クリーグ・ラーズ
(クリーグから転送)
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クリーグ・ラーズは、シミ・スカイウォーカーの再婚した夫であり、ルーク・スカイウォーカーとレイア・オーガナの義理祖父、アナキン・スカイウォーカーの義理父、そしてオーウェン・ラーズの父親である。クリーグはグレッダ・ラーズとレフ・ラーズの息子であり、エダーン・ラーズの兄でもあった。
経歴
クリーグ・ラーズはアンカーヘッドの郊外で暮らす水分農夫の家庭に生まれた。ラーズ家は厳しいタトゥイーンの砂漠で何世代にもわたって水分農園を経営していたのである。そして多くの青年たちと同じく、彼も宇宙への旅に対する強い願望を抱いていた。都会での生活は若いクリーグにとって余りにも魅力的だったのだ。やがて彼はコア・ワールドの惑星エイターに希望の光を見出し、両親の住む家を出て行った。彼はそこでアキアという若い女性と出会い、結婚し、息子のオーウェンを授かったのだった。
しかし、クリーグは窮屈な都会の家では息子を育てる場所がないということに気付き、ついにはかつて父が与えてくれた責任と重労働についての教えを理解するに至った。そして、アキアの死という不幸が訪れる。悲しみに暮れたクリーグは息子と共にタトゥイーンへ戻り、不仲だった両親と和解したのだった。彼は息子に家族への強い忠誠心を植え付け、自らの若き日の過ちを修正すべく必死に働いた。オーウェンにはエイターでの記憶はほとんどなく、アキアの思い出はさらに少なかった。彼が考え得る限り、水分農業はラーズ一族が知る唯一の生活だったのだ。
やがてオーウェンが一人前の青年に成長した頃、賑やかなモス・エスパの宇宙港を訪れたクリーグは、トイダリアンのジャンク商人ワトーの奴隷だったシミ・スカイウォーカーと恋に落ちた。クリーグはシミの自由を獲得し、その後すぐに彼女と結婚した。2人は家庭で何年もひっそりと暮らし、砂漠の厳しい環境を生き延びたのである。クリーグと息子のオーウェン、そしてそのガールフレンドのベルー・ホワイトサンが暮らすラーズ家は、シミにとって果てしない砂漠の荒野の中で家庭の温かさを感じさせてくれる小さなオアシスだったのだ。
しかし、平穏は長く続かなかった。ある日の早朝、シミが野蛮なタスケン・レイダーたちによる襲撃を受け、誘拐されたのだ。激怒したクリーグは彼女の捜索のため砂漠へ向かう決意をし、水分農夫たちによる追跡隊を召集した。だが、30人の農夫のうち、生きて帰れたのはたったの4人だった。クリーグ自身も砂漠の蛮族たちの待ち伏せに遭い、片足を失ってしまった。彼は妻を愛していたが、傷のためこれ以上の捜索を続けることができず、やがてシミが死んだという事実を受け入れたのだった。クリーグはもはや歩くこともできず、動くときは浮遊式パワー・チェアに頼らざるを得なくなっていた。
この悲劇の1ヵ月後、母の身に危機が迫っているという悪夢に駆られ、アナキン・スカイウォーカーが突如としてラーズ家にやってきた。クリーグはアナキンに恐ろしい事実を告げたが、反抗的な若いジェダイはシミの死を受け入れようとはしなかった。彼は母を捜すため、砂漠へと旅立っていったのである。
アナキンがシミを発見したのは翌朝のことだった。彼女の遺体はラーズ家の近くに静かに埋葬された。そして最後に、クリーグは愛する妻に対し、彼女こそがあらゆる男にとって最高の伴侶だったと告げたのだった。
クリーグが足の傷の悪化と傷心によって他界したのはそのすぐ後のことである。ラーズ家の住居と農場はオーウェンとベルーが引き継いだのだった。