クリータ
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解説
クリータはブラック・サンでは珍しく、世襲制でヴィゴの地位を受け継いでいた。彼の種族であるキアンサーは感情を感知する能力に恵まれており、およそ3世紀前にブラック・サンと初めて出会ったときからその特権を保持していたのである。クリータの母もプリンス・シーゾーによく仕えていたヴィゴだった。そして、その息子の鋭い人選能力を高く評価したシーゾーは彼に母の地位を継ぐことを認めたのである。
母がシーゾーに仕えていたころ、クリータは父と共に故郷シャウム・ヒーで暮らしていた。彼は父の経営する広大なダーラク牧場の手伝いをしながら少年期を過ごしていたが、彼の仕事は家畜を柵の中に入れるところから銀河全域に輸出するために大企業や商人、貿易商に売るところまで、牧場作業の全般に渡っていたのである。
クリータのこうした経験は後のブラック・サンでの仕事に大いに役立った。ヴィゴとなった彼は帝国の傘下にある超巨大企業の経営に多くの神経を費やすことになったのである。彼のスパイはギャレントロ・ヘヴィ・ワークス社やダイナミック・オートマータ社からシーナー・フリート・システムズ社、ソロスーブ社に至るまで多くの企業に潜伏しており、クリータはシーゾーに銀河中の企業の実態を絶えず報告していた。さらにそのスパイ網はライバル企業の機密を奪取するために恐喝や買収さえも行っていたのである。事実、クリータの最近の働きによって銀河中心部に拠点を置くソーリッシュ農業社は深刻な経済破綻を受けることになってしまった。ソーリッシュ社は自社の乗っ取りに動き出したライバル企業が背後にブラック・サンを付けていることを知らず、必死に抵抗してしまったのである。
クリータは比較的控えめな性格であり、いつもこれといった特徴のないシャウム・ヒーの牧場主の服装を身に付けていた。彼はシーゾーに尋ねられない限り自分の考えを口に出そうとはせず、部下の間に根拠のない噂が広がることも決して許さなかった。また、極めて頑固で事務的な面もあり、他のヴィゴたちの内輪もめなどには加わろうともしないのである。ブラック・サンにおけるクリータの地位は確実に保証されており、何らかの理由で彼が退くことになっても、娘がその地位を受け継ぐことになるのは間違いない。