起伏があっても簡単に乗り越えることができるのだ。
歴史
銀河帝国で一般的に見られるメクーン社製スウィフト・アサルト5・ホバークラフトは、機体が小型であることから偵察艇として効果的に利用され、通常は単独で行動することが多かった。しかし、前線などで敵からの攻撃が予想される場合には歩兵や機甲部隊を伴うことも多く、ときには他にも数機のホバースカウトが奇襲や後方支援に回されることもあった。