チューバッカ
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チューバッカ(愛称、チューイー)は、キャッシーク出身の伝説のウーキーであり、ハン・ソロの宇宙船<ミレニアム・ファルコン>の副操縦士でもある。彼はアテチトカックの息子であり、マーラトバックの夫、そしてランパワローの父親だった。チューバッカの名前は古代のウーキーの英雄にしてキャッシークの初代指導者、そしてウーキーのリーダーシップを示す式典用ブレードの創造主、バッカにちなんだものである。この名前と、クローン大戦および銀河内乱におけるキャッシークの戦いで彼が果たした役割は、チューバッカに誇り高き血統を与えたのだった。
チューバッカは怪力と強い忠誠心を持つ聡明で教養溢れるウーキーだった。最も優秀なアカデミーの卒業生に匹敵するほどテクノロジーに精通した彼は、有能な機械工でもあった。多くのウーキーと同様にチューバッカはベーシックを理解できたが、種族特有の声帯構造によってそれを話すことはできなかった。代わりに彼は大部分が唸りと咆哮で構成された主要なウーキー語、シリウーク語を使用し、会話相手はベーシックで返答していたのだった。
後に彼はユージャン・ヴォング大戦で死亡することになる。
目次 |
経歴
初期の人生
少年時代
チューバッカはヤヴィンの戦いのおよそ200年前、アテチトカックの息子としてキャッシークで誕生した。若き日のチューバッカは故郷で暮らしていたが、この森林惑星からほとんど離れようとしない他の多くのウーキーたちとは異なり、彼は大きな冒険と探求の魅力に飲み込まれていったのである。チューイーの最初の冒険の目的地は、キャッシークの遠く離れた危険な密林の下層部、シャドウランドだった。そして間もなく、彼は緑の故郷の境界を越えた冒険へと旅立つことになる。だが、彼の心は常にキャッシークにあり、ライフ・デーの休日には必ず故郷へと帰っていたのだった。
100歳間近となった若きチューバッカは、ロシールの木の間を巧みに移動することができ、ハイドロスパナの名手としても知られていた。彼は友人ドライアンタらと共に乗り物の修理で余暇を過ごしていたのである。そして後の妻となるマーラトバックと初めて出会ったとき、チューバッカはこの若き女性ウーキーの心が自分に向いていることに気づいていなかった。内気なマーラは本当の感情を隠しており、チューバッカが彼女をトランドーシャンの奴隷商人から助けてくれたときでさえ、愛情をあらわにしなかったのである。だが、チューバッカの従兄弟であり、マーラの友人でもあったジョウドールが、徐々に2人の関係を取り持った。だが残念なことに、彼らの甘い関係は障害にぶつかることもあった。ウーキーのトジェヴァックがマーラの歓心を得るためにチューバッカに戦いを挑んできたのである。ついにチューイーはマーラを賭けて、トジェヴァックとの名誉の決闘を行うことになった。このときトジェヴァックはウーキーの禁じ手とされた鉤爪を使い、この決闘を侮辱する。しかし、チューバッカはロシールの木を巧みにわたってトジェヴァックを圧倒し、彼に体当たりを食らわせ、ライバルをシャドウランドへと転落させたのである。トジェヴァックはキャッシークの獰猛な生物によって殺されたのだった。
クローン大戦
チューバッカは家族と共にルウークロロで暮らしていた。ナブーの戦い前の数十年にわたって、チューイーと父はキャッシークに数多くの村を築き、2人はアラリス・プライムにおける入植地の開拓にも参加している。だが、彼らはそこでこの衛星を支配する通商連合と遭遇したのだった。また、このときチューバッカは初めてジェダイとも出会っている。クワイ=ガン・ジンとオビ=ワン・ケノービの師弟がアラリス・プライムでの抗争を終結させるため、銀河共和国によって派遣されてきたのである。
