ジャドルー
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ジャドルーは、森林衛星エンドアに住む猫に似た女魔導師である。彼女はブライト・ツリー・ビレッジと呼ばれるイーウォックたちの集落からやや離れたところに作られた精巧なアジトで暮らしていた。ジャドルーの居住空間はこの館の中心部にあり、彼女はそこ置かれた装飾付きの玉座から、館の入り口や自室へ至るまでの通路を自由自在に制御することができた。また、ジャドルーはこの秘蔵の要塞の他にも、クワーフと呼ばれる魔獣を所有していた。この動物はペットや助手として彼女に仕え、特別な任務の遂行に役立っていたのである。
ヤヴィンの戦いの3年後までに、ジャドルーは様々な用法を持つ強力な宝石、サンスターに目を付けていた。彼女はこの秘宝の力で自身の魔力を増幅させようと目論んでいたが、サンスターはイーウォックたちの手にあったのである。この宝石を手に入れるため、ジャドルーは人質としてイーウォックのプリンセス、ニーサ・ア・ジャリ・キンターカを誘拐しようとし、その任務にクワーフを送り込んだ。そして、若きイーウォックの少女と友達になり、シルキーと名付けられたクワーフは、村へ侵入した後、ニーサを背中に乗せてジャドルーの館へと連れ去ったのである。だが、ジャドルーが彼女を人質とする前に、ニーサの友人ウィケット・ウィストリ・ウォリックが助けに現れ、要塞内部の迷宮でジャドルーから逃げ回った。魔導師はウィケットの作戦に引っかかり、玉座の間から離れてしまう。その間にウィケットは玉座から迷宮を操作し、彼女とクワーフを閉じ込めることに成功したのだった。
目次 |
経歴
初期の人生
ジャドルーは森林衛星エンドアに住む猫に似たヒューマノイドである。生まれながらにして強いフォース感知力を持っていたジャドルーは、この衛星で女魔導師となり、活動拠点となる巨大な建造物を作り上げた。彼女はこの巨大なドーム型の建造物の最上階に設置された中心部で暮らしていたのである。彼女は飾り立てられた玉座で眠りにつき、寝ている間は玉座が花のように閉じていた。そして魔導師が目を覚ますと、それは花が開花するように開いたのだった。
サンスターを求めて
あるとき、ジャドルーはこの森林衛星に強大な力を持つ工芸品、サンスターが存在していることに気付いた。ジャドルーの館からほど近いブライト・ツリー・ビレッジのイーウォックたちが所有し、部族の戦士たちによって厳重に守られたこの珍しい宝石には、持ち主の魔力を増大させる能力があったのだ。そしてヤヴィンの戦いの3年後、ジャドルーはこの貴重な宝石を盗み出そうと考え、魔獣クワーフのペットをイーウォックたちの村へ送り込んだのである。彼女はイーウォックのプリンセス、ニーサ・ア・ジャリ・キンターカを誘拐し、身代金としてサンスターを受け取ろうと計画したのだった。
美しい白馬に似た生物に変身したジャドルーのペットは、素早くニーサとその友人たち、ウィケット・ウィストリ・ウォリック、ティーボ、ラターラに取り入ることができた。イーウォックの子供たちからシルキーと名付けられたクワーフは、容易にニーサの信用を手にしたのである。彼の任務はほぼ達成され、シルキーは魔法の角を使ってジャドルーに信号を送った。女魔導師は黄金色に輝くクリスタルのオーブでそれを受信し、ペットの帰りを待つことになる。そして、シルキーはニーサをうまく背中に乗せて空を飛び、彼女を主人の館へと連れ去ったのだった。
身代金と救出作戦
シルキーがイーウォックのプリンセスを女主人のところへ連れて来ると、ジャドルーは即座にイウォークのチャーパ酋長への要求を開始した。彼女は水晶玉を使い、チャーパにサンスターと娘との交換を要求したのである。だが、会話はすぐに打ち切られ、その直後にジャドルーのペットが館への侵入者を察知した。ジャドルーは再び水晶玉を使い、侵入者がウィケットと、ニーサのペットのボーガであることを突き止める。魔導師は彼らのもとへ魔法の球を送り、自分が侵入者の存在に気付いていることを警告すると、要塞内部の迷宮を操作して彼らを閉じ込めようとしたのだった。
ジャドルーは素早く玉座に取り付けられたレバーを操作し、スイッチを押すことで、館内のすべての秘密のドアを閉じた。そして、脅威を遮断したと信じた彼女は満足し、ペットの働きぶりを称賛する。だがちょうどそのとき、ウィケットがバーガの鋭い嗅覚でジャドルーの居場所を見つけ出したのだった。
