ゴッサム
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解説
ゴッサムは、気性が荒く残忍なことで知られる小柄な爬虫類型ヒューマノイドである。彼らには故郷で資産を持っている者がほとんどおらず、その代わりに多くのゴッサムがコマース・ギルドで年間契約社員として働いている。彼らの大半はこうした生活が憂鬱な現実であることに気づいているが、頭上の屋根を失う恐怖から大声で不満を叫ぶことができずにいるのだ。
ゴッサムの出身惑星カステルはコロニー界の端に位置する工業惑星である。この惑星はコア・ワールドにも近接しているため、コマース・ギルドにおける製造業の中心拠点となっていた。だが、ナブーの戦い後の10年間、カステルは交易ルートへの重課税によって大きな打撃を受け、窮地に立たされていた。関税の増加は結果として経済的利益を激減させ、カステル製の品物の需要も大幅に減少していったのである。絶望的状況のなか、カステルの人々は最終的にコマース・ギルドが1人のゴッサムを会頭として選出するまで、食糧や仕事、外界への脱出手段を巡って互いにいがみ合っていた。そして、新任のシュ・マーイ会頭は労働者への支援や無言の交渉戦術といった攻撃的ビジネス手腕によってカステルを不況の底から救い上げ、民衆からも絶大な信頼を勝ち取ったのである。
ゴッサムは利己的かつ策略的な種族であり、ビジネスの才に恵まれている。彼らの商品は製造コストが安く、それでいて非常に高価なのだ。彼らは常に一歩先を行くための不正な手段を模索しているのである。また、ゴッサムの言葉は他者にとって全く重要な意味をなさないことが多い。
ゴッサムはぶつぶつの多い緑色の皮膚、大きな黄色い目、長く伸びた首、先細った頭部を持っている。上流階級のゴッサムや貿易交渉人になると、普段から風変わりなローブや豪華な装飾品を身に着けており、さらに他種族との会合を行う際には、身長を高く見せるために上げ底の靴を履いていることが多い。また、彼らの言葉は舌足らずな母音、ガーガーとした鳴き声、さえずり声などの混成体のように聞こえる。しかし、大抵のゴッサムは普通のベーシックを話すことができる。
銀河系を旅するゴッサムの多くは、合法的に働く商人か、あるいは違法な密輸業者のどちらかである。一方で海賊になっている者も多く、小柄な体つきをしていることから相手の油断を誘いやすい。実際にゴッサムの海賊がいるなどという報告を気に掛けている貨物船の船長はほとんどおらず、その多くは顔面にブラスターの一撃を食らって初めて、真実に気づくのだ。