VT-49デシメーター
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VT-49デシメーターは、重武装の帝国軍輸送船である。改良に改良を重ねてきた同機は、銀河系で最も恐ろしい帝国艦船の1つとなった。
特徴
VT-49デシメーターは正真正銘の強襲型戦闘艇である。この機種には重武装、重防備が施されており、軽量および中量の貨物を危険地帯へ運搬できるように設計されていた。またその形状も機能をよく表現しており、帝国軍のラムダ級T-4aシャトルのようなあまり戦闘に向いていない機種に見られる大型の垂直尾翼や主翼は装備されていない。そのためVT-49は比較的小型であり、敵に捕捉され難くなっていた。また装甲と偏向シールドは特に強化されており、搭載兵器も極めて強力である。タレット型砲塔によって、VT-49はより高速な敵とも互角以上の戦いを繰り広げることができたのだ。
VT-49はより高速なあらゆる船よりも強く、より強力なあらゆる船よりも高速に作られていたため、銀河帝国はこの船を多目的艇として利用し、必要に応じて随所に配備していた。デシメーターの主な用途は、小惑星帯のような危険な地域にある情報収集基地への単純な物資供給、長距離偵察、一時的な情報収集基地への転用、あるいは帝国艦隊の周辺に配置されるピケット船としての役割を担うことである。また、これらは攻撃力を活かして敵の防衛線に突破口を切り開くためにも使用され、突撃部隊や急襲部隊を送り込んだり、または標的を完全に破壊することもできた。特にヤヴィンの戦い後には、長期間にわたる偵察任務で中型パトロール艇として使用されることも多かった。さらに、VT-49は貨物船やスター・デストロイヤーと比べて隠密行動に長けているため、反乱同盟軍の物資輸送が活発な地域での待ち伏せにも多く用いられていた。こうした輸送部隊は乗員のための食料や、ミサイル、魚雷、機雷などの武器を運んでいることが多かったのだ。
歴史
VT-49の指揮官の地位は帝国宇宙軍の中堅に属する将校たちにとって羨望の的であり、また自慢の種でもあった。デシメーターは乗員数が少ない戦闘艇であるため、指揮官の背後でより高位の将校が目を光らせていることがなかったのである。また、VT-49の指揮官として有能であるという評価が得られれば、帝国宇宙軍におけるより大きな艦船での任務に抜擢される可能性もあった。一般に、帝国宇宙軍の前線司令官たちは下級将校の地位を見下し、兵卒を大型艦船に搭乗させたがらなかったが、名声が噂となって蔓延することまでは防ぐことができなかったのである。