サーカン
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サーカンは、惑星サーカに原住する二足歩行の爬虫類型種族である。彼らはその富と複雑な儀礼的儀式で知られている。
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生態と外見
サーカンは莫大な宝石の産出量で有名な惑星サーカに原住する、長身(概ね2メートルを超える)の二足歩行爬虫型種族である。彼らは厚い緑色をしたウロコ状の皮膚と瞳孔の裂けた黄色い目を持っており、顔からは長い先細りの鼻面とカミソリのような牙も生やしている。また、指先には鉤爪も生えているが、それらは意外に小さく、様々な色でできた模様や、氏族の紋章などを描いて装飾していることが多い。だが、サーカンの最大の特徴は太くて長い尻尾である。彼らはこの尻尾でバランスをとり、また戦闘時には武器として使うこともある。彼らは様々な特徴から同じ爬虫類型種族であるバラベルと近縁種ではないかとも言われているが、生物学者たちによると、両者の遺伝子的関係を示す決定的な証拠は存在していないという。
社会と文化
サーカンはだぶだぶのゆったりとしたローブを着ていることが多く、しばしば宝石で花綱状の装飾を施している。彼らは常に3つのグループに別れて旅をするが、それは氏族に支配された文化の名残りでもある。
また、サーカンは交渉が難しい相手としても知られている。彼らは契約に関する厳格な規範を有しており、取引きの際にはすべての外界人がその規範を完全に理解し、従ってくれることを期待しているのだ。そのため、サーカンの礼儀に反した外界人は野蛮人と見なされ、退けられてしまう。
サーカンの礼儀作法によると、大使との会合はサーカンの主要な5つの言語のなかの1つで行われる長い挨拶によって始められなければならない。この挨拶には、各人の人生の歴史、戦いに勝った回数、これまでに採掘してきた宝石の数と価値、人生の中で連れ添った配偶者などに関することを含めなければならない。この挨拶は最低でも1時間は続けられなければならず、サーカンの大使は1時間に満たない挨拶を侮辱として捉えている。もしそのような短い挨拶をされた場合、彼らは自分が完全な挨拶をされる価値のない人物と思われたのだと解釈し、同時に相手を取るに足りない人生を歩んできた者でしかないと考える。そして、大使はそのような相手に自分の貴重な時間を費やす必要はないと判断することになる。晩餐会や政治交渉などの最も格式の高い会合になると、こうした挨拶が8時間以上続けられることも多い。
そして儀式的な挨拶の後には、訪問した代表団側による手の込んだダンスが披露されなければならない。尻尾のない種族は古代サーカンのダンスにある複雑なステップと動きの完全な組み合わせを実践することが免除されるが、尻尾のある種族はダンスを披露する前に厳しい訓練が必要とされる。通常、このダンスは3時間続けられ、訪問代表団の全メンバーが順番に踊らなければならない。こうした儀礼に従わないことは大使に対する重大な侮辱行為として認識され、この場合、サーカンの大使は訪問団を自分の視野から速やかに「除去」することになる。
サーカンの外交官のボディガードは粗暴であることが多い。サーカンは故郷から産出されるノヴァ・ルビーによって莫大な富を築き上げ、その光り輝く宝石を欲しがる人々を見て楽しむ傾向にある。ノヴァ・ルビーはサーカンではありふれた存在だが、他の惑星ではほとんど知られておらず、銀河系の文明社会では価値ある貴重品として見なされている。