シーリン
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シーリンはその芸術的才能とカラフルな外見、そして不遇な歴史で有名な人間に近い種族である。シーリンの音楽家や芸術家たちは、銀河共和国で最も偉大な芸術作品を数多く手がけている。なかでも女性のみからなる宗教組織シーリン・ディヴァスは、多くの音楽研究家たちから銀河系で最高の歌手集団として評価されている。
解説
シーリンにとって不幸なことは、銀河共和国の晩年に起こった種族内での一連の突然変異である。この突然変異は種族内に遺伝子的不一致を引き起こし、彼らは子孫を残すことができなくなったのだ。人間や他の近人間種との交雑の試みも行われたが、幼児期における死亡率が高騰し、もはやシーリンの絶滅は避けられない状況となった。やがて、彼らは個体数を大きく減らし、共和国が終焉を迎えたときには既にシーリンと混血児をあわせてもわずか数百万人になっていた。純粋なシーリンが絶滅したのはヤヴィンの戦いの10年後のことである。皮肉にも彼らの残した最も偉大な作品はこの当時に作られたものであり、死者へ向けた追悼詩文だった。
シーリンは非常に数が少ないため、女性のシーリンや混血シーリンの多くは、ディヴァ・オーダーの伝統を継続させるのに必要な音楽的才能が培われることを期待して、生まれたときに「ディヴァ」の名を与えられる。また、種の希少性に着目したインゴーダ・ザ・ハットは、シーリンや混血シーリンを奴隷として集めていた。純シーリンのディヴァ・ファンクイータと、人間とのハーフのディヴァ・シャリクアは、2人とも奴隷だった。
世に知られているシーリンはほぼすべてが純血種ではなく、混血種であるため、彼らの本来の外見的特徴はよく分かっていない。彼ら個々の外見的特徴の一部はシーリンの遺伝子ではなく、交配した人間あるいは近人間種によるものである可能性があり、種族を襲った大規模な突然変異に起因する個体差もあるとされている。しかし、ほとんどの個体は鮮やかな色の髪と、青白い肌(個体によっては紫や赤みがかったものもある)をしており、多くは皮膚にカラフルな斑点模様が付いている。マックス・レボ楽団のメンバーの1人、リスタール・サントはシーリンと人間の混血だが、側頭部に6本の小さな角が生えており、これはディヴァ・アロクイタス以外の既存のシーリンには見られない特徴である。また、サントは通常の形をした足を持っておらず、この特徴はディヴァ・シャリクアと同じである。同様に、人間とのハーフのアウトロー・テク、シャグ・ニンクスは手の指が3本だが、他のシーリンの手は普通の人間と同じ5本指となっている。