ベイン・マーラー
この項目ではジャバの宮殿の賞金稼ぎについて記述しています。他の用法についてはベイン(曖昧さ回避)をご覧ください。
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解説
ケッセルのスパイス鉱山に収容されていた人々は、ベイン・マーラーの名を恐れていた。刑務所の役人たちは、惑星の不毛の塩原へ脱出した逃亡者たちを追跡して、帝国の強制労働施設へ連れ戻すために、この謎多い賞金稼ぎを雇っていたのである。彼は常に顔の見えない黒い環境スーツを着込んでいたため、ケッセルの希薄な空気の中でも逃亡者に対して有利に振舞うことができ、特殊な弾が充填された強力なザーカ社製ノスロー19・スラッグ・ライフルを好んで使っていた。ベインに生け捕りにされた囚人たちは彼を極度に恐れており、彼が耳元で降伏しろと囁く声がいたるところで聞こえたと断言している。
ベインには秘密の力があった。彼には生まれつきのテレパシー能力があり、さらにケッセルのグリッタースティム・スパイスが一時的に彼の精神力を強化していたのである。彼は標的を容易に発見し、その心に触れることで、人並み外れたハンターとしての能力を発揮することができたのだ。しかし、彼は重度のグリッタースティム中毒者になってしまい、スーツに不法薬物の摂取量を規定量にまで絞る吸引装置を取り付けたのだった。
彼の雇い主は帝国だけではなかった。ハットに追われる逃亡者が鉱山に収監されると、ベインは大金をもらって彼らをわざと脱出させ、追跡中に抵抗させることによって彼らに確実な死を与えていたのである。彼はタトゥイーンのジャバ・ザ・ハットの宮殿にも自由に出入りできたが、悪癖の源泉から遠く離れることは稀だった。
ベインは金とスパイスだけを愛しており、ブラック・サンを通じてより破格の条件を提示されたときは、ジャバの暗殺さえも請け負った。彼は宮殿に戻り、水キセルのパイプに腐ったスパイス入りのカプセルを仕込むことで、ジャバを暗殺しようと計画していたのだ。しかし、ルーク・スカイウォーカーが宮殿にやってきたとき、ベインは瞬間的に彼の心に触れ、パニックに打ちひしがれた。ジャバのところに残っていると、彼はこのジェダイに殺されてしまうと確信したのである。そのためベインはタトゥイーンを離れ、ケッセルへと戻った。そして彼はブラック・サンに償いをするため、帝国当局に逮捕されていた彼らのエージェントの1人を釈放させようする。だがこの試みは失敗してしまい、逃亡を余儀なくされた彼は、大事なスパイスの源から遠く離れると同時に、人生で初めてお尋ね者として追われる立場になったのだった。