キリック
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キリックは、オルデランに原住していた昆虫型知的種族である。彼らはオルデランとアルサーカンの両惑星の平原に、巨大な土手のような建造物を作り上げていた。
だが、他の種族がこれらの惑星を訪れるはるか以前に、キリックたちは姿を消している。彼らのオルデランからの消失はオブ・カッドーのモス画「キリック・トワイライト」に描かれたのだった。
目次 |
生態と外見
キリックは社会性を持った昆虫型種族であり、繁殖者、戦士、看護者、そして恐ろしいアサシン・バグなど、いくつかの異なるタイプに分かれている。彼らは種族全体としてはフォースを感知することができないが、特定のタイプのキリックだけは特殊な方法によってフォースを使えるように育てられている。
すべてのキリックは小さな幼虫として誕生する。その後、彼らは様々な大きさへと成長するが、通常、ハイブの大きさは一定である。彼らの光沢のある外殻は数千年を経過しても劣化しないほど丈夫であり、事実、彼らが姿を消した後にオルデランへやって来た入植者たちも、まったく劣化していないキリックの外殻を発見している。また、大部分のキリックはそれぞれに3本の鉤爪の付いた4本の腕と、力強い2本の脚を生やしており、それらを使って長距離を跳ぶことが可能である。
社会
キリックは共同社会を形成しており、個々のキリックは別の個体との精神的な接触を行っている。このハイブ・マインドによって、すべてのキリックの巣はあたかもそれらが個々の存在であるかのように活動しているのだ。そして、各ハイブは回文のような名称を有している。ハイブの総数を正確に発見した者はいまだかつて1人もいないが、少なくとも375個の存在が確認されている。また、キリックは本質的に平和な種族である。他の種族がときおりキリックに恐怖を感じる一面は、彼らとの広範囲な接触が「ジョイナー」となる存在へと帰着することである。ジョイナーは実際に脳の構成を変化させるフェロモンによって、キリックの意思から影響を受け、支配されるのだ。
歴史
キリックは銀河共和国が形成されるはるか以前から存在する古代種族である。彼らはオルデランに起源を持ち、ヤヴィンの戦いのおよそ35,000年前、キャッスル・ランド(キリックたちはこれをオロボーロと呼んだ)を築き上げた。その後、彼らは近隣のアルサーカンに入植する。そして、キリックの主張によると、彼らはセンターポイント・ステーション(彼らはこれをクオララロックと呼ぶ)を建造し、同時期にモー星団の生成を目撃したのだという。次に起こった出来事は、時間の霧に覆われている。しかし、ルーク・スカイウォーカーによって仮定された推論によると、ヤヴィンの戦いの30,000年前に、キリックはセレッシャルによってオルデランとアルサーカンから追放され、未知領域へと渡ったことになっている。彼らはそれ以前にオルデランの資源をすべて消費し、既に居住者がいる別の惑星へと移動する準備を行っていたのだった。この彼らの突然の消失は、オブ・カッドーのモス画「キリック・トワイライト」にも描かれている。
そこで、キリックは数千年にわたって隔離された状態を保っていた。しかし、ヤヴィンの戦いから27年後、レイナー・スールをはじめとする3人のフォース感知力を持つ人間を乗せた宇宙船<タキオン・フライヤー>が、彼らのコロニーの1つだったヨゴイに墜落する。レイナーは燃え盛る残骸から残りの生存者であるダーク・ジェダイのロミ・プローとウェルクを引きずり出すが、2人は大火傷を負い、瀕死の状態だった。キリックは彼らを救助し、生存者の治療を行ってくれたのである。
