ナクノグ
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ナクノグは短気で知性に欠けた、小柄なヒューマノイドである。彼らは惑星サンプに起源を持ち、ナクノグ語を話す。
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生態と外観
2足歩行の爬虫類型ヒューマノイドであるナクノグは、長くて細い首、丸まった鼻、ずんぐりとした足を持ち、頭の中心線にはでこぼこした起伏が並んでいる。彼らの故郷サンプは湿気の多い荒廃したアウター・リムの惑星であり、訪れようとする者もほとんどいない。一方で、外界の採鉱企業は古くからこの惑星の資源に関心を示しており、多くの工場を進出させている。こうした工場からの廃液が自然環境を激しく汚染し、数多くの生態系に深刻な被害が生じてしまった。しかし、ナクノグたちは必死に生き延びているのだ。
歴史
ヤヴィンの戦いのおよそ1,000年前、ナクノグの指導者たちは仕事や食糧、その他適度な見返りと引き換えに、悪徳採鉱業者団体に故郷の惑星を売り払ってしまった。それ以来、彼らは鉱山や処理工場で、外界の人々には危険極まりないとされる作業を行うようになる。彼らは賃金なしで働き、残飯を食べ、組み立て式の軍事用兵舎で熟睡した。安物の装備品しかなかったため、鉱山での事故によって無数のナクノグが犠牲になったが、彼らは企業が自分たちを搾取し、虐待していることについて何も感じていなかったのだ。
鉱山の所有者が変わり、雇い主の企業が変わっても、ナクノグたちは何世紀にもわたって無意識の奴隷であり続けた。そしてこの状態は、2人のジェダイがサンプに訪れたとき、ようやく終わりを告げたのである。彼らはお尋ね者の犯罪者を探しにこの惑星にやって来たのだが、結果的に悪徳企業によるナクノグへの虐待の実態を銀河社会に公表することになった。共和国元老院は直ちに採鉱企業に対してナクノグの惑星におけるすべての事業を停止するよう命じ、数世紀分に相当する未払いの賃金を賠償させたのだった。しかし、企業は議論の最中に倒産してしまい、ナクノグには無人の鉱山、無人の工場、そして空っぽの胃袋だけが残された。すると彼らに対する同情論が盛り上がりを見せ、共和国の救援団体が飢えたナクノグたちに非常用食糧の援助を開始し、同時に荒廃したサンプの農業の再建支援を申し出たのである。だが、ナクノグは共和国も所詮は悪徳企業と同じように一時的なうまい話で自分たちを操ろうとしているのではないかと考えた。彼らは無償で食糧を手に入れたが、既存の唯一の生活を奪ったとして共和国を非難しはじめたのである。ナクノグの指導者たちは共和国に対して食糧と生活必需品を永久的に無償で援助するよう要求した。こうして彼らが援助を気に入っていないことが明らかになり、あらゆる同情が消え失せてしまったのである。
分離主義運動が激化し、クローン大戦の勃発が近づくと、共和国はあらゆる局面で政治的混乱に直面するようになった。そのためナクノグの苦境も、もはや元老院や銀河社会の関心を掴むに至らなくなってしまう。こうして、彼らは共和国に対して憤慨するもう1つの理由を手にしたのだった。
社会と文化
クローン大戦が終結し、共和国が崩壊しても、ナクノグの社会はほとんど何も変わることがなかった。一方で、極僅かしかいない裕福なナクノグは故郷を離れ、およそ2倍の平均寿命を謳歌していた。勇敢なナクノグは平凡な人生から脱却しようとする意思を持ってはいるが、実際の行動に移す者は稀であり、成功する者も限られている。なかには自分たちを奴隷として売り払い、客船で他の惑星に渡ることに成功した者も少数ながら存在するが、その反面、彼らはほとんど役立つ技術を持っていないのだ。ただ、こうしてサンプを離れることに成功したナクノグが、決して故郷に帰ってこないのも事実である。