デフェル
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デフェル(日常会話ではレイスと呼ばれることも多い)は、他種族から影のようにしか見えない不思議な種族である。そのため、彼らはカメレオンのような種族や、あるいは生きた影として誤解されている。
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生態と外見
ときとして生霊(レイス)とも呼ばれるデフェルは、赤い目と白い牙をもった2足の影にしか見えない。しかし、紫外線の下では、輝くような黄色から水晶のような空色におよぶ毛に覆われた逞しい姿をしていることがはっきりと分かる。彼らは3本連なった不気味な長い牙と黄色い爪、突き出た黄緑色の鼻を持っており、顎の基部にはオレンジ色のえらのような亀裂が走っている。デフェルの身長は1.3メートルほどだが、肩幅も平均して1.2メートルほどある。
デフェルは紫外線超巨星カディダスを巡る、巨大な高重力惑星アフェルの原住種族である。異常な化学的性質を持った厚い大気のため、アフェルにはオゾン層がなく、他のあらゆる波長の光が他の大気成分に遮られる一方で、地表には大量の紫外線が注がれている。このためアフェルの生命は視覚的には紫外線波長にしか反応せず、デフェルも他のすべての土着動物と同じように、他の波長の光に対しては完全に盲目である。この効果による興味深い一面は、デフェルが他の波長の光を単純に吸収してしまうため、自分の身体を影のような姿にしてしまうことである。
社会と文化
デフェルは強靭であり、自分たちの言葉を守る独自の存在でもある。約束をしたデフェルはその約束を守るためにどんなことでも行い、そして約束を破った者とは一切行動を共にしない。これはデフェルが本来利己的な種族であるにも関わらず、彼らの社会が協力の下に成り立っていることに起因している。すべてのデフェルが協力的な努力を行わなければ、惑星アフェルでの厳しい生活に生き残ることはできないのである。必然的に彼らは自分たちの資源を等しく分配し、お互いの支援と保護に頼っている。そのため、デフェルにとって、個々の協力とお互いの約束を守る信頼関係は生存本能であり、自分の言葉に誇りを持てない者は生きる必要さえないのである。
デフェルは金属資源に基づく高度な技術を開発した。彼らは大気中飛行や宇宙旅行をやめているが、デフェルによって造られた合金は銀河系で最も強い金属の1つである。
また、アフェルの都市は厚い大気から生じた恐ろしい竜巻によって荒廃してしまったため、デフェルはよく整備された地下都市を築いて生活している。このためデフェルは優れた鉱夫であり、冶金学者でもあるが、農耕開発は一切行っていない。
アフェルの重力圏から脱出するにはすさまじい速度が要求されるため、この惑星を訪れる者はほとんどいない。しかし、この惑星は天然のメリーニウム(デュラスチールの精製の際に微量だけ用いられる金属)の採掘源として唯一知られる場所であるため、採掘会社であるヴァルカ・ミネラルズ社は一標準年に一度だけ貨物船を送り、大量の新鮮な食料とごくわずかのメリーニウムを交換している。
ほとんどの惑星において、紫外線はより波長の長い可視光線に負けているため、デフェルはアフェルにいなければ事実上目が見えない。したがって、彼らがアフェルを離れる際には、長い波長の光を遮る特別なバイザーを着用しなければならない。
銀河系におけるデフェル
デフェルも他の種族と同様に特別な用途のために雇われ、故郷を離れることが多い。身体の大きさや力だけでなく、その恐ろしい外見から、彼らは非常に優れたボディガードとなり、また、影に隠れられるという天性の能力によって、スパイや暗殺者、泥棒になる者も多い。