サイス・フロム
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サイス・フロムは、銀河系で最大の力を持っていたことのある犯罪組織、フロム・ギャングの首領の座に就いていたアヌー=ダットの長老である。彼には息子のティグ・フロムがいた。
経歴
パルパティーン元老院議員がその影響力を増大させていたとき、銀河系で当時の犯罪社会の中心人物だった長老、サイス・フロムは、シス卿の力にも手が届く可能性のある数人の犯罪王の1人と目されていた。他にその可能性があった人物は、ハットの犯罪帝国を牛耳るジャバ・デシリジク・ティウレと、ブラック・サンの若き後継者プリンス・シーゾーである。フロムはターキン教義と新秩序というパルパティーンの野心的な夢に魅了されていた。だが、彼はパルパティーン議員の正体を知らず、彼を犯罪社会におけるパートナーとして極端に過小評価していたのである。
あるとき、サイスはライバルの1人であるクリン・カートゥーシュを殺害するために賞金稼ぎボバ・フェットを雇い、アヌー星系における犯罪王の座を確固たるものとした。そして、彼は自分の後継者として息子のティグの教育に努めたが、不器用な息子は誤ってボーランドにあったサイスの別荘用宮殿を破壊してしまう。息子の愚かさに呆れたサイスは、彼の不手際による損失を抑えるため、兵士のヴリックス・オンカードをティグの監視役に付けたのだった。
クローン大戦が終結し、銀河帝国が誕生した後でさえも、フロムはパルパティーンと競い合おうという愚かな試みを続けていた。だが、彼の努力は予想をはるかに上回る成果を挙げていたのである。彼はデス・スターに似た超兵器<トライゴン・ワン>を建造するに至り、しかもそれは帝国がその偉業を達成する15年以上も前のことだったのだ。実際に、この宇宙ステーションと彼の宮殿が共に破壊されるという極めて不幸な出来事さえ起こらなければ、これはパルパティーンの樹立した新政府にとって深刻な脅威となっていたことだろう。
復讐に取り付かれたサイス・フロムは、自分の人生に残されたわずかな時間を敵対者たちの追跡と抹殺につぎ込んだ。だが、彼の仲間の犯罪王であるシーゾーやジャバは風向きの変化を敏感に感じ取り、自分たちのリソースをより賢明に利用することで、権力の座に就く人物の好感を得ていった。こうして、シーゾーやジャバは相互に強大な犯罪帝国を作り上げ、パルパティーンの新秩序と共生することができたのである。また、フロムの一時的な狂気と弱体化を優位に利用したジャバ・ザ・ハットは、政治的な権力闘争によってフロムの力を奪い取ることができた。さらに、ハットはフロムに立ち直る暇を与えることなく彼らを壊滅させようと考え、即座に次の一手を繰り出すことになる。彼はフロム・ギャングの幹部たち全員の首に賞金を掛け、こうした一連の悪循環はついにボバ・フェットの裏切りを促す結果となった。アヌー=ダットのギャングの長老は息子や保安主任のヴリックスと共に捕えられ、ジャバのもとへと引き渡されたのである。