ダニク・ジェリコ
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ダニク・ジェリコは、ラック・イーター(幸運を食らう者)としても知られるアンザーティの賞金稼ぎである。
経歴
ダニク・ジェリコは人喰い種族として恐れられているアンザーティである。彼が近づく前にその殺気を感じることができない者は、確実に餌食にされてしまう。アンザート出身の彼らは長身でげっそりと痩せており、頬に巻き付く大きな鼻を持ったヒューマノイドである。彼らはその頬の内側に鋭い吻を隠しており、獲物を捕らえると鼻を伸ばして相手の鼻の穴に吻を突き刺し、脳ミソを吸い取ってしまうのだ。また、アンザーティは一般に寿命がたいへん長いことでも知られており、ジェリコも既に1,000年以上生きていた。
子供に聞かせる神話上の怪物と違って、ジェリコはただ血を吸うだけではなかった。彼は俗に獲物の命のスープと呼ばれる生命エネルギーを吸い取るのだという。仮に獲物が命を落とさずに済んだとしても、生命エネルギーの大半を吸い取られているため、もはや長生きをすることはできない。彼が同業の賞金稼ぎや殺人者、凶悪犯を好んで選んだのはこのためである。
ジェリコは長年にわたって賞金稼ぎや殺し屋を営んできたが、多くのアンザーティが無償でこれらの仕事を行うなか、彼だけは金のために働いていた。彼は仕事に対して極めて几帳面であり、法外な仕事料を要求することでも知られていた。そのため、彼の最初の雇い主は報酬の高さについて文句を言ったが、その男がスープを飲まれて死んでしまうと、もはや彼に文句を言う者はいなくなったのだという。
ジャバ・ザ・ハットの下で働いていたジェリコは、失敗した殺し屋などをランコアに代わって食べていたこともあった。さらに、彼は仕事の合間にも多くの犯罪者や反逆者たちの生命エネルギーに引き寄せられ、たびたびタトゥイーンに戻っていた。そこには常に豪勢な食事が待ち構えていたが、彼があまりにも旨そうなスープの匂いに思わず振り向いてしまったのは、モス・アイズリーの酒場でのことだった。2人の酔っ払いが老人と青年に戦いを挑み、老人のライトセイバーで斬られたのである。こんな男はここ100年見たことがなかった。その老人オビ=ワン・ケノービはジェダイ・ナイトであり、輝くような生命のオーラに包まれていた。しかし、ジェリコには彼がジェダイ・マスターであることも、自分の探索から身を守っていることも、そして彼のスープが自分を拒んでいることも分かっていた。しかし、その弟子らしき青年は、すべてをさらけ出していたのである。
ジェリコはパイプを吹かしながら2人がコレリアンとウーキーの2人組と会話していたのを観察していたが、そのときもとても香ばしい匂いが漂っていた。このコレリアンのスープの香りは驚くほど濃厚で、熱く、今まで長年にわたって味わってきたなかでも最高に甘いものだったのだ。ジャバ・ザ・ハットがハン・ソロに莫大な賞金を掛けていることを知っていたジェリコは、彼が酒場を出て行くまで絶えず観察を続けていた。彼はソロをジャバに引き渡そうと計画したが、ジャバはソロの生死を問わないと言っていたため、その前にスープを飲むつもりだったのだ。しかし、残念なことにソロは先の老人と青年を連れてタトゥイーンを脱出してしまったのである。
失敗に機嫌を悪くしたジェリコは、さっそく次の計画を考えた。いつかハン・ソロが賞金稼ぎに捕らえられれば、彼はジャバの宮殿に運び込まれてくるだろう。ちょうどレディ・ヴァラリアンとユージーン・トールモント知事の2人からジャバの動向を探って欲しいという依頼を受けていたジェリコは、ジャバの宮殿へと忍び込むのだった。彼はソロが連れてこられるまで宮殿の闇に潜み、ひたすら時を待ち続けた。その間、ジェリコはたびたびジャバの取り巻きたちのスープをつまみ食いし、宮殿内に謎の連続殺人事件による不穏な雰囲気を漂わせたのだった。
しかし、ようやくソロがカーボナイト冷凍から解放されたのもつかの間、彼はルーク・スカイウォーカーらの出現によって絶好の機会を失ってしまった。そこでジェリコは標的をジャバのスープに切り替えたが、ジャバもその直後に殺害され、計画は三度失敗に終わったのだった。極度の欲求不満によって精神的に不安定な状態に陥ったジェリコは、宮殿で見つけた相手を無差別に殺し始め、銀河中の悪党たちを敵に回すことになる。ジェリコのその後の消息は不明だが、賞金稼ぎとして無数の仕事をこなしていたという。