サンドクローラー
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サンドクローラーは、採掘団の移動基地として使われていた巨大かつ低速なタイヤ式車両である。これらの車両はかつてタトゥイーンで大量に使用され、後にジャワたちの移動式住居となった。この砂漠の惑星では、巨大なサンドクローラーが砂丘海を横断する姿も極一般的な光景だったのだ。
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解説
サンドクローラーの起源は、ヤヴィンの戦いの数千年前にタトゥイーンが初めて鉱山植民地として入植者を迎えたときに持ち込まれたザーカ社またはコレリアン・マイニング社製の頑丈な鉱石用輸送車両である。しかし、この惑星には価値ある鉱物など何一つとして存在せず、採鉱を続けても利益が出ないことが判明すると、これらの車両もそのまま遺棄されたのだった。するとタトゥイーンに原住するジャワたちが即座にこの遺物に適応した。地元民たちがこれらの採鉱車両を「サンドクローラー」と呼ぶようになったのもこのときからである。サンドクローラーはジャワたちにとって極めて重要な資源となり、彼らはこの巨大車両を住居としてだけでなく、ジャワの経済基盤の基礎を形成するドロイド、難破宇宙船、屑鉄などの捜索のために砂漠を徘徊する移動手段として利用したのだった。
ジャワは氏族単位で1台のサンドクローラーを所有しており、その人数は数百人にもおよんでいた。クローラーの内部には、彼らの生活の場となる寝室や食堂の他に、各種機械類、予備の部品、廃品、様々な機能を持ってはいるが恐怖に怯えているドロイドなどが複雑に配置されており、その構造はあたかも迷宮のようである。一方で、車体の頂上部分にはサンドクローラーのブリッジが収容されており、氏族長もこの指令センターにいることが多い。ブリッジからは数多く並んだ窓を通じて砂漠の壮大な景色を一望することができ、偵察員もここで各種表示機を監視しながら、スキャナや単純な金属探知機を使って、隠された宝物を示す金属の光を探していたのである。
ジャワたちはタトゥイーンの荒地に破棄されたドロイドを捜索する際に、安全な我が家であるサンドクローラーから離れることもあったが、彼らは概して臆病であり、必ず大勢の集団を形成して行動していた。そして新たなに発見された獲物は、ジャワのイオン・ブラスターによって行動不能にさせられ、磁気吸引チューブ(本来は採掘した鉱石を運び込むために使用されていた)を使って内部に収容されることになる。だが、より大型の機械を発見した場合は、開閉式の鉱石用荷積みランプを開いて、直接車両の内部に収容することもあった。逆に、水分農夫たちに販売品のドロイドを見せるときは、このランプからすべてのドロイドを地上に下ろし、一列に並ばせていた。