だがチューバッカが功績をあげるたびに、キャッシークはウーキーの家族間抗争に悩まされていた。トジェヴァックの父トヴロドゥコも、息子の死に対する復讐の機会を伺い続けていたが、絶好の瞬間はなかなか訪れなかった。トヴロドゥコの憤怒を避けるため、チューバッカはしばらく故郷から離れていたが、やがて独立星系連合の脅威がキャッシークに達すると、彼は故郷への帰還を余儀なくされる。クローンとジェダイ将軍たちは多くのウーキーを戦士として徴用し、チューバッカも分離主義勢力に対するウーキーのレジスタンス・グループのリーダーの1人となったのだった。そしてクローン大戦の最初の年、チューバッカはウーキーの王、グラッチャウワの最も偉大な戦士の1人に数えられるようになる。彼は連合の司令官アサージ・ヴェントレスに内通した裏切り者、クワーガンのもとへジェダイを導いたのだった。
戦争の勃発の翌年、チューバッカはトランドーシャンのハンターによって捕らえられてしまった。その数日前には同じトランドーシャンたちによってジェダイ・パダワン・アソーカ・タノも捕らえられていた。ハンターたちの目的は、獲物を狩猟して楽しむことだったのだ。そしてアソーカと仲間のジェダイ訓練生たちが囚人船を破壊したとき、チューバッカは船からの脱出を果たし、彼らに加わった。その後、彼は技術的な知識と墜落船から回収した部品を使い、仲間のウーキーたちと連絡を取るための送信機を組み立てる。やがて救助に現れたターフルたちの助けを得て、彼らは全員無事にトランドーシャンの狩猟島から脱出することに成功したのだった。
チューバッカはキャッシークの戦いでも重要な役割を演じることになる。彼はターフル将軍とジェダイ将軍ヨーダと共に、共和国グランド・アーミーの第41エリート・コープスとドロイド侵略軍との戦いを監視していた。ジェダイ将軍クインラン・ヴォスと共に敵と戦ったのもチューバッカとターフルである。そしてパルパティーン最高議長からクローン・トルーパーたちにオーダー66が発令されると、チューバッカはクローンから逃走するヨーダを助け、彼を惑星から脱出させたのだった。
クローン大戦後
戦いが終わると、チューバッカはトジェヴァックの親族の1人、復讐に燃えるフロンクの襲撃を受けた。だが、ストームトルーパーの乱入によって戦いは妨害され、決闘は後に持ち越されることになる。
そしてキャッシークの戦いから2ヵ月後、チューバッカは元貿易商であるウーキーの代理人カッジェルから、オーダー66を生き延びた他のジェダイを捜索しているオリー・スターストーンの小集団への手助けを求められた。だが、銀河帝国がキャッシークまで逃亡したジェダイを追跡し、彼らを捕らえるための襲撃を開始したため、救出作戦は失敗に終わってしまう。ほんの1ヶ月前に終わったばかりの独立星系連合との戦いからまだ回復していなかったウーキーたちは、すぐさま帝国軍による猛攻から故郷を守るための戦いを開始ししたのだった。戦いの潮流は、ダース・ヴェイダーとなったアナキン・スカイウォーカーの予期せぬ訪問によって帝国側に傾くことになる。彼は自分と逃亡中とのジェダイの間に立つ者を、誰であろうと時間を無駄にすることなく斬り捨てたのだった。
ヴェイダーは逃亡者を探す間に周辺都市を効率的に殲滅させるため、軌道上のスター・デストロイヤーの1隻にキャッシークへのターボレーザーによる絨毯爆撃を命じた。このとき、オーダー66の初期にヴェイダーと会ったことのある生き残りのジェダイの1人、ローン・シュリーンが、仲間を逃がすため単身でヴェイダーに立ち向かう。その間、チューバッカはオリー、密輸業者の小集団、そしてこの戦いで負傷した他の数名の逃走を助けた。やがてキャッシークが銀河帝国の前に陥落し、隷属させられると、チューイーはオリーと共に<ドランク・ダンサー>の乗員になることを決心し、新しい友人たちによる帝国への妨害行為をあらゆる機会で支援したのだった。彼は「捕虜ではなく逃亡者としてキャッシークの助けになる」と主張したのである。
お尋ね者となったチューバッカは奴隷商人たちから逃れるため、銀河をさまよった。そしてある日、彼はマラ・マラと名乗る傷付いた妖精と遭遇する。彼はマラ・マラを船の病室へと運び、彼女はそこで医療ドロイドによる救命治療を受けることができた。彼女が回復した後、2人は別れたが、彼らはその数年後に再び遭遇することになる。また、チューバッカは旅の途中で多くの友人を作り、ついには自分の船をも手に入れたのだった。
帝国のもとでの生活
ハン・ソロとの出会い
