グンガン
(オートラ・グンガンから転送)
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グンガンは、主としてナブーの広大な海洋の下に作られた都市で暮らしている両生類型種族である。
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生態と外見
グンガンの大多数は背が高く細身であり、表現力に富んだ長い耳、嘴のような口、伸縮自在の長い舌を持っている。彼らの骨格はすべて軟骨で構成されており、水中でも柔軟な動きを見せることができる。泳ぐときには鼻孔は封印され、目は皮膜で覆われ、眼柄は頭蓋骨の内部に一部収縮されることによって水中での移動が容易になる。また、彼らは頭の周りに強靭な皮膚を持っており、砂や砂利の中を掘り進むこともできる。よく膨らんだ膝と力強い脚は素早く泳ぐことに役立っている。グンガンの男性と女性には外見上、顕著な違いはないが、女性の顔は男性に比べてやや小振りであることが多い。
グンガンは雑食性だが、彼らが食べる肉のほとんどは海の生物から入手したものである。長い筋肉質の舌はナブーの沼地に棲息する両生類を捕食するときに役に立ち、大きな歯で貝を砕いてこじ開けることもできる。
社会と文化
グンガンの文化は彼らを取り巻く環境と、そこに住む他の生物たちに集約されている。彼らは特にカドゥと呼ばれる生物と密接な関係にあり、グンガンの偉大なる軍隊の軍用車としての役割を与えている。グンガンはカドゥと他の生物にはない強い絆で結ばれていると信じているため、カドゥを家族の一員として扱い、自分のカドゥを失ったときには家族が死んだときと同様の悲しみを表す。グンガンがカドゥの飼育を始めたのは何千年も前のことだが、その後、彼らが海底都市へ移住したときにも一緒に連れて行ったのだった。カドゥはグンガン軍(ミリティアグング)にとって頼みの綱とも言える存在であり、彼らの生活にも必要不可欠な存在であることから、カドゥに乗る方法と、仲良く暮らす方法はグンガンのすべての学校で教えられている。
戦闘になると、カドゥに乗ったグンガンは最高の指揮権を行使し、自分たちこそが最も有能な指揮官であることを誇示する。カドゥは大きな祝典の中でグンガンの指揮官たちに与えられ、指揮官たちはそのカドゥが死ぬか、あるいは高齢で退役を迎えるまで、決して手放さない。同じようにカドゥも主人に深い愛情と忠誠を示すのだ。
グンガンの社会と政府は、多くの異なる入植者や部族によって交わされた協定に基づいている。各部族のメンバーには生物学的に異なる外観をしたグンガンが存在しているが、基本的な生態の観点ではすべて同一である。グンガンの社会における主要な2種族は大多数を占めるオートラと、長い耳、眼柄、嘴のいずれも持たない、より大柄なアンクラである。これら2つの異なる種族は共通の祖先を持つが、アンクラはオートラより陸地で生活していた歳月が長く、そのためより陸地に適した形状に変化したのだとされている。
グンガンのトラブルメーカーに対する処罰は厳格であり、犯罪に対する判決では常に厳しいものが下される。一度追放されたグンガンが社会に復帰することは容易でなく、例えできたとしても、自分の犯した罪が人々の記憶から消えるまでの間は巨大な重圧によって生活が極めて心地悪いものになる。
歴史
歴史の初期に、グンガンは彼らの惑星への未知の侵略者を撃退し、その際に初めて偉大なる軍隊を召集した。そして謎の侵略者を退けた後も、彼らは既に存在している海のモンスターなどのあらゆる敵から身を守るため、ミリティアグングと偉大なる軍隊を維持していたのである。
その後、グンガンの全ての都市と集落が軍隊を組織するために団結することに同意した。団結したミリティアグングの軍団は、革や金属でできたヘッドギアと最低限の鎧で武装しており、小さな円形のシールドを装備していた。彼らの主な長距離兵器はプラズマ性のエネルギー・ボールである。グンガンの将軍や指揮官たちは角笛や、激しく威勢のいい身振り、甲高い口笛などで命令を伝えていた。
テクノロジー
グンガンは単純だが誇り高く、自分たちを威圧しようとする試みには必ず立ち向かう。彼らのテクノロジーは高度に発達しているが、機械文明は自然界のバランスに反すると信じられているため、有機体を用いたテクノロジーを好んでいる。彼らは海底都市を覆う泡のドームを維持するために流動性のフィールドを使用しており、水中船やフォース・フィールド、武器などを作る際には生物工学も用いている。しかし、それ以外には何千年も前からとまったく同じように暮らしている。グンガンは惑星の外に出たことがなく、出ることについて興味も抱いていない。
言語
グンガンが使用している言語は純粋なグンガンの言語(宗教的儀式や儀礼的な機会でのみ使用される)とベーシックを組み合わせたものである。そのため、彼らの言語はグンガン・ベーシックと呼ばれるようになった。これは混成語形態のベーシックであり、実際に独特な名詞や動詞、この言語のみで使用されるフレーズを含む複雑なものになっている。
その後、グンガンたちはナブーへの入植者たちとの接触を通じてグンガン語と呼ばれるベーシックの変化形を話すようになってきた。彼らはナブーの人間たちが話すベーシックを学んだが、それでも独自の形態を作っているのはナブーに自分たちの惑星にいて欲しくないという明確な抗議の意味を含めるためでもある。ある意味でグンガンはナブーを拒絶しているが、それでも会話を行うことはできていた。初期のナブーの入植者は好戦的であり、グンガンとの対立も頻繁に発生していたが、そのたびに言葉が不安定な平和を築き、長く維持するための助けになってきたのである。