ボウキャスター
(レーザー・クロスボウから転送)
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ボウキャスター(あるいはウーキー・クロスボウ)は、エネルギーに包まれた金属製の矢を放つ、ウーキーの短距離または長距離用投てき武器である。一部の機種は24回まで発砲することができる。
解説
巨大な体と怪力で知られるウーキーは、非武装でも十分に恐ろしい存在である。だが、彼らもその長いリーチの先にいる敵を攻撃する必要に迫られると、お気に入りとされる独自のレーザー・クロスボウ、すなわちボウキャスターを使うことになる。
投てき兵器にはそれぞれの文化に応じたユニークなものが多数存在しているが、ウーキーのボウキャスターは原始的発想と近代テクノロジーの融合という点でも特筆に値するだろう。様々なテクノロジーの融合体であるクロスボウは、爆発的な力を持ったエネルギー弾を発射する。このようなウーキーの武器は手作業で作られることが多く、したがってサイズ、形、威力なども様々である。クローン大戦の間、分離主義勢力の侵略軍からキャッシークを防衛していたウーキーたちは、ブラスター・ライフルやブラスター・ピストルに加え、大型レーザー・クロスボウを使用していた。
ボウキャスターの火薬室は多目的用途に使用され、エネルギー矢の弾薬と、先端部に爆弾が取り付けられた弾丸の両方を収容することができる。ボウキャスターは単純に引き金を引き、発射するだけでも大きな力を必要とするため、ウーキーを除けば、この武器を正確に制御できる種族は極わずかしか存在しない。事実、その反動は力の弱い種族を簡単に弾き飛ばしてしまうのだ。
ボウキャスターの本質的な構造は、2つの磁極を持った磁気加速器である。交流磁性パルスが金属弦に沿って移動し、それらが交互に極めて高速な爆発性の弾丸を発射する。この弾丸はエネルギーに包まれており、標的に対して直に爆発力を与えることになる。このように、ボウキャスターは極めて恐ろしい武器だが、引き金を引き、弾薬カートリッジから弾丸を取り出す際に極めて大きな力が要求されるのだ。
多くのボウキャスターにとって最適な条件下での射程距離は30メートルであり、最大射程距離は50メートルにもおよぶ。また、万が一ボウキャスターがパワー・パックを使い果たしてしまったり、機能不全を起こしたときでも、1メートルほどのクサイシュの蔓があれば、予備用スプリングとして取り付けることができる。この蔓は天然の弦として機能し、エネルギー弾か木製のクロスボウ・ボルトのいずれかを発射することができるが、このような原始的な代替モードで使用した場合は、最大射程距離も30メートルほどにまで極端に減衰してしまう。
ボウキャスターは比較的原始的な投射システムであるため、発射速度が限られており、エネルギーの最充填速度にも長い時間を要する。そのため、ウーキーたちはこの武器を使う際に忍耐強いスナイパーとなるべきだということを学んでいた。また、個性的なウーキーの中には、弦の多重化を行ったり、弓そのものを2本に改造したボウキャスターを使用している者もいた。チューバッカのボウキャスターには自動再ロック・システムが装備されていたが、これはクローン大戦時代にウーキーの歩兵隊で広く使われていたものである。
ボウキャスターは分解することによって、ユーティリティ・ポーチで容易に運ぶことができる。必要の際にも、熟練したウーキーであれば1分に満たない時間で再組み立てすることができるのだ。パワー・パック、ブラスター・ガスの缶、予備の防御用爆弾の格納には弾薬帯が使用され、それぞれに6つまでの弾丸を収容可能である。また、多くのウーキーは加工して整えたクサイシュの蔓もユーティリティ・パック内に常備しており、緊急時に備えていた。
ボウキャスターは若いウーキーが彼らの伝統に則った通過儀礼を完了し、成人した際に初めて授けられるものである。そのため、彼らは自分のボウキャスターを極めて個人的な所有物として見なす傾向が強い。また、多くのウーキーは自分のボウキャスターに氏族の紋章を刻んだり、象形文字やその他の彫刻によって、これまでの最大の偉業を称える装飾を施していた。