だがその怪力ゆえに、チューバッカには失敗に対する免疫がなく、ついにトランドーシャンの奴隷商人によって捕らえられてしまった。未だ息子の死への復讐に燃えるトヴロドゥコがチューバッカを裏切り、彼をトランドーシャンの奴隷商人ソーに売り渡したのである。ソーはウーキーを逃さず安全に運ぶための方法を編み出していた。このトランドーシャンは異なるウーキーの氏族を一緒くたに監房に閉じ込め、相互の争いを起こさせることで逃亡を阻止していたのだ。チューバッカがソーの監房に投げ込まれると、パージャー、グロバー、チェヴァッパなどのウーキーの一族が即座に彼の忠誠を問い始めた。チューバッカはウーキー同士の対立に嫌気が差し、ウーキーを奴隷とするためのソーの鮮やかな手法に感心する。そして彼は熱弁を振るい、他のウーキーたちに、奴隷としての名誉を重んじるより、自由なウーキーとして死ぬべきだと説いたのだった。やがてついに団結したウーキーたちの力を得て、チューバッカはフュージョンカッターを作り出すと、監房を切り裂き、船を乗っ取った。ソーは怒り狂うウーキーによって両腕と両足をもぎ取られるが、チューバッカと格闘して生き延びた唯一のトランドーシャンとなったのである。
この出来事を境に、チューバッカは帝国やトランドーシャンの奴隷商人に捕らえられたウーキーの奴隷たちをしばしば解放するようになった。こうした努力の中で、彼はトランドーシャンと帝国軍司令官ニクラスとの間の奴隷輸送に関わることになる。このときチューバッカは主にウーキーの子供たちからなる奴隷たちほぼ全員の脱走を指揮したが、その途中で、彼の船はハン・ソロ中尉率いる帝国軍のTIEファイター中隊による砲火に晒されたのだった。二クラスはウーキーの奴隷を失ったことに激怒し、ハン・ソロに(撃ち合いによって意識を失っていた)チューバッカの殺害を命じる。ソロはこの命令を拒否し、ニクラスの怒りを買うが、やがて司令官もチューバッカの奴隷としての価値に気付き、怒りを静めたのだった。また、このときのウーキーの子供たちは偶然にもトヴロドゥコの氏族のメンバーであり、ウーキーの指導者は両家の不和を打ち消すことができたのである。二クラスはチューイーをこき使い、やる気を失ったウーキーを鞭で叩くことに大きな喜びを感じていた。だが、ニクラスはソロによるさらなる介入を予期していなかった。この若き中尉はチューバッカを強制労働による死から救ったのである。2人はついに帝国の影響下から脱走し、その首に小額の懸賞金をかけられてしまった。同時にソロは帝国軍からの除隊処分となったのである。
ハン・ソロから愛情を込めて「チューイー」と呼ばれるようになった彼は、密輸業者としてこのコレリアンの親友となった。チューバッカは、あるときは友情から、そしてあるときは命の借りの結果として、死ぬまで彼に付き従うことを誓ったのである。
一方、氏族を救ったチューバッカの英雄的行為を称えるため、ウーキーたちは故郷キャッシークの木に彼の肖像を刻んだのだった。
密輸業者
ソロとの冒険の中で、チューバッカは幾度かの不運も経験している。あるとき彼は捕らえられ、企業セクター共同体の秘密の刑務所、スターズ・エンドへ連行されたが、その後すぐに救出された。その後もチューバッカはソロと共に宝探しやスパイス運びを行い、年月が過ぎ去っていく。やがてソロが<ミレニアム・ファルコン>を手に入れた後、彼と共に初めてキャッシークへ戻ったチューバッカはついにマーラトバックと結婚し、ランパワランプの父親となった。また、2人が<ミレニアム・ファルコン>でケッセル・ランを12パーセク以下の距離で走り抜けたのもこの頃のことだった。だが次の記録を狙った試みは失敗し、帝国軍による追跡を受けた彼らはスパイスの積荷を放棄してしまう。このとき、チューバッカはフォーモスで帝国軍の奴隷となっていたフロンクと再会している。トジェヴァックの父親は何年も前にチューバッカと和解していたが、フロンクは未だに彼を激しく恨んでいたのだった。だが、名誉の決闘に対するチューバッカの考えは変わっていた。彼はフロンクを奴隷状態から救い出し、かつての敵対氏族の最後の1人から許しを得たのである。だが不運にも、これは上手くいった唯一の出来事でしかなかった。積荷を放棄したことによって、ハンの首には悪名高き犯罪王ジャバ・ザ・ハットから多額の懸賞金がかけられてしまったのである。
