XL 5115
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解説
XL 5115は、エクセルブロック社によって製造されたシンプルだが高速なポッドレーサーである。
ポッドレースの世界では、多くのパイロットがより大きなパワーを得るために効率を犠牲にしていた。そしてこの哲学を信じるオディ・マンドレルは、自分のレーサーに巨大なタービン・エンジンを搭載させたのだった。
通常、メーカーがポッドレーサーのエンジン名にXLという頭文字をつけると、購入者はそれを大きなものだと考える。事実、オディのXL 5115は巨大だが、推進装置が大きすぎるため操舵性能に悪影響をおよぼしていると指摘する専門家がいたことも事実である。そして、彼のレーサーはブーンタ・イヴ・クラシックの全出場者のなかで最も低速なマシンだったが、彼のスピードに対する欲望はそんな意見をまったく寄せ付けなかったのだ。オディはその無謀なレース・スタイルを補完するためにエクセルブロック社の修復機構を改良し、自慢のピット・ドロイド・チームによってマシンの性能を維持していたのである。
だが、彼の戦略はピットの中で失敗することになる。エンジン排気孔の吸引力に彼のピット・ドロイドの1体が飲み込まれてしまい、レーサーは破損してリタイアを余儀なくされたのだった。