ヘスリア
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解説
ヘスリアは、極めて深い見識を持ったフィレーレオである。彼は金色、銅色、茶褐色の縞模様を織り成す長髪を生やしており、青白い肌、二重まぶたの黒い目、四角い顔をしている。かつてヘスリアは故郷フィレーレの指導者的な立場にまで上り詰め、人々に近隣惑星の植民地化、あるいはそうした惑星への侵略の重要性を説いた。しかし、フィレーレオは未だハイパードライブ・テクノロジーを持っておらず、したがって、冷凍睡眠装置を装備した宇宙船を送り出すことしかできなかったのだ。
やがて、ヘスリアはリラオと恋に落ち、ついには結婚するに至った。そして、パルパティーン皇帝の非人間蔑視政策によって帝国がエイリアンへの迫害を開始すると、亜人間と認定されたヘスリアとリラオはダース・ヴェイダーの影響下に置かれるようになる。だが、ヴェイダーはヘスリアのフォース感知能力に気づき、彼とリラオの2人を密かにダーク・ジェダイの訓練生として匿った。2人はヴェイダーの弟子として修行に励み、ダーク・ジェダイとなるための訓練の一環として、ヘスリアは特徴的なライトセイバーを組み立てた。それはある回線を繋げるためにフォースを使うことが要求され、そうした場合にのみ起動できるというものだったのだ。
また、ヴェイダーは2人に子供が生まれれば、その子も両親と同様に強いフォースを持つことになるだろうと考えていた。だが、完全にダークサイドを受け入れたヘスリアは、植民船の航行計画を帝国に提供し、帝国がフィレーレを生物兵器の実験で滅ぼすことを黙認することで、結果的に故郷とそこに住む同胞たちの虐殺に加担した。こうした非情な行為によって、ヘスリアはヴェイダーと同様に帝国内における地位を確固たるものとしたが、その一方で治癒者としてライトサイドに留まったリラオは2人の計画に激しく反発し、子供を密かに身ごもったまま夫のもとを離れたのだった。やがて、ヴェイダーはヘスリアを帝国の司法長官に任命し、彼はその残虐な行為によってさらなる悪名を得たのである。
その後、ヴェイダーがクリシア探査ステーションの監督官としてヘスリアを指名すると、彼はこの科学施設を刑務所へと転用し、囚人たちへの冷酷な虐待を開始した。このとき、囚人たちの苦痛によって生じたフォースの歪みと、ステーションの近傍に存在する結晶化した恒星によって引き起こされた時空の歪みによって、この銀河系にワルーと呼ばれる奇妙な生物が出現した。だが、ヘスリアはワルーに取引を申し込み、彼を故郷の銀河系に戻す手伝いをすることと引き換えに、フォースを凌駕する絶対的な力を要求したのだった。ワルーをもとの銀河系に戻すには大量のフォース・エネルギーを消費させる以外に方法はなく、そのためにヘスリアは多くの囚人たちを生贄として捧げることになる。
そしてエンドアの戦い後、帝国が崩壊すると、ヘスリアは密かに帝国の再興を計画し、長期にわたって姿を消していた。彼は無数の貨物船を拿捕して子供たちを誘拐すると、フォース能力のある子供をダーク・ジェダイとして修行させ、フォース能力のない子供たちは奴隷として売りさばいていたのである。やがて、彼はこのような貨物船の中でリラオを発見し、何も知らない幼い息子タイグリスと対面した。だが、タイグリスは期待に反してフォース感知能力を持っていなかった。そのため、彼はヘスリアに個人的な奴隷として取り上げられ、一方で、リラオは遭難したフィレーレオの植民船の1つに置き去りにされたのだった。彼女は後にレイア・オーガナ・ソロによって救出されるまで、冷凍睡眠状態のまま宇宙を漂流することになるのだった。
その後、クリシア・ステーションの異変を調査するためにハン・ソロの一行が訪れると、ヘスリアは彼の3人の子供たちのフォースの強さを見抜き、この子供たちであればワルーを故郷の銀河系へ戻すことができると確信した。そのため、彼はジェイナ・ソロとジェイセン・ソロ、そしてアナキン・ソロをムント・コドルーで誘拐したのだった。だが、ヘスリアの計画は、クリシア・ステーションに新共和国軍が到着したことによって起こった一連の出来事によって打ち砕かれた。真実を知ったタイグリスによって誘拐された子供たちは解放され、ついにはヘスリア自身がワルーによって吸収されてしまったのだ。彼の生命は、この恐ろしい生物をもとの銀河系へと戻す力となったのである。