シナー級惑星強襲用空母
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シナー級惑星強襲用空母は、シ=ルウヴィ帝国艦隊の主力戦艦である。この船はディキー級上陸船を侵略と宇宙戦の双方に使用していた。
特徴
シ=ルウクのシナー級惑星強襲用空母は、彼らの侵略軍にとって必要不可欠な存在だった。シュリー級バトル・クルーザーとほぼ同じ大きさのシナー級空母は、全長およそ750メートルの卵形をした戦艦である。
通常、シナー級空母は目標となる惑星の防衛軍が壊滅的な打撃を受けるまで、後方で待機していた。そして軌道上に配置された後でさえ、これらの空母はシ=ルウヴィ艦隊の中心部に隠れ、フウセン級ピケット・シップやワーリフ級ライト・クルーザーによる厳重な防備に守られていたのである。シナー級クルーザーは低速で機動性も弱く、戦艦というよりもむしろ輸送船に近かった。またシールドも弱いため、至近距離にまで接近してきた敵機から、容易な標的として捉えられており、武装も6基のイオン・キャノンと2基のトラクター・ビーム発射装置といった最低限の装備しか用意されていなかった。
シナー級クルーザーにはディキー級上陸船を格納した離着床ベイが6個所用意されており、さらに捕捉した敵艦船を収容するための第2発着ベイも12箇所設けられていた。第2ベイはメイン・ベイと比べて小さいが、敵の兵士たちを動けなくし、拘束するためのスタン・トラップや超小型トラクター・ビーム発射装置(これはまだエンジンが駆動している船に対して使用される)、高重力伝導ネットなどの設備が多数隠されており、非常時にはベイ全体に神経ガスを充満させることも可能である。また、各シナー級クルーザーの内部には、捕虜を迅速に処理するためのエンテクメント施設も10部屋程度備わっていた。しかし、各施設にはエンテクされる犠牲者をなだめるためのフォース感知者が不足していたため、代わりとしてスタン・パネル、独房、神経ガス噴射装置などの高度に洗練された保安措置が用意してあった。また、各施設にはエンテクされた生命エネルギーを必要なときまで蓄えておくための大型バッテリーも用意されていた。
シナー級クルーザーに乗り込むシ=ルウクの人員は、操縦要員とエンテクメント施設の作業員を併せてもほんの60名程度であり、これは驚くほど少ない人数である。その他には、約500名のプウィックの奴隷と、約300体のエンテクされたドロイドが搭乗しており、シ=ルウクの補佐や、機械的な単純作業を行わされていた。このように、搭乗者の大半がプウィックであるため、シ=ルウクたちは奴隷の反乱を警戒すべく、船内に多数の保安措置を施していた。回廊や船室にはすべて保安用スタン・トラップが仕掛けられており、重力伝道ネットも艦内全域に複雑に張り巡らされていた。これらの防御施策は艦橋やメイン機関室からすべて遠隔で操作できるようになっており、プウィックがほんのわずかでも反乱の兆候を見せると、シ=ルウクは直ちにこれらの装置を起動させることができたのだ。通常、シナー級空母には艦隊が保有するエンテクメント・エネルギーの大半が貯蔵されているため、この船の保安システムは艦隊にとっても特に重要な存在である。この船を失うことは、侵略の最中にある艦隊にとっておそらく最も深刻な被害となり得るのだ。
シナー級空母には12機のディキー級上陸船が搭載されており、それぞれの船は100発の神経ガス爆弾で武装されていた。これらの爆弾は人口の集中する主要都市の上空から投下され、高度3,000メートル付近で爆発し、およそ9平方キロメートルにわたってシ=ルウク製の神経ガスを拡散させる。ディキー級上陸船は2、3回の空爆によって、都市を完全に不能状態にすることができるのだ。この神経ガスは皮膚への付着や呼吸によって体内に取り込まれ、効力を発揮する。その効果は8時間以上にわたって持続し、獲物は意識を失うことはないが、運動能力をはじめとするあらゆる自立活動を奪われることになる。
標的となった都市が完全に麻痺すると、ディキー級上陸船はエンテクメントの犠牲者を集めるため地表に降下する。各上陸船には収監区画が用意されており、それぞれ10,000人程度の囚人を収容することが可能である。また、ディキー級上陸船はフウセン級ピケット・シップと同様に、シナー級クルーザーから高周波亜空間送信機を通じて遠隔操作されていた。
歴史
バクラ侵略艦隊はこの空母を1隻のみ擁していたが、シ=ルウクの主力戦闘艦隊に何隻のシナー級クルーザーが予備配備されていたのかは知られていない。バクラに配備された空母は、ルーク・スカイウォーカーがバトル・クルーザー<シュリウィア>を拿捕した後、シ=ルウクの主力戦闘艦隊へと撤退していったのである。