＜レディ・ラック＞
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ソロスーブ社製パーソナル・ラグジュアリー・ヨット3000＜レディ・ラック＞は、反乱同盟軍と新共和国の英雄であるギャンブラー、ランド・カルリジアンの個人用宇宙船である。この船の名称はドミニック・レイナーのガールフレンド、イマイルにちなんだものだった。彼女はランドがレイナーからクラウド・シティを奪取する際に密かに協力してくれたため、ランドは彼女の援助に「レディ・ラック」というあだ名を付けたのである。
歴史
＜レディ・ラック＞はギャンブラーのランド・カルリジアンが所有する改良型宇宙ヨットである。エンドアの戦い後、ランドは太陽に焼かれた灼熱の惑星ヌクロンのノーマッド・シティで採鉱事業を開始したが、それとほぼ同時期にこの船をオーセリンの皇后から獲得した。彼はすぐさまこの船を超一流の豪華ヨットに改造しようという一大計画を思い立ったが、ノーマッド・シティでの仕事が彼をその奇抜な発想から遠ざけたのだった。
全長50メートルのこのヨットは、主船体から1対のエンジン・ポッドが突出したデザインをしており、各ポッドには亜光速エンジンとハイパードライブが1つずつ収容されている。また、ランドは常に獣のような力強さよりも、知略と騙まし討ちを好んでおり、＜レディ・ラック＞もその哲学を多分に反映したものとなっている。この船は一見すると無防備なレジャー用ヨットに見えるが、それこそが密輸業者たちとの取引きの際に決定的な優位性を与えてくれるのだ。密輸業者たちは瞬間的な決断をすることが多く、第一印象にあらゆる判断基準を委ねる傾向が強い。一方で、この滑らかな船体の下には極めて高性能なセンサー・システムが隠されており、前方の2つのセンサー・アレイとあわせて、＜レディ・ラック＞は信じられないほどの長距離からでも船の接近を検出し、その船を特定し、内部をスキャンすることができるのだ。こうして、ランドは事前に誰と取引きすることになるのかを正確に把握していたのである。
＜レディ・ラック＞の他の防衛手段は伸縮可能なレーザー・キャノンと1対の偏向シールド発生装置だけであるため、センサー・システムは必要不可欠である。だが、ランドもこの船の武器と装甲プレート、シールド発生装置を増強し、より戦闘に適した船にしようと考えていた。
ランドは＜レディ・ラック＞に隠された密輸品格納区画と、3種類の異なる船籍を持った応答機を装備しており、本当の船名を疑われることなく、宇宙港の税関をすり抜けることができた。また、彼は長年にわたってこの船の従属装置を信じており、＜レディ・ラック＞にベコン・コール・ユニットを取り付けていた。これが起動すると、ヨットのドロイド・ブレーンが船を召還装置まで誘導してくれるのだ。召還装置はデータディスクほどの大きさのコントローラーであり、ランドはベルトに常にこれを携帯していた。
ランドは常に贅沢な暮らしを好んでおり、＜レディ・ラック＞の内装も贅を尽くした作りとなっていた。観測レベルには外付けのデッキが追加されており、その一方で内部区画には小さなジェット式瞑想プールや、いくつかの快適な寝室が用意されていた。メイン・デッキにはダイニング・エリアやランドの専用シート、5部屋の訪問者用キャビンが用意されており、同様に脱出ポッド、艦橋、メイン制御システムが設置されている。この船は実際に生活の場としても十分な機能を有しており、事実、スローン大提督の攻撃によってヌクロンが壊滅的な打撃を受けた際には、ランドは＜レディ・ラック＞を一時的な避難所として使ったのだった。
