リン=D
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リン=Dは、ジョークや皮肉を喋るようにプログラムされたエンターテイメント・ドロイドである。灰色、銀色、オレンジ色のプレートを使ったヒューマノイド体型のリン=Dは、常ににやけた軽薄な表情をしていた。その頭部には光量の調整が可能な2つの白い光受像器があり、これらが彼の軽薄な態度と、あらゆる状況を軽視する傾向を強めていた。実際に、リン=Dの多弁さは相手にとって非常に不快であり、プロトコル・ドロイドのC-3POも彼をとても迷惑な存在として見ていた。リン=DがC-3POとその仲間たち、人間のマンゴ・バオバブ、オーレン・ヨムと出会ったのは、ヤヴィンの戦いの15年前、彼らが大型ガレー船<ルーン・クリッパー>の漕ぎ手にされていた奴隷の一団に加えられたときのことである。この船は惑星ルーンのタウントゥーム州を統治するビサド・クーン総督のエージェントによって操業されていたのだ。だが、アストロメク・ドロイドのR2-D2がルーン海を航海中のガレー船に侵入したとき、リン=Dは他の奴隷たちと共に救命艇で脱走することができた。その後、彼はクーンのドローン・ファイターとの小競り合い中に機能不全に陥ったが、R2-D2によって元の状態に修理されたのである。
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経歴
リン=Dはヤヴィンの戦いの15年以上前に製造され、娯楽と活力を振りまくようにプログラムされたエンターテイメント・ドロイドである。その年の終わりに、リン=Dは惑星ルーンのタウントゥーム州を支配するビサド・クーン総督の手に落ちた。クーンはこのドロイドを海洋ガレー船<ルーン・クリッパー>で働く有機生命体と機械の奴隷船員たちの中に加え、漕ぎ手として働かせていたのである。ある日、リン=Dは自分がガレー船のベンチに鎖でつながれ、ルーン海を渡ってクーン島へ向かう船の漕ぎ手にさせられていることに気付いた。この船の船倉にはルーンストーンと呼ばれる非常に高価な宝石が積まれていたのだ。このエンターテイメント・ドロイドと共に鎖で足枷をはめられていた隣の機械、プロトコル・ドロイドのC-3POも、主人のマンゴ・バオバブとその友人オーレン・ヨムと共にクーンに捕えられ、奴隷作業に加えられたばかりだった。
リン=Dは自分たちが置かれた状況についてジョークを飛ばすことで雰囲気を和ませようとしたが、C-3POにとっては迷惑なことだった。リン=Dは奴隷監視係のエレクトロウィップで叩かれ、他の囚人たちと共に何時間におよぶ長い航海に出たのである。
航海の途中、リン=Dと他の囚人たちはアストロメク・ドロイドのR2-D2によって足枷を外され、解放された。C-3POの相棒であるR2-D2は捕えられておらず、<ルーン・クリッパー>に忍び込んでいたのである。解放された囚人たちは船に設置されていた救命艇を盗み、リン=DもC-3PO、R2-D2、バオバブ、ヨムと共にこの救命艇で脱走したのだった。だがその後、逃亡者たちは激しい嵐と渦巻に遭遇し、さらにクーンの放ったドローン・ファイターの攻撃によって救命艇のエンジンと帆を失ってしまう。そして救命艇が大破する中で、帆がリン=Dを直撃し、彼は動作不能に陥ってしまったのだった。
ボート上で危機を免れた後、C-3POと他の逃亡者たちは動かなくなったエンターテイメント・ドロイドを調査した。彼らはリン=Dが修復不能であることを心配し、この娯楽ドロイドを気に入っていたR2-D2を慰める。だが、アンブー州への残りの旅路の中で、R2-D2はリン=Dを完全な状態にまで修復させることができた。意識を取り戻したドロイドは感謝を告げ、自分とR2-D2、C-3POの3体で旅芸人トリオ、「リン=Dとコズミック・カタップ」の結成を提案したのだった。
特徴
第3次ドロイドであるリン=Dは、ベーシックを流暢に喋り、有機生命体と直接相互作用を行うように設計されていた。彼はユーモアと笑いをもたらすように設計されたエンターテイメント・ドロイドである。そのため、このドロイドは最悪の状況下でも絶えずジョークを口にしていた。実際に彼は、危険な状況こそがジョークを言う最善の機会であり、そうした危機の中でこそ、陽気な言動でムードを軽くする必要があると主張していたのである。そして、このドロイドは自分のジョークで笑うことが多かった。彼の笑い声は甲高く、途切れ途切れであり、軽薄だった。リン=Dの周囲にいる人々は彼の軽口を不快に感じていたが、このドロイドはまったく気に留めていなかった。例えば、C-3POがこのエンターテイメント・ドロイドの喋りに苛立ちを見せたときも、彼はプロトコル・ドロイドにもっと気楽になるべきだと言っただけだったのだ。
リン=Dは2本の手と足、1つの上体と頭部を持つヒューマノイド型ドロイドである。首と手足は長細いが、身長は1.7メートルをやや上回る程度であり、胴部は太鼓腹をしていた。リン=Dの顔は縦に長く、広い両頬の間に大きな鼻と長い上顎が付いていた。また、このドロイドは常ににやついた大きな口を持っており、それを開閉することもできた。リン=Dの首、手、鼻、眉毛は灰色をしており、指、口、顎、額、上腕部は銀色である。一方で、前腕部、肘、胸部、足は鮮やかなオレンジ色をしており、さらに明るいオレンジ色のパイプが露出していた。また、人間の耳に相当する位置には2つのオレンジ色の円盤が付いており、白い光受像器の中央には小さな黒い瞳孔が付いていた。リン=Dはこの瞳孔を同時に、あるいは別々に異なる方向へ動かすことができ、滑稽な喜劇的パフォーマンスの効果を高めていたのである。