ジャイアント・フロッグ
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ジャイアント・フロッグは、ケシヴォが所有していた戦士である。
経歴
ラタータックの闘士たちには数週間後に生き残っている者すらほとんどおらず、ましてや年単位となると皆無に近かった。しかし、ジャイアント・フロッグという名でのみ知られるこの巨大な野獣は、血塗られた闘技場で2標準年近くにわたって生き長らえることができた。この巨人の生い立ちについてはほとんど何も知られていないが、唯一、ケシヴォと名乗る影の後援者が所有者であることだけは分かっている。他の奴隷主と違ってケシヴォは自慢することを好まない無口な男であり、支払いや賭け、他の取引きを行うとき以外には他人とほとんど会話を交わさなかったのである。
この用心深さは他の後援者たちの間に無数の噂を飛び交わせ、このなかで生まれた自由な発想によってジャイアント・フロッグの評判はますます高揚していった。的外れな噂の中にはフロッグがオカルト的手法によって召還された悪魔であるといったものや、あるいは彼は死んだ闘士たちの部位を寄せ集めて作った人工生物であるというものもあった。実際のところ、フロッグはケシヴォがモッデル・セクターへ実りある取引きに出かけた際に購入したものだが、謎のベールが他の詳細を覆い隠していたのだった。
知性はあるが、ジャイアント・フロッグは言語能力を全く持っていなかった。彼の未発達の音声器官はベーシックの言葉をほとんど扱うことができず、自分の名前さえも名乗ることができなかったのだ。フロッグはただケシヴォに従うのみである。彼が好んで使う武器は鎖で繋がれた巨大な岩であり、彼はこれを原始的な鎚鉾のように振り回していた。
ジャイアント・フロッグについて知られている更なる情報は、運命の日に彼が2つの引き離された墓地の片方に運ばれたということである。アサージ・ヴェントレスがドゥークー伯爵に自分の弟子としての価値を示そうと闘技場を訪れたとき、フロッグは彼女と相対する最後の闘士となった。アサージは2本のライトセイバーで巨大な岩を結ぶ鎖を断ち切り、続いてこの巨人を切り倒したのだった。その間に自由となった岩は空中へ舞い上がり、ケシヴォの見守る観戦ボックスを直撃した。こうしてジャイアント・フロッグのオーナーは、自慢の闘士の死を目撃する前に、この衝突事故によって命を落としたのである。