ベサリスク
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ベサリスク、またの名をオジョムは、冷たい海洋惑星オジョムに原住する、多くの腕を持ったヒューマノイド種族である。ベサリスクは爬虫類型種族と誤解されることが多いが、実際には大型の飛べない鳥から進化した知的種族である。
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生態と外見
ベサリスクはずんぐりした体格のヒューマノイドであり、太い腕、短い羽毛で両側を覆われた骨製の鶏冠、伸縮自在の大きな袋を垂らした広い口を持っている。また、男性のベサリスクは4本の腕を生やしているが、女性は最大で8本の腕が生えていることもある。彼らはよく爬虫類に間違われるが、実際には飛べない鳥から進化した種族である。大柄で肉質の彼らは水や食糧がなくても長期間生存することができる。
ベサリスクはその体格から大食漢だと思われがちだが、それは不当な評価である。彼らの体は水や食糧を1週間以上にわたって蓄積することができるのだ。もう1つの誤った推測は、大量の汗をかくことから、彼らを神経質または虚弱体質であるとする主張である。だが実際には、彼らが他の種族より優れた体温調整機能を持っているだけのことに過ぎない。ベサリスクは社交的であり、大勢でいることを好む知的な種族なのだ。
歴史
ベサリスクは過去に一度として銀河元老院に公式な議席を求めたことがなく、一般に自分たちの商売に取り掛かっているだけだった。彼らは銀河系の治世を他種族の政治家や官僚たちに完全に任せており、それで満足していたのである。
また、ベサリスクは暗黒街との有力なコネを多数保持していたため、銀河帝国の時代にも地下組織からの支持を取り付けることによって、辛うじて奴隷化されることを免れていた。その後も多くが自由の下で働いており、ハットに援助を求めるような愚かで絶望的なベサリスクでさえ例外ではない。
社会と文化
彼らの故郷である、アウター・リムに属する惑星オジョムは、地表をゆっくりと横断する巨大な氷河に覆われた寒冷の海洋惑星である。この惑星では、それぞれの氷河がベサリスクの小さな共同社会を支えていた。また、オジョムの軌道上では多数の宇宙ステーションが惑星を周回しており、その大半が地上にある共同体を凌ぐ大きさを誇っていた。これらのステーションはオジョムの宇宙港の役割を担っており、住民たちにも地上より快適な環境を提供していたのだ。
また、オジョムに築かれた都市は人口がまばらであり、惑星外に作られたベサリスクの植民地はいずれの時代にもほとんど存在していない。彼らは資源の面においても、技術の面においても銀河社会にほとんど貢献していないが、どんな文明社会にも容易に浸透することができ、他種族とも一切トラブルを引き起こさないことで知られていた。
銀河系におけるベサリスク
ベサリスクは荒涼とした故郷を離れる傾向が強く、利益の上がる仕事を求めて銀河系を徘徊している者も多い。彼らは事の重大さを考えずに密輸や武器売買、犯罪組織の設立などに関係してしまうのだ。その一方で自分の関心事を追い求めるべく唐突に仕事を止めてしまう者も多く、雇い主から不満を浴びせられる事態も増えている。