しかし、最終的には3人とも、キリックのハイブ・マインドへと吸収されてしまう。レイナー・スールはアヌサルとなり、一方でロミとウェルクはダーク・ネスト、すなわち秘密のキリック・ハイブ、ゴーログのリーダーとなった。レイナーがキリック・ハイブ・マインドに吸収されたため、彼の価値は彼ら全体の価値、特に個々の生命に関する価値となったのだ。そして、レイナーは姿を現すと、ヨゴイの巣の管理を行い、それをキリックにとってさらに役立つよう変化させ始めた。やがて、ヨゴイの巣は自身を養い、種の一員であるレイナーの「贈り物」を共有するため、周辺地域へと広がっていったのである。
だが、そのプロセスは容易なものではなかった。キリックは平和的な種族だが、他のハイブを形成する種族と同様に、個々の生命に価値を認めていないのだ。拡張の間に少なくとも1つの敵対する巣がヨゴイ・ハイブを攻撃してきたが、ハイブは生き残り、攻撃してきた巣を撃退、または吸収していった。そして、これまでにキリックが一度も経験したことのなかった周期的な食糧不足は、彼らに他の惑星や種族との交易の開始を余儀なくさせたのである。しかし、彼らは同様にキリック以外の種族をハイブ・マインドへと吸収し始めた。そのため、ヤヴィンの戦いの35年後にキリックが銀河同盟によって再発見されたときも、彼らはまだ辛うじて生存していたのだった。同時に、コロニーは375ヶ所の巣へと拡大していたが、キリックの総人口は不明のままである。一方で、ダーク・ネストの存在も大多数のキリックにとっては未知のままだった。
ヤヴィンの戦いの35年後、ダーク・ネストによって操られたキリックは、チス・アセンダンシーの境界へと拡大し始め、銀河同盟はこの抗争についての調停を余儀なくされる。そして、クオリブ休戦協定のもと、キリックはチス・スペースへの拡大を取りやめ、その代わりとしてウォテバを含むウテゲッチュ星雲の14の惑星をコロニーとすることで合意した。ウォテバには芸術的なサラス・ハイブが入植することになったのだった。
だが、キリックにとっての不運は、ウォテバや他の惑星に存在する古代自然環境の防衛システムだった。ウテゲッチュ星雲で生成される超新星が定常的にこれらの惑星に対して打撃を与えており、そのたびに動植物が絶滅していたのである(ただし、植物は防衛システムによって2年以内に復元していた)。当初、ウォテバはキリックのコロニー社会にとって楽園かと思われていたが、この惑星はキリックが生態系に触れるたびに彼らを攻撃し、建造物と彼ら自身の両方をフィズとして知られる腐敗性物質によって滅ぼしたのだった。フィズは侵入者や侵入物を分子レベルで破壊するナノ・マシンである。その結果、キリックはジェダイが自分たちをフィズの犠牲にするため、この惑星へ故意に送り込んだのだと考えるようになった。しかし、これは真実ではなく、ダーク・ネストのもたらした欺瞞に過ぎなかったのである。
そして入植から1年後、キリックはタスケン・アイで造られた14隻のネスト・シップによって、ダーク・ネストのネスト・シップと共に星雲から離れた。この艦隊はチス・アセンダンシーへの侵略を準備していた銀河同盟のヴィクトリー級スター・デストロイヤー<アドミラル・アクバー>を拿捕し、この事件によって群虫戦争が勃発したのである。
ジェダイ・ナイトのジェイセン・ソロがチス拡張防衛軍の船を攻撃し、彼らをキリックへの先制攻撃へと駆り立てようとしたことで、この戦争を阻止しようとする試みは失敗に終わった。一方、キリックは他の多くの昆虫型種族に同盟を呼びかけ、フェフツェ、フラカックス、ジオノーシアン、ヤムリ、スナティブ、ヴァーパイン、ヴラティックスらが素早くそれに加わった。
この戦争では、ペレオン最高司令官が銀河同盟軍の指揮を執り、ルーク・スカイウォーカーが新ジェダイ・オーダーを導くことになる。そして、最終的には同盟軍が勝利を収めたものの、タイフェラにおけるキリックのクーデターによって多くのバクタが失われたのだった。
敗北後、キリックたちは平和的に独自の文化へと復帰し、未知領域のチスを含む銀河系の他の領域から隔離された生活を送ることになった。