ウィケットは魔導師に立ち向かい、ニーサの解放を要求した。ジャドルーは状況の変化に激怒し、ペットに邪魔なイーウォックを始末するよう命じる。クワーフはウィケットめがけて一直線に飛ぶが、イーウォックは怯えたニーサの警告を受けた後、屈んで敵の攻撃を避けることができた。そしてジャドルーが凝視する前で、ウィケットはニーサを掴み、迷宮の中へと逃走したのだった。するとジャドルーはペットを呼んでその背中に乗り、逃げ出した捕虜たちを追跡したのである。
敗北
ペットに跨ったジャドルーは指先から炎を出し、逃げるイーウォックたちへ発射しはじめた。だが、彼らは一足先を行っていたため、最終的に複雑な迷宮の中でジャドルーを見失ってしまう。そして、ジャドルーが半狂乱になって捕虜たちを探しているなか、ウィケット、ニーサ、バーガは魔導師のいない玉座へと引き換えしたのだった。ウィケットは椅子に設置されたレバーを操作して迷宮内の通路を閉じていき、徐々にジャドルーを彼女自身の要塞の中に閉じ込めていく。彼女はペットの方を振り返り、玉座へと向かったのである。
一方、チャーパ酋長はジャドルーの要求を拒否する決断をし、イーウォックの戦士の一団を率いて邪悪な魔導師の討伐へと向かっていた。チャーパと戦士たちは要塞の石の扉を粉砕しながら奥へと進み、ジャドルーのレバーを必死に操作しているウィケット、ニーサ、バーガを発見する。チャーパは娘の無事な姿を見て喜ぶが、イーウォックたちはジャドルーが全速力で近づいていることに気付いていた。ウィケットはすべての通路を塞いでしまおうと考え、チャーパに玉座のレバーの破壊を依頼する。チャーパは木製のボタンの大半を力で打ち砕き、ウィケットが残りを始末することで、効果的にすべてのドアを閉じたのだった。
ジャドルーが恐怖に怯えるなか、すべてのドアが同時に閉ざされ、魔導師とそのペットを閉じ込めていった。ジャドルーは絶叫し、イーウォックたちに辞めるようにと叫ぶが、その声も石の壁に遮られ、戦士の一団や救出されたプリンセスの耳には届かなかったのである。
その後
ジャドルーとそのペットは迷宮内に閉じ込められ、イーウォックたちは要塞から脱出した。チャーパ酋長と部下たちは、ウィケットと無事に解放されたニーサを連れて帰路につく。このときチャーパはウィケットに、強大な魔導師の伝説を終わらせた褒美として、名誉のベルトへの勲章となるジャドルーの壊れたレバーを1本与えたのだった。こうしてウィケットは一人前の戦士へとまた一歩近づいたのである。
人物と特徴
ジャドルーはパラノイド気質であり、侵入者を防ぐため、自身の館に精巧な迷宮を作っていた。この館に入り込むには、ジャドルーが中心部から精巧なメカニズムによって操作する複雑な迷宮を潜り抜ける必要があったのだ。こうして彼女は望まぬ訪問者からの安全を維持しつつ、館の中心部で眠りについていたのである。こうした孤立主義の中、彼女の唯一の話し相手は変身能力を持つペットのクワーフだけだった。このクワーフがイーウォックたちの村へ侵入し、最終的にイーウォックのプリンセスの誘拐に成功したとき、彼女はペットの働きぶりを喜んだ。また、ジャドルーはこのペットの背中に乗って空を飛び、迷宮内のイーウォックたちを捜索したのだった。
ジャドルーは野心的な魔導師であり、超常能力を補うことでさらなる力を手にしたいと考えていた。その目的を達成するために彼女は入念な計画を立て、ペットをイーウォックたちの村へ侵入させたのである。ジャドルーは計画を優位に進め、チャーパ酋長へ娘に対する身代金を提示したが、慢心のあまり彼の侮辱の言葉を無視している。だが計画が立ち行かなくなると、彼女は途端に狂気に走り、内なる冷酷さをあらわにしたのだった。そして、ジャドルーは邪魔者となったイーウォックたちを殺害しようとし、有無を言わさずペットのクワーフにまだ若いウィケットの抹殺を命じたのである。
猫に似た種族のジャドルーは、青い髪、黄色い目、緑灰色の皮膚をしていた。また、彼女は額に頭飾りを付けていた。
力と能力
ジャドルーは多くの特徴的な力を示し、その大半を特別な水晶玉を通じて使用していた。彼女はこの物体を顔の前に浮かせ、それを凝視することで、自在に操ることができたのである。また、彼女はこの水晶玉を通じて遠く離れた人々と会話をし、遠くの出来事を見ることもできた。さらにこの魔法の球の他にも、ジャドルーはフォース感知力を利用して指先から炎を発し、それを武器として使うことができた。彼女はイーウォックを追っていた際にもこうした能力を誇示し、迷宮内を逃げ回る彼らに炎を発射したのだった。