イェヴェサ
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イェヴェサは、クアノッチ星団の惑星ヌゾスに原住する、しなやかな外見をした骸骨のような種族である。彼らは外界人を極端に嫌い、死を中心とする文化で知られている。
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生態と外見
イェヴェサはクアノッチ星団で独自の発達を遂げた知的種族である。クアノッチ星団は、辺境のファーラックス・セクターの端に位置するおよそ2,000の恒星系からなり、そのなかには固有の生命体を有するおよそ100の惑星が含まれている。これらの惑星のうちの6つには知的生命体も存在しており、そのなかでも1つだけ宇宙文明を迎えた種族が存在する。それがヌゾス星系の原住種族イェヴェサである。
イェヴェサは細身をした骸骨のようなヒューマノイドであり、顔には頬、顎、頭部に沿った紺色の鶏冠が生えている。男性は激しい運動をすると鶏冠が充血し、繁殖の準備を行うと頭頂部にある大きな鶏冠が充血する。一方で、女性には頭頂部の鶏冠が生えていない。
また、イェヴェサは大きな黒い目をしており、両手首の内側にデュー・クロウと呼ばれる伸縮自在の長い爪を生やしている。また、こめかみ部分の起伏に沿った一連の孔には聴覚に関連した微細な毛細胞が隠されており、皮膚は首の後ろと脊髄の下を保護する鎧の代わりとして働いているが、これらは既に退化している。指は片手に6本生えており、脳は胸部にある厚い脳骨の中で守られている。
イェヴェサは哺乳類型卵生種族の一種である。胎児は外部子宮(内側に子供がいるときはマラ=ナス樽(あるいは誕生樽)と呼ばれ、子供が生まれた後は「巣」と呼ばれる)に運び込まれ、血液を与えられて育っていく。血液は母親のものが最適とされているが、マラ=ナス樽はあらゆるイェヴェサの血液を摂取することができ、いずれの場合でも同じように生き長らえることができる。また、マラ=ナス樽はごく少量の血液さえ与えられていれば生き続けることができ、夜になると多くのイェヴェサが寝るために戻ってくる。通常、1つのマラ=ナス樽からは複数の子供が生まれ、同じマラ=ナス樽から生まれた子供たちは「連続した双子」と呼ばれている。この奇妙な生態はイェヴェサの文化に大きな影響を与えており、もはや血液は彼らの人生と宗教における中心的な役割を担っているのだ。
社会と文化
イェヴェサは厳格な階級制度に基づく文化を持った、忠実で用心深い運命論的な種族である。イェヴェサの社会では目下の者が罪を犯した場合や、あるいは目上の者にとって単にそれが必要だった場合に、目上の者が目下の者を殺害することが許されている。そのためイェヴェサの男性の多くは常に目上の者によって殺される可能性があるのだ。したがって下位の者は目上の者を満足させることに熱心であり、常に自分が死なずに生きていることの価値を示そうと努めている。一方で、それと同時に下位の者の失敗にも目を光らせているのだ。しかし、まだ生まれていないより上位の者に属するマラ=ナス樽を養うために自らを犠牲とすることは、イェヴェサにとって最高の名誉であると考えられている。
イェヴェサの政治体制は極めて未成熟である。イェヴェサ領の統治者である総督は宗教的指導者としての役割を表して「選ばれし者(ダラマ)」または「祝福されし者」とも呼ばれており、さらに下位の者を支配する多くの部下を従えている。また、軍事指導者は「大主教」と称され、行政指導者は「代理官」と呼ばれている。
歴史
イェヴェサは銀河系の他の種族と比べて歴史の浅い種族であり、彼らが知性を手に入れたのはおよそヤヴィンの戦いの50,000年前のことである。それ以後、彼らは急速にテクノロジーを発達させたが、その文化はまだ未熟な段階にある。ヌゾスは全天を覆うクアノッチ星団の輝きによって夜間でも他の星を見ることができず、そのためイェヴェサは自分たちの星がこの宇宙で唯一の世界であると信じていた。事実、イェヴェサの最も偉大な思想家でさえ、この宇宙に他の知的種族がいるという可能性を一度として考慮しなかったのだ。この点からも、彼らの文化がいかに異常なものであったかが伺えるだろう。やがて知性と野心を備えたイェヴェサは惑星規模の階級型政治システムを築き上げ、その直後に宇宙への進出を開始する。当時はまだハイパードライブ・テクノロジーを確立していなかったが、彼らは長距離型リアルスペース航行船を用いて11の惑星を植民地化し(これはハイパードライブを持たない文化としては、未だかつてない最高の数字である)、ダスカン連盟と呼ばれる連合国家を作り上げた。そして、これらの惑星にも他の知的種族が一切存在していなかったため、後に銀河帝国との接触を経験するまで、イェヴェサの文化は自分たちの知性をこの世で唯一のものであると見なしていたのである。こうした歴史的背景から、彼らは外界人を「害獣」と称して極度に嫌悪し、他の知的生命体を自分たちより下位の存在であると考えるようになったのだ。
帝国とイェヴェサ領との接触は、帝国軍による速やかな占領へと進展した。イェヴェサがかなり有用な技術適性を有していることを発見した帝国は、彼らを労働者として徴兵し、この星系にブラック・ソード部隊の造船所を設立する。初期の頃には破壊工作にも見舞われたが、イェヴェサが新秩序を受け入れたことでこの造船所は素晴らしい名声を獲得し、やがては帝国軍における最も効率的な徴兵施設となったのだった。
テクノロジー
銀河帝国と接触した初期の頃、イェヴェサは情報化時代の末期にあり、宇宙時代のテクノロジー・レベルを迎える矢先にあった。だが、彼らは外界の惑星との取引きを一切行わず、貿易には全く関心を示さなかった。やがてハイパードライブ・テクノロジーを確立したことで、領域内での貿易が大幅に活性化したのである。だが、イェヴェサは彼らが「故郷」と呼ぶクアノッチ星団を超えて宇宙を旅することに全く関心を抱いていない。