企業セクター共同体での一連の密輸の失敗の後、合法な仕事は無理だと悟ったチューバッカとハンはこのセクターを離れた。心が折れかけた2人は10,000クレジットの報酬で価値ある積荷を運ぶ仕事を引き受ける。だが、その積荷の正体は奴隷であり、この背後には企業セクターが関わっている可能性があったのだ。ボラックスとブルー・マックスの助けを借りたチューバッカとハンは、積荷の受取人の足取りを突き止めることができた。そしてその直後、2人は再び絶望に心を打ち砕かれることになる。チューイー、ハン、ボラックス、ブルー・マックはシム・ザ・デスポットの失われた財宝を探すため、大学惑星ラドリグへ向かった。ラドリグで、2人はマスター・ガンマン・ギャランドロとの取引を成立させる。彼らは財宝を発見するが、ソロは罠が仕掛けられていることに気づき、ギャランドロにそれを警告した。だが、彼はソロとチューバッカが財宝を独占するため、自分を消そうとしているのだと考えていたのである。ソロは勘違いをしたギャランドロと対決し、彼が隠された保安ブラスターによって殺害されたときも、ソロにはそれをただそれを見守っていることしかできなかった。このとき2人には知る由もなかったが、チューイーとハンはそのおよそ20年後にギャランドロの娘、アンジャと会うことになる。
ラドリグであわや死に掛けた経験をした後、チューイーは故郷に戻り、数人のウーキーを従えて奴隷商人の目の届かないウーキーの隠れ家へと向かった。だが、そこに賞金稼ぎボスクが姿を現し、チューバッカたちを奴隷にしようとする。しかし、ボスクが彼ら全員を捕らようとしたそのとき、ハン・ソロが戻り、<ミレニアム・ファルコン>を着地させてボスクの船を破壊した。ボスクはキャッシークで立ち往生することになり、そのとき以来、彼はこの2人に激しい敵意を抱くようになったのである。
また同じ年、チューバッカとハンはジャバの仕事を引き受け、極めて高価なヤヴィン・ヴァシリカの捜索へと向かった。その後2人はこの財宝を巡って、ボバ・フェット、ボスク、そして密輸業者のランド・カルリジアンと競い合うことになる。チューイーとソロはモン・カラマリの都市モン・ユブリスで捜索を開始した。ボスクのチームに追われた彼らは、そこで謎めいたナレッジ・バンクへとたどり着くが、モン・カラマリでの捜索は完全に行き詰ってしまう。その後、この宝石は反乱同盟軍とハンのかつての恋人ブリア・サレンの手に渡ったのだった。
銀河内乱
スパイスの密輸に失敗したことから、ジャバ・ザ・ハットに多額の借金を背負うことになったチューイーとハンは、何としてでも大金を手に入れなければならない状況に追い込まれ、2人の乗客と2体のドロイドをタトゥイーンからオルデランに運ぶという破格の仕事を請け負うことになった。2人の密輸業者にとって、この乗客たちが伝説的なジェダイ・ナイトと、やがて銀河を救うことになる選ばれし者の息子、そして帝国軍と反乱軍の双方にとって極めて重要な情報を持ったドロイドたちであることなど、まったく関係のないことだったのだ。しかし、結果的にこの旅はハンとチューイーを銀河内乱の渦に巻き込み、2人はその後何年も反乱軍のために宇宙を駆け巡ることになったのだった。
ヤヴィンの戦いでルーク・スカイウォーカーを助け、デス・スターの破壊に貢献したハンとチューバッカは、反乱同盟軍から英雄として迎え入れられた。その後も、彼らは仲間たちと共に多くの戦いと苦難を乗り越え、かけがえのない友情と名声を手にしていった。チューバッカはどんなときも常に仲間のことを心配し、心から彼らを気遣い、反乱軍の中にあって誰からも信頼される重要なメンバーとなったのだ。
そしてエンドアの戦い後、ソロと彼の妻となったレイア・オーガナ・ソロは、3人の子供、ジェイナ、ジェイセン、アナキンを授かっていた。ウーキーの命の借りはその家族にも及ぶため、チューバッカはソロの子供たちをあらゆる危機から絶えず守っていた。だが、彼の任務は最悪の状況によって終わりを告げることになった。銀河系の外からやってきた侵略者ユージャン・ヴォングの先兵がサーンピダル星系を攻撃したとき、彼はソロの息子アナキンと<ファルコン>、そして多くの難民たちを救うためにその命を犠牲にしたのだ。このとき、チューイーは命の借りを全うしたのである。