ヴルプタリーン
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ヴルプタリーンは、惑星ヴルプターに原住する、樽型の体をした、シャベルのような口を持つ知的種族である。
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生態と外見
ディープ・コアの惑星ヴルプターに原住するヴルプタリーンは、がっちりとした厚い胸を持つ爬虫類型種族である。彼らは先細った長い鼻から6本の牙のような突起を生やしており、頭頂部からは2つの尖った耳がまっすぐ上向きに伸びている。彼らは黒い瞳孔を持つ黄緑色の2つの目によって、暗い状況下でも物を見ることができるが、遠近感の認識力はそれほどでもない。その結果、彼らは自分のいる位置を認識するために超音波を用いたエコロケーションを行っている。また、彼らの2本の腕の先端には鉤爪の生えた手が付いているが、それらが1本でも切断されると、脳中枢の欠如から、失語症を誘発してしまう。その一方で、彼らは非常に器用かつ丈夫であり、有毒な環境下においても強い耐久性があると考えられている。こうした特徴と自然な努力から、ヴルプタリーンはポッドレースにおいてある程度の成功を収めることができ、ヴルプターを銀河系最大のポッドレーサー生産拠点としたのだった。
歴史
かつてのヴルプターは草原、森林、その他の環境を擁する美しい惑星だった。しかし、銀河共和国の時代に通商連合の手によって行われた過剰な工業化と開発によって、美しい大地は汚染された荒野と化してしまった。通商連合はこの惑星を単なる工場と見なし、住人を下等種族として扱いながら、何十年にもわたってヴルプターを廃棄物処分場としていたのである。5つの都市のうち、住人が住める都市は1つだけとなり、陸上の動物たちも姿を消してしまった。そして、生き残った住人たちも汚染された大気や水を摂取することによって発生した疫病に苦しめられたのだった。しかし、ヴルプタリーンはこの惑星を離れようとせず、故郷と呼んでしがみついたのである。
この惑星はそれほど重要だと考えられていなかったため、通商連合も、その後の銀河帝国も、星図から除外していることが多かった。帝国は権力を握った後も、ヴルプターの価値を認めず、食料の供給も不要であると判断していた。その結果、住人たちの間に大規模な暴動と飢饉が発生することになる。しかし、反乱同盟軍がこの惑星を安全な避難所として利用していたため、銀河内乱終結後には再生の努力が成功しはじめたのだった。