<IG-2000>
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<IG-2000>は、賞金稼ぎの暗殺ドロイドIG-88が設計し、使用していた宇宙船である。この船は工場惑星メキスIIIで作られた。
特徴
<IG-2000>は悪名高き暗殺ドロイドIG-88が使用していた強襲型宇宙戦闘機である。およそ20メートルの全長を持つこの船は戦闘用に特別な設計がなされており、重量は他の多くの戦闘機と比べて著しく重いが、内部空間の大部分がエンジンと武器システムに割り当てられていた。
この戦闘機の動力は、任務を外れたEF76ネビュロンB・エスコート・フリゲートから盗んだKDY社製ギャラクシー15・イオン・エンジンから供給されていた。このエンジンは転用された3基のクワデックス社製パワー・コアからエネルギーを得ており、ボバ・フェットの<スレーヴI>や反乱同盟軍のYウィングに匹敵する亜光速度を出すことが可能である。また出力を最大限に上げるために、エンジン・カバーにはパワー・コアから排出する方向に向けられた8つの噴射管が取り付けられていた。
機動性は1対の伸縮自在な管によって向上されていた。これらは通常の宇宙飛行時には装甲内に収納されているが、戦闘時には外部に展開されるのだ。また、翼は大気圏内航行や制動のために何枚かの補助翼を備えていた。ドロイドであるIG-88は急な操縦による重力効果を恐れる必要がないため、船の内部補正器を取り外すことができ、生きたパイロットにとって致命的となる作戦も容易に実行することができたのだった。
<IG-2000>の武器は前方にある1対のレーザー・キャノン、コクピット後方に固定された1基のイオン・キャノン、顎の部分に固定された1対のトラクター・ビーム発射装置である。お尋ね者は生け捕りを要求されることが多いため、IG-88はイオン・キャノンで敵の船を無力化させ、トラクター・ビームでエア・ロックに誘導する作戦をよく用いていた。さらに、IG-88はエア・ロックに4体の攻撃ドローンを置いており、乗船時に獲物が降伏せずに戦いを挑んできた場合の先導要員としてこれらを利用していた。
機体前部のコクピット区画はIG-88の搭乗場所であり、パイロット座席の真後ろにある小型調整区画と武器貯蔵庫からなっている。また、中央の甲板はこの船で唯一生命維持システムが働いている場所であり、この区画は囚人収容室で満たされていた。<IG-2000>は8人分の囚人室と、致命傷を負った囚人を生きたまま安静状態に保たせる鬱血管を1本備えており、囚人室には小型医療ベイ(旧型のFX-7医療補助ドロイドが配備)と尋問室も用意されていた。
歴史
<IG-2000>は少なくとも3機の存在が確認されている。1機目の<IG-2000>は、IG-88がホスク・ステーションでの任務の際にインドボック上空の宇宙戦でオラグ・グレックを殺害するために使用した。2機目は惑星オード・マンテルでIG-88の隠れ家として利用されていた。
最後の<IG-2000>は、IG-88Cがボバ・フェットからカーボナイト冷凍されたハン・ソロを奪い取ろうとしたときに、惑星タトゥイーン上空で破壊された。IG-88Cは<IG-2000>の囮を使ってフェットの注意を逸らし、本物をハイパースペースから緊急離脱させることで<スレーヴI>への奇襲を試みたのだった。だがフェットはドロイドの裏をかき、<スレーヴI>のトラクター・ビームとタトゥイーンの重力で<IG-2000>を航行不能に陥れた。その後、彼は震盪ミサイルの一斉射撃を行い、悪名高きドロイドとその宇宙船を破壊したのである。