FX-6医療補助ドロイド
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FX-6医療補助ドロイドは、メドテック工業社の医療ドロイドFXシリーズにおける高級機種であり、複数の外科作業を同時に行う能力は芸術の域に達していた。この円筒形のドロイドはモジュール化された医療器具を装備する7本の腕と、12本のスカートを持っており、驚くべき汎用性を実現しているのだ。アシスタントとして設計されたこのドロイドは、必要に応じて完全な医師としても働くことができたが、思いやりに欠けているため、患者からクレームがつくことも多かった。
特徴
FX-6はフィクジットの愛称で知られるFXシリーズ医療補助ドロイドの一機種である。このシリーズは製造元のメドテック工業社が廃業するまでに、最終的に9つの機種が開発されたが、中でもFX-6は汎用性の高い機種の1つだった。このドロイドはクローン大戦当時に、前線で戦う軍医への医療補助を行う能力を持った可動自律式装置として開発されたものである。共和国グランド・アーミーもクローン・トルーパー部隊への医療支援を行うために、戦闘が予定されている場所や既に行われている場所へFX-6ドロイドを投下していたことが知られている。
他のFXドロイドとは異なり、FX-6は3つのキャスターによって自由に動き回ることができた。さらに強力なバランス感覚を有していたため、FX-6はほぼすべての地形上で移動することが可能である。一方で、このドロイドは患者の容態を安定させ、幅広い治療行為を施すことができたが、洗練された個性プログラムが欠如していたため、永久に医療助手の役割を果たし続けるだけだった。また、FX-6には音声合成装置も搭載されておらず、その代わりに読み出しスクリーンや他のドロイド、コンピューターとの直接接続によって意思疎通を行っていた。
FX-6の頭部には高性能センサー・アレイが並べられており、これらを通じて患者の健康状態に関する重要な情報を収集していた。このデータは複雑な分析プロセッサへと送られ、保存される。FX-6は動き回ることで何百人もの患者の情報を動的に記録することがでたため、混雑する病院や戦場の緊急医療部隊での頼みの綱となっていた。やがてこの機種はFX-7や2-1B外科医ドロイドへと置き換えられていくことになる。