トライオキュラス
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解説
トライオキュラスは、エンドアの戦い後、パルパティーン皇帝の息子として後継者の名乗りをあげたペテン師である。彼は1つの特徴を除けば若くてハンサムな男性だった。トライオキュラスは明らかに突然変異のヒューマノイドであり、その額には催眠効果を持つ第3の目が付いていた。そのため、彼は子供の頃から故郷ケッセルで学友たちに怪物として罵られてきたのだった。こうした屈辱が、後の復讐に取り付かれた残虐な性格を育んでいったのである。
トライオキュラスは帝国軍の戦闘兵器について多くを学び、やがて帝国軍の戦略に関するエキスパートとなった。彼は冷酷かつ邪悪な方法で他者を抑えつけ、残忍な指導者として台頭していった。そしてケッセルのスパイス鉱山で高位奴隷主をしていたとき、グランド・モフ・ヒッサと出会ったのだった。ヒッサたちグランド・モフ中央委員会はパルパティーンの本当の息子トライクロップスを危険人物として幽閉しており、その代わりにトライオキュラスを次期皇帝として担ぎ上げようとしていたのである。両者の思惑は一致し、ヒッサとトライオキュラスはこの計画を通じて個人的友情を深めていったのだった。
しかし、トライオキュラスには皇帝の持つフォースの力がなかった。彼はダークサイドの力に恵まれている印象を周囲に植え付けるため、信頼すべき医療ドロイドMD-5を使い、体内にフォースの電撃を擬似する人工装置を埋め込んだのだった。この装置は彼の意思で自由に起動することができ、邪魔者を一撃で処刑することができた。もはやトライオキュラスが皇帝の息子であることに疑問を抱く者はいなかった。
そして、ケッセルで行われた帝国軍による大規模な集会で、帝国内に大きな影響力を持つダークサイドの最高預言者カダーンの預言が発表された。それは、右手にダース・ヴェイダーの手袋をはめた人物が帝国の次の指導者となるという内容だった。グランド・モフ中央委員会はトライオキュラスを新皇帝とするため、ダース・ヴェイダーの手袋の捜索を開始した。そしてこの情報を掴んだ反乱同盟軍も、帝国軍より先に手袋を手に入れるため、行動を開始したのだった。
トライオキュラスはカラマリの海底でついにダース・ヴェイダーの手袋を発見し、カダーンから暗黒の祝福を受けた。しかし、カダーンによる次の預言は、トライオキュラスがジェダイの失われし都に住むジェダイの王子ケンによって滅ぼされるというものだった。彼はケンを抹殺するべくジェダイの失われし都のあるヤヴィン4へ向かったが、ルーク・スカイウォーカーの活躍によって妨害された。トライオキュラスは自らジャングルに放った炎によって大火傷を負い、それ以来、ルークに対して激しい憎悪を抱くようになったのである。
その後、クラウド・シティで金属資源の採掘を行っていたトライオキュラスは、クラウド・カーの事故によって偶然にも反乱軍のリーダー、レイア・オーガナを捕らえていた。一方、ランド・カルリジアンからクラウド・シティの支配権を奪い取ったゾーバ・ザ・ハットも、息子ジャバの仇であるレイアを探していた。やがてゾーバはケンがクラウド・シティ警察に逮捕されたことを知り、トライオキュラスにレイアとケンの交換を持ちかけた。しかし、レイアに想いを寄せていたトライオキュラスは、彼女を帝国の皇后として迎えるため取引きを拒否した。交渉は決裂し、ゾーバとトライオキュラスは激しく反目しあった。結局、トライオキュラスはゾーバによってカーボナイト冷凍に掛けられてしまうのだった。
最高預言者カダーンは、トライオキュラスが皇帝の息子を語るペテン師だったと断罪し、彼のカーボナイト塊を中性子レーザーで消滅させてしまった。カダーンは自らを皇帝と称し、自分による帝国の支配と反乱軍の壊滅を予言するのだった。そのころ、ゾーバはホログラム・ファン・ワールドでレイアを捕らえ、タトゥイーンへ連れ去っていた。グランド・モフ・ヒッサらはトライオキュラスの仇として<ゾーバ・エクスプレス>を拿捕し、ゾーバをサーラックの穴に落とした。そして、ヒッサは<ゾーバ・エクスプレス>の中からレイアとトライオキュラスのカーボナイト塊を発見したのだった。消滅させられたカーボナイトはゾーバの作った偽物だったのだ。
蘇ったトライオキュラスはレイアに再び結婚を迫った。しかし、本物のレイアは既にルークとランドによって救出されており、彼の前にいるのはレイアそっくりに作られた囮ドロイド、レイアIIだった。レイアIIは目からレーザーを発射し、その閃光はトライオキュラスの胸を貫いた。重傷を負った彼はヒッサにルークへの絶対の復讐を託し、静かにこの世を去ったのだった。