チャルマンの酒場
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チャルマンの酒場は、砂漠の惑星タトゥイーンで人気のあった、飲み物や食事を提供するバーである。モス・アイズリーで最も有名な酒場であることからモス・アイズリーの酒場と呼ばれることも多く、市民たちの間では略して「ダブルC」や「CC」とも呼ばれていた。
歴史
モス・アイズリーの旧居住区の中央に位置するチャルマンの酒場は、太古の昔に墜落したとされる<ダワジャー・クイーン>の瓦礫から、埃っぽい通りを隔ててすぐのところにあった。ここは後に銀河系の英雄となるルーク・スカイウォーカーとハン・ソロが最初に出会った場所としても有名だった。
この酒場はモス・アイズリーでもっとも古くに建てられた建物の1つであり、当初はタスケン・レイダーからの攻撃に備えた武器庫兼シェルターとして造られたものだった。しかしそのような攻撃は一度もなく、いつの日かこの避難所はバーに改装されたのである。開店以来、所有者は何度も変わっており、銀河内乱当時のオーナーはオード・マンテルでのギャンブルで店の権利を騙し取ったチャルマンという名のウーキーだった。しかし、チャルマンはドリンクを振舞うバーテンダーを何人も雇っており、彼自身が奥の事務室から出てくることは滅多になかった。カウンターでもっとも良く見かけるバーテンダーは気難し屋のウーハーだが、常連客の間での一番人気は気立てのいい女性バーテンダー、アクメナだった。
かつてジャバ・ザ・ハットが最初にこの酒場を訪れたとき、入り口が狭くて中に入れないという事件が発生した。激怒したジャバは、チャルマンが入り口を広くするまで、モス・アイズリーに着陸しようとする宇宙船を1日に1隻ずつ撃ち落すと豪語したのである。そのためウーキーのオーナーはしぶしぶ入り口を改装し、いつでもジャバの訪問を歓迎するようになったのだった。
モス・アイズリーの酒場の外観を見ても、日陰での商談や休憩を求める様々なエイリアンに嫌疑を抱く者はあまりいないだろう。しかし客が一歩中に入り込むと、そこには薄暗い半地下の空間が広がっていた。新たに入ってきた客は砂漠の激しい陽光に照らされた屋外からじめじめした薄暗い店内への移動によって一時的に視力を失うが、先客たちはその間に彼らを十分吟味できるのだ。
タトゥイーンを訪れる腕利きのパイロットたちも、大半がこの店で時間と金を費やしていた。ここでは闇の中であらゆる品物が取引きされており、そのほとんどが合法とは言いがたい危険な品物だったのだ。事実、この酒場では2つの明確なルールを除き、何でも許されていた。2つのルールとは、「ドロイドを持ち込むな」と「争いごとが起きたらブラスターを置け」である。特にチャルマンのドロイド嫌いは有名であり、酒場の入り口にドロイド探知機を設置しているほどだった。
チャルマンの酒場には特にゲーム用のテーブルは用意されていないが、メインの広間では最低でも常に6卓で賭博が行われていた。また、チャルマンは躊躇したが、従業員と常連客の強い要望に押し切られ、店にバンドの生演奏を導入した。そして、やがては彼もフィグリン・ダンとモーダル・ノーズの活気溢れる演奏が店内での暴力行為を減らすことに役立っていると認めたのだった。
店内中央のバーには流行遅れではあるがハイテクの設備が整っており、このセクターに存在する既知のドリンクであれば、どんなものでも調合することができた。ミキシング・コンピューターは実に16,000ものレシピを誇っていたがが、もちろんチャルマンがその全てに必要な材料を用意しているという保証はなかった。